论及古典风雅,自然要提到《源氏物语》。本篇译文的原文出自山口仲美老师的《中国蝉鸣,须得一听》,该书讲述了老师在北京讲学期间的逸闻趣事。虽然目前全书的翻译已经完成,不过还没有进行校勘,总有些不足之处。
山口老师是紫绶褒章获得者,目前国内出版的作品有《大家的日语史》以及《男人和女人的故事》,研究方向有《源氏物语》、《今昔物语集》以及拟声拟态词等等。希望今后可以有机会翻译她的其他作品。
風雅な古典に触れるなら、「源氏物語」を避けることができないだろう。原文は山口仲美先生が短期授業で北京に滞在する間に起きたエピソードの短編集―「中国の蝉は何と鳴く」から摘録いたします。全書の翻訳は全うしたが、まだ校閲していないので、何となく物足りない感じがしている。
先生は紫綬褒章の受章者で、おもに「源氏物語」、「今昔物語集」、および擬声・擬態語の研究をなさっていらっしゃいます。これまで、中国で上梓された作品は「大家的日语史」と「男人和女人的故事」しかない、ほかの作品を翻訳させていただければ幸いです。
情交はあったのか?
源氏物語は、日本の誇るべき古典。話の展開のうまさ、人生をとらえる視点の深さ、文化全体をあぶりだす視野の広さ、それらを巧みに言葉に乗せていく卓趨した表現力、そういったものを絶えず読者に感じさせつつ、一千年を生き抜いてきた。
私は、源氏物語について外国で何回か講演する機会に恵まれていた。「北京日本学研究センター」の古典研究会でも、源氏物語についての講演を行うことになった。日本語で行うから、まずは日本語の分かる中国人でなければならない。その上、日本人も敬遠する古典語が分からなければならない。そんな中国人が、北京に大勢いるとは思えない。主催者は、センター内の小さな部屋を用意した。
ところが、当日、四十五人の中国人研究者とその卵の大学院生が集まり、小さな部屋から人が溢れ出ていた。急拠、少し大きな部屋に変更して、「源氏物語の表現方法」というタイトルで話をした。
[源氏物語は、ご存知のようにラプストーリー。だから、たくさんの恋愛が描かれている。でも、不思議なんですね。情交そのものの場面が全くといっていいほどないんです。一体、とうやって恋愛場面を描くんでしょうか?]
私は、そう言ってから、光源氏が人妻の空蝉をくどいている場面の絵を見せる。江戸時代に流布した『絵本源氏物語』の絵だ。格子と几帳の間で、立派な衣装を着た光源氏が、真剣なまなざしで空蝉をくどいている。「ずっと前からあなたを慕い続けてこういう機会を狙っていたんだ。あなたとこうして出会うのは、前世からの縁だと思える」と。
「光源氏は、類まれなる美男。地位も身分も経済力も、群を抜いている。そんな男性にくどかれて、空蝉は舞い上がったでしょうか?空蝉は、賢い女性。しがない地方官の妻に納まっている自分は、しょせん一夜の慰みものであることを見抜いています。だから、空蝉は、光源氏に対して拒絶的な態度をとっています。さて、原文は、次のように続きます。これから私が読んでみますから、光源氏と人妻は情を交わしたのか、それともこれからなのかを判定してくださいね。」
人がらのたをやぎたるに、強き心をしひて加へたれば、なよ竹の心地してさすがに折るべくもあらず。
まことに心やましくて、あながちなる御心ばへを、言ふかたなしと思ひて、泣くさまなどいとあはれなり。心苦しくはあれど、見ざらましかば口惜しからましと思す。(源氏物語「帚木」)
「ちょっと現代語訳をしてみます。『空蝉は、人柄が柔和であるのに、無理に強い態度を加えて光源氏に対応しているので、細くしなやかな竹のように思え、さすがに手折ることはできそうもない。
空蝉は心底辛くて、無理無体ななさりようを本当にひどいと思って泣いている様子など、とても風情がある。気の毒ではあるけれど、会わなかったら残念であったろうと光源氏はお思いになる』。
さて、二人の間に情交はあったのでしょうか?」
中国人たちは、あちこちで「ない、ない」の声をあげている。
可曾春风一度?
