2020年4月5日　天声人語　アリジゴクの春
すり鉢状の小さな穴が地面のあちこちに。大きやさ深さはいろいろだが、どれもきれいな円形をしている。浜松市の高校1年生、犬塚伊吹さん（15）の案内で、できたてのアリジゴクの巣を数多く見せてもらった。
犬塚さんは大の昆虫好き。アリジゴクが巣を作ってアリを捕獲する様子に興味を持ち、小2の夏から同市天竜区にある祖父母宅で観察を続けてきた。その成虫であるウスバカゲロウの生態を含め、観察結果は夏ごとに自由研究で発表してきた。
図鑑を読み比べても、クワガタやチョウといった人気の虫たちと違って記述が少ない。「それなら自力で」と飼育を試み、実験を重ねた。粒の細かなサラサラの砂で作った巣ほどアリがよく取れることなどを確かめた。巣を作るのはほぼ一斉で、毎春、アリの動きが活発になる時期の20日ほど前であることを新たに突き止めたという。
中3時の研究リポートを拝読してみる。完成度の高さは大学生の卒業論文のよう。小中学校を通じて一つの虫を探究できる持続力には、羨望を超え、ただただ感心するばかりである。
この春、人間社会は、予想もしなかった感染症のせいで恐慌の様相を呈している。私たちが一斉に浮き足立つ今、地に足のついたアリジゴクの営みを眺めていると、いっとき不安が和らぐ。
年々歳々アリジゴク相似たり、歳歳年年人同じからず、とでも言うべきか。犬塚さんからコツを教わって、砂の匠を巣穴の底からすくい上げ、手のひらに置いて観察した。

突き止める：追究；彻底查明；找到。
浮き足立つ：失去镇静；准备逃跑。
いっとき（一時）：一时；某一时期；同时。
　

敬爱高中新生入学典礼于4月3日圆满结束！[赞啊]同学们即将在这里迎来3年的高中生活たくさんの友達を作って、たくさん勉強して、笑って、遊んで、思い出をいっぱい作ってください❗️そして、3年後、巣を立って更なる広い世界へ飛び立と〜❣️ご入学おめでとうございます！[小红花]#日本高中##开学典礼#

鲜艳夺目—日本的颜色—心灵的安慰
鮮やかなピンク色のじゅうたん／北海道・網走郡大空町　「ひがしもこと芝桜公園」
巣を作った家に「幸福」呼ぶツバメの黄色いくちばし／長崎・東彼杵町　千綿駅
のんびり馬たちと緑の大地に立つおばけ桜を楽しみに／北海道・浦河町　うらかわ優駿ビレッジアエル

無機質な工場一変、淡い緑色の光と煙の幻想世界／岡山・倉敷市　水島コンビナート
四分咲きの五稜郭桜　みなさんの心の目で満開に／北海道・函館　五稜郭
幸せのお裾分け　新緑の町で新郎新婦のむつみあい／岡山・倉敷美観地区
長い坂道を上り切り、振り返ると息をのむ景色が／北海道・函館　八幡坂
澄み切った雪解け水の門出　心地よいしぶき／長野・王滝村　御嶽山の新滝
富士上空ゆったり流れる天の川　大切な人と眺めたい／山梨・富士河口湖町　精進湖
赤白の猿ボコに願い込め、子宝授かれば12個供える／長野・王滝村
春が訪れた花畑に北の「妖精」　説明不要の愛らしさ／北海道・浦臼町
深呼吸したい新緑の御嶽山　疫病退散成就待ち遠しい／長野・御嶽山
青空に散り始めた桜と”主役”に躍り出たこいのぼり／香川・三豊市豊中町
はかなき美しさ　青く光るホタルイカの身投げ／富山・八重津浜海水浴場
山焼き中止の箱根・仙石原　春のすすき黄金色に輝く
日本３大急潮流の１つを渡るサイクリングの聖地／愛媛・来島海峡
黒褐色の格子　休校中の今だから親子３代で塗り替え／長野・塩尻市　奈良井宿
真っ赤な蕾に宿るツツジの宇宙　花言葉は「慎み」／群馬・館林　つつじが岡公園
夕焼け色に染まる「瀬戸内海の天空の鏡」に安らぐ／香川・三豊　父母ケ浜
春の日差しと緑の竹林　タケノコは黄色い穂先が良し／川崎市
色とりどりのチューリップ　生命みなぎる花の力／群馬・ぐんまフラワーパーク
コロナ疲れ癒やすオレンジの光り／箱根・強羅駅
眼下に広がる最高峰の「雪化粧」／富士山
無人の園の淡い青色ネモフィラは「来年も咲く」／茨城・国営ひたち海浜公園
川一面に揺らめく　色とりどりのこいのぼり／群馬・館林　鶴生田川
絶景一望「天空の鳥居」人を思いやる「青春」色重ね／香川・観音寺　高屋神社本宮
朝日を浴びた新緑　メジロとウグイス／愛媛・新居浜