Merry Christmas
隼子「それじゃあ…この聖なる夜に、ツリーの一番上で輝く星みたいな推し語りをしましょうか!!!」
玲子「誰だお前!!あ、くそ!リボンが!!」
隼子「ふふふ…ここは僕のゾーン」
凰子「ウチの共有ルームなんだが」
隼子「僕のゾーンに入った人はもれなく推し語りをする運命にあるんだ!…あるのよ!!」
翔子「隼子、設定がブレブレよ?」
***
玲子「そもそも俺、推しとかいないんだけど?俺の一番って俺だし?」
隼子「な〜〜〜〜んて言っている子程、これぞという推しに出会ったら愛が重ぇのよ!!はい、ごちそうさまごちそうさま」
翔子「隼子、ほんとにどこの誰だか分からなくなってくるわ」
隼子「隼子の推しは〜、一目あったらビビッと来て〜、運命っていうか、対っていうか、世界の始まりと終わりっていうか?」
凰子「すまない、途中から壮大過ぎてついていけない」
隼子「そうね。僕の推し語りは皆の推し語りの合間の、お茶請けとして話すことにするわ」
翔子「隼子、お茶請けがメインを通り越して満漢全席の重さだわ」
隼子「それじゃあ、はい、凰子からどうぞ!」
凰子「は????
いや、俺も推し、というものは特にな……
通りすがりの孝明「あれ〜?なんか皆で集まって楽しそうなことして
凰子「出ていけ貴様ーーーーー!!!!!!」
\バターンッ!!!/
凰子「はぁ…はぁ…はぁ…」
一同(孝明、不憫)
凰子「推し、とは少々違うと思うが、常に意識する相手としては、やはりコンビ扱いされているヤツは、まぁ、気にせざるを得ないよな。
アイツはあらゆる意味で器用なヤツで、なんでもさらっとこなしやがるんだが、俺がムカつくのは、そのさらっとをやる上での努力とか苦労とかをアピールしないことなんだ!!!!」
だぁん!!!
翔子「武闘派」
玲子「武闘派だよな」
凰子「俺はプロとして『大変だったアピール』程みっともないものはないと思っていて、今でもそれは変わらないが、あくまで外向けの話であってだな!!!」
一同「はい」
凰子「身内には話せと!!!」
一同「はい」
凰子「年下には話しにくくても、俺には話せと!!!」
一同「はい(あなたも年下ですよね)」
凰子「後輩や女優をかばって飲みすぎて、前後不覚で送られてくるくらいなら、一歩手前で俺を呼べーーー!!!」
一同「ですよね(それはほんとにそう)」
玲子「凰子、アレはアイツの美徳であり、悪い癖で一生モンだ。頑張れよ」
凰子「GANBARU」
翔子「私もあの子には思うところがあるのが一緒よ!GANBARU!」
***
玲子「相方語りでいいのか。だったら、まぁ…」
玲子「ん〜…最近、対応が雑になってきたのがちょっと嬉しいって言ったら、変?」
隼子「ううん、全然✨✨✨✨」
玲子「いい笑顔すんなwww」
玲子「ちょっとした雑談の返事が、何をしながらとか。主語とか目的語がないこと言われたりだとか。
基本的に対人関係が丁寧で、ちゃんとしているアイツだからこそ、そういう雑さが特別に思えるんだよな。
恨まれ→対等→身内→相方になってこれたかな〜とかさ」
翔子「玲子…」
凰子「幸せになれよ!!!!」
玲子「いや、お前らどこ目線だよwww」
※ちょっとアルコール入ってきました
***
翔子「翔子の推しはね〜、年下の可愛い子なんだ♪」
