【电视剧】#龙粉聚集地[超话]#
悠长假期 ロングバケーション (1996)
#霸王龙压制组# HD1080P.日语中字.全集
简介:剧情 / 喜剧 / 爱情 / 家庭 / 日本 / 长假 / Long Vacation
30岁的过气女模特叶山南(山口智子 饰)在婚礼当天惨遭无良未婚夫卷款逃婚。当她怒不可遏的狂奔到未婚夫居所,只堵截到了无辜的室友濑名秀俊(木村拓哉 饰)——一个不得志的24岁钢琴家。身无分文又无家可归的小南对濑名威逼利诱,成为了他的新同居人。两人在同一屋檐下的生活磕磕绊绊 ,事业爱情也都不甚顺畅,渐渐竟生惺惺相惜之感。
小南的弟弟叶山真二(竹野内丰 饰)带着女友突然造访,与濑名暗恋的学妹奥泽凉子(松隆子 饰)暗生情愫,使得众人关系更为微妙。濑名在小南与凉子间徘徊,令追求小南的摄影师杉崎得以强势介入,两人的感情面临岌岌可危的局面……在这个神赐的悠长假期里,他们是否都能听从内心真实的选择,找到最适合的归宿?
悠长假期 ロングバケーション (1996)
#霸王龙压制组# HD1080P.日语中字.全集
简介:剧情 / 喜剧 / 爱情 / 家庭 / 日本 / 长假 / Long Vacation
30岁的过气女模特叶山南(山口智子 饰)在婚礼当天惨遭无良未婚夫卷款逃婚。当她怒不可遏的狂奔到未婚夫居所,只堵截到了无辜的室友濑名秀俊(木村拓哉 饰)——一个不得志的24岁钢琴家。身无分文又无家可归的小南对濑名威逼利诱,成为了他的新同居人。两人在同一屋檐下的生活磕磕绊绊 ,事业爱情也都不甚顺畅,渐渐竟生惺惺相惜之感。
小南的弟弟叶山真二(竹野内丰 饰)带着女友突然造访,与濑名暗恋的学妹奥泽凉子(松隆子 饰)暗生情愫,使得众人关系更为微妙。濑名在小南与凉子间徘徊,令追求小南的摄影师杉崎得以强势介入,两人的感情面临岌岌可危的局面……在这个神赐的悠长假期里,他们是否都能听从内心真实的选择,找到最适合的归宿?
只有两千多字 但是写得很好一点都不ooc 把官漫一起玩游戏的梗很好地接上了 总之比官方随时抽风的相处模式舒服多了
———
スクールアイドル雑誌の表紙を飾ることになった私たち。しかも、あの超有名な先輩スクールアイドルの方々と一緒にね。とても光栄だし、嬉しかった。
ドルオタじゃない私ですら思わずテンション上がっちゃったったら上がっちゃったわよ。
今月号は私が写っていて今日はそのサンプルが届いた。さっき確認して見たんだけど、まぁまぁイケていたと思うわ。
で、そしたら何故か可可が確認させろ確認させろってうるさくってね。仕方なく見せてあげたんだけど…。
「なっ…な、な、なっ、なーっ…!?」
「…な?」
「なぁんデスかーこれはぁぁぁー!?」
…と、こんな感じで。
もう。一体どうしたのかしら。
「何をこのっ…こんな…こんなっ…!」
「何ってそりゃ、この前の…」
「そんなん見りゃ分かりマス!!」
なんかすごい怒ってる。
何がそんなに気に入らないのかしら。
「ちょっとなんなのよー?」
「(中国語)!?(中国語)!!!」
「いや分からんし…」
翻訳しようと思ったけど、スマホは鞄の中。
今は手元にないから翻訳出来ない。
だから何言ってるのかさっぱり。
ま、言葉は分からないけど真っ赤になりながら叫んでいるし、怒ってるってことでいいのかしら。
んー…このサンプルに何かいけない部分があるってこと?
もう降参ね。
分からないし直接聞いてしまおう。
「何が気に入らないのよ?」
「こんのっグッソクムシっ!!まだ分からないのデスかっ!?」
「分かんないわよー…なに?どこ?さっさと教えなさいよー?」
「…っ」
すると黙ってしまった。
えぇー。なんで教えてくれないの?
