『不死身ラヴァーズ』では最高の親友に
青木柚が松居大悟監督と映画館を語る

──『不死身ラヴァーズ』の物語に最初に触れた際の感想を聞かせてください。

青木柚(以下:青木) 映画の脚本を読み、合わせて原作マンガも読ませてもらって最初に感じたことは、“まぶしいなぁ”というものでした。「好き」を伝え続ける主人公があまりにピュアで突き抜けていて、すごくまぶしく感じたんです。同時にふと自分が10代だった頃を振り返り、“自分も考える前に好きという衝動的な感情は多かったかもしれない”と懐かしくなったり。今の自分の視点だけではなく、ふと昔の自分の視点でもこの物語を受け止めていることに気づき、面白いなと思いました。りのとじゅんがたくさんの時間を重ねていく中では、切ない瞬間も増えてきて。放課後に疲れ果てるまで遊んだ後の帰り道のような。あの思い返すとどこか締めつけられるような時間を、この作品に感じました。

──物語に自身の経験を重ねてみる、それはほかの作品でもよくしていることですか。

青木 そうかもしれません。例えば、脚本を読んでグッときたとして。“どうして今、自分はグッときたんだろう?”と、その理由が知りたくなる時があるんです。それで、昔のことを思い返してみたり、“誰かこんな人が近くにいたかもしれない”と似ている人を探してみたり。そういうことはよくあります。ただ、グッときた理由をあえて言葉にしたくない時もあって、そういう時はそのままにしておきます。でも基本的には、映画で描かれることをよその物事だとは思わず、自分が生きている世界の物事だと思って受け取ってみたい。そういう感覚は割と持っていたいなと思います。

──例えば、SF映画の脚本だとしても?

青木 SFでもそうだと思います。SFってまったく違う世界の話のようでいて、実は自分たちの世界と地続きにあると感じられる瞬間が多いと思っていて。僕が素敵だなと思うSF映画は、壮大な設定や世界観の中に垣間見える人の生活感というか。きっとどんな物語にも自分たちが身に覚えのある感情や、生きていく中で抱く違和感みたいなものが含まれている。あとはそれをどう人の目に触れさせるか。いろいろなアウトプットの形があって面白いですよね。

──松居監督とは映画『アイスと雨音』(2017)でも一緒に仕事をされていて、その作家性もよくおわかりかと。松居監督がこの物語を撮るイメージはすぐに浮かびましたか。

青木 タイトルとあらすじだけを最初に聞いた時には、“こんなにピュアなラブストーリーを撮られるんだ!”と少し驚きましたが、脚本を読み進めるうちに“あ、これは松居監督が撮る作品だ”と思える雰囲気を感じて。これまでの松居監督作品では男の子が突っ走るイメージが強くありましたが、今回突っ走るのは女の子のほう。でも、芯の部分は変わっていない気がして。僕は松居監督の作品を観ると、理屈ではなく湧き上がってくる人間のエネルギーみたいなものを大切にされているんだなといつも感じます。今回の映画もまさに、整理されていない生命力みたいなものに満ちていると感じられるものでした。

──『アイスと雨音』は74分間全編をワンカットで撮影され、映画ですが演劇的な作り方だったかと思います。『不死身ラヴァーズ』の作り方はまた違っていたのでは?

青木 確かに全体の進み方は違っていましたが、松居監督の居方はまったく変わっていなくて、そこが僕としてはうれしかったです。松居監督はリハーサルから現場まで、ずっと近い距離にい続けてくださる方です。特にリハーサルの時の監督の居方が印象に残っています。りの役の見上愛さん、りのが恋する甲野じゅん役の佐藤寛太君、僕の3人が集まって本読みと立ち稽古をする日が1日だけあって。3人のバランスや空気感を3人で共有する時間だったのかなと思います。松居監督は僕ら3人がお芝居しているのをものすごく近くから、靴も脱いで裸足で座って見ているんです。「え、近っ!」って言いたくなるぐらい(笑)、体感としては松居監督に覗き込まれているようでした。“松居監督は今、僕らの何を見ているんだろう?”と興味が湧きましたし、同時に“ああ、『アイスと雨音』の時も松居監督はこうだった”と懐かしくて。改めて、自分にとって信頼できる方で、役の近くにもいてくれる監督だと思いました。

