拍品號碼:20220324-1
作品名稱:【保真】歐豪年 羊羊得意
質地形式:紙本鏡片
畫心尺寸/物件尺寸:59 X 47 cm
起拍價:NT5000
本作已由歐老師本人親自認證,屬珍品無虞。
作者介紹:
歐豪年(1935-)
名介,廣東人,師從趙少昂,赴台任文化大學藝術研究所教授、中央研究院嶺南美術館榮譽館長等,並榮膺法國國家美術學會巴黎大宮博物館雙年展特獎。
款識:
豪年
鈐印:
豪年(白)
作品名稱:【保真】歐豪年 羊羊得意
質地形式:紙本鏡片
畫心尺寸/物件尺寸:59 X 47 cm
起拍價:NT5000
本作已由歐老師本人親自認證,屬珍品無虞。
作者介紹:
歐豪年(1935-)
名介,廣東人,師從趙少昂,赴台任文化大學藝術研究所教授、中央研究院嶺南美術館榮譽館長等,並榮膺法國國家美術學會巴黎大宮博物館雙年展特獎。
款識:
豪年
鈐印:
豪年(白)
【中村屋酒店の兄弟】
『中村屋酒店の兄弟』藤原季節さん、長尾卓磨さんインタビュー
―お2人は最初から俳優を目指していらっしゃったんですか?
藤原 僕は物心ついた時から俳優になりたいと思っていました。映画が好きだったんですよ。ジャッキー・チェンに憧れて、絶対俳優になるぞと決めていたので高校卒業後上京しました。
―じゃあ夢を叶えられたんですね。
藤原 まあまだ途中ではありますけれども。一応。
長尾 子どものころ、「先祖が上杉謙信だよ」と聞いて、戦国武将になりたかったんです。現代社会では無理だなと思って、馬に乗って刀振り回すにはこの中に入ればいいのかなって。それが中井貴一さん主演の「武田信玄」(1988年大河ドラマ)。仕事としては大学卒業してから広告代理店に入って、遠回りしました。
―俳優じゃなく”武将”が始まり!だからお城巡りがお好きなんですね。なりたかった武将役は?
長尾 『信虎』(2021/金子修介監督)で上杉景勝(長尾顕景)役をやらせていただきました。やってみたいのは、やはり上杉謙信(長尾景虎)役です。
nakamuraya1.jpg
―役をいただいたときと、演じ終わってから印象の違いはありましたか?
藤原 役をいただいたときは、兄弟との関係性で役を見ているというよりは「和馬」という役にフォーカスして見ていたんです。東京と実家を行き来して居場所を探している青年を演じるんだな、って。演じ終わったときに、長尾さんっていうお兄ちゃんと共演して「兄と一緒にいるときの自分」っていうのは、ある意味弟という役割だったり、仮面をかぶった弟という人間を演じようとしている青年でもあるなと思って。それが自分が働いている、東京でやってきたこととかが兄にバレたりして、そういう身ぐるみ剥がされていくというか正体がバレていくところの変化だったり、関係性においての青年にフォーカスを合わせて見れるようになった。それが演じる前と後では違いました。
長尾 僕も最初の印象では「何を勝手なこと言ってるんだ」と弟に対してあったんですけど、季節くんが、会った瞬間から可愛くて、どんどん可愛くなってきて、なんかずっと横顔を見ていたような感覚がありました。
監督が常々「優しく、もっともっと優しく接してください。怖いほど優しく。全て表面上は優しく」と言っていて。終わったときは、今、季節くんが言ってくれたみたいに、「兄という役割を自分で作っている」「兄としての役割を急に演じなくてはいけないと思いこんだ人間」なんじゃないかなと、同じようなことを考えました。
―優しい、いいお兄ちゃんでした。
藤原 その「優しい、いいお兄ちゃん」っていうのは、弟の前で見せるお兄ちゃんの顔で、本当のところは何もわからない。そういう裏側も見える映画になっていればいいなと思います。
―お兄ちゃんが一瞬怖く見えるところがありますね。お母さんの介護をずっと1人で背負ってきて、数年後に帰ってきた何もしなかった弟に対しての葛藤があると思いました。
藤原 そう見ていただけると嬉しいです。
―お母さんの言う「ありがとう」が他人に対しての「ありがとう」で、そこがお兄ちゃんには辛いだろうと思いました。お2人は、お若いので介護の経験はないでしょう?