隼子「びっくりボンバーね、あの子、いい感じのトリックスターよね。僕の手もたまに逃れる辺り、僕の髪を白髪として抜いてくる子に似たものを感じるよ」
玲子「総白髪じゃんお前wwwwww」
凰子「一応誰だか聞いておいてもいいだろうか(危機感)」
翔子「礼儀作法がしっかりしていて、真面目で誠実。良いご家庭でのびのびと育てて貰った子なんだなぁって思うんだけど、たまにびっくりボンバーなんだ」
玲子「フォローじゃねぇが、たまにでもないぞ」
翔子「サハラ砂漠に突然の華厳の滝というか、ハンバーグの中からステーキというか、からあげがじゅ〜というか…予想の斜め上どころか、360度回ってこれが正しいんじゃ、という思考回路で生きているようでね?」
一同「はい」
翔子「一緒にいて一生飽きないなぁって思うんだ♪」
一同「はい。そうでしょうね」
凰子「今だから言うが、アイツは最初に会ったときから好きなタイプだな、と思っていた。
礼儀正しく、学ぼうとする意識が強い」
玲子「あ、そうなんだ。分かる気もするけど。
へー、凰香に気に入られるとはやるじゃん、アイツ」
凰子「今は凰子だ!!!」
玲子「はいはいwww」
※アルコールが進んでまいりました
***
隼子「まぁ、まとめると、やっぱり『推し』は、僕らのトゥインクルスターだ、ということで!」
凰子「キラキラ凰香ぁ‼️✨✨トゥインクル✨✨‼️‼️」
一同「わ〜!!!」
#楽しい推し語りをしましたとさ
#メリクリ
隼子「それじゃあ…この聖なる夜に、ツリーの一番上で輝く星みたいな推し語りをしましょうか!!!」
玲子「誰だお前!!あ、くそ!リボンが!!」
隼子「ふふふ…ここは僕のゾーン」
凰子「ウチの共有ルームなんだが」
隼子「僕のゾーンに入った人はもれなく推し語りをする運命にあるんだ!…あるのよ!!」
翔子「隼子、設定がブレブレよ?」
***
玲子「そもそも俺、推しとかいないんだけど?俺の一番って俺だし?」
隼子「な〜〜〜〜んて言っている子程、これぞという推しに出会ったら愛が重ぇのよ!!はい、ごちそうさまごちそうさま」
翔子「隼子、ほんとにどこの誰だか分からなくなってくるわ」
隼子「隼子の推しは〜、一目あったらビビッと来て〜、運命っていうか、対っていうか、世界の始まりと終わりっていうか?」
凰子「すまない、途中から壮大過ぎてついていけない」
隼子「そうね。僕の推し語りは皆の推し語りの合間の、お茶請けとして話すことにするわ」
翔子「隼子、お茶請けがメインを通り越して満漢全席の重さだわ」
隼子「それじゃあ、はい、凰子からどうぞ!」
凰子「は????
いや、俺も推し、というものは特にな……
通りすがりの孝明「あれ〜?なんか皆で集まって楽しそうなことして
凰子「出ていけ貴様ーーーーー!!!!!!」
\バターンッ!!!/
凰子「はぁ…はぁ…はぁ…」
一同(孝明、不憫)
凰子「推し、とは少々違うと思うが、常に意識する相手としては、やはりコンビ扱いされているヤツは、まぁ、気にせざるを得ないよな。
アイツはあらゆる意味で器用なヤツで、なんでもさらっとこなしやがるんだが、俺がムカつくのは、そのさらっとをやる上での努力とか苦労とかをアピールしないことなんだ!!!!」
だぁん!!!