ていうか、自分では今回結構自信あったのに。この写真の中でそんなダメな部分があるのかしら。
「顔、デス…」
「えっ…か、顔…?」
まさかの顔のダメ出し!
いや、辛過ぎるったら辛過ぎるわよ。
「ちょ、ちょっと!そんなストレートに顔を否定されたら流石の私も少し傷つくわよ?」
「違いマス。このっ…ひょ、表情デス…」
「表情?」
「こ、こんなっ…こんなっ…!」
まーた、こんなこんなって言い出しちゃった。
そんな真っ赤っかになるほど怒らなくても。
それより表情か。んー。なんだろう。
何がいけないのかしらね…。
あっ…!
天才カリスマギャラクシースクールアイドル私、完全に理解。は〜そうよそうよ。こいつがドルオタなのすっかり忘れていたわ。
つまりこういうことよ。
『スバラシキ大先輩方の前で何デスかその生意気な態度(顔)はぁー!?』ね?こういうことだわ。
「あーごめんごめん。でも仕方ないじゃないの。そういう指示だったんだから」
「…ン?」
「ま、態度悪そうに見えたかもしれないけどちゃんと失礼のないように行動したから安心しなさい。ショービジネスの世界を生きていく上で、先輩を立てるのは基本中の基本よ!」
「なんの話デスか」
「えっ」
絶対当たりだと思ったがどうやら違うらしい。
んー…いよいよ分からないわね。
すると、可可は続けた。
「こんな表情をしたら…だ、誰だって…!」
「誰だって?」
「あなたはスクールアイドルとしてまだまだデス。デスから、この雑誌を手に取ったファンの方があなたに心惹かれるのはいいデス、が…」
「く、可可?」
「この場にいる皆さんまであなたに心奪われてしまったら、ど、どうするのデスかっ…バカッ!」
あれ?なんか…めっちゃ褒められてる…?
これ、自惚れてもいい?憧れの人達を前にして尚、私に釘付けになったってことでいいの?
「ありがとう…」
「な、何お礼言ってるデスか!?」
そっか。
この子の素直じゃない褒め言葉だ。
もう。そんなこと言われたら。
私の、今の表情はきっと──
「すみれはこの時何を考えいたのデスか…。こんな表情、可可の前でも…じゃなくて!み、見たことないデス…」
「何考えてたと思う?」
「し、知るわけないデス!!」
「じゃあ、特別に教えてあげる」
──きっと、今の表情は。
けど、そんなに知りたいなら教えてあげよう。
私が何故あんな表情を出来たのか。
彼女の方へと距離を縮め、そして囁く。
「あなたのことよ、可可」
「っ…!すみ、れっ…!」
「って、言ったらどうするっ?」
「ぶぇっ…!?」
ニヤニヤしながらペロッと舌を出してやれば、可可は再び真っ赤っかになってしまった。あーあ、今度は本気で怒らせたかもね。ま、偶には私が揶揄ってもいいでしょ?