長尾 祖父母はいますが、そこまでの介護はしていないです。
藤原 僕も未経験です。
―長尾さん、ご兄弟はいらっしゃいますか?
長尾 いません。ひとりっ子です。
―藤原さんは妹さんがいらっしゃるんですよね。
藤原 はい、そうです。姉もいます。
―女の子の間の男の子って特権階級みたいなものです(笑)。優遇されますよね。
長尾・藤原 (笑)そうですね。
藤原 たしかに、優遇という言い方はあれなんですけど、母からは可愛がってもらってたんじゃないかな、と思います。
―「しかたがないなぁ」と思いつつ弟は可愛い。お兄ちゃんは弟が生まれたとたん「お兄ちゃん」でいなくちゃいけなくて、それなのに…という辛さもあります。短い中にいろんなことが詰まっていて、監督さんがお若いのにこのお話、と驚きました。
藤原 僕もそう思いました。
長尾 うん。
―今振り返ってみて、印象に残っているシーンは?
藤原 最後に兄が弟に言う言葉ですね。封筒の。
あの台詞に白磯君が言いたかった兄弟の距離間というものが、全部詰まっているように思います。弟が東京で何をしてきたかということを知って、兄が問い詰めることもできた。でもそれを全部飲み込んで、あの台詞に全てを込めるっていうのがやりたかったことなんじゃないかな。
そのとき自分が演じていた和馬の表情も印象的だなと、自分自身思いました。
―まばたき多くなっていました。
藤原 (笑)
―お兄ちゃんはいかがでしょうか?
長尾 僕はその前夜の2人でタバコを吸うところ。弟がどういう時間を過ごして店の前に出てきたのか、言葉を用意していたのか、しなかったのかという2人の関係。兄ははじめ、次の日に行くことがわかっているのかいないのか。2人のあいだにたゆたう時間、とても印象的でしたね。
IMG_6917 (2).jpg
―この映画で耳に残ったのが、2人が呼ぶ「母ちゃん」なんです。いいな、と思いました。お2人差支えなかったら、お母さんを何と呼んでいらっしゃるか教えてください。
藤原 僕は「かあちゃん」って呼んでますね。
―映画と同じですね。長尾さんは?
長尾 ○○子。さん付けするか、しないか。
―名前を呼ぶんですか?
藤原 長尾さんらしいですね。
長尾 そうかな? 十代から両親は名前で呼んでいます。
―それは、ご両親に言われたわけじゃなくて、自分で?
長尾 はい、自分で。家に来る友達もみんなそう呼んでいました。
―母親という役割より○○子さんが前に出ているって、すごく個人的というか欧米っぽいです。
長尾 反抗期のころで、所詮他人だろうっていうのもあって。その方が人として敬意をもって接することができるだろう、と。お袋っていうのもなんかちょっと。
藤原 父親のことを「親父」って呼べないな、呼んでみたいな、とかありますけど。「所詮他人だろう」っていうのは言い方を変えれば、他人として認識している。「母」ってあてはめちゃうとどうしても甘えが出てきちゃいますが、一人の他人だと認識することで敬意を持てる側面もあると思います。
―個人として尊重しているって感じがしますね。クールだ!とっても(笑)。
藤原 原田芳雄さんも自分の息子に下の名前で呼ばせてたって。
長尾 そうなんだ。
―監督が俳優を選ぶように、俳優も作品を選びますね。そのときに決め手になるものはなんですか?
藤原 やっぱり最初に脚本。その次に過去の作品。スタッフ、で最後にキャストですね。
―自分のほかに誰が出るかということですね。自分の役柄についてこだわりはありますか?
藤原 それよりも、その役柄がその作品にどういった影響を及ぼしているかとか、作品のことをまずは考えて、小さい役でもそれに参加すべきだなと思ったら参加します。
―例えば快楽殺人犯の役とか、自分はちょっとと思うことは?
