Kōki,初主演映画『牛首村』は脚本から怖すぎて泣いちゃう!萩原利久、高橋文哉と語る怖~い話
怪談、と言えば真夏のイメージだけれども寒い時期に 震えながら観るのもオツなもの。「怖い、怖い」と言いながらも、 一度ハマると抜け出せないホラーの世界。気になる最新映画『牛首村』はホラー界の巨匠、清水崇監督が手がける恐怖の村シリーズ第3弾。映画初主演にしてホラームービーに挑戦したKōki,と、同じくホラー初挑戦の 萩原利久、高橋文哉、フレッシュな若手スター3人にインタビュー! 撮影中にも恐怖体験が !?
―お三方ともホラー映画は初めてですが、最初に脚本をお読みになったとき、どう感じられました?
Kōki, 怖くて、泣きました。それなのにどんどん読んでいきたいって気持ちが止まらないんです。 姉妹や家族、友情など、描かれている人の絆にすごく魅了されました。
萩原 清水監督の作品は観客の想像をえぐってくるような表現なんですよね。わーっと脅かされるというより、じんわり想像させてゾッとさせる感覚。 それが頭に刷り込まれていくんですよ。読んでて新しいなあと思いつつ、勝手に想像させられる分、余計に怖い。そのうえで、人間関係が細かに描かれていて、あっという間に読みましたね。
高橋 じつは……僕、怖いのが苦手で。だから、こ の作品に入るのは大きな一歩でした。でも、台本読んだら、これってどういう風に撮るんだろうとか、これってどういう風な表現をするんだろうとか、想像 がすごい掻き立てられ、わくわくしながら読みきりました。撮影のときに、自分が想像していたことの正解が紐解かれていった感覚です。
―脚本の時点で浮かんでくるビジュアルのイメージが強かったですね。
萩原 「牛の首」ひとつとっても、みんな現場に入るまで分からなかったよね(笑)。
高橋 ちょっとは想像してたけど、実際はだいぶ……
萩原 でかかった(笑)。現場で初めて観たときはびっくり。
Kōki, 台本上で書かれている描写も含め、何が 出てくるか、毎日ちょっと楽しみもありましたね。でも、私が演じた奏音と詩音はつらい場面に直面するシーンが多かったから、そういうシーンを演じる ときは自分も心苦しくなってしまいました。
高橋 そうだよね。僕が演じた将太も喪失感を抱いて日常を生きていない役だったから、ずっと心がつらかった。蓮(萩原)と一緒にいるときの将太だけ、蓮の明るい雰囲気に乗せられて、ほっとするオアシスでね。
―現場では怖い体験はありませんでした?
Kōki, 私達に直接起こったことはなかったんですが、ありましたよね。坪野鉱泉での撮影で、ドローンが飛びづらいってスタッフさんが言ってて……。
萩原 あれ、大変だったよね。
高橋 坪野鉱泉のせいだったの?
Kōki, 多分そのせいじゃないか、って噂。
萩原 そういえば、深夜の詩音の家での撮影で照明が落ちたこともあったって聞きました。
高橋 そうだ……あれ、超怖かったよね。
Kōki, 不気味でしたね…… 。セットも牛の首とか、お札があったりで。あ……それで思い出した。 控え室でメイクさんと2人きりのときに扉をノック する音が聞こえたんですよ。それで呼ばれたと思ってメイクさんが行ってくださったんですけど、誰もいないんです。近くにいたスタッフさんに聞いても、誰も通ってないですよって。あの日は、家に帰ってもひとりになるのが怖かったですね。
―ひえぇ……。やっぱりあるんだ。
Kōki, 撮影って昼間と夜とでは全然雰囲気が違ってて、夜は怖かったです。後ろを絶対振り返りたくないなって思いました(笑)。
― Kōki,さんは初主演で一人二役で、ホラーって、かなり挑戦ですよね。
Kōki, (笑)。でも本当に素晴しい経験をさせてもらいました。清水監督の作品でよかったと心から思います。
萩原 監督、いつも丁寧だよね。丁寧なまんまで 小ボケ挟んでくるのも監督らしさ(笑)。
高橋 監督がついちゃいけない嘘とか(笑)。
萩原 いやあ、楽しかったですよ。気軽にディスカッションできるので、みんな監督に助けられていました。
―皆さんがご覧になった『牛首村』以外のホラー映画でオススメはありますか?
