2024.04.30
GINGER(ジンジャー) @GINGER_magazine
小竹正人連載
TIMELESSPERSON 2024.04.30
作詞家・小竹正人の物欲遍歴に新たなリストが加わる
さまざまな経験、体験をしてきた作詞家 小竹正人さんのGINGER WEB連載。豊富なキャリアを通して、今だからわかったこと、気付いたこと、そして身の回りに起きた出来事をここだけに綴っていきます。【連載/小竹正人の『泥の舟を漕いできました』】
「愚かな大人買い」
数多の後輩アーティスト(同じ事務所の)と話す機会が多い私。とにかく彼らは皆、買いたいものや欲しいものがたくさんある。時計、アクセサリー、スニーカーを始めとするファッションアイテムや、家具、家電など、健全な物欲で溢れている。
そうだよな、それが若さだよな。
私は「欲しいものってどんどん変わるし、年齢と共に物欲は衰えて、最終的には本当に欲しいものなんて健康だけになるんだよ」と思いつつ、そんな無粋なことは口に出さず、「じゃあ、その欲しいものを手にするために仕事を頑張れ」などとありきたりなアドバイスをしている。
何かを手にするために奮闘することって、人を輝かせるからね。
かくいう私も、昔は街をぶらぶら何時間でも歩きながら、いろいろなショップを覗いて、あれも欲しいこれも欲しいと物欲を爆発させていた。絶対に手の届かないハイブランドの高額商品をよだれをじゃーじゃー垂らしながら見て(ホントは垂らしてないが)、「いつか大人買いをして絶対に手に入れてやる」なんて鼻の穴を膨らませたものだ。
時は流れ、若いときよりは収入が増え、しかも一生独身主義の私は、昔より自分のためにお金を遣えるようになった。しかし、40代くらいでハイブランドへの興味は見事に薄れ、どうせ高いお金を使うなら誰かと美味しいものを食べに行きたいと、物欲VS食欲で、食欲の圧倒的勝利(それもそれでどうなんだ?)。
この歳になって気づいたのが、昔から継続して私が本当に欲しいものって本(小説や漫画)と音楽(レコードやCD)だけだったということ。長年の読書と音楽鑑賞からのインプットがなかったら私は絶対に作詞家を続けてこられなかった。
音楽に関しては、今の時代、サブスクで聴き放題なので大人買いする必要がない。今まで何百曲と作詞して、そのたびにその曲が入ったCDをメーカーからいただいてきたが、全て段ボールの中にしまい込んで一生開けないかもしれない。CDのサンプルをいただくこともここ数年は辞退させてもらっている(だって、置き場所がないから)。
しかし、書物に関してだけは紙で読みたい派の私。タブレットで読んでいると目が疲れるし、小説や漫画の紙ページをめくる感じや匂いが異様に好きだから。よって、私が年齢的に大人すぎるくらい大人になってから、本当に「大人買い」するものは書物だけとなった。気になった漫画を全巻(何十巻もあったりするものも)買って一気読みしたり、好きな作家の小説やエッセイ集を迷わずに好きなだけ買って読み耽るのが私にとっては一番の心の贅沢だ。
なーんて、ここで今回のエッセイを締めくくれば、「まともな大人」って感じになるのだが、最近私にはもうひとつ、大人買い(というか、子どもがやってはいけないお金の遣い方)をするものがある。
恥ずかしながら…ゲームセンターのクレーンゲームっす。
若い頃はゲーセンに足を運ぶことなんて皆無だったのに、50歳を過ぎたある日、ひょんなことからゲーセンでクレーンゲームをやってみたらハマっちまった。しかも、かなり下手。
「ギャンブルに依存するよりずっといい」と自分に言い訳をしながら、子どもや若者に交じって血走った目で千円札を何度も百円玉に両替している姿は、はたから見たら完全にヤバい人。あの「もう少しでとれそう」ってスリルがなんともクセになり、とれるまでやめられない。ついにとったときの全身の毛穴が開くような喜びと達成感がもう…ってこれまた完全にヤバい人。
ちなみに、獲得したぬいぐるみや玩具やお菓子は、我に返るとまるで欲しくないものだらけ。だから、周りの子どもたちにあげたり、バザーに出したりする(罪悪感が少し薄まる)。罪悪感を感じながら子どもじみたスリルにお金を遣う。どうしようもないですね。
今回も自分の恥部を自分で書いて、それではみなさん、ごきげんよう。