藤原 新しい感情とか、新しい自分に出逢えるチャンスがあるなら僕は飛び込みたい、と思っています。
―おお、チャレンジャーです! 長尾さんは?
長尾 監督含め、撮りたい方々が…なんとなくこういうと生意気かもしれないですけど、今の世の中に対してどう思っているかということが感じられると嬉しいですね。参加する身としては。自分が生きている環境、取り巻いている世界に対して、どういうものを持って表現したいかを、監督、脚本から感じ取れると参加させてもらえる意義を感じる気がします。
―監督さんにもよると思いますが、たとえば自分の役作りでたくさんディスカッションしたいほうですか? 任されたいほうですか?
長尾 どっちでも(笑)。
藤原 長尾さん結構、「向こうが望むなら僕はするし」という、なんかいい意味での受け入れというか、懐の深さがある人だなと現場で思いました。
―受け入れる間口広いんですね。かなり広いんですか?
長尾 それで季節くんをとまどわせてしまったかも(笑)。
藤原 最初とまどいました。
―広いと嬉しくないですか?ストライクゾーン広くて、どんなのも受け止めてくれる。
藤原 多少イラっとすることとか、これは言わなきゃっていうことも長尾さんは絶対言わない。全部受け止める。この人何考えてるんだろうと、最初思いましたね。
長尾(笑)
―映画の中村兄弟みたいですね。
藤原 そうですね。スタッフが映画を撮ったことのないチームだったので、最初はやり方がわからない中でしたが、3,4日経つと長尾さんや僕が望んでいた動き方に自然となっていきました。お芝居の中で起きたことを撮る。最初は「撮る」ことが目的なんですけど、僕たち2人の中で起きたことを撮ろうという流れに変わっていったんです。まずお芝居を見てから、何を撮るか考えよう、みんなでって。それは長尾さんが初日から黙っていたことで、自然発生的に起きていったことでしたね。
―呼び水。黙って。
長尾 そんなたいそうなもんじゃない(笑)。
―ご本人はそんなに意識しないでやっていたんでしょうか?
長尾 しないと言ったらウソになるかと思うんですけど。なんか見ないようにしようと思って(笑)、変な言い方だけど。
IMG_6919.jpg
―では最後にこの映画のテーマのひとつでもある「消えてほしくないもの」はなんですか?パッと思いついたことを。
藤原 パッと思いつくもの。手書きの手紙とか捨てられないです。新しくいろんなものが生まれていって、人の体温の残っている直筆の手紙は減っていくのかもしれないですけど、消えてほしくないなと思いますね。
―お母さんからの手紙はとってあるんですか?
藤原 ずーっと全部とってあります。捨てられないです。
―10年分?! お返事は出しています?
藤原 出してませんね。
―親って手紙すごく待っているんですよ。
藤原 そうですよね、書いてみます。やっぱりメールとかと違いますよね。
―違いますよー。お母さんを思って時間かけて書くんですから。
ハガキでいいですし、何と書いてあったって親は嬉しいものです。
藤原 はい、わかりました。
―長尾さんの消えてほしくないものは?
長尾 僕は「家族との思い出」ですかね。ぱっと思い浮かぶのは。どこかに行ったとか忘れてることって意外とたくさんあるなと思って。
―思い出は自分だけのものですものね。形のあるものでは何か?
長尾 その辺の再開発で、好きだった古くからの料理屋さんとかがなくなるのはとっても悲しい。
藤原 「家族との思い出」ってハッとしますね。全部消えていくものじゃないですか。
長尾 うんうん。
藤原 なんか切ないですね。それは。
―この映画で、お母さんが忘れていってしまうのにも繫がりますよね。和馬とお兄ちゃんにも。
藤原 それをわかったうえで「家族の思い出」って着想する長尾さんにぐっとくるものがあります。
長尾(笑)
―素敵なお答えをいただけました。ありがとうございました。
『中村屋酒店の兄弟』藤原季節さん、長尾卓磨さんインタビュー
―お2人は最初から俳優を目指していらっしゃったんですか?