高橋 僕、本当に怖いのが苦手で、テレビの心霊番組とかでもすぐにチャンネル変えちゃうくらいなので、ホラー映画は『牛首村』しか観たことないんですよ。なので、『牛首村』がオススメです(笑)。 あ、でも『呪怨』はチャレンジしてみようかな。
萩原 中学生くらいのときに、友達みんなで集まって『呪怨』を観たけど、ほんと怖かったですね。
Kōki, 私は『樹海村』かな。家族と一緒に見たんですけど、私も文哉くんと同じで本当に怖いのが苦手で、一人で観るのは無理です(笑)。
怪談、と言えば真夏のイメージだけれども寒い時期に 震えながら観るのもオツなもの。「怖い、怖い」と言いながらも、 一度ハマると抜け出せないホラーの世界。気になる最新映画『牛首村』はホラー界の巨匠、清水崇監督が手がける恐怖の村シリーズ第3弾。映画初主演にしてホラームービーに挑戦したKōki,と、同じくホラー初挑戦の 萩原利久、高橋文哉、フレッシュな若手スター3人にインタビュー! 撮影中にも恐怖体験が !?
―お三方ともホラー映画は初めてですが、最初に脚本をお読みになったとき、どう感じられました?
Kōki, 怖くて、泣きました。それなのにどんどん読んでいきたいって気持ちが止まらないんです。 姉妹や家族、友情など、描かれている人の絆にすごく魅了されました。
萩原 清水監督の作品は観客の想像をえぐってくるような表現なんですよね。わーっと脅かされるというより、じんわり想像させてゾッとさせる感覚。 それが頭に刷り込まれていくんですよ。読んでて新しいなあと思いつつ、勝手に想像させられる分、余計に怖い。そのうえで、人間関係が細かに描かれていて、あっという間に読みましたね。
高橋 じつは……僕、怖いのが苦手で。だから、こ の作品に入るのは大きな一歩でした。でも、台本読んだら、これってどういう風に撮るんだろうとか、これってどういう風な表現をするんだろうとか、想像 がすごい掻き立てられ、わくわくしながら読みきりました。撮影のときに、自分が想像していたことの正解が紐解かれていった感覚です。
―脚本の時点で浮かんでくるビジュアルのイメージが強かったですね。
萩原 「牛の首」ひとつとっても、みんな現場に入るまで分からなかったよね(笑)。
高橋 ちょっとは想像してたけど、実際はだいぶ……
萩原 でかかった(笑)。現場で初めて観たときはびっくり。
Kōki, 台本上で書かれている描写も含め、何が 出てくるか、毎日ちょっと楽しみもありましたね。でも、私が演じた奏音と詩音はつらい場面に直面するシーンが多かったから、そういうシーンを演じる ときは自分も心苦しくなってしまいました。
高橋 そうだよね。僕が演じた将太も喪失感を抱いて日常を生きていない役だったから、ずっと心がつらかった。蓮(萩原)と一緒にいるときの将太だけ、蓮の明るい雰囲気に乗せられて、ほっとするオアシスでね。
―現場では怖い体験はありませんでした?
Kōki, 私達に直接起こったことはなかったんですが、ありましたよね。坪野鉱泉での撮影で、ドローンが飛びづらいってスタッフさんが言ってて……。
萩原 あれ、大変だったよね。
高橋 坪野鉱泉のせいだったの?
