2021年11月14日音频下午发网易云
Flow 第百七十一回目「拓哉キャプテン × 武田真治」Part1

今月11月のマンスリーゲストは、武田真治さんをお迎えしました!
どんなトークになるのか、お楽しみに!

木村:こんにちは!

武田:こんにちは! お願いします!

木村:今年6月の、GYAOの「木村さ~~ん!」の方で…。でも、がっつり一緒だったのは約20年ぶりぐらい?

武田:『若者のすべて』(1994年・フジテレビ系ドラマ)を前の共演と数えたら、25年ぶりくらい。だから、四半世紀だよ(笑)。

木村:四半世紀ぶりに(笑)、一緒にお付き合いいただきまして。真治が行きつけのレザー屋さんで、俺に革パンをプレゼントしてくれたりとか。で、僕は真治の結婚祝いということで、奥様と真治にペアのヘルメットをプレゼントしたり。

武田:形違い、色揃い。ありがとうございました!

木村:結婚祝いでヘルメットって、ないっすよね(笑)。

武田:お洒落だねぇ〜。ありがたい。喜んで被ってるよ。

木村:あれは? (バイクのカスタムは)もう済んだ?

武田:済んだ! 終わった! ホントはすぐにでもツーリングに行きたいって話だったんだけど、せっかく拓哉とツーリングに行くなら、万全の、納得のいくカスタムを済ませた状態で行きたかったから、”カスタム休暇”をいただいて(笑)。

木村:(笑)。…という真治と久々の再会を果たしたわけですが、この番組はゲストがどのように人生をFlowしてきたのか、色々トークしていくわけなんですけれども。(武田が)北海道出身というのはなんとなく覚えていたけど。北海道に帰ってる?

武田:いやだから、結婚した時に、本当は(結婚後)最初の正月だから、実家に帰るべきじゃない。でも、帰らなくて良かったと思って。(自分が)コロナになった(感染した)じゃん。連絡をくれたよね?

木村:ニュースを見てびっくりしたから。

武田:まだ1年経ってないけど、今年1月の頃のコロナって、もうちょっと得体が知れなかったよね?

木村:ワクチンの普及がすごい遅れてたから、もっと怖くて危険で得体の知れない存在だったよね。

武田:俺、それにかかっちゃって。治ったと思ったらインフルエンザっていうね。それも連絡くれたよね? あいだ1日ですぐにインフルエンザにかかっちゃって。

木村:「何やってんだ?」っていうLINEはしたんだよね(笑)。

武田:「おいおい大丈夫か?」っていう(笑)。“そんな引きの強さ持ってんだ”と思って(笑)。

木村:いや、それは引きじゃないから。ほんとに、気を付けてくださいよ(笑)。
今はまだ舞台の大阪公演が残ってる最中なんで、ほんとに気を付けないと、完走しないと。

武田:そうそう。『オリバー!』っていう海外のミュージカル。

木村:だって、海外のスタッフでしょ?

武田:海外スタッフだよ。『レ・ミゼラブル』とか『キャッツ』とか『ミス・サイゴン』とかをてがけている、イギリスでは女王陛下から表彰されている、“サー”・キャメロン・マッキントッシュ(Sir Cameron Mackintosh)さん制作のミュージカル。俺、ちょっと熱量のあるうちに話していいかな?

木村:いいよ。

武田:俺、(『オリバー!』の)オーディション受けたんだよ。リモートなんだけど…受かったんだよね!

木村:そのオーディション、どういう内容のオーディションだったの?

武田:まず、このミュージカルで歌われるソロ曲を2曲を自分なりに歌ってパフォーマンスした映像を向こうに送って。その中から演出家が「話してみたい!」っていう人にまず選ばれて。で、演出家とリモート面接して、それを更にパスすると、今度は振付の人、音楽監督、演出家と僕の四者面談がリモートであって。

木村:リモートのコミュニケーションって、上手くいった?

