【日本人奇奇怪怪的投票之 名侦探柯南中让你印象深刻的犯人】「迷(名)·犯人」BEST 100

ひとみ|【1巻】ジェットコースター殺人事件

谷晶子|【1巻】社長令嬢誘拐事件

誘拐犯|【1巻】社長令嬢誘拐事件

藤江明義|【1巻】アイドル密室殺人事件

阿部豊|【2巻】赤鬼村 火祭殺人事件

広田雅美 (宮野明美)|【2巻】奇妙な人捜し殺人事件

昭夫|【2巻】幽霊屋敷殺人事件

旗本一郎|【3巻】豪華客船連続殺人事件

荻野|【3巻】月いちプレゼント脅迫事件

落合|【4巻】美術館オーナー殺人事件

ディノ・カパネの仲間|【4巻】大都会暗号マップ事件

高橋良一|【5巻】山荘包帯男殺人事件

寺原麻理|【5巻】カラオケボックス殺人事件

諏訪雄二|【6巻】骨董品コレクター殺人事件

田中知史|【6巻】消えた死体殺人事件

笹井宣一|【6巻】天下一夜祭殺人事件

浅井成実 (麻生成実)|【7巻】ピアノソナタ「月光」殺人事件

上村直樹|【7巻】プロサッカー選手脅迫事件

佐山明子|【8巻】闇の男爵[ナイトバロン]殺人事件

高杉俊彦|【8巻】6月の花嫁殺人事件

中道和志|【9巻】小五郎の同窓会殺人事件

一枝隆|【9巻】資産家令嬢殺人事件

辻村公江|【10巻】外交官殺人事件

津川秀治|【10巻】図書館殺人事件

中原香織|【10巻】雪山山荘殺人事件

松尾貴史|【11巻】テレビ局殺人事件

殿山十三|【11巻】コーヒーショップ殺人事件

秀念|【11巻】霧天狗伝説殺人事件

奥田倫明|【12巻】月と星と太陽の秘密

竹下裕信|【12巻】ゲーム会社殺人事件

戸叶研人|【12巻】ホームズ・フリーク殺人事件

富沢太一|【13巻】三つ子別荘殺人事件

花岡兼人|【13巻】イラストレーター殺人事件

松井秀豪|【13巻】大怪獣ゴメラ殺人事件

三好麻子|【14巻】追いつめられた名探偵! 連続2大殺人事件[1]

藪内義房(ヒクソン田中)|【14巻】追いつめられた名探偵! 連続2大殺人事件[2]

米原晃子|【14巻】スキーロッジ殺人事件

宮原悟史|【15巻】人気アーティスト誘拐事件

藤井孝子|【15巻】金融会社社長殺人事件

日向幸|【15巻】名家連続変死事件

瀬戸隆一|【16巻】名陶芸家殺人事件

松崎はるみ|【17巻】スキューバダイビング殺人事件

強盗団一味|【17巻】強盗犯人入院事件

ゴブリンの残党|【17巻】盗賊団謎の洋館事件

土方幸三郎|【17巻】時代劇俳優殺人事件

沢井学|【18巻】初恋の人思い出事件

銀ギツネ|【18巻】黒の組織から来た女 大学教授殺人事件[1]

白倉陽|【18巻】黒の組織から来た女 大学教授殺人事件[2]

新名任太朗|【19巻】ミステリー作家失踪事件

坂田祐介|【19巻】浪花の連続殺人事件

蛭田|【19巻】競技場無差別脅迫事件

田中貴久恵|【20巻】奇術愛好家殺人事件

青島全代|【20巻】バスルーム密室事件

間宮マス代 (西川睦美)|【20巻】青の古城探索事件

天野つぐみ|【21巻】空飛ぶ密室 工藤新一最初の事件

増尾桂造|【21巻】本庁の刑事恋物語

森園菊人|【21巻】結婚前夜の密室事件

加越利則|【22巻】上野発北斗星3号

道脇正彦|【22巻】園子のアブない夏物語

古橋稔|【23巻】最後の上映殺人事件

鯨井定雄|【23巻】二十年目の殺意 シンフォニー号連続殺人事件

北川|【23巻】本庁の刑事恋物語2

新出陽子|【24巻】暗闇の中の死角

枡山憲三|【24巻】黒の組織との再会

佐野泉|【25巻】よみがえる死の伝言[ダイイング・メッセージ]