Kōki, 多分そのせいじゃないか、って噂。
萩原 そういえば、深夜の詩音の家での撮影で照明が落ちたこともあったって聞きました。
高橋 そうだ……あれ、超怖かったよね。
Kōki, 不気味でしたね…… 。セットも牛の首とか、お札があったりで。あ……それで思い出した。 控え室でメイクさんと2人きりのときに扉をノック する音が聞こえたんですよ。それで呼ばれたと思ってメイクさんが行ってくださったんですけど、誰もいないんです。近くにいたスタッフさんに聞いても、誰も通ってないですよって。あの日は、家に帰ってもひとりになるのが怖かったですね。
―ひえぇ……。やっぱりあるんだ。
Kōki, 撮影って昼間と夜とでは全然雰囲気が違ってて、夜は怖かったです。後ろを絶対振り返りたくないなって思いました(笑)。
― Kōki,さんは初主演で一人二役で、ホラーって、かなり挑戦ですよね。
Kōki, (笑)。でも本当に素晴しい経験をさせてもらいました。清水監督の作品でよかったと心から思います。
萩原 監督、いつも丁寧だよね。丁寧なまんまで 小ボケ挟んでくるのも監督らしさ(笑)。
高橋 監督がついちゃいけない嘘とか(笑)。
萩原 いやあ、楽しかったですよ。気軽にディスカッションできるので、みんな監督に助けられていました。
―皆さんがご覧になった『牛首村』以外のホラー映画でオススメはありますか?
高橋 僕、本当に怖いのが苦手で、テレビの心霊番組とかでもすぐにチャンネル変えちゃうくらいなので、ホラー映画は『牛首村』しか観たことないんですよ。なので、『牛首村』がオススメです(笑)。 あ、でも『呪怨』はチャレンジしてみようかな。
萩原 中学生くらいのときに、友達みんなで集まって『呪怨』を観たけど、ほんと怖かったですね。
Kōki, 私は『樹海村』かな。家族と一緒に見たんですけど、私も文哉くんと同じで本当に怖いのが苦手で、一人で観るのは無理です(笑)。
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•『Ray』 2021年10月号
福眼の祭典 イケメンOLYMPIC 佐藤流司
——舞台に立つ姿を見ればたちまちホレる!
沼落ちするファン続出、男気のある目力俳優佐藤流司
2.5次元俳優として数々の舞台に立ち、多くのファンを魅了している佐藤流司さん。可愛い笑顔と思いきや、カメラ前に立つとカッコよく、インタビューすると男らしさ全開!そのギャップにやられる理由がよくわかります。
Q1.1日女性になれるとしたら何をしたい?
友達、先輩、後輩全部、かたっぱしから誘惑したいですね。
Q2.生まれ変わるとしたら女性?男性?
男性は経験できているので女性ですかね。
バリバリ仕事ができるカッコいいキャリアウーマン。
Q3.ファンサするときに意識していることは?
語弊があると困るんですが、ペンライトがある場合、自分を応援してくれている方を見るようにしています。自分を応援してくれている方にとっては、特別感があっていいのかなと思って。
Q4.ファンが知らない2.5次元の舞台裏あるあるって?
男性が多い現場なんで、ちゃんと衣装を着て可愛いフルメイクしている男がモテる。キャスト内でちやほやしています。
Q5.舞台前のルーティンはありますか?
同じ時間に起きて同じ生活をするようにしています。マストなのが舞台袖から舞台に出る直前に、手を2回たたいてから出るようにしています。その日の体調や精神状態によってお芝居が変わってくることもあるので、それをすることで切り替えることができる。
Q6.舞台上での失敗談ってありますか?
『NARUTO』でサスケ役をやったときに、出始めて四手くらいで風圧で刀が折れたことがあったんです。そのときは、アンサンブルの方の刀をもぎとって(笑)演技を続けました。
Q7.キュンとくる女性のしぐさは何ですか?
めっちゃコアだと思うんですが、女性に限ってじゃなく男性にもなんですが、何かをじっと見つめている姿が好きですね。お茶の成分表でもなんでもいいです。猫が好きなんですが、猫もずっと何かを見るじゃないですか。
Q8.自身をひと言で言うとどんな性格?周囲からは何と言われることが多い?
漢!(オトコ)周囲からも男らしいと言われます。
Q9.胸キュンさせてくださいと言われたら何をする?
イヤですと断りますかね。
Q10.今まででもらっていちばんうれしかったものは?