What I saw~今月のオフショット
完全なる身内、佐野玲於とランチ。彼があまりにも子供の頃から知っていて、あまりにも頻繁に食事をしていたので、時々本気で玲於のことを自分の息子だと思ってしまい、「違った! 同じ事務所の後輩だった!」と我に帰ること多々あり。いや、ホントに。
私のもっとも新しい後輩、KID PHENOMENONの夫松健介(左 20歳)と川口蒼真(右 17歳)。年齢差がありすぎて気軽に話すことなんて絶対にないと思いきや、めちゃくちゃ会話が弾んでしまった。彼らの精神年齢が高いのか、私の精神年齢が低いのか。…ですよね。
小竹正人(おだけまさと)
作詞家。新潟県出身。EXILE、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、E-girls、中島美嘉、小泉今日子など、多数のメジャーアーティストに詞を提供している。著書に『空に住む』『三角のオーロラ』(ともに講談社)、『あの日、あの曲、あの人は』(幻冬舎)、『ラウンドトリップ 往復書簡(共著・片寄涼太)』(新潮社)がある。
GINGER(ジンジャー) @GINGER_magazine
小竹正人連載
TIMELESSPERSON 2024.04.30
作詞家・小竹正人の物欲遍歴に新たなリストが加わる
さまざまな経験、体験をしてきた作詞家 小竹正人さんのGINGER WEB連載。豊富なキャリアを通して、今だからわかったこと、気付いたこと、そして身の回りに起きた出来事をここだけに綴っていきます。【連載/小竹正人の『泥の舟を漕いできました』】
「愚かな大人買い」
数多の後輩アーティスト(同じ事務所の)と話す機会が多い私。とにかく彼らは皆、買いたいものや欲しいものがたくさんある。時計、アクセサリー、スニーカーを始めとするファッションアイテムや、家具、家電など、健全な物欲で溢れている。
そうだよな、それが若さだよな。
私は「欲しいものってどんどん変わるし、年齢と共に物欲は衰えて、最終的には本当に欲しいものなんて健康だけになるんだよ」と思いつつ、そんな無粋なことは口に出さず、「じゃあ、その欲しいものを手にするために仕事を頑張れ」などとありきたりなアドバイスをしている。
何かを手にするために奮闘することって、人を輝かせるからね。
かくいう私も、昔は街をぶらぶら何時間でも歩きながら、いろいろなショップを覗いて、あれも欲しいこれも欲しいと物欲を爆発させていた。絶対に手の届かないハイブランドの高額商品をよだれをじゃーじゃー垂らしながら見て(ホントは垂らしてないが)、「いつか大人買いをして絶対に手に入れてやる」なんて鼻の穴を膨らませたものだ。
時は流れ、若いときよりは収入が増え、しかも一生独身主義の私は、昔より自分のためにお金を遣えるようになった。しかし、40代くらいでハイブランドへの興味は見事に薄れ、どうせ高いお金を使うなら誰かと美味しいものを食べに行きたいと、物欲VS食欲で、食欲の圧倒的勝利(それもそれでどうなんだ?)。
この歳になって気づいたのが、昔から継続して私が本当に欲しいものって本(小説や漫画)と音楽(レコードやCD)だけだったということ。長年の読書と音楽鑑賞からのインプットがなかったら私は絶対に作詞家を続けてこられなかった。
音楽に関しては、今の時代、サブスクで聴き放題なので大人買いする必要がない。今まで何百曲と作詞して、そのたびにその曲が入ったCDをメーカーからいただいてきたが、全て段ボールの中にしまい込んで一生開けないかもしれない。CDのサンプルをいただくこともここ数年は辞退させてもらっている(だって、置き場所がないから)。
しかし、書物に関してだけは紙で読みたい派の私。タブレットで読んでいると目が疲れるし、小説や漫画の紙ページをめくる感じや匂いが異様に好きだから。よって、私が年齢的に大人すぎるくらい大人になってから、本当に「大人買い」するものは書物だけとなった。気になった漫画を全巻(何十巻もあったりするものも)買って一気読みしたり、好きな作家の小説やエッセイ集を迷わずに好きなだけ買って読み耽るのが私にとっては一番の心の贅沢だ。
なーんて、ここで今回のエッセイを締めくくれば、「まともな大人」って感じになるのだが、最近私にはもうひとつ、大人買い(というか、子どもがやってはいけないお金の遣い方)をするものがある。