藤原 僕は物心ついた時から俳優になりたいと思っていました。映画が好きだったんですよ。ジャッキー・チェンに憧れて、絶対俳優になるぞと決めていたので高校卒業後上京しました。
―じゃあ夢を叶えられたんですね。
藤原 まあまだ途中ではありますけれども。一応。
長尾 子どものころ、「先祖が上杉謙信だよ」と聞いて、戦国武将になりたかったんです。現代社会では無理だなと思って、馬に乗って刀振り回すにはこの中に入ればいいのかなって。それが中井貴一さん主演の「武田信玄」(1988年大河ドラマ)。仕事としては大学卒業してから広告代理店に入って、遠回りしました。
―俳優じゃなく”武将”が始まり!だからお城巡りがお好きなんですね。なりたかった武将役は?
長尾 『信虎』(2021/金子修介監督)で上杉景勝(長尾顕景)役をやらせていただきました。やってみたいのは、やはり上杉謙信(長尾景虎)役です。
nakamuraya1.jpg
―役をいただいたときと、演じ終わってから印象の違いはありましたか?
藤原 役をいただいたときは、兄弟との関係性で役を見ているというよりは「和馬」という役にフォーカスして見ていたんです。東京と実家を行き来して居場所を探している青年を演じるんだな、って。演じ終わったときに、長尾さんっていうお兄ちゃんと共演して「兄と一緒にいるときの自分」っていうのは、ある意味弟という役割だったり、仮面をかぶった弟という人間を演じようとしている青年でもあるなと思って。それが自分が働いている、東京でやってきたこととかが兄にバレたりして、そういう身ぐるみ剥がされていくというか正体がバレていくところの変化だったり、関係性においての青年にフォーカスを合わせて見れるようになった。それが演じる前と後では違いました。
長尾 僕も最初の印象では「何を勝手なこと言ってるんだ」と弟に対してあったんですけど、季節くんが、会った瞬間から可愛くて、どんどん可愛くなってきて、なんかずっと横顔を見ていたような感覚がありました。
監督が常々「優しく、もっともっと優しく接してください。怖いほど優しく。全て表面上は優しく」と言っていて。終わったときは、今、季節くんが言ってくれたみたいに、「兄という役割を自分で作っている」「兄としての役割を急に演じなくてはいけないと思いこんだ人間」なんじゃないかなと、同じようなことを考えました。
―優しい、いいお兄ちゃんでした。
藤原 その「優しい、いいお兄ちゃん」っていうのは、弟の前で見せるお兄ちゃんの顔で、本当のところは何もわからない。そういう裏側も見える映画になっていればいいなと思います。
―お兄ちゃんが一瞬怖く見えるところがありますね。お母さんの介護をずっと1人で背負ってきて、数年後に帰ってきた何もしなかった弟に対しての葛藤があると思いました。
藤原 そう見ていただけると嬉しいです。
―お母さんの言う「ありがとう」が他人に対しての「ありがとう」で、そこがお兄ちゃんには辛いだろうと思いました。お2人は、お若いので介護の経験はないでしょう?
長尾 祖父母はいますが、そこまでの介護はしていないです。
藤原 僕も未経験です。
―長尾さん、ご兄弟はいらっしゃいますか?
長尾 いません。ひとりっ子です。
―藤原さんは妹さんがいらっしゃるんですよね。
藤原 はい、そうです。姉もいます。
―女の子の間の男の子って特権階級みたいなものです(笑)。優遇されますよね。
長尾・藤原 (笑)そうですね。
藤原 たしかに、優遇という言い方はあれなんですけど、母からは可愛がってもらってたんじゃないかな、と思います。
―「しかたがないなぁ」と思いつつ弟は可愛い。お兄ちゃんは弟が生まれたとたん「お兄ちゃん」でいなくちゃいけなくて、それなのに…という辛さもあります。短い中にいろんなことが詰まっていて、監督さんがお若いのにこのお話、と驚きました。
藤原 僕もそう思いました。
長尾 うん。
―今振り返ってみて、印象に残っているシーンは?