翔子「武闘派」
玲子「武闘派だよな」
凰子「俺はプロとして『大変だったアピール』程みっともないものはないと思っていて、今でもそれは変わらないが、あくまで外向けの話であってだな!!!」
一同「はい」
凰子「身内には話せと!!!」
一同「はい」
凰子「年下には話しにくくても、俺には話せと!!!」
一同「はい(あなたも年下ですよね)」
凰子「後輩や女優をかばって飲みすぎて、前後不覚で送られてくるくらいなら、一歩手前で俺を呼べーーー!!!」
一同「ですよね(それはほんとにそう)」
玲子「凰子、アレはアイツの美徳であり、悪い癖で一生モンだ。頑張れよ」
凰子「GANBARU」
翔子「私もあの子には思うところがあるのが一緒よ!GANBARU!」
***
玲子「相方語りでいいのか。だったら、まぁ…」
玲子「ん〜…最近、対応が雑になってきたのがちょっと嬉しいって言ったら、変?」
隼子「ううん、全然✨✨✨✨」
玲子「いい笑顔すんなwww」
玲子「ちょっとした雑談の返事が、何をしながらとか。主語とか目的語がないこと言われたりだとか。
基本的に対人関係が丁寧で、ちゃんとしているアイツだからこそ、そういう雑さが特別に思えるんだよな。
恨まれ→対等→身内→相方になってこれたかな〜とかさ」
翔子「玲子…」
凰子「幸せになれよ!!!!」
玲子「いや、お前らどこ目線だよwww」
※ちょっとアルコール入ってきました
***
翔子「翔子の推しはね〜、年下の可愛い子なんだ♪」
隼子「びっくりボンバーね、あの子、いい感じのトリックスターよね。僕の手もたまに逃れる辺り、僕の髪を白髪として抜いてくる子に似たものを感じるよ」
玲子「総白髪じゃんお前wwwwww」
凰子「一応誰だか聞いておいてもいいだろうか(危機感)」
翔子「礼儀作法がしっかりしていて、真面目で誠実。良いご家庭でのびのびと育てて貰った子なんだなぁって思うんだけど、たまにびっくりボンバーなんだ」
玲子「フォローじゃねぇが、たまにでもないぞ」
翔子「サハラ砂漠に突然の華厳の滝というか、ハンバーグの中からステーキというか、からあげがじゅ〜というか…予想の斜め上どころか、360度回ってこれが正しいんじゃ、という思考回路で生きているようでね?」
一同「はい」
翔子「一緒にいて一生飽きないなぁって思うんだ♪」
一同「はい。そうでしょうね」
凰子「今だから言うが、アイツは最初に会ったときから好きなタイプだな、と思っていた。
礼儀正しく、学ぼうとする意識が強い」
玲子「あ、そうなんだ。分かる気もするけど。
へー、凰香に気に入られるとはやるじゃん、アイツ」
凰子「今は凰子だ!!!」
玲子「はいはいwww」
※アルコールが進んでまいりました
***
隼子「まぁ、まとめると、やっぱり『推し』は、僕らのトゥインクルスターだ、ということで!」
凰子「キラキラ凰香ぁ‼️✨✨トゥインクル✨✨‼️‼️」
一同「わ〜!!!」
#楽しい推し語りをしましたとさ
#メリクリ
關山月 陆游
戎と和す詔(みことのり)下りて十五年,
將軍戰はずして空しく邊に臨む。
朱門 沈沈として歌舞を按じ,
厩馬は肥死して弓は弦を斷つ。
戍樓の 刁斗(てうと)落月を催し,
三十にして軍に從ひ今は白髮なり。
笛裏誰か知らん壯士の心,
沙頭空しく照らす征人の骨。
中原の干戈古(いにし)へも亦た聞くに,
豈(あ)に逆胡の子孫に傳ふる有らんや!
遺民死を忍びて恢復を望み,
幾處か今宵涙を垂らせし痕(あと)のこす。
關山月宋 陸游
和戎詔下十五年,
將軍不戰空臨邊。
朱門沈沈按歌舞,
厩馬肥死弓斷弦。
戍樓刁斗催落月,
三十從軍今白髮。
笛裏誰知壯士心,
沙頭空照征人骨。
中原干戈古亦聞,
豈有逆胡傳子孫!