「すぅ〜みぃ〜れぇ〜っ…!!!」
「あっははっ!」
「ゼ〜ッタイに許さないデス!!くすぐりの刑デス!!覚悟するデス!!」
「だ〜から効かないってばっ。ま、でも捕まえられるもんならっ!ほ〜らっ、捕まえてごらんなさ〜いっ」
「あぁっ…!待ちやがれデスッ!!」
ま、嘘とも言ってないんだけどね。
可可は誤解してるかもしれないけど、本当よ。
あの時、私はあなたのことを考えていた。
それに、そんな心配しなくっても私の可可にしか見せない表情はたっくさんあるのに。今だって、さっきだって、私はあなたといる時、あなたにしか見せない表情をしているもの。
だから、あなたの今の表情も私だけにしか見せない表情だったら…いいなっ。
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スクールアイドル雑誌の表紙を飾ることになった私たち。しかも、あの超有名な先輩スクールアイドルの方々と一緒にね。とても光栄だし、嬉しかった。
ドルオタじゃない私ですら思わずテンション上がっちゃったったら上がっちゃったわよ。
今月号は私が写っていて今日はそのサンプルが届いた。さっき確認して見たんだけど、まぁまぁイケていたと思うわ。
で、そしたら何故か可可が確認させろ確認させろってうるさくってね。仕方なく見せてあげたんだけど…。
「なっ…な、な、なっ、なーっ…!?」
「…な?」
「なぁんデスかーこれはぁぁぁー!?」
…と、こんな感じで。
もう。一体どうしたのかしら。
「何をこのっ…こんな…こんなっ…!」
「何ってそりゃ、この前の…」
「そんなん見りゃ分かりマス!!」
なんかすごい怒ってる。
何がそんなに気に入らないのかしら。
「ちょっとなんなのよー?」
「(中国語)!?(中国語)!!!」
「いや分からんし…」
翻訳しようと思ったけど、スマホは鞄の中。
今は手元にないから翻訳出来ない。
だから何言ってるのかさっぱり。
ま、言葉は分からないけど真っ赤になりながら叫んでいるし、怒ってるってことでいいのかしら。
んー…このサンプルに何かいけない部分があるってこと?
もう降参ね。
分からないし直接聞いてしまおう。
「何が気に入らないのよ?」
「こんのっグッソクムシっ!!まだ分からないのデスかっ!?」
「分かんないわよー…なに?どこ?さっさと教えなさいよー?」
「…っ」
すると黙ってしまった。
えぇー。なんで教えてくれないの?
ていうか、自分では今回結構自信あったのに。この写真の中でそんなダメな部分があるのかしら。
「顔、デス…」
「えっ…か、顔…?」
まさかの顔のダメ出し!
いや、辛過ぎるったら辛過ぎるわよ。
「ちょ、ちょっと!そんなストレートに顔を否定されたら流石の私も少し傷つくわよ?」
「違いマス。このっ…ひょ、表情デス…」
「表情?」
「こ、こんなっ…こんなっ…!」
まーた、こんなこんなって言い出しちゃった。
そんな真っ赤っかになるほど怒らなくても。
それより表情か。んー。なんだろう。
何がいけないのかしらね…。
あっ…!
天才カリスマギャラクシースクールアイドル私、完全に理解。は〜そうよそうよ。こいつがドルオタなのすっかり忘れていたわ。
つまりこういうことよ。
『スバラシキ大先輩方の前で何デスかその生意気な態度(顔)はぁー!?』ね?こういうことだわ。
「あーごめんごめん。でも仕方ないじゃないの。そういう指示だったんだから」
「…ン?」
「ま、態度悪そうに見えたかもしれないけどちゃんと失礼のないように行動したから安心しなさい。ショービジネスの世界を生きていく上で、先輩を立てるのは基本中の基本よ!」
「なんの話デスか」
「えっ」
絶対当たりだと思ったがどうやら違うらしい。
んー…いよいよ分からないわね。
すると、可可は続けた。
「こんな表情をしたら…だ、誰だって…!」
「誰だって?」
「あなたはスクールアイドルとしてまだまだデス。デスから、この雑誌を手に取ったファンの方があなたに心惹かれるのはいいデス、が…」
「く、可可?」
「この場にいる皆さんまであなたに心奪われてしまったら、ど、どうするのデスかっ…バカッ!」
あれ?なんか…めっちゃ褒められてる…?
これ、自惚れてもいい?憧れの人達を前にして尚、私に釘付けになったってことでいいの?
「ありがとう…」
「な、何お礼言ってるデスか!?」
そっか。
この子の素直じゃない褒め言葉だ。
もう。そんなこと言われたら。
私の、今の表情はきっと──
「すみれはこの時何を考えいたのデスか…。こんな表情、可可の前でも…じゃなくて!み、見たことないデス…」
「何考えてたと思う?」
「し、知るわけないデス!!」
「じゃあ、特別に教えてあげる」
──きっと、今の表情は。
けど、そんなに知りたいなら教えてあげよう。
私が何故あんな表情を出来たのか。
彼女の方へと距離を縮め、そして囁く。
「あなたのことよ、可可」
「っ…!すみ、れっ…!」
「って、言ったらどうするっ?」
「ぶぇっ…!?」
ニヤニヤしながらペロッと舌を出してやれば、可可は再び真っ赤っかになってしまった。あーあ、今度は本気で怒らせたかもね。ま、偶には私が揶揄ってもいいでしょ?