ロバート・テイラー|【25巻】鳥取クモ屋敷の怪

銀行強盗一味|【25巻】命がけの復活[洞窟の探偵団/負傷した名探偵]

鴻上舞衣|【26巻】命がけの復活[第3の選択/黒衣の騎士]

大場悟|【26巻】命がけの復活[帰ってきた新一…&約束の場所]

緒方和子|【26巻】意味深なオルゴール

佐久法史|【27巻】容疑者・毛利小五郎

鹿野修二|【27巻】本庁の刑事恋物語3

志水高保|【27巻】バトルゲームの罠

雑賀又三郎|【27巻】きのこと熊と探偵団

柴田恭子|【28巻】偽りだらけの依頼人

島袋君恵|【28巻】そして人魚はいなくなった

定金芳雄|【28巻】封印された目暮の秘密

富野美晴|【29巻】謎めいた乗客

綱島吉雄|【29巻】消えなかった証拠

レイ・カーティス|【29巻】大阪“3つのK”事件

明石彰|【30巻】新幹線護送事件

千間降代|【30巻】集められた名探偵! 工藤新一vs.怪盗キッド

染田|【30巻】元太少年の災難

美濃宗之|【30巻】殺意の陶芸教室

神保雅夫|【31巻】毛利小五郎のニセ者

下条登|【31巻】網にかかった謎

小手川峻|【31巻】大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城[1]

脇坂重彦|【31巻】大阪ダブルミステリー 浪花剣士と太閤の城[2]

岳野ユキ|【32巻】アイドル達の秘密

誘拐犯一味|【32巻】シカゴから来た男

紙枝保男|【32巻】本庁の刑事恋物語4

甘利亜子|【33巻】バレンタインの真実

護田秀男|【33巻】犯罪の忘れ形見

国吉文太|【33巻】隠して急いで省略

川上昇|【34巻】西の名探偵vs.英語教師

大葉悦敏|【34巻】迷宮のフーリガン

磯上海蔵|【34巻】中華街 雨のデジャビュ

ローズ・ヒューイット|【34巻】工藤新一NY[ニューヨーク]の事件

番町菊次|【35巻】幽霊屋敷の真実

大東幹彦|【35巻】孤島の姫と竜宮城

郵便局強盗一味|【36巻】悪意と聖者の行進

爆弾犯|【36巻】揺れる警視庁 1200万人の人質

南雲暁|【37巻】見えない容疑者

相馬竜介|【37巻】残された声なき証言

宝石強盗犯|【37巻】黒の組織との接触[交渉編/追跡編/決死編]

観野弥生|【38巻】夕陽に染まった雛人形

牛込巌|【38巻】汚れた覆面ヒーロー

伊藤美沙里|【38巻】服部平次絶体絶命!

諸角明|【39巻】炎の中に赤い馬

天堂晴華|【39巻】お金で買えない友情

別所登志子|【39巻】小さな依頼者

矢倉麻吉と麻薬の運び屋|【40巻】本庁の刑事恋物語5

明石寛人|【40巻】疑惑の辛口カレー

植木草八|【40巻】似た者プリンセス

根上慶彦|【41巻】東都現像所の秘密

泰山薫|【41巻】4台のポルシェ

今井徹夫|【41巻】トイレに隠した秘密

サラリーマン風の客|【42巻】コンビニの落とし穴

狼男|【42巻】黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー

福地直和|【42巻】お尻のマークを探せ!

波佐見淳|【43巻】どっちの推理ショー

鳥光行雄|【43巻】甲子園の奇跡! 見えない悪魔に負けず嫌い

加藤彰|【44巻】本庁の刑事恋物語6

世古国繁|【44巻】帝丹高校学校怪談

金谷峰人|【45巻】丸見え埠頭の惨劇

本山正治|【45巻】物言わぬ航路

御上平八|【45巻】星と煙草の暗号

羽賀響輔|【46巻】ストラディバリウスの不協和音[前奏曲/間奏曲/後奏曲]

トレジャーハンター毒鼠|【46巻】奇抜な屋敷の大冒険[封印編/絡繰編/解決編]

刈谷滋英|【46巻】奇妙な一家の依頼 疑惑を持った蘭

猫田栄信|【47巻】宝石強盗現行犯

星河童吾|【47巻】コナン・平次の推理マジック[仕掛編/館編/解決編]