遺民忍死望恢復,
幾處今宵垂涙痕。
私感訳註:
※關山月:楽府題だが、唐詩の伝統として、「關山」からは、西域の城塞を、「月」からは、離れたところにいる人が、遥かに思い偲ぶ、というパターンがある。「出征兵士を思い偲ぶ」という意味である。
※和戎詔下十五年:えびすと和議を締結するという皇帝のみことのりが下りて、十五年が経つ。 ・和戎:和議。えびすと和議を締結する。1163年(隆興元年)の和義。締結は1165年(乾道元年)。「戎」は金を指す。後世、劉克莊は『戊辰即事』で「詩人安得有靑衫,今歳和戎百萬縑。從此西湖休插柳,剩栽桑樹養呉蠶。」と、和議を詠うが、それは嘉定元年(歳次戊辰:1208年)の南宋と金との間の和議で、四十五年程後のことになる。 ・詔下:(孝宗の)みことのりが下りる。皇帝の命令が出る。 ・十五年:1177年・淳煕四年に陸游はこの詩を作ったので、1163年隆興元年の和義(締結は1165年・乾道元年)から十余年経っているので、その間の年数を云う。もしも作者との関聯を考えなければ、宋、金の間の媾和は二回あり、第一次は、1142年・紹興十二年の媾和成立。第二次は、1165年・乾道元年になる。「十五年」はこの二度にわたる媾和の間を指しているともいえよう。
將軍不戰空臨邊:(国境附近では)征夷の将軍は(夷狄と)戦うことがなく、(臨戦態勢のまま)むなしく辺疆に居る。 ・將軍不戰:征夷の将軍は(夷狄と)戦うことがなく。 ・空臨邊:(功労を立てることもなく)むなしく辺疆に居る。
※朱門沈沈按歌舞:(都では)権門の富貴な朱塗りの門の奥深いところでは、歌舞といった娯楽が催されている。 ・朱門:朱塗りの門で、富貴な人のところ。富豪、貴族、権門。 ・沈沈:奥深い。静まりかえって。屋敷が奥深く世間とは隔絶されている様子を云う。「沈」については、次のような変遷がある。「」は、日本側、「」は中国側になる。
厩馬肥死弓斷弦:厩舎の馬は戦馬として使われないので、厩舎で肥え太って、死に、弓はゆづるが切れたままである。防衛策は抛棄されたままである。 ・厩馬:厩舎の馬。戦馬として使われないで、厩舎に繋がれたままになっている馬。 ・肥死:肥え太って、死ぬ。 ・弓斷弦:弓はゆづるが断たれ。弓は、ゆづるが切れてもなおされることなく。「厩馬肥死弓斷弦」で、「防衛策は、何も施されることなく」の比喩になる。
※戍樓刁斗催落月:国境防備の物見櫓からは、夜回りや時を知らせる銅鑼が聞こえてきて、月が沈もうとしている。 ・戍樓:国境防備の歩哨所。防衛のための物見櫓。辺境防備用の望楼。 ・刁斗:夜回りをするときや時を知らせるために使う、銅製の拍子木の役をする道具。時を知らせるために、打った銅鑼。また、古代の野戦用炊事釜。昼間は炊事に用い、夜間は警報と時報に打ち鳴らした。 ・催:うながす。 ・落月:月が沈む。
※三十從軍今白髮:三十歳で従軍したが、今は(もう)白髪(の年齢)になった。 ・三十從軍:三十歳で従軍し。「二十」とするのもある。 ・今白髮:今は白髪になった。
※笛裏誰知壯士心:笛の音色の中に(秘められた)兵士の心を誰が分かろうか。 ・笛裏:笛の音色の中に。 ・誰知:だれが分かろうか。誰も知るまい。 ・壯士心:雄々しい思いを抱いた人の心。ここでは兵士を指す。