──本作で演じた主人公の親友・田中の人物像はどう感じていましたか。

青木 田中はあまりカテゴリーに縛られず、物事を俯瞰することに長けている人なのかなと思っていました。その俯瞰する姿勢が弱さから来るものなのか、それとも意志を持ってそうしているのか、そのすべては僕にははっきりわかりません。でも、田中のそういうスタンスは僕自身もとても理解できますし、純粋にこういう人が友だちにいたらいいなと思いました。田中のフラットな感じが魅力的だなと。

──田中は核心を突く言葉をたびたび放ちます。その言葉をこれ見よがしに言うわけでも上っ面で言うわけでもない。そのトーンや温度が絶妙だと感じました。

青木 本当ですか? そう感じていただけてうれしいです。確かに田中の台詞には“これは刺さる人にはものすごく刺さる”という言葉もありました。そういう言葉って脚本上や文字だけで読んでいる時にはすんなり入ってくることが多い気がしますが、それを実際に僕ら俳優が言う。つまりは生身の人を通した瞬間に、良くも悪くも核心が散らばっていく可能性があるとも思っていて。僕としては脚本や言葉が持つ力をただただ信じて、純粋に表現と向き合えたらと思っています。田中という人物を自分の近くに感じられていたら、特に何かを加える必要はないのかなと。なんというか…その言葉に溶け込むような感覚であれたらと思っていました。今回の田中に限らず、どの役を演じる時も、そういった感覚は失わないようにしています。

──余計なことをしないというのは、実は難しいものでしょうね。

青木 自分ができているかわかりませんが…。より俯瞰してくれている監督を信じて取り組んでいます。今回の現場でも本番の1テイク目を撮り終わってから、松居監督が「もう1回行こうか」と言う時がありました。その時の松居監督の目が印象的なんです。独特の熱い目をされていて。

──松居監督が「もう1回行こうか」と言う時、次のテイクでめざすべき具体的なゴール地点も合わせて示されるんですか。

青木 全部は言わないです。これは僕の勝手な想像ですが、多分松居監督は、“これを言葉にしたらなんか違うものになってしまう”という感覚を持たれていると思うんです。すべてを言葉にして説明するよりも、言葉にできない、言葉にしたくない感覚のほうを大切にされているのかなと、僕は勝手に想像しています。その松居監督の思いを汲み取りたい。そんな思いでいました。

──完成した映画『不死身ラヴァーズ』はいかがでしたか。『アイスと雨音』とはまた違う松居監督作の魅力を感じることもあったのでしょうか。

青木 ありました。今回の映画で松居監督が描いた“好き”は、これまでの映画で描いてきたそれよりも距離が近くなった感覚があって。すごく近いところまで来てくれる映画だと思えるものだったんです。フレンドリーな雰囲気が漂っていたというか。もちろん、変わらぬ魅力もありつつ、また新しい面を感じられたな…って、僕が偉そうに松居監督作を語ったりはできないのですが(笑)。

──脚本を読んだ際と同じように、完成した映画を観て自らの人生に重ね合わせる瞬間もありましたか。

青木 完成した映画を観た直後はなかったです。どうしてかと言うと、あまりに見上愛さんと佐藤寛太君の魅力が炸裂していたので。観ている時はずっとふたりに夢中で、自分のことはすっかり頭から抜け落ちていました。僕は“この役はこの人が演じなければいけなかった”というものをスクリーンで観られることに喜びを感じます。観る人の心を動かすのはそういうきらめきだなと思いますし、僕もおふたりのような人間でありたいと改めて思いました。

──FLYING POSTMAN PRESSのコンセプトは<GOOD CULTURE, GOOD LIFE>。人生において、カルチャー作品に大きく影響されたことはありますか。