子供のころ両親に買ってもらった「ヘえボタン」。
Q11. 憧れる人、将来こうなりたいっていう人はいますか?
香川照之さん。あの人しかできないお芝居があるから。ドラマを見ていても目がいいと思う。
Q12.好きな女性のタイプは?
ちゃんと話を聞く人ですかね。
Q13.告白はしたい派?されたい派?
したい派。断るのは心苦しいじゃないですか。
Q14.好きな食ベ物、嫌いな食べ物は?
好きなのはうなぎ。嫌いなのは刺し身限定ですがイカ。
Q15.何かひとつ秘密を教えてください
実はひもの男です。できれば何もしたくない。人生においてすべて。この仕事でよかったと思いますよ、逃げられないじゃないですか。逃げられないから今の仕事をしていられる。
Q16.誰かの推しの存在であるみなさん。あなたが推しているものは?
マーベルヒーロー。特にキャプテン·アメリカかコアなところでドクターマンハッタン。
Q17.応援してくれるファンにメッセージ•読者にメッセージをお願いします。
これからガンガンくる俳優なんで、チェックしておいてもらっていいですか?
•『Ray』 2021年10月号
福眼の祭典 イケメンOLYMPIC 佐藤流司
——舞台に立つ姿を見ればたちまちホレる!
沼落ちするファン続出、男気のある目力俳優佐藤流司
2.5次元俳優として数々の舞台に立ち、多くのファンを魅了している佐藤流司さん。可愛い笑顔と思いきや、カメラ前に立つとカッコよく、インタビューすると男らしさ全開!そのギャップにやられる理由がよくわかります。
Q1.1日女性になれるとしたら何をしたい?
友達、先輩、後輩全部、かたっぱしから誘惑したいですね。
Q2.生まれ変わるとしたら女性?男性?
男性は経験できているので女性ですかね。
バリバリ仕事ができるカッコいいキャリアウーマン。
Q3.ファンサするときに意識していることは?
語弊があると困るんですが、ペンライトがある場合、自分を応援してくれている方を見るようにしています。自分を応援してくれている方にとっては、特別感があっていいのかなと思って。
Q4.ファンが知らない2.5次元の舞台裏あるあるって?
男性が多い現場なんで、ちゃんと衣装を着て可愛いフルメイクしている男がモテる。キャスト内でちやほやしています。
Q5.舞台前のルーティンはありますか?
同じ時間に起きて同じ生活をするようにしています。マストなのが舞台袖から舞台に出る直前に、手を2回たたいてから出るようにしています。その日の体調や精神状態によってお芝居が変わってくることもあるので、それをすることで切り替えることができる。
Q6.舞台上での失敗談ってありますか?
『NARUTO』でサスケ役をやったときに、出始めて四手くらいで風圧で刀が折れたことがあったんです。そのときは、アンサンブルの方の刀をもぎとって(笑)演技を続けました。
Q7.キュンとくる女性のしぐさは何ですか?
めっちゃコアだと思うんですが、女性に限ってじゃなく男性にもなんですが、何かをじっと見つめている姿が好きですね。お茶の成分表でもなんでもいいです。猫が好きなんですが、猫もずっと何かを見るじゃないですか。
Q8.自身をひと言で言うとどんな性格?周囲からは何と言われることが多い?
漢!(オトコ)周囲からも男らしいと言われます。
Q9.胸キュンさせてくださいと言われたら何をする?
イヤですと断りますかね。
Q10.今まででもらっていちばんうれしかったものは?
子供のころ両親に買ってもらった「ヘえボタン」。
Q11. 憧れる人、将来こうなりたいっていう人はいますか?
香川照之さん。あの人しかできないお芝居があるから。ドラマを見ていても目がいいと思う。
Q12.好きな女性のタイプは?
ちゃんと話を聞く人ですかね。
Q13.告白はしたい派?されたい派?
したい派。断るのは心苦しいじゃないですか。
Q14.好きな食ベ物、嫌いな食べ物は?