嘉納|【48巻】神社鳥居ビックリ暗号

綿引勝史|【48巻】仏滅に出る悪霊[事件編/疑惑編/解決編]

三角篤|【49巻】もう戻れない二人

六田卓児|【50巻】本庁の刑事恋物語7

稲葉敦史|【50巻】探偵団に注目取材

三俣耕介|【50巻】平次の思い出



「日本一のお兄ちゃんをもう一度見たい」大阪桐蔭→慶應大キャプテン福井章吾が妹と目指す“春秋連覇”《4年前の後悔とは?》

 2017年のセンバツを制した大阪桐蔭高校。そして今春、全日本大学野球選手権を制した慶應義塾大学。4年という月日が経っても、歓喜の輪の中心には主将・福井章吾がいた。

「彼が率いるチームはいつもひとつにまとまっていて強い」

 甲子園で抱いた思いが、神宮での歓喜を見てよみがえってきた。

◇◇◇

「主将となったこの春の優勝は、部員165人分の達成感を感じましたし、これまで支えてくれた家族や指導者の方々に恩返しができました」

 今季の慶大が掲げたスローガンは『繋勝~Giving Back~』。そのチーム理念の通り、監督・選手・スタッフが互いに信頼し合えたことが勝因だと、福井は何度も強調する。

 堀井哲也監督が常日頃から部員たちに伝える「チームの勝利に対してどんな働きをしたかが大事。たとえ4打数ノーヒットでもチームの勝利に貢献できればいい」という教えが、福井はもちろん、陰でチームを支えるアナリストらにも浸透。天皇杯を争う東京六大学リーグや、大学日本一を決める全日本大学野球選手権でも誰一人としてフォア・ザ・チームの精神を忘れることはなかった。

大阪桐蔭→慶大野球部は史上初
 いまや、春秋連覇を視野に入れるチームを牽引する福井だが、当初は自らの意思で慶大を志望していたわけではなかったという。大阪桐蔭時代の恩師・西谷浩一監督に勧められ、慶大の関係者と話したことが福井の考えを大きく変えた。

 東京六大学野球や早慶戦について勉強していくうちに、同校の教えにある『独立自尊の精神』が「ひとつのことに捉われず、いろいろなことにチャレンジすることで、一度きりの人生がより面白くなる」という自身の考え方にマッチしていると気づいた。「慶應で野球をやってみたい」という思いは次第に強くなり、2度のAO入試の末に合格切符を掴んだ。

 少し意外だが、錚々たるOBを輩出する大阪桐蔭としては初のルートである。

 大学1年春からベンチ入りを果たした福井はそこから3年半で逞しく成長。堀井監督に「福井(章吾)の成長が、そのままチームの躍進に繋がった」と言われるほどの存在になった。

「もともとの性格からリーダーの役割を果たしていける生粋のリーダー。チームを引っ張る立場であることを負担に感じるどころか、『自分の力を発揮する場所だ』『自分のステージだ』とでもいうかのように、前向きな気持ちでやっている」(堀井監督)

 監督が感じる課題を察し、自ら提案してくることも多いと堀井監督は感心する。そればかりか、選手に一番伝わりやすいベストタイミングを狙ってチームに浸透させていくという。

 さらに大学3年春から正ポジションの座についたキャッチャーとしても、そのキャプテンシーをグラウンドの上で遺憾無く発揮する。ピンチの場面でも堂々としたボディランゲージとポジティブな声掛けでナインをまとめ、得点圏にランナーを背負いそうなシーンでは果敢に盗塁を刺す。緊迫した場面で打席に入る時には、応援のリズムに合わせた打撃動作を見せたこともあり、楽しむ余裕すら見せつける。どんな時も動じない強心臓は、大阪桐蔭時代からずっと変わらない。

「それこそ自分軸ではなくチーム軸という考え方です。前日にバッティングピッチャーをやってくれた同級生の顔や、徹夜してデータをとってくれたデータ班の顔、いつもサポートしてくれている監督やスタッフ、家族の顔を思い出したりすると、ちょっとやそっとのことでは引けないというか、そこで何かを体現したいという気持ちになります。それが前面的に出る気持ちの強さなのかなと思います」(福井)

 また、「野球に対する勉強量が多く、相手の心理やベンチの心理を吸収する姿勢がものすごく高い」(堀井監督)と、捕手として投手の力を最大限に引き出す能力にも磨きがかかった。打者として重要な場面で結果を残せる勝負強さも、地道な積み重ねで培ってきた。

