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栃木 足利の山火事 鎮火見通し立たず 避難勧告対象は177世帯
2021年2月24日 19時07分
栃木県足利市では今月21日に発生した山火事が延焼中で、24日も自衛隊や消防などが消火活動を続けています。今のところ鎮火の見通しは立っていないということで、市は住宅地への延焼のおそれがあるとして、177世帯に避難勧告を出して避難を呼びかけています。
栃木県によりますと今月21日に足利市西宮町で発生した山火事は3日がたった24日も延焼中で、自衛隊や消防などが消火活動を続けています。
足利市によりますと24日午後5時半の時点で、およそ76.5ヘクタールの山林が焼け、さらに燃え広がっているということです。
足利市は住宅地への延焼のおそれがあるとして、これまでに市内の合わせて177世帯に避難勧告を出しました。
また市内の3か所に避難所を設けていて、24日午後5時の時点で合わせて18世帯28人が避難しているということです。
さらに、市は24日避難勧告を出した地区に隣接する中学校1校について安全の確保ができないとして休校としました。
25日もこの中学校を休校とするほか、県立高校1校の休校が決まっています。
市によりますと火事によるけが人はなく、建物などへの延焼も確認されていないということですが、今のところ鎮火の見通しは立っていないということです。
市はこのあと夜に消火活動をいったん終了し、25日午前6時半ごろに再開することにしています。
【避難した男性「火消えず不安」】
山火事の影響で住宅地への延焼のおそれがあるとして、足利市内の72世帯に避難勧告が出され、市が開設した避難所「さいこうふれあいセンター」には24日午前10時の時点で10人が避難しています。
近くに住む90代の男性は「避難所でひと晩を過ごすことができて安心しましたが、やはり自宅に戻りたい気持ちはあります。不安で何とか火が消えてくれることを願うばかりです」と話していました。
市はこの避難所に現地対策本部を設置していて、足利市危機管理課の茂木謙太主査は「近隣の市にも応援を依頼して消火活動に全力をあげています。何とか消し止められるように、県や消防と連携していきたい」と話していました。
【足利市長「火の勢い おさまるまで時間かかる」】
足利市の和泉聡市長は市内で発生している山火事について「乾燥して風が強い状態が続いている」として、火の勢いがおさまるまで時間がかかるという見通しを示しました。
今回の山火事を受けて和泉市長は24日午後、避難所として使われている市内の施設で臨時の記者会見を開き状況を説明しました。
それによりますと、24日午前11時すぎの時点で山林や下草などおよそ50ヘクタールが焼け、午後1時の時点でけが人は確認されていないものの、最も近いところで住宅街から70メートルほどまで火が迫っているということです。
足利市のほか近隣の自治体の消防それに自衛隊などおよそ500人態勢で消火活動にあたっているということですが、和泉市長は「乾燥し、風が強い状態が続いているので、この先1日や2日程度では火の勢いはおさまらないおそれが強い。専門家ときょう中に消火に向けた戦略をたてたい」と述べました。
また、避難勧告を出した地区に隣接し安全の確保ができないとして、24日に休校とした第一中学校については25日も引き続き休校にする予定だと明らかにしました。
【林野庁の担当者「延焼 長期に及ぶ可能性も」】
足利市で発生している山火事について林野庁の担当者は「過去の山火事の例を見ると延焼が長期間に及ぶ可能性もある。火が見えなくなっても地中に残っている火種に注意が必要だ」と話しています。
全国で山火事の予防活動を行っている林野庁の木下仁研究指導課長によりますと、日本で起きる山火事のおよそ7割が冬から春にかけて発生していて、冬に積もった落ち葉や乾燥した空気が燃え広がる要因となっているということです。
そのうえで、今回の足利市の山火事については「初期消火が迅速に行われればよいが、今回のように風が強く消火用の水へのアクセスが悪い奥地で発生すると延焼が長期間に及んでしまう。過去の山火事の例を見ると長ければ2週間から3週間にわたって延焼が続くこともある」と指摘しました。
また、山の尾根を越えて火が燃え広がっている状況が見られるとしたうえで、地中に火種が残っている可能性が高いため火が見えなくなってもしばらくは注意が必要だとしています。