武田:いや…まぁ、スムーズではないよ、決して。

木村:自分もこのあいだ、撮影でイタリアのローマの方に行って来たんだけど。行く前に、プロデューサーのフランク(・ドルジャー)と…ニューヨークにいる方だったんだけど、「リモートでちょっと意思の疎通を図りたい」みたいなパスをもらったから、「じゃあ、あんまりリモートやったことないけど、やってみます」って、リモートでHELLOしたのね。そしたら、面と向かってその場にいる相手だったら、普段ならもうちょっと理解できたんじゃないかな、もうちょっと聞き取れてるんじゃないかなっていう会話とか、そういうものが、リモートって伝わらなくない?

武田:うーん…まあ、こっちは(通訳が)2~3人態勢で、漏れがないようにとか、役に間違いがないようにっていう体制で臨んだんで、ニュアンスまでけっこう汲み取れた方かなぁと思う。難しいよね。

木村:で、『オリバー!』は、残り、大阪公演(梅田芸術劇場)が残っていて。大阪はあと何ステージくらいあるの?

武田:市村正親さんとW(キャスト)で演らせていただいてて。10日間を2人で、1人6~7ステージぐらい演るのかな。

木村:大変だなぁ。やっぱりこの状況下では、舞台とかそういうエンターテイメントは、これから一歩一歩前に進めていくしかないよね。

武田:うん。劇場で観るお芝居って、もともと(日本は)歓声を上げたりする文化がない、拍手だけの文化なので、わりと劇場での感染っていう報告がほとんどないらしくて。お客さんの割合をぐっと減らすだけで、上演そのものはそれほど是非を問われてないから、ありがたいなぁとは思ってるね。

木村:でもなぁ…(新型コロナウィルスは)ほんとに相手が見えない“敵”だからね。

武田:人類が直面する、けっこうな敵だよね、ウィルスって。こんな映画みたいなことに怯える日が来るなんて思ってなかったよね。

木村:思ってなかったけど、現実だしなぁ。
(武田が)ジュノン・スーパーボーイからピョーンとなって、役者デビューが1990年で、1994年の『若者のすべて』で初めて真治とは現場で一緒になったんだけど、あの時って、うちら、いくつだ?

武田:22、3か。若かったね。

木村:すっげー覚えてるもん、いろんなこと。

武田:今思い出すにしても、“思い出していいやつ”とか“悪いやつ”とか、お互いあると思うんだよね(笑)。今日は大人の話し合いだよ。大人の会話をしに来てるから(笑)。

木村:(笑)。俺、真治の家に行ったのも覚えてるんだよね。雨の日。

武田:俺ね、その時に、圧倒的に“こいつスゲー!”って思った出来事があるんだよね。
プリンスっていうアーティストに俺がその時ドはまりしてて、「Sexy M.F.」って曲を、「これすげぇぞ、面白いリズムの曲があるから聴いてみて」って言ったんだけど、サビでキスの音が入るんだよね。それが、サビによってキスのタイミングが違うのよ。1回目のサビが終わって、2回目のサビの(キスの音の)タイミングが違うのに、2回目を(木村が)ドンピシャで当てて、すぐ口ずさみ始めたんだよ。初めて聴くって言ってて、なんでプリンスが仕掛けたトリックをキャッチできるんだろうって不思議で。しかも、座りながら身体をカッコ良く揺すってるんだよ。

木村:あー、ジャニーズだからな(笑)。

武田:“こいつヤベェ”と思って。俺がこれから自分のラジオ番組とかで、「カッコいいだろ!」とか「こんな曲見つけたぜ!」とか言いたかったのに。“この人には全部のカッコ良いを言っちゃダメだ。全部持っていかれる”って思ったんだよね。

木村:その時さ、プリンスもそうだったけど、真治、スティービー・ワンダーにもハマってたよね。

武田:そう。その辺、ブラックミュージックにハマってたよね。

木村:「拓哉、とにかくこの曲はシンプルなんだけど、このワンフレーズを言いたいがための曲なんだよ」って、「I Just Called To Say I Love You」って曲を俺に説明してくれて。「”I Love You”が言いたいだけの曲ってすごくない?」って。で、「曲の終わり方半端なくね? タタタで終わりなんだぜ」って。

