心灵干净,是最好的修行
庄子曰:“至人之用心若镜,不将不迎,应而不藏,故能胜物而不伤。”意思是境界高的人,心里干净得就像一块明镜,如此才能超脱物外,不为物所役。
心灵干净的人,做事光明磊落,仰不愧于天,俯不怍于地,活得纯粹活得清白。
国学大师梁漱溟说:“苦闷的来源,即在于心地不单纯。”心灵干净的人,坦坦荡荡做事,不畏世俗人言,自然少了庸人自扰的烦恼,活得自在,过得心安。
而人生最难得的是“心安”二字。
“所谓'心安',就是心里没有后悔的事,没有亏心的事,没有想不开的事。不为名所累,不为利所役,清清白白做人,干干净净做事。 https://t.cn/RuQ52aU
庄子曰:“至人之用心若镜,不将不迎,应而不藏,故能胜物而不伤。”意思是境界高的人,心里干净得就像一块明镜,如此才能超脱物外,不为物所役。
心灵干净的人,做事光明磊落,仰不愧于天,俯不怍于地,活得纯粹活得清白。
国学大师梁漱溟说:“苦闷的来源,即在于心地不单纯。”心灵干净的人,坦坦荡荡做事,不畏世俗人言,自然少了庸人自扰的烦恼,活得自在,过得心安。
而人生最难得的是“心安”二字。
“所谓'心安',就是心里没有后悔的事,没有亏心的事,没有想不开的事。不为名所累,不为利所役,清清白白做人,干干净净做事。 https://t.cn/RuQ52aU
进士暨大夫两第记
桑浦之阳,有乡村曰埔尾。自明之嘉靖与夫清之乾隆两朝,先后有文武进士黄鹏、黄壮猷及黄壮略之产出,因有“揭阳进士第一村”之号。
而进士、大夫第者,则壮猷、壮略后先进士中式,且获昭武大夫荣衔封赠三代所营造、标榜者也。盖大夫第之肇起,系清初之康熙丙寅,及获封大夫而额之,中经数十年矣,历平民宅院而至大夫府第之重,亦埔尾由寻常聚落易而为文化名村之写照焉。
黄氏之营埔尾,始自赵宋季代,有道雄公者,五州刺史朂斋公之六子也,羡桑山之阳桃源胜概,举家迁居,课督子弟以书史稼穑之务。迨乎清之乾隆中世,族人壮猷、壮略昆仲踵登金榜。壮猷之子振容、孙应科,相继登贤书,举明经,三代科甲。登巍科而为进士外,一族之中尚产举人五人,贡生,秀才比比,非独黄门之光,也一县之荣耀哉。
壮猷公负文武才,既中式,受官侍卫司正堂,尽忠职守,有声京华。然公素持清介,无意侧身官场倾轧,遂引归乡里,筑竹林居、科甲第以教诲子弟,暇则诗酒自娱。其堂弟壮略,既入军旅,戎马转辗贵蜀之间,累官都司。金川之役,功动显赫。后以身殉国,受祀忠烈祠。茂节丰功,揭岭也为增色。
是故,其旧居进土、大夫两第,虽也一般围厝,朴素无华,然又非同凡响,盖有英灵之内蕴也。昔人论物,谓山不在高,有仙则名;水不在深,有龙则灵。以之而观埔尾两第,洵无异哉!于是焉,斯第之陶冶浩然正气滋养旷达襟怀,俱大有益于今之处者,后之来者,居人而持有者,过客而观瞻者,诚然不能以俗物观也。有司归之文保序列,显见对于文化之可化人之重视,斯也两第赖以永存之幸焉。
两第后人崇敬先贤,爱惜先业,不懈保护之责,既修缮维固在先,复补增旧有配套于后,俾风采依旧,诚然孝子贤孙之作为焉。事毕,以同乡之谊来邀作文,不敢以艺拙辞,乃记之如上。时在已亥之仲冬,执笔者乡人彭子妙艳。
埔尾村大夫第理事会
2020年午月立 https://t.cn/R2Wxn9e
桑浦之阳,有乡村曰埔尾。自明之嘉靖与夫清之乾隆两朝,先后有文武进士黄鹏、黄壮猷及黄壮略之产出,因有“揭阳进士第一村”之号。
而进士、大夫第者,则壮猷、壮略后先进士中式,且获昭武大夫荣衔封赠三代所营造、标榜者也。盖大夫第之肇起,系清初之康熙丙寅,及获封大夫而额之,中经数十年矣,历平民宅院而至大夫府第之重,亦埔尾由寻常聚落易而为文化名村之写照焉。
黄氏之营埔尾,始自赵宋季代,有道雄公者,五州刺史朂斋公之六子也,羡桑山之阳桃源胜概,举家迁居,课督子弟以书史稼穑之务。迨乎清之乾隆中世,族人壮猷、壮略昆仲踵登金榜。壮猷之子振容、孙应科,相继登贤书,举明经,三代科甲。登巍科而为进士外,一族之中尚产举人五人,贡生,秀才比比,非独黄门之光,也一县之荣耀哉。