「すぅ〜みぃ〜れぇ〜っ…!!!」
「あっははっ!」
「ゼ〜ッタイに許さないデス!!くすぐりの刑デス!!覚悟するデス!!」
「だ〜から効かないってばっ。ま、でも捕まえられるもんならっ!ほ〜らっ、捕まえてごらんなさ〜いっ」
「あぁっ…!待ちやがれデスッ!!」
ま、嘘とも言ってないんだけどね。
可可は誤解してるかもしれないけど、本当よ。
あの時、私はあなたのことを考えていた。
それに、そんな心配しなくっても私の可可にしか見せない表情はたっくさんあるのに。今だって、さっきだって、私はあなたといる時、あなたにしか見せない表情をしているもの。
だから、あなたの今の表情も私だけにしか見せない表情だったら…いいなっ。
【web MAGAZINE】QUI
#中村屋酒店の兄弟
藤原季節×白磯大知 – 伝えたい、届けたい
映画本編とラジオドラマという2本立てでの全国劇場公開が決定した『中村屋酒店の兄弟』。その新しい映画体験を通して、大切な人や場所との“距離感”について改めて考えさせてくれる佳作だ。主演の藤原季節、監督の白磯大知へのインタビュー。
この映画を必要としてくれる人がいることが嬉しい(藤原)
— 映画『中村屋酒店の兄弟』拝見させていただいて、いま映画館で上映することにすごく意味のある作品だと思いました。お二人としては初上映から3年たって全国で公開されることに対して、どのような思いがありますか? 白磯監督にとっては初監督作品でもありますが。
白磯大知(以下、白磯):ありがたい気持ちはもちろんあるんですけど、それ以上に驚いているというか。中村屋酒店さんのご夫婦をはじめいろんな方の協力があって撮れた作品なので、その感謝を全国公開っていうかたちで返せるのはすごく嬉しく思っています。
— 藤原さんは?
藤原季節(以下、藤原):中村屋酒屋はもう閉店してるんですけど、でもそこに確かにあったものとか、消えていってしまうものとか、大知君は目に見えない何かを撮りたかったんじゃないかと思っていて。それが撮影から3年を経ていま全国に届くっていうのは、この映画に可能性を感じて届けたいと思ってくれた人や、消えていくものに対して思うところがある人がいるってことなんですよね。この映画を必要としてくれる人がいるんだっていうことが嬉しいです。
— すごいことですよね。『中村屋酒店の兄弟』は、映画本編とその前日譚となるラジオドラマ、そしてドキュメンタリーという3本の作品に展開されています。今回はドキュメンタリーの上映はないそうですが、ドキュメンタリーは中村屋酒店が閉店することを映画の撮影中に知ってから撮ることを決めたそうですね。
白磯:そうです。中村屋酒店の閉店は季節君が教えてくれたんですけど、最初に奥さんから「映像で残せたら嬉しい」って言われたのはそういう意味だったのかと気づいて。閉店するまでの3ヵ月間で何回かお邪魔して撮らせていただきました。
— ラジオドラマの制作はどういった経緯で?
白磯:「田辺・弁慶映画祭」でTBSラジオ賞を受賞した時に、「この作品はラジオドラマにしたら面白いんじゃないか」というご提案をいただきました。せっかくだから映画をそのままラジオドラマにするのではなく、映画をより楽しめるような作品を作れたらいいなと。映画本編より過去の話にして、ラジオドラマを聴きながら想像した情景が本編を観ている時に回想として浮かんだらすごく面白いんじゃないかなと思って。
— 実際にすごくユニークな体験でした。ラジオドラマを聴いているときは画があまり浮かばなかったんですけど、映画を観ていると鮮明な思い出に感じられてくるのが不思議な感覚で。僕は自宅で視聴したのですが、映画館だと感じ方がだいぶ違いそうですね。
藤原:テアトル新宿で経験した時は感動的でした。暗闇の中でみんなが耳を澄まして声だけを聴くって初体験でしたから。
— ですよね。その体験だけでも映画館に行く価値があるなと思いました。
書かれていないことが山ほど書かれた本だと気づいた(藤原)
— 中村屋酒店は実在した酒屋なんですよね。脚本の制作段階から、中村屋酒店を舞台として想定されてたんですか?