《源氏物语》是日本引以为傲的古典小说。故事铺陈手法得宜,观察人生透彻入微,刻画文化视野广阔,以精巧的遣词用句造就了其卓越的表现力。一千年来,读者们不断发掘出文章的妙处,令其魅力延续至今。
我也深受其惠,有过好几次机会,赴国外讲授《源氏物语》。在“北京日本学研究中心”的古典研究会里,马上也要举办《源氏物语》的讲座。讲座全程日语,所以参加的中国人必须通晓日语,并且要对日本古典有一定了解。现在连日本人都对日本的古典敬而远之,我想当然地认为这样的人在北京应该为数不多。因此,主办者只是准备了一间中心内的小教室。
出乎意料的是,当天,光研究者就来了四十五人,再加上将来会成为研究者的相关研究生,小教室里顿时人满为患。我们马上换了一件大教室,开始了题为“源氏物语表现方法”的讲座。
“提到《源氏物语》,大家都知道是一部言情小说。因此,里面有很多恋爱场景的描写。而不可思议的是,亲密旖旎的场景却基本上没有出现过。那么,恋爱的场景是如何来描绘的呢?”
说着,我向大家展示一幅插画,画的是光源氏向人妻空蝉发起言语攻势场景。这幅画选自江户时代就流传于世的《绘本源氏物语》。格门幔帐间,衣冠楚楚的光源氏目光真挚,倾诉衷肠:“私心倾慕,已历多时。终觅此良机,始与卿一会,莫不是前世宿缘。”
“光源氏乃是一名绝世美男子。无论其身份地位,还是经济能力,都是超然的。有这样一名男子倾诉衷肠,空蝉会觉得飘飘然吗?空蝉是位聪明的女性,丈夫虽然是个地位低微的地方官,不过她却能安于现状,并且看穿了自己与光源氏之间,那不过是一夕之欢。因此,她对光源氏一直都是敬而远之的。那么,我接着往下阅读原文。我读完以后,请大家来判断一下,光源氏和人妻空蝉是否有过亲密接触,还是接下来会有。”
*此处原文摘录了《帚木》古文原版中的这段话。
“解释成现代日语。‘空蝉虽为人柔和,但面对光源氏的无理相迫,却表现得犹如弱竹一般。其杆虽细,却也不能信手摧折。光源氏的非礼强逼,让空蝉心中气苦,认为光源氏实在是恣意妄为。可她这般梨花带雨,偏又别具风情。光源氏未必出于本意,心中也有不忍,又觉若无此会,着实可惜。’那么,两人可曾春风一度呢。”
听讲的中国人当中,纷纷传出“没有,没有”的声音。
《绘本源氏物语》的《帚木》(左图)描绘的场景为光源氏,头中将等“雨夜品香”。右图来自《源氏香の図》(右上角的字是:源氏香の図,帚木),场景更贴近格门幔帐的描述。
山口老师是紫绶褒章获得者,目前国内出版的作品有《大家的日语史》以及《男人和女人的故事》,研究方向有《源氏物语》、《今昔物语集》以及拟声拟态词等等。希望今后可以有机会翻译她的其他作品。
風雅な古典に触れるなら、「源氏物語」を避けることができないだろう。原文は山口仲美先生が短期授業で北京に滞在する間に起きたエピソードの短編集―「中国の蝉は何と鳴く」から摘録いたします。全書の翻訳は全うしたが、まだ校閲していないので、何となく物足りない感じがしている。
先生は紫綬褒章の受章者で、おもに「源氏物語」、「今昔物語集」、および擬声・擬態語の研究をなさっていらっしゃいます。これまで、中国で上梓された作品は「大家的日语史」と「男人和女人的故事」しかない、ほかの作品を翻訳させていただければ幸いです。
情交はあったのか?
源氏物語は、日本の誇るべき古典。話の展開のうまさ、人生をとらえる視点の深さ、文化全体をあぶりだす視野の広さ、それらを巧みに言葉に乗せていく卓趨した表現力、そういったものを絶えず読者に感じさせつつ、一千年を生き抜いてきた。
私は、源氏物語について外国で何回か講演する機会に恵まれていた。「北京日本学研究センター」の古典研究会でも、源氏物語についての講演を行うことになった。日本語で行うから、まずは日本語の分かる中国人でなければならない。その上、日本人も敬遠する古典語が分からなければならない。そんな中国人が、北京に大勢いるとは思えない。主催者は、センター内の小さな部屋を用意した。
ところが、当日、四十五人の中国人研究者とその卵の大学院生が集まり、小さな部屋から人が溢れ出ていた。急拠、少し大きな部屋に変更して、「源氏物語の表現方法」というタイトルで話をした。
[源氏物語は、ご存知のようにラプストーリー。だから、たくさんの恋愛が描かれている。でも、不思議なんですね。情交そのものの場面が全くといっていいほどないんです。一体、とうやって恋愛場面を描くんでしょうか?]