壮猷公负文武才,既中式,受官侍卫司正堂,尽忠职守,有声京华。然公素持清介,无意侧身官场倾轧,遂引归乡里,筑竹林居、科甲第以教诲子弟,暇则诗酒自娱。其堂弟壮略,既入军旅,戎马转辗贵蜀之间,累官都司。金川之役,功动显赫。后以身殉国,受祀忠烈祠。茂节丰功,揭岭也为增色。
是故,其旧居进土、大夫两第,虽也一般围厝,朴素无华,然又非同凡响,盖有英灵之内蕴也。昔人论物,谓山不在高,有仙则名;水不在深,有龙则灵。以之而观埔尾两第,洵无异哉!于是焉,斯第之陶冶浩然正气滋养旷达襟怀,俱大有益于今之处者,后之来者,居人而持有者,过客而观瞻者,诚然不能以俗物观也。有司归之文保序列,显见对于文化之可化人之重视,斯也两第赖以永存之幸焉。
两第后人崇敬先贤,爱惜先业,不懈保护之责,既修缮维固在先,复补增旧有配套于后,俾风采依旧,诚然孝子贤孙之作为焉。事毕,以同乡之谊来邀作文,不敢以艺拙辞,乃记之如上。时在已亥之仲冬,执笔者乡人彭子妙艳。
埔尾村大夫第理事会
2020年午月立 https://t.cn/R2Wxn9e
ヒカルの碁
第一局 永遠のライバル
誰だ
これは最善の一手ではない最強の一手でもない
走れ 明かり 爺ちゃんちすぐそこだ
もう だからまっすぐ帰ろうって言ったのに
爺ちゃん 爺ちゃん 上がらせてもらうよ
ねえ 本当にいいの
あ どれもパッとしないなあ
光る もう 出ようよ 気味悪いよ
勝手にそんなことしていいの
この間の社会のテストで8点しか取らなくてさあ小遣い止められてんだ
おっ これなんかいいんじゃねえか
これ知ってる五目並べする台でしょう
かなり古そうだなあ
爺ちゃんが昔使ってたやつかなあ
こりゃ高値で売れるかもなあ
ねえ 本当にいいの
平気 平気
きっと爺ちゃんだって忘れてるよ それに
それにこいつだって埃取ってやりゃ
それにしても全然 落ちないぞ この汚れ
うん 汚れってなんかいないよ 綺麗じゃない
これ
どこ
ここ
あ 何もないよ どこ
ここだってば
見えるんですか
だから先からそう言って
私の声が聞こえるんですか
私の声が聞こえるんですね
やっぱりそんな跡なんて
誰だ
嫌だ 光る 変なこと言わないでよ
見つけた やっと見つけた
爺ちゃんか
出てこいよ
私 帰るよ
あまねく神よ 感謝します
私は 私は
私は今一度 現世に戻る
どうしたの 光る 光る
お爺さん 光るが大変だよ
誰だ お前は
藤原佐為
佐為 何者だ
平安の都で大君に囲碁を教えておりました
毎日 毎日 来る日も来る日も囲碁を打っていた私はとても幸せでした
しかし私以外にもう一人 大君の指南役がおりました
ある日 彼が大君には進言したんです
指南役は一人で十分 対局にて雌雄を決し
勝者のみをお召しくださいと
それで 戦ったんだろう どっちが勝ったのさ
盤面互角で対局は進み みんなの視線が注がれる中で 私だけがそれを目にしたのは 本当に偶然でした 彼の碁笥(ごけ)の中に白石が混じっていたんです
それをあの物は 一瞬の隙をついて 自分のあげはまにしたのです
ずるしたんだ
私が声を上げようとした時 そなた 今
おい 貴様 今 碁笥に混じっていたん黒石を自分のあげはまにしたなあ
な 何を言う それは今 そなたがしたことではないか
これはなんとつまらぬ言い訳を
みんなの目が盤上に注がれているのをよいことに碁笥に混じっていた私の石をあげはまにしたではないか
そなたこそいい加減な
見苦しいぞ 静まれ
そのような下卑た行為が 余の前で行われたなどと考えたくもないわ
続けるがよい
私は負けました
心の動揺を抑えきれぬままに
さかしいごまかしをしたという汚名まで付いて 都を追い出された私に 生きる術はありません
それから2日後 私は入水したのです
私はもっと 碁を打ちたかった