恥ずかしながら…ゲームセンターのクレーンゲームっす。
若い頃はゲーセンに足を運ぶことなんて皆無だったのに、50歳を過ぎたある日、ひょんなことからゲーセンでクレーンゲームをやってみたらハマっちまった。しかも、かなり下手。
「ギャンブルに依存するよりずっといい」と自分に言い訳をしながら、子どもや若者に交じって血走った目で千円札を何度も百円玉に両替している姿は、はたから見たら完全にヤバい人。あの「もう少しでとれそう」ってスリルがなんともクセになり、とれるまでやめられない。ついにとったときの全身の毛穴が開くような喜びと達成感がもう…ってこれまた完全にヤバい人。
ちなみに、獲得したぬいぐるみや玩具やお菓子は、我に返るとまるで欲しくないものだらけ。だから、周りの子どもたちにあげたり、バザーに出したりする(罪悪感が少し薄まる)。罪悪感を感じながら子どもじみたスリルにお金を遣う。どうしようもないですね。
今回も自分の恥部を自分で書いて、それではみなさん、ごきげんよう。
What I saw~今月のオフショット
完全なる身内、佐野玲於とランチ。彼があまりにも子供の頃から知っていて、あまりにも頻繁に食事をしていたので、時々本気で玲於のことを自分の息子だと思ってしまい、「違った! 同じ事務所の後輩だった!」と我に帰ること多々あり。いや、ホントに。
私のもっとも新しい後輩、KID PHENOMENONの夫松健介(左 20歳)と川口蒼真(右 17歳)。年齢差がありすぎて気軽に話すことなんて絶対にないと思いきや、めちゃくちゃ会話が弾んでしまった。彼らの精神年齢が高いのか、私の精神年齢が低いのか。…ですよね。
小竹正人(おだけまさと)
作詞家。新潟県出身。EXILE、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、E-girls、中島美嘉、小泉今日子など、多数のメジャーアーティストに詞を提供している。著書に『空に住む』『三角のオーロラ』(ともに講談社)、『あの日、あの曲、あの人は』(幻冬舎)、『ラウンドトリップ 往復書簡(共著・片寄涼太)』(新潮社)がある。
2024.05.10
中島颯太 DYFF
FANTASTICS・中島颯太のレギュラーラジオ番組
「DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE」
今週も大阪から生放送でお届けしました!
お付き合いいただきありがとうございました〜。
GW明けの一週間。みなさんお疲れ様でした。
GWの報告メッセージもたくさんありがとうございました!
みなさん充実したGWを過ごされたみたいで羨ましいです。。
休みボケになってないですか??ボチボチやっていきましょうね〜。
今夜はそんなGWに大阪城ホールで開催したライブイベント「REQUESTAGE 2024」で、颯太氏が突撃収録してきた、共演アーティストの皆さんへのヒーローインタビューの模様をお届けしました!
今夜は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONと、THE ORAL CIGARETTESの皆さんへのインタビューをオンエアしましたよ。
まずは、ASIAN KUNG-FU GENERATION。
子供の頃から聴いていたアジカンの4人を目の前にして少し緊張気味でしたね。
みなさん温かく迎えてくださいました!
颯太氏はファンタのメンバーたちとアリーナの後ろでノリノリでアジカンのライブを観ていたようで、隣で観ていた世界さんが特に爆アガリしていたそうで、そんな世界さんの姿を久しぶりに見れたのも嬉しかったそうです笑
続いては、THE ORAL CIGARETTES。
オーラルのライブもバッチリ観ていたようで、演奏のカッコよさはもちろんのこと、ライブ中のMCでも、ふざけて笑いをとるところと、真面目にメッセージを伝えるところのメリハリのつけ方にも感動したようで、そんな感想も伝えることができました。
ライブ中には相方の勇征くんのことを話題にしてくれる一幕もありましたね笑
来週5/17(金)の放送では残りの二組。
PEOPLE 1・ItoさんとVaundyへのヒーローインタビューをお届けします☆.