私は、そう言ってから、光源氏が人妻の空蝉をくどいている場面の絵を見せる。江戸時代に流布した『絵本源氏物語』の絵だ。格子と几帳の間で、立派な衣装を着た光源氏が、真剣なまなざしで空蝉をくどいている。「ずっと前からあなたを慕い続けてこういう機会を狙っていたんだ。あなたとこうして出会うのは、前世からの縁だと思える」と。
「光源氏は、類まれなる美男。地位も身分も経済力も、群を抜いている。そんな男性にくどかれて、空蝉は舞い上がったでしょうか?空蝉は、賢い女性。しがない地方官の妻に納まっている自分は、しょせん一夜の慰みものであることを見抜いています。だから、空蝉は、光源氏に対して拒絶的な態度をとっています。さて、原文は、次のように続きます。これから私が読んでみますから、光源氏と人妻は情を交わしたのか、それともこれからなのかを判定してくださいね。」
人がらのたをやぎたるに、強き心をしひて加へたれば、なよ竹の心地してさすがに折るべくもあらず。
まことに心やましくて、あながちなる御心ばへを、言ふかたなしと思ひて、泣くさまなどいとあはれなり。心苦しくはあれど、見ざらましかば口惜しからましと思す。(源氏物語「帚木」)
「ちょっと現代語訳をしてみます。『空蝉は、人柄が柔和であるのに、無理に強い態度を加えて光源氏に対応しているので、細くしなやかな竹のように思え、さすがに手折ることはできそうもない。
空蝉は心底辛くて、無理無体ななさりようを本当にひどいと思って泣いている様子など、とても風情がある。気の毒ではあるけれど、会わなかったら残念であったろうと光源氏はお思いになる』。
さて、二人の間に情交はあったのでしょうか?」
中国人たちは、あちこちで「ない、ない」の声をあげている。
可曾春风一度?
《源氏物语》是日本引以为傲的古典小说。故事铺陈手法得宜,观察人生透彻入微,刻画文化视野广阔,以精巧的遣词用句造就了其卓越的表现力。一千年来,读者们不断发掘出文章的妙处,令其魅力延续至今。
我也深受其惠,有过好几次机会,赴国外讲授《源氏物语》。在“北京日本学研究中心”的古典研究会里,马上也要举办《源氏物语》的讲座。讲座全程日语,所以参加的中国人必须通晓日语,并且要对日本古典有一定了解。现在连日本人都对日本的古典敬而远之,我想当然地认为这样的人在北京应该为数不多。因此,主办者只是准备了一间中心内的小教室。
出乎意料的是,当天,光研究者就来了四十五人,再加上将来会成为研究者的相关研究生,小教室里顿时人满为患。我们马上换了一件大教室,开始了题为“源氏物语表现方法”的讲座。
“提到《源氏物语》,大家都知道是一部言情小说。因此,里面有很多恋爱场景的描写。而不可思议的是,亲密旖旎的场景却基本上没有出现过。那么,恋爱的场景是如何来描绘的呢?”
说着,我向大家展示一幅插画,画的是光源氏向人妻空蝉发起言语攻势场景。这幅画选自江户时代就流传于世的《绘本源氏物语》。格门幔帐间,衣冠楚楚的光源氏目光真挚,倾诉衷肠:“私心倾慕,已历多时。终觅此良机,始与卿一会,莫不是前世宿缘。”
“光源氏乃是一名绝世美男子。无论其身份地位,还是经济能力,都是超然的。有这样一名男子倾诉衷肠,空蝉会觉得飘飘然吗?空蝉是位聪明的女性,丈夫虽然是个地位低微的地方官,不过她却能安于现状,并且看穿了自己与光源氏之间,那不过是一夕之欢。因此,她对光源氏一直都是敬而远之的。那么,我接着往下阅读原文。我读完以后,请大家来判断一下,光源氏和人妻空蝉是否有过亲密接触,还是接下来会有。”
*此处原文摘录了《帚木》古文原版中的这段话。
“解释成现代日语。‘空蝉虽为人柔和,但面对光源氏的无理相迫,却表现得犹如弱竹一般。其杆虽细,却也不能信手摧折。光源氏的非礼强逼,让空蝉心中气苦,认为光源氏实在是恣意妄为。可她这般梨花带雨,偏又别具风情。光源氏未必出于本意,心中也有不忍,又觉若无此会,着实可惜。’那么,两人可曾春风一度呢。”
听讲的中国人当中,纷纷传出“没有,没有”的声音。
《绘本源氏物语》的《帚木》(左图)描绘的场景为光源氏,头中将等“雨夜品香”。右图来自《源氏香の図》(右上角的字是:源氏香の図,帚木),场景更贴近格门幔帐的描述。
#内田理央[超话]#
内田理央 2020年12月9日 IG更新
お仕事後にネイルのメンテナンスに☀️
3枚目、いつもお世話になってるのりちゃんに、ナチュラルだけど光が当たるとキラッとミラーフレンチにしてもらったよありがとう!