藤原 最後に兄が弟に言う言葉ですね。封筒の。
あの台詞に白磯君が言いたかった兄弟の距離間というものが、全部詰まっているように思います。弟が東京で何をしてきたかということを知って、兄が問い詰めることもできた。でもそれを全部飲み込んで、あの台詞に全てを込めるっていうのがやりたかったことなんじゃないかな。
そのとき自分が演じていた和馬の表情も印象的だなと、自分自身思いました。
―まばたき多くなっていました。
藤原 (笑)
―お兄ちゃんはいかがでしょうか?
長尾 僕はその前夜の2人でタバコを吸うところ。弟がどういう時間を過ごして店の前に出てきたのか、言葉を用意していたのか、しなかったのかという2人の関係。兄ははじめ、次の日に行くことがわかっているのかいないのか。2人のあいだにたゆたう時間、とても印象的でしたね。
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―この映画で耳に残ったのが、2人が呼ぶ「母ちゃん」なんです。いいな、と思いました。お2人差支えなかったら、お母さんを何と呼んでいらっしゃるか教えてください。
藤原 僕は「かあちゃん」って呼んでますね。
―映画と同じですね。長尾さんは?
長尾 ○○子。さん付けするか、しないか。
―名前を呼ぶんですか?
藤原 長尾さんらしいですね。
長尾 そうかな? 十代から両親は名前で呼んでいます。
―それは、ご両親に言われたわけじゃなくて、自分で?
長尾 はい、自分で。家に来る友達もみんなそう呼んでいました。
―母親という役割より○○子さんが前に出ているって、すごく個人的というか欧米っぽいです。
長尾 反抗期のころで、所詮他人だろうっていうのもあって。その方が人として敬意をもって接することができるだろう、と。お袋っていうのもなんかちょっと。
藤原 父親のことを「親父」って呼べないな、呼んでみたいな、とかありますけど。「所詮他人だろう」っていうのは言い方を変えれば、他人として認識している。「母」ってあてはめちゃうとどうしても甘えが出てきちゃいますが、一人の他人だと認識することで敬意を持てる側面もあると思います。
―個人として尊重しているって感じがしますね。クールだ!とっても(笑)。
藤原 原田芳雄さんも自分の息子に下の名前で呼ばせてたって。
長尾 そうなんだ。
―監督が俳優を選ぶように、俳優も作品を選びますね。そのときに決め手になるものはなんですか?
藤原 やっぱり最初に脚本。その次に過去の作品。スタッフ、で最後にキャストですね。
―自分のほかに誰が出るかということですね。自分の役柄についてこだわりはありますか?
藤原 それよりも、その役柄がその作品にどういった影響を及ぼしているかとか、作品のことをまずは考えて、小さい役でもそれに参加すべきだなと思ったら参加します。
―例えば快楽殺人犯の役とか、自分はちょっとと思うことは?
藤原 新しい感情とか、新しい自分に出逢えるチャンスがあるなら僕は飛び込みたい、と思っています。
―おお、チャレンジャーです! 長尾さんは?
長尾 監督含め、撮りたい方々が…なんとなくこういうと生意気かもしれないですけど、今の世の中に対してどう思っているかということが感じられると嬉しいですね。参加する身としては。自分が生きている環境、取り巻いている世界に対して、どういうものを持って表現したいかを、監督、脚本から感じ取れると参加させてもらえる意義を感じる気がします。
―監督さんにもよると思いますが、たとえば自分の役作りでたくさんディスカッションしたいほうですか? 任されたいほうですか?
長尾 どっちでも(笑)。
藤原 長尾さん結構、「向こうが望むなら僕はするし」という、なんかいい意味での受け入れというか、懐の深さがある人だなと現場で思いました。
―受け入れる間口広いんですね。かなり広いんですか?