白磯:そうではなく、タイトルももともと違うお店の名前だったんです。でも本当にいろんな酒屋さんにお願いに行ってもなかなかロケ地が決まらずで。もうどうしようって状態のある日、赤羽の酒屋さんからの帰り道…そこも断られてしまったんですが、携帯で調べたら近隣にもう1件酒屋さんがあって、そこの写真が理想的だったんです。定休日となっていたんですけど行ってみたらたまたま開いていて、ご主人とお話させていただいたんですが、やっぱり唐突なお願いだったので「いやいや…」と。そしたら奥さんも出てきて、「残せるんだったらなんでも協力します」と言ってくださって。「残せる」に込められた意味は、その時はまだ知らなかったですけど。
— 中村屋酒店に決まった時にはもう本はできあがっていたんですね。
白磯:ほぼできていました。でも中村屋酒店の雰囲気や染みついた匂いみたいなものが、役者や作品に十二分に影響したとは思います。
— 藤原さんとはもともとお知り合いだったんですか?
白磯:ほぼ知り合いじゃないといっていい。
藤原:面識はあるぐらいでした。
— なぜ藤原さんにオファーを?
白磯:キャスティングで入っていただいた方が共通の知人で提案していただきました。「いや、そもそもいける?」と思いながらも脚本を送って、まず季節くんに読んでもらえたことが僕は嬉しかったんですが、やっぱり「ちょっと何が面白いかわからない」という答えで。じゃあまた別の方を探さないと、と思っていたら「直接監督と会って話をしたい」と電話をいただいたんです。新宿だっけ?
藤原:いや、渋谷。
白磯:渋谷のカフェで会ってコーヒーを飲みながら、「もう1回読んでいい?」って目の前で本を読み始めて。
藤原:カフェの喫煙所でタバコを吸ってる時に、大知君がぽろっと「兄弟の距離感を描きたいんですよね」って言ったんですよ。それがピンって琴線を弾いて。もう1回だけ読ませてくださいって、その場で心が変わりました。
— 藤原さんの中に、兄弟の距離感に対する興味・関心がもともとあったんですか?
藤原:というよりは、脚本をしっかり読めてなかったかもしれないと思ったんですよね。3年前の自分の未熟さによるものなんですけど、書かれてあることをそのまま読むことしかできないとか、読もうとする努力をしていなかったというのがあって。新しい監督だし、年齢も僕より3つぐらい若いし、ちょっと大知君のことをなめてる気持ちもあった。だから兄弟の距離感を描きたいって言われた時に、ひょっとしたら一行のセリフに込められた裏の感情がたくさん眠ってるんじゃないかと読んでみたら、案の定書かれていないことが山ほど書かれた本だなっていうことに気づいて。それで、もうその場で「はぁ、すごいな」と。
— 白磯監督が兄弟の距離感を描きたいという思いに至ったのはなぜでしょう?
白磯:距離感が近くなればなるほど本当に伝えたいことってなかなか言えない。逆に隠したい気持ちは、本当に言ったかのように伝わっちゃう。兄弟とか両親とか、お互いの信頼関係があるから起こるちぐはぐさなんですよね。両親とかなんも言ってないのに急に「元気?」みたいな電話がかかってきたりするじゃないですか。そういうことが面白いし不思議だなと。自分は兄弟がいるし、男兄弟の話を書いてみようと思って脚本にしました。
自分自身を深掘りすることがコミュニケーションに繋がる(白磯)
— 男兄弟って距離感の難しさが顕著に表れると思うんですけど、男兄弟に限らず人と人の距離感ってこういう感じあるよなって映画を観ていてすごく共感できました。お二人が普段、人との関係性で意識していることや大事にしていることはありますか?