成仏できぬ私の魂はある碁盤に宿り 遥かな年を経って瀬戸の海に浮かぶ因島である少年の声をを聞きました
彼の名は虎次郎
少年よ 私の流した悔し涙が見えるのならば そなたの心の片隅に 私を住まわせておくれ
虎次郎の名は秀策と改められ 20歳で師の跡目となり十四世本因坊秀策を名乗ることになったのです
本因坊秀策
しかし 虎次郎は流行病に倒れ ある夜 34歳の若さにして彼は
碁盤についてた血は そいつのものだったのか それで 俺に乗り移ったのはまた碁が打ちたいってわけか
はい なぜなら 私はまだ神の一手を極めていない
光る お前昨日救急車乗ったんだって
あ あん
光る
光る 本当に大丈夫 何があったの 昨日
それがさあ 自分でもよく覚えてないんだ
起きたっら もう今日になってて
後ろの人に回してください
はい 始めてください
ほお 歴史の問題ですか
ああ お前
なんですか
あ いえ
その すみません
座って テストを続けなさい
はい
昨日のあれは 夢じゃなかったんだ
はい
で お前の名前 なんってだっけ
佐為です
佐為か お前 そんなに碁が好き
はい
まだ碁を打ちたい
はい
でもわりーな 俺 碁なんて 全然やる気ないから
光る
進藤君
何をした てめい
な 何もしてません 何も
光る 大丈夫
進藤君
進藤君 大丈夫 保健室に行く
もう平気す
碁を打てないという私の悲しみがあなたの意識を包んだだけです
ったく 千年に及ぶお前の情熱には舌を巻くぜ
でもな 俺には俺の人生設計があるんだ
なあ 俺以外のやつじゃダメなの 乗り移るのを
多分
分かったよ たまには打つだけならいいか
けど俺の心は俺の物だからな 勝手に話しかけてくるな
はい
えーと 誰だったっけな
あと十分ですよ もうできた人は間違いがないか もう一度チェックしましょうね
ダメだ 佐為 お前知ってるか 天宝の改革って
天宝の 老中の水野さまが始められた
それそれ
ああ 懐かしい 一度常住で碁を打ったことがあるんですよ
じゃ ペリーも知ってる
うん ペリー
ペリーだよ 黒船率いてやってきた
あ ペルリ提督ですね
それだ そのベルリ提督はどこに来たんだ
浦賀です あの時は大騒ぎでした
浦賀っと
佐為
はい
お前って結構使えるやつだな
進藤君 何ひとりごと言ってるの テストはもうできたの
もうちょっとです
頑張ってね
人の体を通り抜けておきながら謝りもしない なんたる無礼な
光る この時代の女性はみんな
分かった 分かった 分かったら そう頭の中で騒ぐな
終わったら 碁を打てる所へ連れてってやるから
うわあ すごい人ですね
天下の大東京だからな
そいで そいで どこで碁を打つんですか
碁会場
うん
爺ちゃんが時々行ってるらしいんだけど碁の好きなおやじたちが集まって碁を打つ場所があるんだと
いつの時代でも 囲碁を愛する人はいるのですね
あら こんにちは どうぞ
うん
わあ 爺ばっかし
あの 君 ここ初めて
ここもなんもまるっきり始めて
誰でも打てるの
打てるわよ
じゃ はい お前書いて
棋力はどれくらい
棋力 よくわからない
え 人と対局したことないんだ
そこそこ強いと思うけど
あっ 子供いるじゃん あいつと打てる
あ うん でも あの子は
対局相手を探しての
うん
いいよ 僕打つよ
ああ でもこの子
奥へ行こうか
うん
ちょっと待って 子供なら500円よ
えっ お金要るの
初めてここに来てくれたんだから
今日はサービスしてあげてよ
アキラ君がそう言うなら
僕は塔矢アキラ 君は
進藤ヒカル 六年生だ
僕も六年生だよ
やっぱり年寄りが相手じゃ盛り上がんねえもんね
棋力はどのくらい
それが よくわかんないんだ 結構強いと思うんだけど
よくわかんないのに強いの
じゃとりあえず 君の置き石は 四つか5つぐらいにしようか
置き石って ハンデのこと
要らねえよ そんなの お前と俺と同い年じゃん
塔矢アキラ相手に置き石なしだって