長尾 それで季節くんをとまどわせてしまったかも(笑)。
藤原 最初とまどいました。
―広いと嬉しくないですか?ストライクゾーン広くて、どんなのも受け止めてくれる。
藤原 多少イラっとすることとか、これは言わなきゃっていうことも長尾さんは絶対言わない。全部受け止める。この人何考えてるんだろうと、最初思いましたね。
長尾(笑)
―映画の中村兄弟みたいですね。
藤原 そうですね。スタッフが映画を撮ったことのないチームだったので、最初はやり方がわからない中でしたが、3,4日経つと長尾さんや僕が望んでいた動き方に自然となっていきました。お芝居の中で起きたことを撮る。最初は「撮る」ことが目的なんですけど、僕たち2人の中で起きたことを撮ろうという流れに変わっていったんです。まずお芝居を見てから、何を撮るか考えよう、みんなでって。それは長尾さんが初日から黙っていたことで、自然発生的に起きていったことでしたね。
―呼び水。黙って。
長尾 そんなたいそうなもんじゃない(笑)。
―ご本人はそんなに意識しないでやっていたんでしょうか?
長尾 しないと言ったらウソになるかと思うんですけど。なんか見ないようにしようと思って(笑)、変な言い方だけど。
IMG_6919.jpg
―では最後にこの映画のテーマのひとつでもある「消えてほしくないもの」はなんですか?パッと思いついたことを。
藤原 パッと思いつくもの。手書きの手紙とか捨てられないです。新しくいろんなものが生まれていって、人の体温の残っている直筆の手紙は減っていくのかもしれないですけど、消えてほしくないなと思いますね。
―お母さんからの手紙はとってあるんですか?
藤原 ずーっと全部とってあります。捨てられないです。
―10年分?! お返事は出しています?
藤原 出してませんね。
―親って手紙すごく待っているんですよ。
藤原 そうですよね、書いてみます。やっぱりメールとかと違いますよね。
―違いますよー。お母さんを思って時間かけて書くんですから。
ハガキでいいですし、何と書いてあったって親は嬉しいものです。
藤原 はい、わかりました。
―長尾さんの消えてほしくないものは?
長尾 僕は「家族との思い出」ですかね。ぱっと思い浮かぶのは。どこかに行ったとか忘れてることって意外とたくさんあるなと思って。
―思い出は自分だけのものですものね。形のあるものでは何か?
長尾 その辺の再開発で、好きだった古くからの料理屋さんとかがなくなるのはとっても悲しい。
藤原 「家族との思い出」ってハッとしますね。全部消えていくものじゃないですか。
長尾 うんうん。
藤原 なんか切ないですね。それは。
―この映画で、お母さんが忘れていってしまうのにも繫がりますよね。和馬とお兄ちゃんにも。
藤原 それをわかったうえで「家族の思い出」って着想する長尾さんにぐっとくるものがあります。
長尾(笑)
―素敵なお答えをいただけました。ありがとうございました。
<King & Prince岸優太>「ナイト・ドクター」深澤新役は“ブレない純粋さ”がカギ 野田P語る抜てきのワケ
夜間救急専門のチーム「ナイト・ドクター」の5人の医師が、夜は命に、昼はそれぞれの人生に向き合う姿を描く連続ドラマ「ナイト・ドクター」(フジテレビ系、月曜午後9時)。本作で内科医から救急医に転向し、奮闘する深澤新を演じているのが、人気グループ「King & Prince」の岸優太さんだ。岸さんは今回、約6年ぶりとなる連ドラ出演で“月9”のメインキャストという大役に抜てき。ドラマを手がける野田悠介プロデューサーは、岸さんの持つ“ブレない純粋さ”がカギだったと語る。起用理由や俳優としての魅力、愛されキャラの秘訣(ひけつ)について聞いた。
◇深澤と「うまくマッチした」 オファーの決め手は素直さと純粋さ
岸さん扮(ふん)する深澤は、早くに両親を亡くし、病気がちの妹を元気づけるために医師になったが、強い信念を持てずにいた。ひょんなことからナイト・ドクターとして働くことになり、「いつでも、どんな患者でも絶対に受け入れる」という姿勢の朝倉美月(波瑠さん)らに出会って感化されていく……という役どころだ。