武田:よく覚えてるね! その頃すごく好きでね。好きすぎて、その後、自分が演ってたシリーズドラマの主題歌にもしていただいたりしてね。そのぐらい好きで。

木村:俺も、『若者のすべて』をやるってなった時に、映画『アウトサイダー』のテーマなんだけど、スティービー・ワンダーの「Stay Gold」っていうナンバーがたまらなくて(好きで)。その当時プロデューサーだった亀P(亀山千広)に、「挿入歌でいいから入れてくれ」って言って、それで『若者のすべて』の中で「Stay Gold」が流れたんだけど。

武田:知ってる? スティービー・ワンダーってけっこう権利(放送使用著作権)のハードルが高くて。「拓哉がどうしても入れたいって言うんだけど、でもすごい権利が高いんだよ〜!」みたいな話を、俺、亀山さんから聞いた覚えがある(笑)。思い出したわ(笑)。

木村:俺には一言も言ってきてないんだけど(笑)。

武田:言えなかったんじゃない? 情熱に負けて(笑)。ドラマの主題歌の、Mr.Childrenさんの「Tomorrow never knows」の、歌詞が入る前のデモテープを聴かせてもらったの覚えてる?

木村:覚えてる。

武田:貴重な経験だったなと。まだカセットテープだったしさ。

木村:CDとかじゃなかったんだよね。MDでもなくて、テープだった。

武田:「いいだろ!?」って言われても、正直、まだ歌詞が入ってなかったから、“何のこっちゃ?”って感じだったの。ピンと来た?

木村:全然。でも、“イントロは素敵だな”と思った。すごい勝手なんだけど、夕陽のイメージがポンと出てきて。歌詞は入ってなかったから、メッセージは全然わからないんだけど。

武田:桜井(和寿)さんの“なんとなくこういう音をあてたいデモ”みたいな感じだったから、それ(歌詞なしで歌ってる感じ)が気になって…。その曲の良さとかが、サビまで(ちゃんと)聴けなかったんじゃないかな? “あ、そういう感じですか?”みたいな。

木村:“何語?”みたいなやつですね。そういうの、けっこうあるよね。

武田:俺は初めて聴いたし、そういうのを聴かせてもらったのはそれきりだから。“俺ってほんと、聴く耳ないんだなぁ”と思ったね。“これがあんな名曲になるんだ”って。

M.Tomorrow never knows/Mr.Children

市川大河的出渊裕老师长篇访谈,计划分15回刊出,今天第1回,附图为老师近照
出渕裕ロングインタビュー1 出渕裕とブチメカと富野由悠季とhttps://t.cn/A6MknjXU
――『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙』(1982年)のころは、もう出渕さんはプロデビューされていたのですよね。

出渕 『最強ロボ ダイオージャ』(1981年)ぐらいまではセミプロの感覚でした。あのころ、富野さんが『伝説巨神イデオン』(1980年)(の劇場版)をやりながら『戦闘メカザブングル』をやっていたと思うんですけど、ただ『機動戦士ガンダム』(1979年)っていう作品そのものは、テレビでやる前から知っていたんですよ。『SFセントラルアート』(森田繁氏などによるSF同人誌)の人などから聞いていて。僕は安彦(良和)さんの絵が好きだったんです。『勇者ライディーン』(1975年)『超電磁ロボ コン・バトラーV』(1976年)のころから(安彦さんは)やってらっしゃいましたよね。あと『わんぱく大昔クムクム』(1975年)や『ろぼっ子ビートン』(1976年)なんかの、幅がある作品群をやっておられた。

――富野監督は安彦さんの絵に関しては「手塚治虫の延長線上にある」と言及されていましたね。

出渕 そうですね。柔らかい感じがありましたからね。エッジがきいているんじゃなくて、描かれる線が美しいという、本当にデザインセンスのある方だったんです。キャラクターもそうだったんですけど、衣装も、軍服みたいなものから、メカも描けるんですよねあの方。