とんでもない坊主だ
いいよ じゃ 先手でどうぞ
俺 ちょっと打つのが遅いかもしんないけど 勘弁なあ
佐為 そんなに嬉しいのか
百四十年ぶりだもんな
光る 行きますよ
よーし
17の四 右上隅 小目
17の 一 二 三 四
思いっきり初心者の手付きだなあ
16の17 右下隅 小目
16の17 ここか
三の16
三の16
16の五
16の五
こすみ
十四の四
十四の四
石の打ち方は初心者だけど 石の筋はしっかりしている 自分でも強さと言うだけある
どうした 早く打てよ
あっ ごめん
しかし 定石の方が古い
それに 時々変なところで手が止まるのはなぜだ
ええと 十四の十一 ここか
僕も打ち込みにも動じない
いや 動じないどころか 軽やかに躱していく
その白石はあなたの物です 取りなさい
はっ これ
はい
十九の十五
いいの 取られちゃって
十八の十四
これ 取れるんだよね
はい
どうしたの
その白の九子が死んだのです
その石は のちにヒカルのあげはまになります
こんなに一杯 じゃ 楽勝じゃん
いえ この物はそれほど柔ではありません
あの九子は 私が取ったのではなく 彼が捨てたのです
よく ご覧なさい
これは
まだやれる
左上の九子は大きかったけど 僕は 中央の空間を支配している
大丈夫なの
多分
四の13
八の五
えーと 八の そこか
あ これは これは最善の一手ではない最強の一手でもない
僕がどう打てくるか試している一手だ
僕の力量を測っている
遥かな高みから
じゃ またね
ありがとうございます
あら 終わったの
うん やっぱり対局はまだ早いわ 俺
打つのすごく時間が掛かって もうヘトヘト
あらあら あっ そうそう
今度子供の囲碁大会あるんだけど はい
見に行ってみたら
考えとく 今日はありがとう お姉さん
またね
アキラ君とやるのは五十年早かったかな
え 負けた
そんなバカな
アキラ君が負けたのか
アキラ君はプロに近い実力なんだぜ
置き石だったんだろう
なんの碁置かせたって
先手の黒番で
何目差だって
二目差
二目差なら こみを入れれば アキラ君の勝ちだ
二目差とか
そんなレベルじゃない
ちょっ ちょっと待ってよ
アキラ君が負けたって 本当なの
まさか
だってあの子 今まで一度も対局したことがないって言ったのよ
一度も対局したことがない
なんなんだ 彼は一体
慣れないことしたから 疲れちゃった
ちった満足したか
はい
おーし じゃ 帰ったら会社の宿題だ
なんなりと
うん 走るぞ
はい
第一局 永遠のライバル
誰だ
これは最善の一手ではない最強の一手でもない
走れ 明かり 爺ちゃんちすぐそこだ
もう だからまっすぐ帰ろうって言ったのに
爺ちゃん 爺ちゃん 上がらせてもらうよ
ねえ 本当にいいの
あ どれもパッとしないなあ
光る もう 出ようよ 気味悪いよ
勝手にそんなことしていいの
この間の社会のテストで8点しか取らなくてさあ小遣い止められてんだ
おっ これなんかいいんじゃねえか
これ知ってる五目並べする台でしょう
かなり古そうだなあ
爺ちゃんが昔使ってたやつかなあ
こりゃ高値で売れるかもなあ
ねえ 本当にいいの
平気 平気
きっと爺ちゃんだって忘れてるよ それに
それにこいつだって埃取ってやりゃ
それにしても全然 落ちないぞ この汚れ
うん 汚れってなんかいないよ 綺麗じゃない
これ
どこ
ここ
あ 何もないよ どこ
ここだってば
見えるんですか
だから先からそう言って
私の声が聞こえるんですか
私の声が聞こえるんですね
やっぱりそんな跡なんて
誰だ
嫌だ 光る 変なこと言わないでよ
見つけた やっと見つけた
爺ちゃんか
出てこいよ
私 帰るよ
あまねく神よ 感謝します
私は 私は
私は今一度 現世に戻る
どうしたの 光る 光る
お爺さん 光るが大変だよ
誰だ お前は
藤原佐為
佐為 何者だ
平安の都で大君に囲碁を教えておりました