野田さんは、岸さんについて「バラエティーでよく目にしていて、その天然ぶりやピュアさは誰もが出せるものではないなと感じていました」と印象を語る。「深澤は頭で考えるよりも、目の前のことをそのまま受け止めるキャラクター。岸さんだったら、いろいろな物事に対して素直にリアクションできるだろうなとオファーしました」と起用理由を明かした。
さらに「出演されていた舞台も拝見したのですが、芝居、バラエティー、アイドルと、いろいろな顔を見せる中でも純粋さは一切ブレていない。それがすごく魅力的だと思いました」と告白。「深澤という役には、揺らがないピュアさ、素直さが必要だったので、とてもうまくマッチしたと思います」と手応えを示した。
◇“天然イジり”は初めからではなかった? 愛されキャラの秘訣は…
野田さんは今回が岸さんと初タッグ。「初めてお会いした時から、テレビで見るあのまんま」と話しながらも、深く関わるようになり「天然な部分は最初より増しているように感じます(笑い)」と変化を語る。
キャストと出演していたバラエティー番組でも、天然ぶりをイジられる姿が印象的だった岸さん。野田さんは「初めは共演者も岸さんをイジったりしていなかったんですけど、だんだんと岸さんからイジっていい空気感が出てきたというか。最初から全く壁がないわけではないんですが、そういう部分を出せるのでみんなが近づきやすいんですよね」と、愛されキャラの秘訣を教えてくれた。
そんな岸さんは、今回の深澤役でシリアスな演技を見せ、普段とのギャップも披露。現場ではリハーサル、テスト、本番と撮影が進んでいくことから、野田さんは「急激にガラッと変わる印象はないですが、やっぱり本番中は全然違う雰囲気になっていると思います」と明かす。
視聴者からは「目の泳ぎ、声の震えがリアルすぎて」「表情に引き込まれる」「不安な気持ちがひしひしと伝わってくる」と細やかな表現力が話題を呼び、「目で全てを物語る感じすごい」と目の演技にも注目が集まっている。野田さんはそういった岸さんの芝居について「岸さんが現場で繰り広げているもの。意識的なのか、無意識なのかは分かりませんが、本人のお力ですね」と話していた。
◇俳優としての魅力は吸収力 “聞き上手”な姿も
演技の実力を感じさせる岸さんだが、俳優としての魅力はどんなところにあるのだろうか。野田さんは「本人はあまり感じていないと思いますが、周りを見てすごく吸収している方。共演者の影響を受けて、いろいろな表情を引き出せるようになっているなと感じます。岸さんの、素直に受け入れられる力は、俳優としてすごく強みだと感じています」と語る。
続けて「あとは、北村(匠海)さんをはじめとするキャスト陣や、スタッフにも積極的に質問していて“聞き上手”だなと。そうして自ら聞いていることが、吸収力にもつながっているのかもしれないですね」と分析。
「芝居に関しては、監督にもよく相談していて。久しぶりのドラマだったので、序盤は特に不安だったと思うんですが、監督といろいろアプローチしながら深澤という役を深めていって、徐々につかんでいった感じです」と役作りの裏側を明かした。
深澤は内科から救急に転向し、救急医として一から学んでいく役どころで、「ある意味、岸さん自身と深澤という役がリンクしている」と野田さん。「今回は岸さんのパーソナルな部分と近しい部分があったと思うので、ガラッと印象が変わる猟奇的な姿とか、本人と全くかけ離れた役を見てみたいですね」と、俳優としての今後に期待を寄せた。
夜間救急専門のチーム「ナイト・ドクター」の5人の医師が、夜は命に、昼はそれぞれの人生に向き合う姿を描く連続ドラマ「ナイト・ドクター」(フジテレビ系、月曜午後9時)。本作で内科医から救急医に転向し、奮闘する深澤新を演じているのが、人気グループ「King & Prince」の岸優太さんだ。岸さんは今回、約6年ぶりとなる連ドラ出演で“月9”のメインキャストという大役に抜てき。ドラマを手がける野田悠介プロデューサーは、岸さんの持つ“ブレない純粋さ”がカギだったと語る。起用理由や俳優としての魅力、愛されキャラの秘訣(ひけつ)について聞いた。