※沙頭空照征人骨:戦場には戦士の遺骸が(月光に)空しく照らされている。 ・沙頭:戦場に。戦塵にまみれるところで。「沙場に」の意。戦場は、塵土飛揚し、飛沙走石となるため、戦場の比喩として使われる。特段に「砂漠、すなわら、すなば、河原」等の「すな」のあるところを強調する意はない。辛棄疾の『破陣子』「醉裏挑燈看劍,夢回吹角連營。八百里分麾下灸,五十絃翻塞外聲。沙場秋點兵。」や王翰の『涼州詞』「醉臥沙場君莫笑,古來征戰幾人回。」に出てくる「沙場」の意。 ・頭:場所を表す後の後に附く。街頭、駅頭の「頭」。「上」に近い。 ・空照:(月光が、死んだ兵士の遺骸を)むなしく照らし出している。 ・征人骨:出征兵士の遺骸。
※中原干戈古亦聞:中国の中央部である中原でも、戦闘があったと聞いている。 ・中原:中国の中央部。 ・干戈:ホコなどの武器。転じて、戦闘行為。 ・古亦聞:過去にも、あったという。
豈有逆胡傳子孫:どうして異民族が(漢民族の地に)子孫を残すということができようか。 ・豈有:どうして……あろうか。あに……あらんや。 ・逆胡:叛逆してくるえびす。大人しく云うことを聞かない異民族。 ・傳子孫:誰の「子孫」と取るかによって、意味が異なってくる。「漢民族の子孫」と見れば、「このような屈辱と悲痛な思いを子孫に伝えられようか」となり「金の王室の子孫」と取れば、「金は建国以来、代々王統を嗣いできたが、どうしてそのようなことがいつまでも続けられようか」となる。
※遺民忍死望恢復:南宋の遺民(金国領内の漢民族)は死ぬほど堪え忍んで、南宋の漢民族王朝が恢復するのを待ち望んでいる。 ・遺民:宋の遺民。淮河以北の金の領土となったところに取り残された漢民族の民。 ・忍死:死ぬことを堪え忍ぶ。こらえる。 ・恢復:失った領土を元に戻す。(淮河以北、長城以南が)宋の領土に戻ることを云う。(武力での)恢復を望む。
※幾處今宵垂涙痕:(淮河以北の)どれほどのところで、今宵、(人が異民族支配という境遇を悲しんで)涙を流したその跡を見いだすことができるだろうか。 ・幾處:(淮河以北の)どれほどのところで。 ・今宵:こよい。 ・垂涙痕:涙を流したあとができることだろうか。ここは、「垂涙」の「痕」(「垂涙之痕」「垂涙而痕」。後者は「痕」を動詞ととる)と見るのが自然だが、読み下しには向かない。そこで、「涙」を「垂」らした「痕」。 「『涙痕』は「『乾』くものであって、『垂』らすものではない」、とは見ない。意味が通じない。また、「痕」字は韻脚のため、どうしても使いたかった。
戎と和す詔(みことのり)下りて十五年,
將軍戰はずして空しく邊に臨む。
朱門 沈沈として歌舞を按じ,
厩馬は肥死して弓は弦を斷つ。
戍樓の 刁斗(てうと)落月を催し,
三十にして軍に從ひ今は白髮なり。
笛裏誰か知らん壯士の心,
沙頭空しく照らす征人の骨。
中原の干戈古(いにし)へも亦た聞くに,
豈(あ)に逆胡の子孫に傳ふる有らんや!
遺民死を忍びて恢復を望み,
幾處か今宵涙を垂らせし痕(あと)のこす。
關山月宋 陸游
和戎詔下十五年,
將軍不戰空臨邊。
朱門沈沈按歌舞,
厩馬肥死弓斷弦。
戍樓刁斗催落月,
三十從軍今白髮。
笛裏誰知壯士心,
沙頭空照征人骨。
中原干戈古亦聞,
豈有逆胡傳子孫!