好きなのはうなぎ。嫌いなのは刺し身限定ですがイカ。
Q15.何かひとつ秘密を教えてください
実はひもの男です。できれば何もしたくない。人生においてすべて。この仕事でよかったと思いますよ、逃げられないじゃないですか。逃げられないから今の仕事をしていられる。
Q16.誰かの推しの存在であるみなさん。あなたが推しているものは?
マーベルヒーロー。特にキャプテン·アメリカかコアなところでドクターマンハッタン。
Q17.応援してくれるファンにメッセージ•読者にメッセージをお願いします。
これからガンガンくる俳優なんで、チェックしておいてもらっていいですか?
松田龍平が長塚圭史の演出で、演劇界の金字塔『近松心中物語』に挑む
1979年に蜷川幸雄の演出で初演されて大ヒットして以来、キャストを変えながら幾度も上演されてきた『近松心中物語』。劇作家・秋元松代が、『冥途の飛脚』をはじめとする近松門左衛門の3作品をひとつに織り上げたこの人気作が、新芸術監督・長塚圭史の演出とスチャダラパーの音楽で、KAAT神奈川芸術劇場2021年メインシーズンの幕開けを飾る。傘屋与兵衛役を務めるのは、舞台『冒した者』(2013年、葛河思潮社公演)と『イーハトーボの劇列車』(2019年、こまつ座公演)で長塚演出を経験している松田龍平。さて、稽古初日を前にした松田の心境は?
ーー『イーハトーボの劇列車』以来、約2年ぶり5作品目の舞台出演となる松田さん。今回出演を決めたポイントは何だったのでしょう?
長塚さんとまたやりたかったからですかね。一つ前にやった『イーハトーボの劇列車』では汽車の機械音を役者が奏でたり、ギロだけで歌を歌ったり、自分の身ひとつで演じる感覚があって、やっていて面白くて。もちろん、役者同士が息をピタリと合わせる必要があったし、誤魔化しがきかないので、大変だったんですけど、やり始めると夢中になっちゃって。まあ、夢中にならないとできないという感じでしたね。僕はあまりストイックな方じゃないので、ありがたいです(笑)。思い返せば僕の場合、自分の中で「前に進めてないな」とか、なんとなく感じているときに舞台に呼んでもらうことが多くて、本当に、毎回、いい刺激をもらっています。ありがたいです。
ーー『近松心中物語』という作品は、以前からご存じでしたか?
このお話をいただいてからネットで調べたら、“演劇界の金字塔”と書いてあって、おお!? と思いました(笑)。1000回以上上演されていて、海外でも公演していて……それだけ愛されている作品ですから。もちろんそういう意味でもプレッシャーはありますけど、舞台のいいところは、皆と芝居を重ねる時間をもらえるというところですかね。この舞台も座組の皆さんと力を合わせて、作っていけたらと思います。
ーー元禄時代の大阪を舞台に、飛脚宿亀屋の真面目な養子・忠兵衛と遊女梅川、忠兵衛に梅川を身請けする手付金を貸したことから窮地に陥る古物商傘屋の若旦那・与兵衛とその妻・お亀という2組の男女の恋を描いた本作品。台本の印象はいかがですか?
話としては、複雑に入り組んでる話ではないから、その分、世界観とか、役柄みたいなものが浮き彫りになりそうだと思いました。あとは、ハートでどこまでやれるかですかね(笑)。僕が演じる与兵衛については、自分が本当はどう生きていきたいのか、違う生き方があるんじゃないかと模索している印象がありました。ただ、人との繋がりには、筋を通しているというイメージがあります。
ーー傘屋の箱入り娘で、婿養子の与兵衛にぞっこんの妻・お亀役は、石橋静河さん。女性にモテモテで、石橋さんが演じる役に思いを寄せられるところなど、与兵衛とドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』で松田さんが演じていた田中八作には、共通点を感じます。
たしかに、言われてみれば、そういうところもあるかもしれないですね。実は、石橋さんとの共演は、今回で5回目なんです。石橋さんとは親同士のつながりもあって、幼い頃から知っているので、すごい縁だなと。哲司さんの忠兵衛、笹本さんの遊女梅川をはじめ、めちゃめちゃ素敵なキャストが揃ってますし、自分もホントに頑張らないとヤバいですね。
ーー関西弁で演じることについてはどう感じていますか?