毎日 毎日 来る日も来る日も囲碁を打っていた私はとても幸せでした
しかし私以外にもう一人 大君の指南役がおりました
ある日 彼が大君には進言したんです
指南役は一人で十分 対局にて雌雄を決し
勝者のみをお召しくださいと
それで 戦ったんだろう どっちが勝ったのさ
盤面互角で対局は進み みんなの視線が注がれる中で 私だけがそれを目にしたのは 本当に偶然でした 彼の碁笥(ごけ)の中に白石が混じっていたんです
それをあの物は 一瞬の隙をついて 自分のあげはまにしたのです
ずるしたんだ
私が声を上げようとした時 そなた 今
おい 貴様 今 碁笥に混じっていたん黒石を自分のあげはまにしたなあ
な 何を言う それは今 そなたがしたことではないか
これはなんとつまらぬ言い訳を
みんなの目が盤上に注がれているのをよいことに碁笥に混じっていた私の石をあげはまにしたではないか
そなたこそいい加減な
見苦しいぞ 静まれ
そのような下卑た行為が 余の前で行われたなどと考えたくもないわ
続けるがよい
私は負けました
心の動揺を抑えきれぬままに
さかしいごまかしをしたという汚名まで付いて 都を追い出された私に 生きる術はありません
それから2日後 私は入水したのです
私はもっと 碁を打ちたかった
成仏できぬ私の魂はある碁盤に宿り 遥かな年を経って瀬戸の海に浮かぶ因島である少年の声をを聞きました
彼の名は虎次郎
少年よ 私の流した悔し涙が見えるのならば そなたの心の片隅に 私を住まわせておくれ
虎次郎の名は秀策と改められ 20歳で師の跡目となり十四世本因坊秀策を名乗ることになったのです
本因坊秀策
しかし 虎次郎は流行病に倒れ ある夜 34歳の若さにして彼は
碁盤についてた血は そいつのものだったのか それで 俺に乗り移ったのはまた碁が打ちたいってわけか
はい なぜなら 私はまだ神の一手を極めていない
光る お前昨日救急車乗ったんだって
あ あん
光る
光る 本当に大丈夫 何があったの 昨日
それがさあ 自分でもよく覚えてないんだ
起きたっら もう今日になってて
後ろの人に回してください
はい 始めてください
ほお 歴史の問題ですか
ああ お前
なんですか
あ いえ
その すみません
座って テストを続けなさい
はい
昨日のあれは 夢じゃなかったんだ
はい
で お前の名前 なんってだっけ
佐為です
佐為か お前 そんなに碁が好き
はい
まだ碁を打ちたい
はい
でもわりーな 俺 碁なんて 全然やる気ないから
光る
進藤君
何をした てめい
な 何もしてません 何も
光る 大丈夫
進藤君
進藤君 大丈夫 保健室に行く
もう平気す
碁を打てないという私の悲しみがあなたの意識を包んだだけです
ったく 千年に及ぶお前の情熱には舌を巻くぜ
でもな 俺には俺の人生設計があるんだ
なあ 俺以外のやつじゃダメなの 乗り移るのを
多分
分かったよ たまには打つだけならいいか
けど俺の心は俺の物だからな 勝手に話しかけてくるな
はい
えーと 誰だったっけな
あと十分ですよ もうできた人は間違いがないか もう一度チェックしましょうね
ダメだ 佐為 お前知ってるか 天宝の改革って
天宝の 老中の水野さまが始められた
それそれ
ああ 懐かしい 一度常住で碁を打ったことがあるんですよ
じゃ ペリーも知ってる
うん ペリー
ペリーだよ 黒船率いてやってきた
あ ペルリ提督ですね
それだ そのベルリ提督はどこに来たんだ
浦賀です あの時は大騒ぎでした
浦賀っと
佐為
はい
お前って結構使えるやつだな
進藤君 何ひとりごと言ってるの テストはもうできたの
もうちょっとです
頑張ってね
人の体を通り抜けておきながら謝りもしない なんたる無礼な
光る この時代の女性はみんな
分かった 分かった 分かったら そう頭の中で騒ぐな
終わったら 碁を打てる所へ連れてってやるから