遺民忍死望恢復,
幾處今宵垂涙痕。
私感訳註:
※關山月:楽府題だが、唐詩の伝統として、「關山」からは、西域の城塞を、「月」からは、離れたところにいる人が、遥かに思い偲ぶ、というパターンがある。「出征兵士を思い偲ぶ」という意味である。
※和戎詔下十五年:えびすと和議を締結するという皇帝のみことのりが下りて、十五年が経つ。 ・和戎:和議。えびすと和議を締結する。1163年(隆興元年)の和義。締結は1165年(乾道元年)。「戎」は金を指す。後世、劉克莊は『戊辰即事』で「詩人安得有靑衫,今歳和戎百萬縑。從此西湖休插柳,剩栽桑樹養呉蠶。」と、和議を詠うが、それは嘉定元年(歳次戊辰:1208年)の南宋と金との間の和議で、四十五年程後のことになる。 ・詔下:(孝宗の)みことのりが下りる。皇帝の命令が出る。 ・十五年:1177年・淳煕四年に陸游はこの詩を作ったので、1163年隆興元年の和義(締結は1165年・乾道元年)から十余年経っているので、その間の年数を云う。もしも作者との関聯を考えなければ、宋、金の間の媾和は二回あり、第一次は、1142年・紹興十二年の媾和成立。第二次は、1165年・乾道元年になる。「十五年」はこの二度にわたる媾和の間を指しているともいえよう。
將軍不戰空臨邊:(国境附近では)征夷の将軍は(夷狄と)戦うことがなく、(臨戦態勢のまま)むなしく辺疆に居る。 ・將軍不戰:征夷の将軍は(夷狄と)戦うことがなく。 ・空臨邊:(功労を立てることもなく)むなしく辺疆に居る。
※朱門沈沈按歌舞:(都では)権門の富貴な朱塗りの門の奥深いところでは、歌舞といった娯楽が催されている。 ・朱門:朱塗りの門で、富貴な人のところ。富豪、貴族、権門。 ・沈沈:奥深い。静まりかえって。屋敷が奥深く世間とは隔絶されている様子を云う。「沈」については、次のような変遷がある。「」は、日本側、「」は中国側になる。
厩馬肥死弓斷弦:厩舎の馬は戦馬として使われないので、厩舎で肥え太って、死に、弓はゆづるが切れたままである。防衛策は抛棄されたままである。 ・厩馬:厩舎の馬。戦馬として使われないで、厩舎に繋がれたままになっている馬。 ・肥死:肥え太って、死ぬ。 ・弓斷弦:弓はゆづるが断たれ。弓は、ゆづるが切れてもなおされることなく。「厩馬肥死弓斷弦」で、「防衛策は、何も施されることなく」の比喩になる。
※戍樓刁斗催落月:国境防備の物見櫓からは、夜回りや時を知らせる銅鑼が聞こえてきて、月が沈もうとしている。 ・戍樓:国境防備の歩哨所。防衛のための物見櫓。辺境防備用の望楼。 ・刁斗:夜回りをするときや時を知らせるために使う、銅製の拍子木の役をする道具。時を知らせるために、打った銅鑼。また、古代の野戦用炊事釜。昼間は炊事に用い、夜間は警報と時報に打ち鳴らした。 ・催:うながす。 ・落月:月が沈む。
※三十從軍今白髮:三十歳で従軍したが、今は(もう)白髪(の年齢)になった。 ・三十從軍:三十歳で従軍し。「二十」とするのもある。 ・今白髮:今は白髪になった。
※笛裏誰知壯士心:笛の音色の中に(秘められた)兵士の心を誰が分かろうか。 ・笛裏:笛の音色の中に。 ・誰知:だれが分かろうか。誰も知るまい。 ・壯士心:雄々しい思いを抱いた人の心。ここでは兵士を指す。
※沙頭空照征人骨:戦場には戦士の遺骸が(月光に)空しく照らされている。 ・沙頭:戦場に。戦塵にまみれるところで。「沙場に」の意。戦場は、塵土飛揚し、飛沙走石となるため、戦場の比喩として使われる。特段に「砂漠、すなわら、すなば、河原」等の「すな」のあるところを強調する意はない。辛棄疾の『破陣子』「醉裏挑燈看劍,夢回吹角連營。八百里分麾下灸,五十絃翻塞外聲。沙場秋點兵。」や王翰の『涼州詞』「醉臥沙場君莫笑,古來征戰幾人回。」に出てくる「沙場」の意。 ・頭:場所を表す後の後に附く。街頭、駅頭の「頭」。「上」に近い。 ・空照:(月光が、死んだ兵士の遺骸を)むなしく照らし出している。 ・征人骨:出征兵士の遺骸。