――『ライディーン』『コン・バトラーV』などでは、ポピーから上がってくるメカデザインを、アニメ作画用に描き起こすクリンーンナップも担当されておられましたね。

出渕 そうなんですよ。村上(克司 当時のポピーの管理職にしてデザイナー。後のバンダイの専務取締役 存在感と功績から“村上天皇”の異名をもった)さんのやつ(元デザイン)をあんな格好よくさせて(笑) で、村上さんが「安彦はすごい! あいつにやらせろ!」と。それは当時、『宇宙戦艦ヤマト』(放映は1974年。劇場版は1977年)の西崎(義展 『ヤマト』シリーズのプロデューサー)さんも同じような感覚だったと思うんですけど、あの時は絵コンテだったんですが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(1978年)の時に、ラスト近く、安彦さんに原画描かせて、それに湖川(友謙)さんが、総作監なのに手を加えちゃいかんって命令を(西崎氏に)言われて激怒して。それでも湖川さんは総作監なんで、鼻だけ修正いれたという(笑) でもその湖川さんがこのあいだの『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(2018年)で、「俺にズォーダー(劇中のキャラ)を描かせてくれるんだったら、作画監督(の修正)を入れないという条件で」って、言ってることが違うじゃん、おっさん!(笑) って思うんですけどねぇ!(笑) 自分で(作監の時)怒ったわけじゃないですか。それなのに自分じゃそれ(他の作監に修正させない)を要求するって(笑) それもね。『さらば』の時は安彦さんが要求したんじゃなくって、西崎さんがそうしろって言ったわけでしょ。本人が言っちゃダメだよそんなの(爆)

――言っちゃダメですよね(笑)

出渕 まぁそういう感じで安彦さんが(『ガンダム』を)やるというのは聞いていたんですよ。ぬえ(スタジオぬえ)は松崎(健一 ぬえのスタッフ)さん以外は絡まないけれども、『宇宙の戦士』(Starship Troopers)的な、ハードなロボット物というかSF的な物をやるって聞いていて、安彦さんの新作は期待はありました。あと、富野(由悠季)さんがやるっていうのが大きかったですよね。『ライディーン』やって、あと『無敵超人ザンボット3』(1977年)『無敵鋼人ダイターン3』(1978年)をやってましたから。『ザンボット』は、富野さん的なリアリズムを突き詰めて、まぁ富野さん的には、ロボットを使った『海のトリトン』(1972年)のやり直しだと思うんですけど。ちょうどそのころ、当時『アニメック』っていう雑誌があったんですけれども、その準備校雑誌で『MANIFIC』というのがありまして。それらの編集長の小牧(雅伸)さんとは、SF同人で知り合いだったんですよ。だから「ブッちゃん(出渕氏の愛称)なにか書いて」って言われて、『MANIFIC』の創刊号で『ダイモス』のデザインのことについてなんか書いていた気がするんですけど、その時に小牧さんに「今度『ガンダム』っていうのがあるんだけど。これは絶対くるから! 『アニメック』はこれを推す!」って聞いて「えーそうなの?」って(笑) 「(小牧さんが)そうなんだよ! これをやるんだよ! あんたが!」って話をした覚えがあります(笑) そういう経緯があって、『ガンダム』がテレビ放映されて。素晴らしかったんですけれども……途中で安彦さん、倒れちゃったじゃないですか。

――はい、3クール目あたりから、入院されてしまいましたよね。

出渕 だから、その後は中村(一夫)さんとか青鉢(芳信)さんとか山崎(和男)さんとかが作監みたいな感じになって……やっぱり安彦さんが作監だから楽しみに観ていたってところがあるんですけれども、後半になってきて、視聴率も芳しくなく、モノ(関連商品)も売れなかったんで、放映期間が短縮されたわけですよね。それで終わって、当時の『(宇宙戦艦)ヤマト』(1974年)とか『ルパン三世』(放映は1971年)みたいに、再放送で火がついて、ガンプラも出て社会現象みたいになっていって、劇場版の三部作に至ったんですよね。普通だったら一本で総集編みたいなのやれって話になるんですけど、富野さんが全五部作でやるとか言い出して。あの頃は大作映画って結構あったんですよね。