藤原:むしろ、それしか大事にしてないですね。
— 距離感を?
藤原:そう。自分が思ってることをそのまま相手に伝えると、コミュニケーションが成立しないので。相手にもらおうとするばかりじゃなくて、自分はこの人に何を与えられるんだろうって考える時間が積み重なると自然と距離感も考えるようになって、自分の思っていることをどう伝えればこの人に届くだろうっていうことを考えるようになる。それはもう日々、毎日、毎秒考えています。
— 疲れることはないですか? ずっと考え続けていたら。
藤原:でもそうじゃないと。果てしない問題です、それが。
— 白磯さんも人との距離感で気を使うところはありますか?
白磯:僕は自分の気持ちをストレートに言うことが苦手なんです。「好き」って思った時にパッと感情のまま言葉にして、自分の100%を全部ぶつけても相手には2%とか3%しか伝わらないこともあるなと思って。そこでどういう伝え方をしたら相手が聞いてくれるか、理解してもらえるのか。それにはまず自分がどう見られているか…別に体面を気にするっていうわけではなく、自分自身をどれぐらい深掘りできるかということが、結局他人とのコミュニケーションに繋がっていくのかなと。毎分毎秒考えているわけじゃないですけど、自分はどういう人間なんだろうと考えるのは大事だなと思っています。
— 面白いですね。人がどう見ているかじゃなくて自分が自分をどう見るかっていうことを深く考えるっていうのが。
白磯:まさにそうですね。
— では最後に、これから映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
藤原:ラジオドラマは音で聴いて想像で楽しむもので、映画は視覚でも感じるもの。いろんな面から中村屋酒店っていう場所のことを45分間考え続ける時間っていうのは、言葉にするのは難しいけど意味があるし、価値があるものなんじゃないかなと僕は信じたいですね。
白磯:僕はこの映画を見終わった後に、自分の家族に連絡してみようかなとか、久々に思い出すようなきっかけになればいいなっていうのはすごく感じていて。それは家族なのか、兄弟なのか、友人なのか。その人と酒飲みたいなって思えるのが一番いいいなと。あとはやっぱり普通の酒屋さん、町の小さい酒屋さんにふらっとそこにお酒を買いに行ってもらえたら嬉しいかな。
藤原:買うものはコンビニと同じでも。
白磯:ちょっと覗いてみようかなっていうきっかけになればいいかなとは思います。
藤原:さっき大知君が100%伝えたいと思ったことが2%しか届かないみたいな話をしてたけど、この映画を観て0%よりは2%でも伝わってくれるといいよね。
白磯:それはそうだね。
#中村屋酒店の兄弟
藤原季節×白磯大知 – 伝えたい、届けたい
映画本編とラジオドラマという2本立てでの全国劇場公開が決定した『中村屋酒店の兄弟』。その新しい映画体験を通して、大切な人や場所との“距離感”について改めて考えさせてくれる佳作だ。主演の藤原季節、監督の白磯大知へのインタビュー。
この映画を必要としてくれる人がいることが嬉しい(藤原)
— 映画『中村屋酒店の兄弟』拝見させていただいて、いま映画館で上映することにすごく意味のある作品だと思いました。お二人としては初上映から3年たって全国で公開されることに対して、どのような思いがありますか? 白磯監督にとっては初監督作品でもありますが。
白磯大知(以下、白磯):ありがたい気持ちはもちろんあるんですけど、それ以上に驚いているというか。中村屋酒店さんのご夫婦をはじめいろんな方の協力があって撮れた作品なので、その感謝を全国公開っていうかたちで返せるのはすごく嬉しく思っています。
— 藤原さんは?