木下課長は「山火事の出火原因のほとんどがたき火、タバコ、火遊びなど人為的なものだ。これからの時期は特に火の取り扱いに注意してほしい」と呼びかけています。
2021年2月24日 19時07分
栃木県足利市では今月21日に発生した山火事が延焼中で、24日も自衛隊や消防などが消火活動を続けています。今のところ鎮火の見通しは立っていないということで、市は住宅地への延焼のおそれがあるとして、177世帯に避難勧告を出して避難を呼びかけています。
栃木県によりますと今月21日に足利市西宮町で発生した山火事は3日がたった24日も延焼中で、自衛隊や消防などが消火活動を続けています。
足利市によりますと24日午後5時半の時点で、およそ76.5ヘクタールの山林が焼け、さらに燃え広がっているということです。
足利市は住宅地への延焼のおそれがあるとして、これまでに市内の合わせて177世帯に避難勧告を出しました。
また市内の3か所に避難所を設けていて、24日午後5時の時点で合わせて18世帯28人が避難しているということです。
さらに、市は24日避難勧告を出した地区に隣接する中学校1校について安全の確保ができないとして休校としました。
25日もこの中学校を休校とするほか、県立高校1校の休校が決まっています。
市によりますと火事によるけが人はなく、建物などへの延焼も確認されていないということですが、今のところ鎮火の見通しは立っていないということです。
市はこのあと夜に消火活動をいったん終了し、25日午前6時半ごろに再開することにしています。
【避難した男性「火消えず不安」】
山火事の影響で住宅地への延焼のおそれがあるとして、足利市内の72世帯に避難勧告が出され、市が開設した避難所「さいこうふれあいセンター」には24日午前10時の時点で10人が避難しています。
近くに住む90代の男性は「避難所でひと晩を過ごすことができて安心しましたが、やはり自宅に戻りたい気持ちはあります。不安で何とか火が消えてくれることを願うばかりです」と話していました。
市はこの避難所に現地対策本部を設置していて、足利市危機管理課の茂木謙太主査は「近隣の市にも応援を依頼して消火活動に全力をあげています。何とか消し止められるように、県や消防と連携していきたい」と話していました。
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今回の山火事を受けて和泉市長は24日午後、避難所として使われている市内の施設で臨時の記者会見を開き状況を説明しました。
それによりますと、24日午前11時すぎの時点で山林や下草などおよそ50ヘクタールが焼け、午後1時の時点でけが人は確認されていないものの、最も近いところで住宅街から70メートルほどまで火が迫っているということです。
足利市のほか近隣の自治体の消防それに自衛隊などおよそ500人態勢で消火活動にあたっているということですが、和泉市長は「乾燥し、風が強い状態が続いているので、この先1日や2日程度では火の勢いはおさまらないおそれが強い。専門家ときょう中に消火に向けた戦略をたてたい」と述べました。
また、避難勧告を出した地区に隣接し安全の確保ができないとして、24日に休校とした第一中学校については25日も引き続き休校にする予定だと明らかにしました。
【林野庁の担当者「延焼 長期に及ぶ可能性も」】
足利市で発生している山火事について林野庁の担当者は「過去の山火事の例を見ると延焼が長期間に及ぶ可能性もある。火が見えなくなっても地中に残っている火種に注意が必要だ」と話しています。
全国で山火事の予防活動を行っている林野庁の木下仁研究指導課長によりますと、日本で起きる山火事のおよそ7割が冬から春にかけて発生していて、冬に積もった落ち葉や乾燥した空気が燃え広がる要因となっているということです。
そのうえで、今回の足利市の山火事については「初期消火が迅速に行われればよいが、今回のように風が強く消火用の水へのアクセスが悪い奥地で発生すると延焼が長期間に及んでしまう。過去の山火事の例を見ると長ければ2週間から3週間にわたって延焼が続くこともある」と指摘しました。
また、山の尾根を越えて火が燃え広がっている状況が見られるとしたうえで、地中に火種が残っている可能性が高いため火が見えなくなってもしばらくは注意が必要だとしています。
木下課長は「山火事の出火原因のほとんどがたき火、タバコ、火遊びなど人為的なものだ。これからの時期は特に火の取り扱いに注意してほしい」と呼びかけています。
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