――『人間の条件』(1959年)とかからですね。

出渕 そうですね。『戦争と人間』(1970年)とかもそうですね、「第何部」「ナントカ編」みたいな感じで。富野さんも映画は大変好きな方なんで、そういうの(大作映画)を自分で見せたいというのもあったと思うんですよ。で、それが『ガンダム』で現実化していった時に、一作目、二作目までは、安彦さんも(テレビ版の段階から)作監で手が入ってますからね。でも、僕らが待っていたのは『めぐりあい宇宙』だったんですよ。あの(テレビ版の)ボロボロの作画で、それはそれでよかったんですけど、それを、安彦さんが全部手を入れてやられるっていうんで、そういう期待度はあり、それに応える物ではあったと思うんですよね。ただ、最近出た、音響を入れなおしたDVD(2000年にバンダイビジュアルから発売された「特別版」)は、少し観て「あ、ダメだこれは」になりました(笑) 「観たらダメだ」と思って。これは自分の中の記憶を変に上書きしちゃうと思って、いやアレ(「特別版」)は観ないようにしようと思いました(笑) いや、新しくやられた方は頑張ってやってると思っているんですけれども、最初に入った物と比較してしまうと、どうしても人間それがベストになっちまうんで。『ヤマト』(の監督)をやる時も、それは自分自身の体験があるんで、絶対に思い出には勝てないと。みんな、一作目の『ヤマト』が刷り込まれているわけですから、それ以上に評価してくださる人もいるかもしれないけれども、基本的には、(旧作が)今の目で見た時にいくら作画がボロボロであろうとも、「それ」に勝つというのは非常に難しいというのが、まず認識としてありましたから。というのも、自分自身もそうですからね。

――常に、ご自身の原体験との勝負、みたいなところもあるんでしょうか?

出渕 そうですね。『ヤマト』の時は、どう再現して、どうブラッシュアップしていくかのさじ加減みたいなのはありましたけど。ただ、『めぐりあい宇宙』は、オリジナルテレビ版のスタッフが作っているわけじゃないですか。富野さんと安彦さんの両輪で。でも、僕等はテレビ版の方は、その片輪(安彦氏不在)の状態で最後の方を観てしまったわけだけども、そうすると観ているときに、その「片輪がいなくなっている状態」ってキツイわけですよ。まぁお話とかの出来はちゃんとしているんですけれども、だとすると、誰かが作って違う人がリメイクするというのではなくて、セルフで、自分達でやるっていうのを、重要なキーパーソンがいなかったのを、それを補填して見せてくれるっていう意味では、『めぐりあい宇宙』は素晴らしかったです。

――そういったリメイクの意味については、当時富野監督も、『アニメック』の小牧さんに語っておられましたね。「リメイク映画という、ビジネスとしては悪い例を残したかもしれないけれど」的な。

出渕 あの人はね、作った後にそういうことを言うんですよ(笑) 反省みたいなことをね、「今回はダメだった」みたいなことを。毎年「今回は、いつくるのかなぁ、その台詞」みたいな(笑)

――富野監督ってそもそもはコミュ障的に、インタビューとか、人前で話す時とかは苦手な方で、小牧さんの毎月のインタビューなどで鍛えられ、ポジショントークや、イベントでのキャラ付けなどを学んだのではないかと推測しているのですが。

