https://t.cn/A6qrGdrA
撮影/山田喜貴
【Takarazuka Revue】宝塚歌劇団雪組『fff ーフォルティッシッシモー / シルクロード~盗賊と宝石~』(宝塚大劇場)
2021.01.06 カルチャー, ステージ
宝塚歌劇団のお正月公演、雪組のミュージカル・シンフォニア『fff ーフォルティッシッシモー』 ~歓喜に歌え!~(作演出・上田久美子)とレビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』(作演出・生田大和)が1日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。トップスター望海風斗(のぞみ・ふうと)と娘役トップ真彩希帆(まあや・きほ)の退団公演。「一番輝いている姿をお見せしたい」という望海と真彩。圧倒的な歌唱力を披露した。
舞台は19世紀初めのオーストリア帝国。望海が演じるのは希代の音楽家ベートーベン。望海によれば「彼の一生を描くのではなく、一人の人間が苦悩の中でどういう精神で〝音楽〟を生み出していったのかーを綴った物語」という。
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ベートーベンは民衆のために戦ったナポレオン(彩風咲奈=あやかぜ・さきな)を称える「英雄」を作曲した。だが、貴族社会では認められない。孤立するベートーベンに更なる不幸が…。しだいに音が聞こえなくなる。
そんなとき現れたのが真彩扮する〝謎の女〟。彼だけに見え、彼女の声が聞こえた。
真っ黒な衣装で耳元でささやくかと思えば、エプロン姿で彼の世話をする不思議な2人の生活。ある日、ベートーベンがいう。「お前のために書く。それが運命―」と。
謎の女とは? 真彩は「見たお客さまが感じるそれがすべて正解だと思います」という。知らぬ間にどんどんと〝久美子ワールド〟に引き込まれていく。
005雪組写真.jpg
さよなら公演―。望海は「運命を感じる」という。1993年7月、小学生だった望海は祖母に連れられて東京宝塚劇場にやってきた。月組トップスター涼風真世(すずかぜ・まよ)のさよなら公演『グランドホテル』。初めて見るタカラヅカに少女の心は弾けた。
「舞台の回転扉から次から次へと出てくるキラキラしたスターさんたちに圧倒されました。すごい! わたしもこの世界に入りたい。早く舞台に立ちたい!って。扉から天海祐希(あまみ・ゆうき)さんが出てきたときには、ノックアウトされていました」
運命に導かれるように少女は駆けた。2003年入団(89期)、17年トップスター就任。
「宝塚は夢の場所であり、たくさんの人の強い思いが集まった場所。自分自身もっと強くならないと…と常に思い続けていました」。その思いはまさに『fff ーフォルティッシッシモー』(さらに強く)とタクトを振るベートーベンの姿だ。
真彩も謎の女を「意味のある役」ととらえている。トップ娘役になって3年。常に真彩をどんな女性にするか―を考え、気が休まる日がなかった。役によって食べ物を変え、着る物も変えた。いつしか「自分の好きな食べ物も分からなくなっていた」という。
そんなときにコロナウイルス感染拡大の影響で自粛。10月だった〝卒業〟の予定も伸びた。
「自粛の期間に自分自身に〝私は何がしたいの〟と聞くことができた。自分と向き合い自分の感情を取り戻しました。〝謎の女〟というお役を最後に与えられたのも、意味のあることだと思っています」
007雪組写真jpg.jpg
後半のレビュー『シルクロード』では圧巻の歌唱力とダンスで観客を魅了する。2人と同じくこの公演を最後に卒業するスター彩凪翔(あやなぎ・しょう)のソロ。次期トップコンビ彩風と朝月希和(あさづき・きわ)へバトンをつなぐ演出も見る者の心を打つ。
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フィナーレで黒燕尾姿の望海から彩風へ1本の青い薔薇が手渡される。それは祝福? 青い薔薇の花ことばは「夢かなう」だ。
それぞれの熱い思いがつまったさよなら公演。幕が下りたとき、客席の背にもたれてフーッと大満足の息をついたのは筆者だけではあるまい。
004雪組写真.jpg
宝塚大劇場は2月8日まで。東京宝塚劇場は2月26日から4月11日まで。
取材・文/田所龍一(産経新聞・大阪編集局編集委員)
舞台写真/山田喜貴(産経新聞・大阪写真部)
撮影/山田喜貴