うわあ すごい人ですね
天下の大東京だからな
そいで そいで どこで碁を打つんですか
碁会場
うん
爺ちゃんが時々行ってるらしいんだけど碁の好きなおやじたちが集まって碁を打つ場所があるんだと
いつの時代でも 囲碁を愛する人はいるのですね
あら こんにちは どうぞ
うん
わあ 爺ばっかし
あの 君 ここ初めて
ここもなんもまるっきり始めて
誰でも打てるの
打てるわよ
じゃ はい お前書いて
棋力はどれくらい
棋力 よくわからない
え 人と対局したことないんだ
そこそこ強いと思うけど
あっ 子供いるじゃん あいつと打てる
あ うん でも あの子は
対局相手を探しての
うん
いいよ 僕打つよ
ああ でもこの子
奥へ行こうか
うん
ちょっと待って 子供なら500円よ
えっ お金要るの
初めてここに来てくれたんだから
今日はサービスしてあげてよ
アキラ君がそう言うなら
僕は塔矢アキラ 君は
進藤ヒカル 六年生だ
僕も六年生だよ
やっぱり年寄りが相手じゃ盛り上がんねえもんね
棋力はどのくらい
それが よくわかんないんだ 結構強いと思うんだけど
よくわかんないのに強いの
じゃとりあえず 君の置き石は 四つか5つぐらいにしようか
置き石って ハンデのこと
要らねえよ そんなの お前と俺と同い年じゃん
塔矢アキラ相手に置き石なしだって
とんでもない坊主だ
いいよ じゃ 先手でどうぞ
俺 ちょっと打つのが遅いかもしんないけど 勘弁なあ
佐為 そんなに嬉しいのか
百四十年ぶりだもんな
光る 行きますよ
よーし
17の四 右上隅 小目
17の 一 二 三 四
思いっきり初心者の手付きだなあ
16の17 右下隅 小目
16の17 ここか
三の16
三の16
16の五
16の五
こすみ
十四の四
十四の四
石の打ち方は初心者だけど 石の筋はしっかりしている 自分でも強さと言うだけある
どうした 早く打てよ
あっ ごめん
しかし 定石の方が古い
それに 時々変なところで手が止まるのはなぜだ
ええと 十四の十一 ここか
僕も打ち込みにも動じない
いや 動じないどころか 軽やかに躱していく
その白石はあなたの物です 取りなさい
はっ これ
はい
十九の十五
いいの 取られちゃって
十八の十四
これ 取れるんだよね
はい
どうしたの
その白の九子が死んだのです
その石は のちにヒカルのあげはまになります
こんなに一杯 じゃ 楽勝じゃん
いえ この物はそれほど柔ではありません
あの九子は 私が取ったのではなく 彼が捨てたのです
よく ご覧なさい
これは
まだやれる
左上の九子は大きかったけど 僕は 中央の空間を支配している
大丈夫なの
多分
四の13
八の五
えーと 八の そこか
あ これは これは最善の一手ではない最強の一手でもない
僕がどう打てくるか試している一手だ
僕の力量を測っている
遥かな高みから
じゃ またね
ありがとうございます
あら 終わったの
うん やっぱり対局はまだ早いわ 俺
打つのすごく時間が掛かって もうヘトヘト
あらあら あっ そうそう
今度子供の囲碁大会あるんだけど はい
見に行ってみたら
考えとく 今日はありがとう お姉さん
またね
アキラ君とやるのは五十年早かったかな
え 負けた
そんなバカな
アキラ君が負けたのか
アキラ君はプロに近い実力なんだぜ
置き石だったんだろう
なんの碁置かせたって
先手の黒番で
何目差だって
二目差
二目差なら こみを入れれば アキラ君の勝ちだ
二目差とか
そんなレベルじゃない
ちょっ ちょっと待ってよ
アキラ君が負けたって 本当なの
まさか
だってあの子 今まで一度も対局したことがないって言ったのよ
一度も対局したことがない
なんなんだ 彼は一体
慣れないことしたから 疲れちゃった
ちった満足したか
はい
おーし じゃ 帰ったら会社の宿題だ
なんなりと
うん 走るぞ
はい
✋热门推荐