※中原干戈古亦聞:中国の中央部である中原でも、戦闘があったと聞いている。 ・中原:中国の中央部。 ・干戈:ホコなどの武器。転じて、戦闘行為。 ・古亦聞:過去にも、あったという。
豈有逆胡傳子孫:どうして異民族が(漢民族の地に)子孫を残すということができようか。 ・豈有:どうして……あろうか。あに……あらんや。 ・逆胡:叛逆してくるえびす。大人しく云うことを聞かない異民族。 ・傳子孫:誰の「子孫」と取るかによって、意味が異なってくる。「漢民族の子孫」と見れば、「このような屈辱と悲痛な思いを子孫に伝えられようか」となり「金の王室の子孫」と取れば、「金は建国以来、代々王統を嗣いできたが、どうしてそのようなことがいつまでも続けられようか」となる。
※遺民忍死望恢復:南宋の遺民(金国領内の漢民族)は死ぬほど堪え忍んで、南宋の漢民族王朝が恢復するのを待ち望んでいる。 ・遺民:宋の遺民。淮河以北の金の領土となったところに取り残された漢民族の民。 ・忍死:死ぬことを堪え忍ぶ。こらえる。 ・恢復:失った領土を元に戻す。(淮河以北、長城以南が)宋の領土に戻ることを云う。(武力での)恢復を望む。
※幾處今宵垂涙痕:(淮河以北の)どれほどのところで、今宵、(人が異民族支配という境遇を悲しんで)涙を流したその跡を見いだすことができるだろうか。 ・幾處:(淮河以北の)どれほどのところで。 ・今宵:こよい。 ・垂涙痕:涙を流したあとができることだろうか。ここは、「垂涙」の「痕」(「垂涙之痕」「垂涙而痕」。後者は「痕」を動詞ととる)と見るのが自然だが、読み下しには向かない。そこで、「涙」を「垂」らした「痕」。 「『涙痕』は「『乾』くものであって、『垂』らすものではない」、とは見ない。意味が通じない。また、「痕」字は韻脚のため、どうしても使いたかった。
歩いていたのは 砂漠の中 遠くに見えた 東京タワー
君の抱いていた ボロいテディベア 笑ってみえた どこへ行こうか
海みたいに 砂は燃えた かつてはここで 人が生きた
先を急いだ 英智の群れが 壊したものに 僕らは続いた
惑いも憂いも化石になるほど 嘘みたいな未来を想う
切なくなるのも馬鹿らしいほど 優しい未来
恥ずかしいくらい生きていた僕らの声が 遠く遠くまで届いたらいいな
誰もいない未来で起きた呼吸が 僕らを覚えていますように
眩しくてさ 目を閉じたんだ 枯れた川を 辿りながら
ほんの向こうで 君の声が 呼んでいたんだ 確かに僕を
未来と過去が 引っ張り合うんだ か弱い僕らの 両手を掴んで
痛むことが 命ならば 愛してみたいんだ 痛みも全て
いまだに心は不揃いなままで 息苦しくなる夜もある
言い訳みたいな美意識すら 消えちゃう未来
砂に落ちた思い出が息をしていた 遠く遠くから届いていたんだ
誰もいない未来の僕らの声が 美しくあれるように
————《ナンバーナイン》
#光酱日语分享[超话]# #日语#
君の抱いていた ボロいテディベア 笑ってみえた どこへ行こうか
海みたいに 砂は燃えた かつてはここで 人が生きた
先を急いだ 英智の群れが 壊したものに 僕らは続いた
惑いも憂いも化石になるほど 嘘みたいな未来を想う
切なくなるのも馬鹿らしいほど 優しい未来
恥ずかしいくらい生きていた僕らの声が 遠く遠くまで届いたらいいな
誰もいない未来で起きた呼吸が 僕らを覚えていますように
眩しくてさ 目を閉じたんだ 枯れた川を 辿りながら
ほんの向こうで 君の声が 呼んでいたんだ 確かに僕を
未来と過去が 引っ張り合うんだ か弱い僕らの 両手を掴んで
痛むことが 命ならば 愛してみたいんだ 痛みも全て
いまだに心は不揃いなままで 息苦しくなる夜もある
言い訳みたいな美意識すら 消えちゃう未来
砂に落ちた思い出が息をしていた 遠く遠くから届いていたんだ
誰もいない未来の僕らの声が 美しくあれるように
————《ナンバーナイン》
#光酱日语分享[超话]# #日语#
✋热门推荐