◇深澤と「うまくマッチした」 オファーの決め手は素直さと純粋さ
岸さん扮(ふん)する深澤は、早くに両親を亡くし、病気がちの妹を元気づけるために医師になったが、強い信念を持てずにいた。ひょんなことからナイト・ドクターとして働くことになり、「いつでも、どんな患者でも絶対に受け入れる」という姿勢の朝倉美月(波瑠さん)らに出会って感化されていく……という役どころだ。
野田さんは、岸さんについて「バラエティーでよく目にしていて、その天然ぶりやピュアさは誰もが出せるものではないなと感じていました」と印象を語る。「深澤は頭で考えるよりも、目の前のことをそのまま受け止めるキャラクター。岸さんだったら、いろいろな物事に対して素直にリアクションできるだろうなとオファーしました」と起用理由を明かした。
さらに「出演されていた舞台も拝見したのですが、芝居、バラエティー、アイドルと、いろいろな顔を見せる中でも純粋さは一切ブレていない。それがすごく魅力的だと思いました」と告白。「深澤という役には、揺らがないピュアさ、素直さが必要だったので、とてもうまくマッチしたと思います」と手応えを示した。
◇“天然イジり”は初めからではなかった? 愛されキャラの秘訣は…
野田さんは今回が岸さんと初タッグ。「初めてお会いした時から、テレビで見るあのまんま」と話しながらも、深く関わるようになり「天然な部分は最初より増しているように感じます(笑い)」と変化を語る。
キャストと出演していたバラエティー番組でも、天然ぶりをイジられる姿が印象的だった岸さん。野田さんは「初めは共演者も岸さんをイジったりしていなかったんですけど、だんだんと岸さんからイジっていい空気感が出てきたというか。最初から全く壁がないわけではないんですが、そういう部分を出せるのでみんなが近づきやすいんですよね」と、愛されキャラの秘訣を教えてくれた。
そんな岸さんは、今回の深澤役でシリアスな演技を見せ、普段とのギャップも披露。現場ではリハーサル、テスト、本番と撮影が進んでいくことから、野田さんは「急激にガラッと変わる印象はないですが、やっぱり本番中は全然違う雰囲気になっていると思います」と明かす。
視聴者からは「目の泳ぎ、声の震えがリアルすぎて」「表情に引き込まれる」「不安な気持ちがひしひしと伝わってくる」と細やかな表現力が話題を呼び、「目で全てを物語る感じすごい」と目の演技にも注目が集まっている。野田さんはそういった岸さんの芝居について「岸さんが現場で繰り広げているもの。意識的なのか、無意識なのかは分かりませんが、本人のお力ですね」と話していた。
◇俳優としての魅力は吸収力 “聞き上手”な姿も
演技の実力を感じさせる岸さんだが、俳優としての魅力はどんなところにあるのだろうか。野田さんは「本人はあまり感じていないと思いますが、周りを見てすごく吸収している方。共演者の影響を受けて、いろいろな表情を引き出せるようになっているなと感じます。岸さんの、素直に受け入れられる力は、俳優としてすごく強みだと感じています」と語る。
続けて「あとは、北村(匠海)さんをはじめとするキャスト陣や、スタッフにも積極的に質問していて“聞き上手”だなと。そうして自ら聞いていることが、吸収力にもつながっているのかもしれないですね」と分析。
「芝居に関しては、監督にもよく相談していて。久しぶりのドラマだったので、序盤は特に不安だったと思うんですが、監督といろいろアプローチしながら深澤という役を深めていって、徐々につかんでいった感じです」と役作りの裏側を明かした。
深澤は内科から救急に転向し、救急医として一から学んでいく役どころで、「ある意味、岸さん自身と深澤という役がリンクしている」と野田さん。「今回は岸さんのパーソナルな部分と近しい部分があったと思うので、ガラッと印象が変わる猟奇的な姿とか、本人と全くかけ離れた役を見てみたいですね」と、俳優としての今後に期待を寄せた。
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