出渕 多分ね、富野さんってね。どーでもいいことを聞いてくる人にはブチっときて、バーっとかましてね、「そんなもんどうでもいいの!」とか言っちゃうんですよね。ま、いいんですけど(笑) その、細かいところのディテールみたいなところ、実は富野さん、本当は気にするっていうか、気にして作ってるはずなんだけれども、気にして作っているものを、そこを「こうですよね」って言われると、またブチっとくるという(笑) ただまぁ、そういうことを調べてちゃんと聞いてくる人に対しては、そうはやりながらも「お、こいつけっこうやるじゃん」とか思うんですよ。まぁあと、当時はインタビュー慣れしていないというか、だいたいアニメの制作者に取材がくるなんてなかった時代ですから、そういう意味では、小牧さんが基準になっちゃったのかもしれないですよね。「小牧以上のことを聞いてくる」「小牧以下のことを聞いてくる」というのはあったと思うんですよ。それで、あと、あの人はまた、話してるうちに思いつくんですよね。「あの、それ、あれはこうだった!」みたいなね。そういう意味では大変感覚的な人なんで、ロジカルなところもあるんだけど、感覚的なところが、よく言えば優れてる、動物的なところがある。だから僕と話していても「あ、そうか! これはこういうことだったんだ!」っていうようなことを気付いて、それを(作品に)フィードバックされるような人ですよね。

――『ガンダム』放映期の一年間の、『アニメック』の小牧インタビューは面白かったです。

出渕 初期のころ、富野さんは「こんなことに答えるんじゃなく、作品が全てです! フィルムが全てです!」だったんですよ。それ正しいんですよ。ものすごく正しいんですよ。僕が氷川(竜介)さんと一緒に富野さんに初めて会った時も、すごい良いことを言ってたんです。「これ(作品)は観てもらって」って。それはもう基本だと思うんですけど、どうもインタビュー慣れして、世間の目が自分の方に来るとなるとね、えぇと、初心の良い部分を、忘れてませんか、お父さん?というね(笑) というのはあるわけですよ。「それはフィルムを観て? それをそんな風に感じられるなんておかしい!」なんてね、そこはちょっと残念なところありますよね。

堂本光一×井上芳雄、奇跡のタッグが再び! 「僕たちにできることはとにかくやり続けること」~ミュージカル『ナイツ・テイル-騎士物語-』製作発表会レポート
https://t.cn/A6IXeC2m

堂本光一(アーサイト役)

「世の中、まだまだ本当に落ち着かない中ではありますが、こうしてジョンがイギリスから来てくださった。この作品自体がジョンの愛で包まれた作品なんです。改めて台本を読んでいると毎日いろんな発見があって。ニューノーマルと言われているこの時代に沿った作品に感じております。僕自身もこのコロナ禍になってからコンサートや舞台作品をやってきましたが、何よりもお客様がその場所のルールを守ってくださって協力くださっている。我々としては、安心してステージに立てる環境を逆にいただいてしまっているような感覚です。そういった意味でも、たくさんの方の協力があって自分は今ステージに立てているんだなと感じておりますので、感謝を忘れずにいたいなと思います。周りを見渡せば本当に素晴らしい実力のあるキャストの皆さんです。いろんな意味で自分の気持ちを律してステージに立つことができたらなと感じております」

7名が挨拶を終えると、質疑応答の時間が設けられた。

ーーキャストの4人に質問です。再演の稽古に臨んでいる今、改めて感じる『ナイツ・テイル-騎士物語-』の根本的な魅力を聞かせてください。

堂本:千穐楽まで毎日必ず何か発見があるのは、3年前もそうだったんです。ジョンから言われたのは「千穐楽まで答えは見つからないはずだよ。でもそれでいいんだよ。毎日それを楽しんで」と。今稽古に入って、それらを乗り越えてきたいい意味での自信と、素晴らしいキャスト・スタッフに囲まれている安心もあって、3年前よりも落ち着いて稽古場にいることができているんです。その環境で台本を読んでみるとたくさん発見があります。前はそんな余裕なかったんですけれど、今自分の中で深堀りし始めて、それぞれの発見が面白くて。この時代に必要なメッセージがすごく入っているとも思います。僕ら(堂本と井上の役)は頑張れば頑張る程、「あの二人バカだなあ」となるコメディなんですけど(笑)、視点を変えてみると、昔のがんじがらめだった思想がいかにバカらしいか、そこが笑えてくる作品になっているんです。3年前にご覧になったお客様もいらっしゃると思うんですが、そういう方たちにも新しい発見があるんじゃないかなと思います。