アナリストになった妹・みなみ
 そんな福井にとって、今年は心強い“味方“が増えた。妹・みなみ(1年)が慶大に入学し、アナリストとして野球部に加わったのだ。

 センバツの21世紀枠を目指していた北野高校の野球部でマネージャーを務めたみなみは、スポーツ推薦枠のない慶大が、全国の強者が揃う東京六大学リーグで戦う姿に共感し、サポートしたいという気持ちを強く抱いたという。

「マネージャーとしてもっと選手の役に立ちたかった、という感覚のまま終わらせずに、大学でもまた野球部に貢献できたらいいなと思いました。兄が近くにいたことで、アナリストという仕事も知れたので、もう一度やってみようかなと」

 春の優勝は「兄がセンバツで優勝した時と同じく、夢のような気分でした」と特別な思いを抱いたが、それ以上に兄がまとめるチームの姿に魅せられている。

「慶大野球部には200人弱の部員がいますが、プレーはもちろん、人としてのレベルがすごく高いと感じました。何をするにも、いろいろな人から『ありがとう』という言葉が飛んできますし、誰に挨拶をしても笑顔で返してくれます。当たり前のようですごく大事なことをみなさんが徹底されている姿を見て『それは強いよね』と思いました」

 まだアナリストとして慣れない作業も多いが、だからこそ、自分の時間を削ってでも「チームの勝利のために」と数字を追う日々を続けている。

「データは選手のためにあるので、私たちアナリストがデータを出すことで自己満足するのではなく、選手を優先に考えて行動したいと思います」

 現在は基本的な投打成績に加え、打者の貢献度を測るQAB(クオリティー・アット・バット)や得点期待値、投手が3球で追い込んだ確率などのデータを扱う。最終学年になった時には、野球経験者が揃うデータ班が提出するような、より試合に直結する数値を扱える存在になりたいと抱負も教えてくれた。

兄妹で目指す“春秋連覇”
 妹とともに戦うことになったとはいえ、福井にとって今シーズンが大学ラストイヤーとなる。つまり、みなみと同じ時間を共有できるのもこの秋まで。明治神宮野球大会を制して実現する“春秋連覇”への思いは一層、高まっている。

「妹と一緒に戦う野球はこの秋が最後なので、アイツに『おつかれさま』と言ってもらえるよう頑張りたいです。今年のチームのテーマである『一戦必勝』を念頭に、『1試合ずつ強くなるぞ』という気持ちで戦い、結果的に連覇に繋げられたらいいなと思います」

 そんな兄の思いを妹はしっかりと受け止めている。

「兄は私の中で一番カッコイイ野球選手。1打席、1イニングでも長く兄の野球をしている姿を近くで見ていたいです。大学に入るまでは『頑張ってね』と言葉で伝えることしかできませんでしたが、今は同じチームにいるので役に立つことができるはずです」

 実は、みなみには忘れられない思い出がある。

 4年前の夏、家族とともに大阪桐蔭で春夏連覇を目指す兄を応援するため甲子園へ足を運んでいた。しかし、高校受験を控えていたみなみは、3回戦の仙台育英戦を前に塾へ行くために甲子園を離れた。勝利を信じて疑わなかったがゆえの行動だったが、結果はまさかのサヨナラ負け。

 大阪桐蔭が敗れたことも悲しかったが、何より最後の試合を現地で応援できなかったことへの後悔が、みなみの心にはずっと残っている。

「笑って学生野球を終わってほしいと思いますし、日本一のお兄ちゃんをもう一度見たいです。そのためにも私はチームのために自分の役割を果たしたいです」

 兄妹が力を合わせて“連覇”を目指す秋。その戦いは9月18日から始まる。

田中哲司×松田龍平が挑む伝説の舞台。ふた組の恋が今に何を響かせるか 『近松心中物語』キャストインタビュー【前編:忠兵衛&与兵衛】

初演は、42年前の1979年。戦後を代表する劇作家・秋元松代が、近松門左衛門の『冥途の飛脚』をベースに創作し、蜷川幸雄の演出で千回を超える上演が重ねられて、演劇界の金字塔と評された。その『近松心中物語』が、長塚圭史の演出で新たに立ち上がる。描かれるのは、境遇の違うふた組の男女の、心中へと追い詰められていく恋物語だ。今回はまず、その男側のふたりが登場。遊女・梅川を愛する忠兵衛役の田中哲司と、心中に憧れる妻・お亀に寄り添う与平衛役の松田龍平が、男の胸の内や、名作に挑む思いを語った。
哲司さんとの共演は「逆に警戒しています(笑)」(松田)
──舞台では、長塚圭史さん演出の『冒した者』(2013年)で共演経験のあるおふたりですが、お互いにどんな印象をお持ちですか。