大変そうですね。関西弁でお芝居をするのは初めてなので、どうしようかなと。勝手なイメージですけど、東北弁は口をあまり開けないでしゃべる感じで、意外と雰囲気で誤魔化せたんじゃないかと思っているのですが、関西弁だと、それも通用しなさそうですよね(笑)。ただ、この舞台での関西弁は、秋元さんが書かれた江戸時代の関西弁ですから。関西の方に「何弁?」って言われないように、そこは今のうちから、インタビューでなるべく主張していこうと思ってます(笑)。
ーー会見で「長塚さんはいつも僕に対してピリッとしたことを言ってくれる」と話されていましたが、印象に残る“ピリッとした言葉”があったら教えてください。
稽古中に長塚さんが話をしている時に、つい聞いてない時が(笑)。そう言うことで怒られてますね。変なタイミングで栗を食べたり。完全に僕が集中力足りてないだけですね(笑)。そういう部分はさて置き、そうですね。長塚さんの演出は、物語のテーマだったり、確固としたイメージがあるのを感じるんです。だからこそ、自分も同じ温度を保ってないと置いていかれるような緊張感があるし、応えたいと思うから、自分の気持ちもピリッとします。
ーーKAAT神奈川芸術劇場への出演は、『冒した者』以来ですね。劇場や横浜にはどんな思い出がありますか?
『冒した者』は、稽古もKAATでやらせてもらったので、懐かしいですね。僕は毎日、都内から自分の車で稽古に通っていたんですけど、運転しながらセリフを繰り返すと、結構覚えやすいなと思った記憶があります。ただ、道を覚える前にそれをやると、高速で降りるところを間違えたり、慣れるまで気をつけないといけないですね(笑)。僕の場合、家でも、普通に台本を読むより、何かちょっとした作業をしながらのほうが、セリフを覚えやすいです。
ーーコロナ禍では、どんなふうに過ごしていたのですか?
家でテレビを見たり、ゲームをしたりですね……もともと家で過ごすのが好きですし、仕事もけっこうスケジュールが先になったりして。でも、割りと大きくは変わらずでしたね。会社勤めだったり、コンスタントに動いていた人は急に生活スタイルが変わって大変なんだと思います。
僕としては「休めるならこのままずっと休みたい」と思ってしまう事のほうが怖かったです。
ーーお仕事を再開された時は、どんな思いがありましたか?
そうですね。久々の撮影は「どうやるんだっけ?」という感じでした(笑)。でもやっぱり楽しかったです。何よりありがたかったし、もっと楽しくするためにはどうしたらいいのか考えないとですね。この仕事ははっきりしたものがあるわけじゃないから、そういう思いは尽きることがないんでしょうけど。これからもずっと、そんなことを考えながら、繰り返していけたらって思います。
ーー松田さんが俳優になってよかったなと思うのは、どんな時ですか?