お聴き逃しなく!
▽聴き逃した方はradikoのタイムフリーで是非。
https://t.cn/A6H47LXL
20240510 歌單
1.FANTASTICS from EXILE TRIBE
Sugar Blood Kiss
2. ASIAN KUNG-FU GENERATION
転がる岩、君に朝が降る
3.THE ORAL CIGARETTES
ReI
4. AI
ママへ
5.Dua Lipa
Houdini
6.ANITA BAKER
CAUGHT UP IN THE RAPTURE
7.
7.HRVY
Never Be Us
中島颯太 DYFF
FANTASTICS・中島颯太のレギュラーラジオ番組
「DESIGN YOUR FANTASTIC FUTURE」
今週も大阪から生放送でお届けしました!
お付き合いいただきありがとうございました〜。
GW明けの一週間。みなさんお疲れ様でした。
GWの報告メッセージもたくさんありがとうございました!
みなさん充実したGWを過ごされたみたいで羨ましいです。。
休みボケになってないですか??ボチボチやっていきましょうね〜。
今夜はそんなGWに大阪城ホールで開催したライブイベント「REQUESTAGE 2024」で、颯太氏が突撃収録してきた、共演アーティストの皆さんへのヒーローインタビューの模様をお届けしました!
今夜は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONと、THE ORAL CIGARETTESの皆さんへのインタビューをオンエアしましたよ。
まずは、ASIAN KUNG-FU GENERATION。
子供の頃から聴いていたアジカンの4人を目の前にして少し緊張気味でしたね。
みなさん温かく迎えてくださいました!
颯太氏はファンタのメンバーたちとアリーナの後ろでノリノリでアジカンのライブを観ていたようで、隣で観ていた世界さんが特に爆アガリしていたそうで、そんな世界さんの姿を久しぶりに見れたのも嬉しかったそうです笑
続いては、THE ORAL CIGARETTES。
オーラルのライブもバッチリ観ていたようで、演奏のカッコよさはもちろんのこと、ライブ中のMCでも、ふざけて笑いをとるところと、真面目にメッセージを伝えるところのメリハリのつけ方にも感動したようで、そんな感想も伝えることができました。
ライブ中には相方の勇征くんのことを話題にしてくれる一幕もありましたね笑
来週5/17(金)の放送では残りの二組。
PEOPLE 1・ItoさんとVaundyへのヒーローインタビューをお届けします☆.
お聴き逃しなく!
▽聴き逃した方はradikoのタイムフリーで是非。
https://t.cn/A6H47LXL
20240510 歌單
1.FANTASTICS from EXILE TRIBE
Sugar Blood Kiss
2. ASIAN KUNG-FU GENERATION
転がる岩、君に朝が降る
3.THE ORAL CIGARETTES
ReI
4. AI
ママへ
5.Dua Lipa
Houdini
6.ANITA BAKER
CAUGHT UP IN THE RAPTURE
7.
7.HRVY
Never Be Us
#伏せた睫を上げる ##好奇心と向上心を持つ ##いかに維持するか ##現状でも十分満足することができる #
- - 21st May, 2014 (Wed) - -
#何かで勉強したら良い ##関本展大は黄色が好き ##私は大人で君は子供 #
#多数派の意見が正しい ##さっさと逃げて #
#疎外感に苛まれる ##ヘッコロ谷 ##癖を侮ってはいけない #
#情景が頭に浮かぶ ##なにやら奇妙に愛嬌がある #
- - 21st May, 2014 (Wed) - -
#何かで勉強したら良い ##関本展大は黄色が好き ##私は大人で君は子供 #
#多数派の意見が正しい ##さっさと逃げて #
#疎外感に苛まれる ##ヘッコロ谷 ##癖を侮ってはいけない #
#情景が頭に浮かぶ ##なにやら奇妙に愛嬌がある #
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