田中 これはあくまでも僕の感覚なんですけど、役とか芝居へのアプローチの仕方が、僕とは全然違うところからくるなと思ったんです。芝居で絡んでみて気づいたのですが、独特のものがあってとても刺激になります。なので当時、ふたりで向かい合って座って長いセリフのやりとりをしたのが、すごく楽しかったんですよ。僕はあまりしゃべってなかったです(笑)。ほぼ龍平くんがしゃべってました。だから今回は、忠兵衛が与平衛に、梅川の身請けの手付金を借りに行くシーンでふたりでしゃべるので、そこが楽しみですね。

松田 『冒した者』ほんと楽しかったなぁ。あの舞台は今も自分の中に大きく残ってますね。哲司さんの佇まいとか、雰囲気に救われていました。実は、最後の通し稽古の途中、ふたりで向かいあってるシーンで、セリフが飛んじゃったんですけど、その時もめちゃくちゃスムーズに助けてもらって。

田中 そんなことあった? ちゃんと助けられた?

松田 はい(笑)。サラッと助けてもらったのを覚えてます。だから今回もまた助けてもらえるという安心感で、逆に、またセリフが出てこないみたいなことが起きるんじゃないかと思って、警戒してます(笑)。

「与平衛が龍平くんなので安心」(田中)
──前回共演されたのが三好十郎さんの戯曲で日本の名作でしたが、今回も伝説の舞台と言われているような名作ですね。

田中 この『近松心中物語』は、ニナガワカンパニーにいた僕にとっては、本当に敷居が高い作品です。本番の舞台を観たことはないのですが、やっぱり大きな存在なんですよね。しかも、その忠兵衛役をやるので、心して挑まねばならないなと思っています。ただ、与平衛が龍平くんなので安心であったりもします。ちょっと気弱な遊び人で、人に流される与平衛っていうのがすでに見えてくるので。今は、「よし、そっちは大丈夫だ、あとはこっちが頑張ればいい」という感じになれています。

松田 たくさんの人に愛されてる作品ですから、プレッシャーはありますが、面白くなるに違いないという期待を胸に、これから皆さんと作っていけたらと思っています。ただ、哲司さんが演じる忠兵衛の年齢が20代だって聞いて、大丈夫かなって、さっき話していたんですけど(笑)。

田中 (笑)。それを圭史くんに聞いて、そうか、若いから心中できるんだよな、若い命が散っていくから悲しいんだよなと思えるんです。当初それが頭になかったから、このまま稽古に入ってたら危ないところでした。だから、若さゆえっていうところを、動きとか感情の揺れで、ちゃんと出さなきゃいけないなと思いますね。それこそ歌舞伎でも有名な“封印切”のシーンなんかは、はっちゃけてウワーッと。

松田 オジサンが無理しちゃってる感じに見えないようにしないと(笑)。

田中 心中へ追い詰められる悲壮感にちゃんとつながるように演じなければと思っています。片や龍平くんの与平衛とお亀には、本当に笑える面白いシーンもあるよね。

松田 与平衛とお亀では温度差が面白いですよね。お亀は、与兵衛のことが好きで仕方ないと言う感じで、与兵衛は色々うんざりしちゃって、乞食にでもなって、自由に暮らすのも良いかもと思っていて。ふたりが心中に向かっていくところも、お亀のロマンチックモードに、なんとかついていってる感じで(笑)。 与平衛は心優しい真っ直ぐな男なんですけど、後先考えず「わかった」と言ってしまうんです。与兵衛は間違ったことはしていないように思うんだけど、なんか、ずれちゃってて。その感じがすごく魅力的なんですよ。

──ちなみに、それぞれのお相手となる、梅川役の笹本玲奈さん、お亀役の石橋静河さんの印象は?