お芝居は、コミュニケーションの上にあるものなので、役に対して混じりっけなく真っ直ぐになれた時は、気持ちいいなと感じます。普段の人との会話もそうですよね。不安とか嫉妬とか、そういう余計な要素がなく、相手に対してお互いに真っ直ぐ話し合えたら、それは幸せな時間ですし。自分はそういう機会を、いろいろな役やシチュエーションを通して得ているのかもしれません。そういう意味では、こんなに楽しいことはないなと思います。特に舞台は何度も稽古を重ねたうえで役と向き合えるので最高ですね。
ーーこの『近松心中物語』で始まるKAATの2021年メインシーズンのテーマは“冒”だそうです。松田さんが冒険、挑戦したいことを教えてください。
色々な国の人と仕事をしたいですね。もちろん言葉の壁はありますけど、繋がり方も変わってきていると思うし。チャンスはあるんじゃないかな。まあ、今は『近松心中物語』をやり切らないとですね。こんな世の中で、出掛けるのはなかなか難しい状況になるかもしれませんが、『近松心中物語』。「心中」に魅了された男女の物語をぜひ劇場でご覧ください。
ヘアメイク:赤松絵利(ESPER)
スタイリスト:石井大
取材・文=岡﨑 香 撮影=西村彩子(SELF:PSY’S)
1979年に蜷川幸雄の演出で初演されて大ヒットして以来、キャストを変えながら幾度も上演されてきた『近松心中物語』。劇作家・秋元松代が、『冥途の飛脚』をはじめとする近松門左衛門の3作品をひとつに織り上げたこの人気作が、新芸術監督・長塚圭史の演出とスチャダラパーの音楽で、KAAT神奈川芸術劇場2021年メインシーズンの幕開けを飾る。傘屋与兵衛役を務めるのは、舞台『冒した者』(2013年、葛河思潮社公演)と『イーハトーボの劇列車』(2019年、こまつ座公演)で長塚演出を経験している松田龍平。さて、稽古初日を前にした松田の心境は?
ーー『イーハトーボの劇列車』以来、約2年ぶり5作品目の舞台出演となる松田さん。今回出演を決めたポイントは何だったのでしょう?
長塚さんとまたやりたかったからですかね。一つ前にやった『イーハトーボの劇列車』では汽車の機械音を役者が奏でたり、ギロだけで歌を歌ったり、自分の身ひとつで演じる感覚があって、やっていて面白くて。もちろん、役者同士が息をピタリと合わせる必要があったし、誤魔化しがきかないので、大変だったんですけど、やり始めると夢中になっちゃって。まあ、夢中にならないとできないという感じでしたね。僕はあまりストイックな方じゃないので、ありがたいです(笑)。思い返せば僕の場合、自分の中で「前に進めてないな」とか、なんとなく感じているときに舞台に呼んでもらうことが多くて、本当に、毎回、いい刺激をもらっています。ありがたいです。
ーー『近松心中物語』という作品は、以前からご存じでしたか?
このお話をいただいてからネットで調べたら、“演劇界の金字塔”と書いてあって、おお!? と思いました(笑)。1000回以上上演されていて、海外でも公演していて……それだけ愛されている作品ですから。もちろんそういう意味でもプレッシャーはありますけど、舞台のいいところは、皆と芝居を重ねる時間をもらえるというところですかね。この舞台も座組の皆さんと力を合わせて、作っていけたらと思います。
ーー元禄時代の大阪を舞台に、飛脚宿亀屋の真面目な養子・忠兵衛と遊女梅川、忠兵衛に梅川を身請けする手付金を貸したことから窮地に陥る古物商傘屋の若旦那・与兵衛とその妻・お亀という2組の男女の恋を描いた本作品。台本の印象はいかがですか?
話としては、複雑に入り組んでる話ではないから、その分、世界観とか、役柄みたいなものが浮き彫りになりそうだと思いました。あとは、ハートでどこまでやれるかですかね(笑)。僕が演じる与兵衛については、自分が本当はどう生きていきたいのか、違う生き方があるんじゃないかと模索している印象がありました。ただ、人との繋がりには、筋を通しているというイメージがあります。
ーー傘屋の箱入り娘で、婿養子の与兵衛にぞっこんの妻・お亀役は、石橋静河さん。女性にモテモテで、石橋さんが演じる役に思いを寄せられるところなど、与兵衛とドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』で松田さんが演じていた田中八作には、共通点を感じます。
たしかに、言われてみれば、そういうところもあるかもしれないですね。実は、石橋さんとの共演は、今回で5回目なんです。石橋さんとは親同士のつながりもあって、幼い頃から知っているので、すごい縁だなと。哲司さんの忠兵衛、笹本さんの遊女梅川をはじめ、めちゃめちゃ素敵なキャストが揃ってますし、自分もホントに頑張らないとヤバいですね。
ーー関西弁で演じることについてはどう感じていますか?