ーー堂本さんと井上さんに質問です。エンターテインメントを通して思いを伝える役割のあるお二人から、全国の皆さんに向けて応援のメッセージをお願いします。

堂本:我々はエッセンシャルワーカーではないので、こういったイベントを開催することが良いのか悪いのか、それは日々葛藤でもあったりするんです。でもこういう状況だからこそ、心を豊かにしたいと思われている方がいるのは間違いないことで。泣く泣く観に行くことを断念する方もいると思います。でも今芳雄くんが言ったように、僕らとしては繋げていくことが大切だなとも思うんですよね。もちろん、止めてしまう覚悟というのも今は持っていないといけない。何としてでもやるという気持ちではいけないと思っています。そのバランスがすごく大事なときだなと。とにかく僕たちは繋げていきたいなと感じております。たくさんの方の協力をいただいて、大事にやっていきたいです。

会見の直後には、フォトセッションを挟んで囲み取材が行われた。囲み取材には、堂本、井上、音月、上白石の4名のキャストが登壇。直前まで行われていた緊張感ある会見とは打って変わって、リラックスした雰囲気の笑いの絶えない時間となった。

ーー久しぶりに4人が顔を合わせたときはどんな印象でしたか?

堂本:久しぶりという感覚はあんまりなくて。萌音ちゃんがリモートで繋いでくれていたので、萌音ちゃんの功績が大きいと思います。

井上:今回の稽古に入る前にも久しぶりにリモート飲みをしたので、顔を合わせたような気はしていますね。

堂本:初演のときは本当に大変で、全体像が見えない中でもうすぐ初日というのを乗り越えてきた仲間たちなので、その信頼と自信があります。今稽古で女性陣のシーンを見ていると、3年前も同じことを思ったんですけど、完璧にやっているんですよね。

井上:女性陣は準備がちゃんとしていますよね。

堂本:それを見てちょっとイラッとして(笑)。また僕たちに見せつけてきやがったって(笑)。

井上:僕たちは3年間全然成長がないってことですね(笑)。

堂本:いい意味で乗り越えてきたみんなとの信頼関係というのがすごく厚くなっています。「この作品を良くしよう」「コロナ禍でできる最善を尽くしていこう」という想いが溢れていて、すごく幸せな空間だなあと。

井上:本当その通りだと思います。新しいキャストも自然と楽しそうに稽古していて、それはジョンのおかげが大きいと思います。キャスト同士の繋がりが3年経っても強くて、さらに深まっているというのは本当に珍しいこと。普通、公演中は仲が良くても1年経つと音信不通になるというか、それがカンパニーの常なんです(笑)。でもこの作品は再演が決まっていたこともあったかもしれないですけど、萌音ちゃんのお陰もあって。

堂本:この3年間で一番はねたのが萌音ちゃんだと思うので、そんな萌音ちゃんが僕らを見捨てないでいてくれたっていうのがね。

井上:確かに! ヒヤヒヤしたよねえ〜。萌音ちゃんが変わってたらどうしようって(笑)。

音月:グループLINEから途中退出していたらどうしようってね(笑)。

井上:でも全然変わらず。今も会見の直前に「緊張しますねえ」って言ってて、「あ、まだ萌音ちゃん緊張するんだな」って(笑)。

上白石:私がどうなったと思っているんですか!(笑)

井上:何も動じない、何の心もない、みたいになっていないかなと思っていたけど全然(笑)。だから奇跡のカンパニーだなと思います。

上白石:私はこの作品もカンパニーも本当に大好きで、リモート飲みも楽しいし、個々で連絡を取り合っているときに皆さんが「リモート飲みやりたいな」とおっしゃっていたのでこれはやらなきゃなと(笑)。本当に離れていても同じ場所を向いているってすごく心強いことですし、稽古場で顔を合わせたら本当に全然変わらない空気感があって、座長のお二人もこれだけの大スターなのに、何か全然……。