田中 笹本さんは『ピーターパン』の主演でデビューされていて芸歴が長いですし。ミュージカル畑の方だから、どういう感じの芝居でこられるのか、ワクワクしてます。やっぱり思わぬものがきたほうが、予定調和よりも全然楽しいですからね。ふたりでどんなものが作れるか、本当に楽しみにしています。

松田 僕は石橋さんのことは、親の繋がりもあって小さい頃から知ってるんです。お亀と与兵衛も幼なじみなので、繋がるところがあるのは面白いですし、お芝居するのが楽しみです。

描かれていることは、今の時代とまったく変わらない(田中)
──身請けのお金が工面できない忠兵衛と、忠兵衛にお金を貸せる与平衛。この物語にはそうした境遇の違いが様々にあって、それを今の格差や貧富の問題につながるものとして描きたいと長塚さんはおっしゃっています。おふたりは、今にどんなものが届く芝居になると思われますか。

田中 ここに描かれていることは、今の時代とまったく変わらないですよね。忠兵衛は、何百両何千両のお金を扱う仕事をしていながら給料は少なくて、女のために使い込みを働いてしまう。だから、若さもそうですけど、遊女になるしかなかった梅川も含め、貧しいっていうことは強調して出していかないといけないなと思いますね。

松田 でも、現代で「心中」っていう言葉を聞くと、家族で無理心中。みたいなイメージがありますけど、この時代に、自由に恋愛をすることが出来なかった男女にとって「心中」は最後のチャンスだったのかもしれないですね。心中にポジティブ、みたいな(笑)。哲司さんは「心中」どうですか?

田中 絶対できない。だから、与平衛の感じはすごくわかります。お客さんも与平衛に共感する人が多いんじゃないかな。でも、龍平くんは、お亀の心臓を突かないといけない。そんなの一発で上手くいかないよね。

松田 なかなか死ねないみたいな(笑)。それ、芝居でやってみますか?

田中 稽古でやってみる価値はあるかも。笑いにならない程度に。

松田 圭史さんにすぐ「それいらないな」って言われそう(笑)。

──その長塚さんの演出は、いかがですか。

田中 厳しくもありやさしくもあり。

松田 圭史さんは鋭いんですよね、芝居してる時の気持ちが全部バレちゃう感じで。そうなると油断できないし、遅刻も出来ないし、話を聞いてないと怒られるからなー。

田中 そりゃそうでしょ(笑)。

松田 でも、今回嬉しいですね。これまで圭史さんとやった2作は、セットが椅子ばかりだったから(笑)。『冒した者』は音楽もなくて、すごい緊張感の中で芝居してたし。『イーハトーボの劇列車』は汽車の音を役者が奏でたり。今回はみんなで楽器で盛り上がったり、色々装置もあって。

田中 音楽もあるよ。それもスチャダラパーさんが作ってくれる音楽が。

松田 もうね、本当にありがたいです(笑)。

圭史さんの舞台をやると、また一歩踏み出すきっかけをもらえる(松田)
──松田さんにとって舞台出演は今回が5作目で、そのうちの3作が長塚さん演出の作品になりますが、舞台に出るときは何か決め手となるポイントがあるんでしょうか。

松田 舞台は大変ですよね。稽古を重ねて、本番が始まったら何があっても最後まで止まらないし。ちゃんとやり切れるのか、ビビっちゃいますね(笑)。でも、なんだかんだ、これはやらないと勿体ないぞっていう、そういう絶妙なタイミングで、いつも長塚さんに声をかけてもらってる気がしてます。

田中 しかも龍平くん、圭史くんの中でも大変な作品ばかりやってるよね。

松田 そうなんですね(笑)。でも、ほんと、稽古から本番にかけて、夢中になって。舞台を終えると、なんだか一歩踏み出せるような感じがあって。

──一方田中さんは、数え切れないほど舞台に出ておられます。その中でも、この作品はどんな存在になりそうでしょうか。

田中 僕も龍平くんと似たような、「これキツイなぁ。でもやるしかないよな」みたいなところはあります。

松田 ありますね。

田中 特に圭史くんは、大変な作品をやるときに声をかけてくれるので、ちょっと追い込まれる感じになるんですよね。『浮標』(2011年、12年、16年)も『冒した者』もそうでしたけど、その都度、この年齢になってもこういうことをクリアしなきゃいけないのかっていう気持ちになる。でも、これでまた大きくなれたらいいな、自信になればいいなと思ってやっています。だから今回も、あの忠兵衛をやれたんだ、55歳で20代の忠兵衛をやれたんだって(笑)、また自信になったらいいなと思っています。