藤原季節(以下、藤原):中村屋酒屋はもう閉店してるんですけど、でもそこに確かにあったものとか、消えていってしまうものとか、大知君は目に見えない何かを撮りたかったんじゃないかと思っていて。それが撮影から3年を経ていま全国に届くっていうのは、この映画に可能性を感じて届けたいと思ってくれた人や、消えていくものに対して思うところがある人がいるってことなんですよね。この映画を必要としてくれる人がいるんだっていうことが嬉しいです。
— すごいことですよね。『中村屋酒店の兄弟』は、映画本編とその前日譚となるラジオドラマ、そしてドキュメンタリーという3本の作品に展開されています。今回はドキュメンタリーの上映はないそうですが、ドキュメンタリーは中村屋酒店が閉店することを映画の撮影中に知ってから撮ることを決めたそうですね。
白磯:そうです。中村屋酒店の閉店は季節君が教えてくれたんですけど、最初に奥さんから「映像で残せたら嬉しい」って言われたのはそういう意味だったのかと気づいて。閉店するまでの3ヵ月間で何回かお邪魔して撮らせていただきました。
— ラジオドラマの制作はどういった経緯で?
白磯:「田辺・弁慶映画祭」でTBSラジオ賞を受賞した時に、「この作品はラジオドラマにしたら面白いんじゃないか」というご提案をいただきました。せっかくだから映画をそのままラジオドラマにするのではなく、映画をより楽しめるような作品を作れたらいいなと。映画本編より過去の話にして、ラジオドラマを聴きながら想像した情景が本編を観ている時に回想として浮かんだらすごく面白いんじゃないかなと思って。
— 実際にすごくユニークな体験でした。ラジオドラマを聴いているときは画があまり浮かばなかったんですけど、映画を観ていると鮮明な思い出に感じられてくるのが不思議な感覚で。僕は自宅で視聴したのですが、映画館だと感じ方がだいぶ違いそうですね。
藤原:テアトル新宿で経験した時は感動的でした。暗闇の中でみんなが耳を澄まして声だけを聴くって初体験でしたから。
— ですよね。その体験だけでも映画館に行く価値があるなと思いました。
書かれていないことが山ほど書かれた本だと気づいた(藤原)
— 中村屋酒店は実在した酒屋なんですよね。脚本の制作段階から、中村屋酒店を舞台として想定されてたんですか?
白磯:そうではなく、タイトルももともと違うお店の名前だったんです。でも本当にいろんな酒屋さんにお願いに行ってもなかなかロケ地が決まらずで。もうどうしようって状態のある日、赤羽の酒屋さんからの帰り道…そこも断られてしまったんですが、携帯で調べたら近隣にもう1件酒屋さんがあって、そこの写真が理想的だったんです。定休日となっていたんですけど行ってみたらたまたま開いていて、ご主人とお話させていただいたんですが、やっぱり唐突なお願いだったので「いやいや…」と。そしたら奥さんも出てきて、「残せるんだったらなんでも協力します」と言ってくださって。「残せる」に込められた意味は、その時はまだ知らなかったですけど。
— 中村屋酒店に決まった時にはもう本はできあがっていたんですね。
白磯:ほぼできていました。でも中村屋酒店の雰囲気や染みついた匂いみたいなものが、役者や作品に十二分に影響したとは思います。
— 藤原さんとはもともとお知り合いだったんですか?
白磯:ほぼ知り合いじゃないといっていい。
藤原:面識はあるぐらいでした。
— なぜ藤原さんにオファーを?
白磯:キャスティングで入っていただいた方が共通の知人で提案していただきました。「いや、そもそもいける?」と思いながらも脚本を送って、まず季節くんに読んでもらえたことが僕は嬉しかったんですが、やっぱり「ちょっと何が面白いかわからない」という答えで。じゃあまた別の方を探さないと、と思っていたら「直接監督と会って話をしたい」と電話をいただいたんです。新宿だっけ?
藤原:いや、渋谷。
白磯:渋谷のカフェで会ってコーヒーを飲みながら、「もう1回読んでいい?」って目の前で本を読み始めて。
藤原:カフェの喫煙所でタバコを吸ってる時に、大知君がぽろっと「兄弟の距離感を描きたいんですよね」って言ったんですよ。それがピンって琴線を弾いて。もう1回だけ読ませてくださいって、その場で心が変わりました。
— 藤原さんの中に、兄弟の距離感に対する興味・関心がもともとあったんですか?