井上:オーラがない? ただの40代のおじさん? 夕方になるとボーッとしてるなみたいな?(笑)

堂本:おじさんたち疲れちゃってるんだよね。眠くなっちゃうんだよねえ。

上白石:(笑)。変な圧がなくて、どちらかというと脱力系の座長お二人で、全然嫌な緊張感がないんです。みんなが新しいことややってみたいことに挑戦できるお稽古場なので、そういう空気感を作ってくださる脱力系騎士のお二人です。

井上:それ(脱力系騎士)すごい弱そうだよ(笑)。

上白石:ステージに立つと本当に別人のようになられるので、勉強させてもらっているんです。毎日大好きな人たちと顔を合わせられるということで、元気いっぱいです!

ーー音月さんも、座長のお二人が温かい雰囲気を作っているとおっしゃっていましたが。

音月:私たちが稽古をしているときに、お二人の椅子を見たら同じ角度で二人共「スン」ってスイッチがお切れになっていらっしゃるんです(笑)。

堂本:あのねえ、最近3時くらいになるとすごく眠くなるのよ。

井上:時差ボケみたくなっちゃうんだよね。

音月:そういうところまでリンクしているんだなという、夫婦感(笑)。だからすごく私たちは伸び伸びとお稽古場にいます。萌音ちゃん企画のリモート飲みも私は仕事で1時間以上遅れちゃったんですけど、島田歌穂さんが「桂ちゃん! まだやってるから入っておいで!」と連絡をくれて待っていてくださって。岸(祐二)さんがよく面白い発言をされるんですけど、それを光一さんはいつも優しく「ハハハ」って笑っていて、芳雄さんがスパルタでツッコむみたいな感じの図がすごく懐かしくて(笑)。

井上:(ツッコむのは)しょうがなくですよ? 盛り上げるために。今日は岸さんどうしたんですか? 呼ばれてないんだ? 岸さん、今多分すごく怒っていると思います(笑)。

音月:こういう空間がすごく心地良いんです(笑)。

堂本:これは多分ジョンが作る空気感だと思うんですけど、他の人が稽古をしている間もみんなが楽しんで稽古を見ているんですよ。それは素敵な空気感だなあって。稽古場だけど素敵な空気感のあるカンパニーですね。

ーー堂本さんと井上さん、お互いの印象で改めて変わったことがあれば教えてください。

堂本:二つのものがすごく共存しているんです。僕が持っていないものを持っているので、そこは任せればいいやという安心感。あとはステージに立つという部分では実力者なので、うかうかしていると大パンチ食らっちゃうなという緊張感。だから「よし頑張ろう!」って思えるんですよ。そう思えるってすごく幸せなんですね。ずっとその感じが続いています。

井上:ありがたいですね。元からわかっていたことなんですけど、やっぱりスターなんだなって改めて思います。普段は隣をパッと見たら寝ているということもあるんですけど(笑)。常に自分を更新し続けていっているアーティストであり大スター。でも一緒にいるときはだれよりもシンプルというか素朴というか、飾りっ気がないんですよね。ステージ上に立っている光一くんと普段の光一くんのギャップがすごいんですけど、それがスターなんだなって年々思います。今久しぶりにやってみて、3年前よりエネルギッシュにいろんなことをしているんだなとも。今もコンサートをやりながら他の作品の演出もやって、自分の稽古もやっている。光一くんの役割が増えてそれを嬉々としてやっていて、その結果ちょっと夕方に眠くはなっていますけど(笑)、それくらいフル回転していてエネルギッシュにやっているなって。

堂本:一緒に寝てるじゃな〜い(笑)。

井上:僕なんかはこの稽古しかやってないのに寝てますけど(笑)。今の光一くんには、エネルギッシュさを感じますね。すごいなあ、更新してるなあって思います。

取材・文=松村蘭(らんねえ)


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