大変そうですね。関西弁でお芝居をするのは初めてなので、どうしようかなと。勝手なイメージですけど、東北弁は口をあまり開けないでしゃべる感じで、意外と雰囲気で誤魔化せたんじゃないかと思っているのですが、関西弁だと、それも通用しなさそうですよね(笑)。ただ、この舞台での関西弁は、秋元さんが書かれた江戸時代の関西弁ですから。関西の方に「何弁?」って言われないように、そこは今のうちから、インタビューでなるべく主張していこうと思ってます(笑)。
ーー会見で「長塚さんはいつも僕に対してピリッとしたことを言ってくれる」と話されていましたが、印象に残る“ピリッとした言葉”があったら教えてください。
稽古中に長塚さんが話をしている時に、つい聞いてない時が(笑)。そう言うことで怒られてますね。変なタイミングで栗を食べたり。完全に僕が集中力足りてないだけですね(笑)。そういう部分はさて置き、そうですね。長塚さんの演出は、物語のテーマだったり、確固としたイメージがあるのを感じるんです。だからこそ、自分も同じ温度を保ってないと置いていかれるような緊張感があるし、応えたいと思うから、自分の気持ちもピリッとします。
ーーKAAT神奈川芸術劇場への出演は、『冒した者』以来ですね。劇場や横浜にはどんな思い出がありますか?
『冒した者』は、稽古もKAATでやらせてもらったので、懐かしいですね。僕は毎日、都内から自分の車で稽古に通っていたんですけど、運転しながらセリフを繰り返すと、結構覚えやすいなと思った記憶があります。ただ、道を覚える前にそれをやると、高速で降りるところを間違えたり、慣れるまで気をつけないといけないですね(笑)。僕の場合、家でも、普通に台本を読むより、何かちょっとした作業をしながらのほうが、セリフを覚えやすいです。
ーーコロナ禍では、どんなふうに過ごしていたのですか?
家でテレビを見たり、ゲームをしたりですね……もともと家で過ごすのが好きですし、仕事もけっこうスケジュールが先になったりして。でも、割りと大きくは変わらずでしたね。会社勤めだったり、コンスタントに動いていた人は急に生活スタイルが変わって大変なんだと思います。
僕としては「休めるならこのままずっと休みたい」と思ってしまう事のほうが怖かったです。
ーーお仕事を再開された時は、どんな思いがありましたか?
そうですね。久々の撮影は「どうやるんだっけ?」という感じでした(笑)。でもやっぱり楽しかったです。何よりありがたかったし、もっと楽しくするためにはどうしたらいいのか考えないとですね。この仕事ははっきりしたものがあるわけじゃないから、そういう思いは尽きることがないんでしょうけど。これからもずっと、そんなことを考えながら、繰り返していけたらって思います。
ーー松田さんが俳優になってよかったなと思うのは、どんな時ですか?
お芝居は、コミュニケーションの上にあるものなので、役に対して混じりっけなく真っ直ぐになれた時は、気持ちいいなと感じます。普段の人との会話もそうですよね。不安とか嫉妬とか、そういう余計な要素がなく、相手に対してお互いに真っ直ぐ話し合えたら、それは幸せな時間ですし。自分はそういう機会を、いろいろな役やシチュエーションを通して得ているのかもしれません。そういう意味では、こんなに楽しいことはないなと思います。特に舞台は何度も稽古を重ねたうえで役と向き合えるので最高ですね。
ーーこの『近松心中物語』で始まるKAATの2021年メインシーズンのテーマは“冒”だそうです。松田さんが冒険、挑戦したいことを教えてください。
色々な国の人と仕事をしたいですね。もちろん言葉の壁はありますけど、繋がり方も変わってきていると思うし。チャンスはあるんじゃないかな。まあ、今は『近松心中物語』をやり切らないとですね。こんな世の中で、出掛けるのはなかなか難しい状況になるかもしれませんが、『近松心中物語』。「心中」に魅了された男女の物語をぜひ劇場でご覧ください。
ヘアメイク:赤松絵利(ESPER)
スタイリスト:石井大
取材・文=岡﨑 香 撮影=西村彩子(SELF:PSY’S)
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