【Takarazuka Revue】宝塚歌劇団雪組『fff ーフォルティッシッシモー / シルクロード~盗賊と宝石~』(宝塚大劇場)
2021.01.06 カルチャー, ステージ
宝塚歌劇団のお正月公演、雪組のミュージカル・シンフォニア『fff ーフォルティッシッシモー』 ~歓喜に歌え!~(作演出・上田久美子)とレビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』(作演出・生田大和)が1日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。トップスター望海風斗(のぞみ・ふうと)と娘役トップ真彩希帆(まあや・きほ)の退団公演。「一番輝いている姿をお見せしたい」という望海と真彩。圧倒的な歌唱力を披露した。
舞台は19世紀初めのオーストリア帝国。望海が演じるのは希代の音楽家ベートーベン。望海によれば「彼の一生を描くのではなく、一人の人間が苦悩の中でどういう精神で〝音楽〟を生み出していったのかーを綴った物語」という。
008雪組写真.jpg
ベートーベンは民衆のために戦ったナポレオン(彩風咲奈=あやかぜ・さきな)を称える「英雄」を作曲した。だが、貴族社会では認められない。孤立するベートーベンに更なる不幸が…。しだいに音が聞こえなくなる。
そんなとき現れたのが真彩扮する〝謎の女〟。彼だけに見え、彼女の声が聞こえた。
真っ黒な衣装で耳元でささやくかと思えば、エプロン姿で彼の世話をする不思議な2人の生活。ある日、ベートーベンがいう。「お前のために書く。それが運命―」と。
謎の女とは? 真彩は「見たお客さまが感じるそれがすべて正解だと思います」という。知らぬ間にどんどんと〝久美子ワールド〟に引き込まれていく。
005雪組写真.jpg
さよなら公演―。望海は「運命を感じる」という。1993年7月、小学生だった望海は祖母に連れられて東京宝塚劇場にやってきた。月組トップスター涼風真世(すずかぜ・まよ)のさよなら公演『グランドホテル』。初めて見るタカラヅカに少女の心は弾けた。
「舞台の回転扉から次から次へと出てくるキラキラしたスターさんたちに圧倒されました。すごい! わたしもこの世界に入りたい。早く舞台に立ちたい!って。扉から天海祐希(あまみ・ゆうき)さんが出てきたときには、ノックアウトされていました」
運命に導かれるように少女は駆けた。2003年入団(89期)、17年トップスター就任。
「宝塚は夢の場所であり、たくさんの人の強い思いが集まった場所。自分自身もっと強くならないと…と常に思い続けていました」。その思いはまさに『fff ーフォルティッシッシモー』(さらに強く)とタクトを振るベートーベンの姿だ。
真彩も謎の女を「意味のある役」ととらえている。トップ娘役になって3年。常に真彩をどんな女性にするか―を考え、気が休まる日がなかった。役によって食べ物を変え、着る物も変えた。いつしか「自分の好きな食べ物も分からなくなっていた」という。
そんなときにコロナウイルス感染拡大の影響で自粛。10月だった〝卒業〟の予定も伸びた。
「自粛の期間に自分自身に〝私は何がしたいの〟と聞くことができた。自分と向き合い自分の感情を取り戻しました。〝謎の女〟というお役を最後に与えられたのも、意味のあることだと思っています」
007雪組写真jpg.jpg
後半のレビュー『シルクロード』では圧巻の歌唱力とダンスで観客を魅了する。2人と同じくこの公演を最後に卒業するスター彩凪翔(あやなぎ・しょう)のソロ。次期トップコンビ彩風と朝月希和(あさづき・きわ)へバトンをつなぐ演出も見る者の心を打つ。
006雪組写真.jpg
フィナーレで黒燕尾姿の望海から彩風へ1本の青い薔薇が手渡される。それは祝福? 青い薔薇の花ことばは「夢かなう」だ。
それぞれの熱い思いがつまったさよなら公演。幕が下りたとき、客席の背にもたれてフーッと大満足の息をついたのは筆者だけではあるまい。
004雪組写真.jpg
宝塚大劇場は2月8日まで。東京宝塚劇場は2月26日から4月11日まで。
取材・文/田所龍一(産経新聞・大阪編集局編集委員)
舞台写真/山田喜貴(産経新聞・大阪写真部)
#真風涼帆[超话]#
真風涼帆主演「アナスタシア」開幕
撮影・山田喜貴
https://t.cn/A6GftiT2