发布     👍 0 举报 写留言 🖊   
✋热门推荐
  • #鬼灭之刃时透无一郎[超话]# 无一郎对其他八柱的评价:对虫柱:像燕子一样,有着温柔的笑容。对恋柱:像只一直吱吱叫唤的小雏鸡一样,头发很漂亮。
  • 其他产品的repo后续也会慢慢跟上的人-▪️米蓓尔摇摇水我在10月就收到了这瓶水,试用的时候就很喜欢了。推开润而不油,给予了恰到好处的保湿度,从夏天用到冬天都很
  • (作者三剑客:中g军嫂的中g军人老公每个月在部队里日常吃喝穿戴花费的生活费500块钱人民币,会不会少了点儿呢……毕竟,中g军嫂的军人老公也是营职干部了,如果中g
  • 20多年来,封正文像照顾自己亲人一样无微不至地照料没有血缘关系的“干妈”刀美英,用朴实、善良与爱心感动着身边的每一个人,以实际行动诠释了“不是亲人胜似亲人”的人
  • ”再来捋一捋官司的由来——兰桂花园小区有经营性收入,是补贴给全体业主的,比如从2019年到2021年,业主们能够享受70%的物业费补贴。”马先生的妻子曹女士说,
  • Isee灰姑娘一直致力于儿童艺术素质教育,除了回馈会员推出的线上课程外,已经更新发布的学院派芭蕾范儿3-6岁芭蕾小年龄段课程,在原品牌自有小课的基础上打磨升级,
  • 又是被人宠爱的一天呀❤️那就晚安吧#今日份开心#欧拉芭蕾猫的品鉴会大赞!从昨晚开始一直在拉肚子的我,早上醒了和老周去剪了我那大分叉的头发 然后又去给补了一年色
  • 求职中,即便是在正规平台求职投简历,也应注意甄别与自己联系的人员身份,可与平台官方客服进行核实。重庆之声记者康桥周报丨新能源汽车补贴将于2022年底终止;三头六
  • ”因此,为了感恩图报,她就从宫里带了财宝,要到这个寺院里去作大布施。所以,福德可以说多说少,说有说无;而福德性,即使是堕落到地狱、饿鬼、畜生,五趣流转,六道轮回
  • 】【(廖注)争讼,诚信被止息抛弃,眼前虽有利,但最终却凶险;利于拜见大人,不利于涉越大河。“不克讼”:二与五两刚无应致讼,二处下失利,故“不克讼”。
  • [单身狗]小时候生日祝福最喜欢说的就是“万事如意”“心想事成”“平安快乐”“健健康康”那时候觉得老土又没有新意,甚至觉得假大空的话,说与不说大家都能做到。说实话
  • 三刑也导致丑中癸水尽失,印星酉金虽然当令,但由于七杀阻隔起了坏作用,致使酉金不能真正生扶日元,印主学业、贵人,反映到现实生活中,就是学业受阻、不顺,难得贵人帮扶
  • 马化腾:曾经缺钱想100万卖掉QQ 刘强东:34岁餐厅倒闭一夜白头 柳传志:40岁还在摆地摊 王健林:被迫借高利贷被告222次 潘石屹:从铁丝网下面爬进深
  • #刘彰 原创音乐人# #刘彰太湖湾音乐节# 20220501太湖湾音乐节应援[羞嗒嗒]+抽一位宝贝送全套(要求一致,物料齐了就抽)因为各个款我都想做,所以数量不
  • !!
  • 你已经知道你家里和花园的方位,现在你要仔细地查出你个人的方位,这是对你个人有益处的方位,并且也会影响你室内家具的正确摆设位置。假如有任何可以成为“暗箭煞”的东西
  • 几年后,大家都称呼他为班杂咕噜,多年后有一天晚上主人全家吃饭时,他告诉主人非常感恩您这辈子的照顾,托您的福我已经见到大圆满的上师,接受了大圆满的法,我今晚要去见
  • 可贵的是这次发现的五十年前的“通背二十势”的笔记与师父群炎传授我的部分“字诀”和先父亲传我的一些“势子”精人的一致,半个多世纪的积攒来之不易。 另一个朋友转发
  • 这份工作,没有NPI的时候,大家都相安无事,一旦NPI开始集中研产,就是可以让我忙到一个月不来大姨妈的那种程度(Apple pack厂和美国佬穿一条裤子)信息轰
  • 大切な人を想えばこそです。ただ、実力不足も伴いご縁に恵まれず。