藤原:というよりは、脚本をしっかり読めてなかったかもしれないと思ったんですよね。3年前の自分の未熟さによるものなんですけど、書かれてあることをそのまま読むことしかできないとか、読もうとする努力をしていなかったというのがあって。新しい監督だし、年齢も僕より3つぐらい若いし、ちょっと大知君のことをなめてる気持ちもあった。だから兄弟の距離感を描きたいって言われた時に、ひょっとしたら一行のセリフに込められた裏の感情がたくさん眠ってるんじゃないかと読んでみたら、案の定書かれていないことが山ほど書かれた本だなっていうことに気づいて。それで、もうその場で「はぁ、すごいな」と。
— 白磯監督が兄弟の距離感を描きたいという思いに至ったのはなぜでしょう?
白磯:距離感が近くなればなるほど本当に伝えたいことってなかなか言えない。逆に隠したい気持ちは、本当に言ったかのように伝わっちゃう。兄弟とか両親とか、お互いの信頼関係があるから起こるちぐはぐさなんですよね。両親とかなんも言ってないのに急に「元気?」みたいな電話がかかってきたりするじゃないですか。そういうことが面白いし不思議だなと。自分は兄弟がいるし、男兄弟の話を書いてみようと思って脚本にしました。
自分自身を深掘りすることがコミュニケーションに繋がる(白磯)
— 男兄弟って距離感の難しさが顕著に表れると思うんですけど、男兄弟に限らず人と人の距離感ってこういう感じあるよなって映画を観ていてすごく共感できました。お二人が普段、人との関係性で意識していることや大事にしていることはありますか?
藤原:むしろ、それしか大事にしてないですね。
— 距離感を?
藤原:そう。自分が思ってることをそのまま相手に伝えると、コミュニケーションが成立しないので。相手にもらおうとするばかりじゃなくて、自分はこの人に何を与えられるんだろうって考える時間が積み重なると自然と距離感も考えるようになって、自分の思っていることをどう伝えればこの人に届くだろうっていうことを考えるようになる。それはもう日々、毎日、毎秒考えています。
— 疲れることはないですか? ずっと考え続けていたら。
藤原:でもそうじゃないと。果てしない問題です、それが。
— 白磯さんも人との距離感で気を使うところはありますか?
白磯:僕は自分の気持ちをストレートに言うことが苦手なんです。「好き」って思った時にパッと感情のまま言葉にして、自分の100%を全部ぶつけても相手には2%とか3%しか伝わらないこともあるなと思って。そこでどういう伝え方をしたら相手が聞いてくれるか、理解してもらえるのか。それにはまず自分がどう見られているか…別に体面を気にするっていうわけではなく、自分自身をどれぐらい深掘りできるかということが、結局他人とのコミュニケーションに繋がっていくのかなと。毎分毎秒考えているわけじゃないですけど、自分はどういう人間なんだろうと考えるのは大事だなと思っています。
— 面白いですね。人がどう見ているかじゃなくて自分が自分をどう見るかっていうことを深く考えるっていうのが。
白磯:まさにそうですね。
— では最後に、これから映画をご覧になる方へのメッセージをお願いします。
藤原:ラジオドラマは音で聴いて想像で楽しむもので、映画は視覚でも感じるもの。いろんな面から中村屋酒店っていう場所のことを45分間考え続ける時間っていうのは、言葉にするのは難しいけど意味があるし、価値があるものなんじゃないかなと僕は信じたいですね。
白磯:僕はこの映画を見終わった後に、自分の家族に連絡してみようかなとか、久々に思い出すようなきっかけになればいいなっていうのはすごく感じていて。それは家族なのか、兄弟なのか、友人なのか。その人と酒飲みたいなって思えるのが一番いいいなと。あとはやっぱり普通の酒屋さん、町の小さい酒屋さんにふらっとそこにお酒を買いに行ってもらえたら嬉しいかな。
藤原:買うものはコンビニと同じでも。
白磯:ちょっと覗いてみようかなっていうきっかけになればいいかなとは思います。
藤原:さっき大知君が100%伝えたいと思ったことが2%しか届かないみたいな話をしてたけど、この映画を観て0%よりは2%でも伝わってくれるといいよね。
白磯:それはそうだね。
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