宝塚歌劇団宙組トップスター、真風涼帆(まかぜ・すずほ)が主演するミュージカル「アナスタシア」(12月14日まで)が7日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。
1997年公開のアニメ映画「アナスタシア」に着想を得て、ロシア革命で殺害された皇帝一家の末娘アナスタシアが、難を逃れて生きていたという「アナスタシア伝説」に基づく物語。真風は詐欺師でありながらも純真な心を持つ青年ディミトリを演じる。
音楽はコロナ対策のためオーケストラの生演奏ではなく録音した音源を流しているが、ピットには指揮者の姿が。関係者によると「音楽の重要度が高い作品のため」指揮に合わせて音源を流す異例の形となった。
以前、米ブロードウェーで同作のオリジナルを観劇した真風は「親しみがあり、お子さんからお年寄りまで楽しめる作品と教えていただいたんですけど、本当にそうだなという印象。温かいすてきな作品。宝塚の初演に携わることができて光栄です」と喜びを話した。
当初、同作は6~7月にかけて上演予定だったが、コロナ禍で中止となり、宙組としては1年ぶりの大劇場公演。「まだまだ環境の不安が拭い去れない中、お客さまに見に来ていただいた3時間が時間を忘れられて明日を生きるような活力になるようになっていただけたら」と意気込みを話した。
真風涼帆主演「アナスタシア」開幕
撮影・山田喜貴
https://t.cn/A6GftiT2
宝塚歌劇団宙組トップスター、真風涼帆(まかぜ・すずほ)が主演するミュージカル「アナスタシア」(12月14日まで)が7日、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。
1997年公開のアニメ映画「アナスタシア」に着想を得て、ロシア革命で殺害された皇帝一家の末娘アナスタシアが、難を逃れて生きていたという「アナスタシア伝説」に基づく物語。真風は詐欺師でありながらも純真な心を持つ青年ディミトリを演じる。
音楽はコロナ対策のためオーケストラの生演奏ではなく録音した音源を流しているが、ピットには指揮者の姿が。関係者によると「音楽の重要度が高い作品のため」指揮に合わせて音源を流す異例の形となった。
以前、米ブロードウェーで同作のオリジナルを観劇した真風は「親しみがあり、お子さんからお年寄りまで楽しめる作品と教えていただいたんですけど、本当にそうだなという印象。温かいすてきな作品。宝塚の初演に携わることができて光栄です」と喜びを話した。
当初、同作は6~7月にかけて上演予定だったが、コロナ禍で中止となり、宙組としては1年ぶりの大劇場公演。「まだまだ環境の不安が拭い去れない中、お客さまに見に来ていただいた3時間が時間を忘れられて明日を生きるような活力になるようになっていただけたら」と意気込みを話した。
『转日媒』宝塚歌劇雪組「ミュージカル・シンフォニア『fff -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~」「レビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』」
2020年7月17日(金)~8月17日(月)
兵庫県 宝塚大劇場
2020年9月4日(金)~10月11日(日)
東京都 東京宝塚劇場
「ミュージカル・シンフォニア『fff -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~」
作・演出:上田久美子
出演:望海風斗、真彩希帆
「レビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』」
作・演出:生田大和
出演:望海風斗、真彩希帆
原文:https://t.cn/A6hX0yQS
2020年7月17日(金)~8月17日(月)
兵庫県 宝塚大劇場
2020年9月4日(金)~10月11日(日)
東京都 東京宝塚劇場
「ミュージカル・シンフォニア『fff -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~」
作・演出:上田久美子
出演:望海風斗、真彩希帆
「レビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』」
作・演出:生田大和
出演:望海風斗、真彩希帆
原文:https://t.cn/A6hX0yQS
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