最近寒くなって起きるのが辛い…
パワーつけねば!!!!!!!
Rio Uchida/#内田理央#
内田理央 2020年12月9日 IG更新
お仕事後にネイルのメンテナンスに☀️
3枚目、いつもお世話になってるのりちゃんに、ナチュラルだけど光が当たるとキラッとミラーフレンチにしてもらったよありがとう!
最近寒くなって起きるのが辛い…
パワーつけねば!!!!!!!
Rio Uchida/#内田理央#
緊急事態宣言、大阪の繁華街「ゴーストタウンのように」
安倍晋三首相が4月7日、改正新型インフルエンザ対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を、7都府県に発令。発令直後の7日夜、対象都市のひとつとなった大阪の繁華街・ミナミの風景は一変した。
道頓堀川の「戎橋」は普段、平日、休日問わず夜は老若男女でにぎわっているが、閑散とした様子に。戎橋筋商店街では早い時間から閉店している店もあり、なかには4月8日から当分のあいだ休業する旨をシャッターに張り紙しているところも少なくなかった。
飲み歩きが趣味という50代男性曰く、「3月下旬あたりからミナミの街がゴーストタウンのようになってしまった」と、新型コロナウイルスの感染拡大とともに生じた街の変化にショックを受けたという。
「こういうときだからこそ、贔屓の店へ飲みに行ってお金を落としてあげたい。そうしないと飲食店が潰れちゃうので。でも、自分がウイルスに感染している可能性もある。感染を拡げて余計に迷惑をかけてしまう恐れもあるし、実際に身近にも感染者が出たという話を聞くので。そう考えると気軽には飲みに行けませんね」と、もどかしい気持ちを語ってくれた。
また、天満で飲食店を営む30代男性によると、「ひとまず1週間ほど店を閉めるけど、その先もどうなるか分からない。明確な休業補償もないので、今は不安しかありません。このままだと間違いなく店をたたむことになる」と苦しい事情を明かした。
緊急事態宣言の対象となるのは、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県。5月6日までを予定している。
取材・文・写真/田辺ユウキ
写真:難波の商店街付近は、普段なら観光客が多いがエリア
最終更新:4/7(火) 22:31Lmaga.jp
注:
ゴーストタウン[5]【ghost town】
鉱山の廃止などで住む人がいなくなって荒れ果てた街。幽霊都市。
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
いっぺん[0]【一変】
( 名 ) スル
すっかり変わること。また、変えること。 「情勢が-する」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
かんさん[0]【閑散】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ
①ひっそりと静まりかえっている・こと(さま)。 「 -とした店」
②ひまで手持ちぶさたなこと。 「 -の身の隠居は/二人女房 紅葉」
③相場で、取引高が少なく市場がひまなこと。
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
ひいき[1]【贔▼ 屓▼・贔▼ 負▽】
( 名 ) スル
〔「ひき(贔屓)」の転〕
①気に入った人に特に目をかけ世話をすること。気に入ったものを特にかわいがること。 「えこ-」 「 -にしている芸人」 「一方だけを-する」
②目をかけて世話してくれる人。パトロン。後援者。 「御-に挨拶(あいさつ)回りをする」 「 -すじ」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
ほしょう[0]【補償】
( 名 ) スル
①補いつぐなうこと。損失などを埋め合わせること。 「損害を-する」 「 -を要求する」
②損害賠償として財産上の損失を金銭で補塡(ほてん)すること。
③ 〘心〙 〔compensation〕 身体面・精神面において人より劣っていると意識されたことを補おうとする心の働き。 〔同音語の「保証」はその人物や物事は確かで間違いがないと請け合うこと、同じく「保障」は地位・権利・利益などが侵害されないように保護し守ることであるが、それに対して「補償」は損失・費用などをつぐなうことをいう〕
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
たたむ[0]【畳む】
( 動マ五[四] )
①広げてあるものを折り重ねて小さくする。 「着物を-・む」 「布団を-・む」
②開いていたものを閉じる。 「傘を-・む」
③それまでの商売・暮らしなどをやめて家を引き払う。 「店を-・む」 「家を-・む」
④心中に秘める。 「その思を我胸一つに-・んで/雁 鷗外」
⑤道に敷石などを敷く。 「石を-・んで庫裡(くり)に通ずる一筋道/草枕 漱石」
⑥殴ったり蹴(け)ったりしてやっつける。殺す。 「 - ・んでしまえ」
⑦幾重にも折り重なる。 「用ガ-・ンデキタ/ヘボン 三版」 「氷の上に-・む白波/山家 秋」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
安倍晋三首相が4月7日、改正新型インフルエンザ対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を、7都府県に発令。発令直後の7日夜、対象都市のひとつとなった大阪の繁華街・ミナミの風景は一変した。
道頓堀川の「戎橋」は普段、平日、休日問わず夜は老若男女でにぎわっているが、閑散とした様子に。戎橋筋商店街では早い時間から閉店している店もあり、なかには4月8日から当分のあいだ休業する旨をシャッターに張り紙しているところも少なくなかった。
飲み歩きが趣味という50代男性曰く、「3月下旬あたりからミナミの街がゴーストタウンのようになってしまった」と、新型コロナウイルスの感染拡大とともに生じた街の変化にショックを受けたという。
「こういうときだからこそ、贔屓の店へ飲みに行ってお金を落としてあげたい。そうしないと飲食店が潰れちゃうので。でも、自分がウイルスに感染している可能性もある。感染を拡げて余計に迷惑をかけてしまう恐れもあるし、実際に身近にも感染者が出たという話を聞くので。そう考えると気軽には飲みに行けませんね」と、もどかしい気持ちを語ってくれた。
また、天満で飲食店を営む30代男性によると、「ひとまず1週間ほど店を閉めるけど、その先もどうなるか分からない。明確な休業補償もないので、今は不安しかありません。このままだと間違いなく店をたたむことになる」と苦しい事情を明かした。
緊急事態宣言の対象となるのは、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県。5月6日までを予定している。
取材・文・写真/田辺ユウキ
写真:難波の商店街付近は、普段なら観光客が多いがエリア
最終更新:4/7(火) 22:31Lmaga.jp
注:
ゴーストタウン[5]【ghost town】
鉱山の廃止などで住む人がいなくなって荒れ果てた街。幽霊都市。
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
いっぺん[0]【一変】
( 名 ) スル
すっかり変わること。また、変えること。 「情勢が-する」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
かんさん[0]【閑散】
( 名 ・形動 ) [文] ナリ
①ひっそりと静まりかえっている・こと(さま)。 「 -とした店」
②ひまで手持ちぶさたなこと。 「 -の身の隠居は/二人女房 紅葉」
③相場で、取引高が少なく市場がひまなこと。
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
ひいき[1]【贔▼ 屓▼・贔▼ 負▽】
( 名 ) スル
〔「ひき(贔屓)」の転〕
①気に入った人に特に目をかけ世話をすること。気に入ったものを特にかわいがること。 「えこ-」 「 -にしている芸人」 「一方だけを-する」
②目をかけて世話してくれる人。パトロン。後援者。 「御-に挨拶(あいさつ)回りをする」 「 -すじ」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
ほしょう[0]【補償】
( 名 ) スル
①補いつぐなうこと。損失などを埋め合わせること。 「損害を-する」 「 -を要求する」
②損害賠償として財産上の損失を金銭で補塡(ほてん)すること。
③ 〘心〙 〔compensation〕 身体面・精神面において人より劣っていると意識されたことを補おうとする心の働き。 〔同音語の「保証」はその人物や物事は確かで間違いがないと請け合うこと、同じく「保障」は地位・権利・利益などが侵害されないように保護し守ることであるが、それに対して「補償」は損失・費用などをつぐなうことをいう〕
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
たたむ[0]【畳む】
( 動マ五[四] )
①広げてあるものを折り重ねて小さくする。 「着物を-・む」 「布団を-・む」
②開いていたものを閉じる。 「傘を-・む」
③それまでの商売・暮らしなどをやめて家を引き払う。 「店を-・む」 「家を-・む」
④心中に秘める。 「その思を我胸一つに-・んで/雁 鷗外」
⑤道に敷石などを敷く。 「石を-・んで庫裡(くり)に通ずる一筋道/草枕 漱石」
⑥殴ったり蹴(け)ったりしてやっつける。殺す。 「 - ・んでしまえ」
⑦幾重にも折り重なる。 「用ガ-・ンデキタ/ヘボン 三版」 「氷の上に-・む白波/山家 秋」
出典:『三省堂 大辞林 第三版』
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