青木 僕は映画が好きですが、実はこの仕事を通して好きになったものなんです。よく映画館に行くようになったのもここ3〜4年で。だから、“思春期にこの映画を観てすごく影響を受けた”みたいな作品を挙げることは難しくて。ただ、間違いなく今の自分にとって映画館という場所は欠かせないものになっています。新作映画も観ますが、最近よく行くのは特集上映とかリバイバル上映。ある映画監督の最新作が公開されるタイミングで、その監督の過去の名作を一気に特集上映したり、4Kリバイバル上映したりするじゃないですか。そういうものをよく観に行きます。今の僕にとって映画館は、自分が生まれる遥か前に生まれた映画に出会え、その映画が今の自分にとって必要だと感じられる特別な場所。出会うはずなかった映画を観て、それを今、等身大で受け取ることができるってすごいですよね。勝手に、待っていてくれてありがとうございますという気持ちになります。

──特にガツンときた特集上映、リバイバル上映は?

青木 (アンドレイ・)タルコフスキー監督の『ノスタルジア』(1983)の4K修復版が最近上映されていたんです。もともと、信頼する方々に「『ノスタルジア』は観たほうがいいよ」と言われていたこともあり、観に行きました。僕は自分が何かを観たり、聴いたりして、“うわ、これ好きだ”と思えた瞬間、文字通り息をのむんです。呼吸が浅くなり、ドキドキしてしまう。『ノスタルジア』の4K修復版を観ている時はその連続でした。靄がかった山間の風景や温泉から上る湯気…そういうふとしたカットがすごく自分の中に流れ込んできて。今の自分が『ノスタルジア』に触れられたこと、言葉に言い表せないもので感動できたことがうれしかったです。僕は、言葉を突き詰めていけばいくほど“言葉で言い表せないもの”をより痛感できるというか、感動できると思っていて。そういった考えを育む時間も、カルチャー作品は与えてくれる。僕の生活の中で欠かせないものになっています。

──今、青木さんはその作り手側にいます。日々の創作において大切にしていることを聞かせてください。

青木 俳優という職業は受ける側に立つことが多い職業だと思います。つまり、企画が走り出してからそこに合流する、という。もちろん、最近では俳優自身が旗を持って企画を動かし、成功させる姿にもすごく刺激を受けていますし、そういった創作への姿勢はとても格好良いなと思います。ただ、僕はまだまだそのフェーズではないと感じていて。そんな自分だからこそ、声をかけていただいた時には、規模だけでなく、その作品の持つメッセージや機微だったり、監督が大事にしている感覚だったりをちゃんと受け止め、しっかりとフィールしながら取り組んでいきたい。そこをあいまいにすると、俳優としての自分の存在意義はなくなってしまうとも思っていますね。

──いつかはご自身が旗を持って企画を走らせたいという思いも?

青木 それがどれだけ大変なことかも重々わかっていますが、いつかは、という思いはどこかにあります。普段生活している中で、“この感情ってなんだろう?”と思うことや、これは自分だけなのではないかと思ってしまう違和感は忘れないようにしていて。自分が演じる役を通して昇華できることもありますが、その違和感や悩みが役と合致するのは珍しいですし、ほとんどは、芽生えたものの行き場がなくただ消えていくだけというか。そんな思いを自分の作品として形にできたら、その先には何があるのだろうと気になりますね。“今やらなきゃ!”と思える時が来たら、自主的にでも好きな人たちと作れたら幸せですね。純度高く創作してみたいです。

志田音音(@gr_youngjump_official)
ㅤㅤ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
▼志田音々写真集「ねねとまるまる。」
【ᴅɪɢɪᴛᴀʟ ʟɪᴍɪᴛᴇᴅ ʏᴊ ᴘʜᴏᴛᴏ ʙᴏᴏᴋ】

★ヤンジャン!グラビアサイト購入なら限定アザーカット付!
購入はプロフリンクへ

▼YJ No.23 センターグラビア掲載
【ᴡᴇᴇᴋʟʏ ʏᴏᴜɴɢᴊᴜᴍᴘ】
撮影/ND CHOW

一番かわいくて最高にきれい
志田音々 @shida_nene0715
Nene Shida

テレビに舞台にグラビアにと最近絶好調の
“ねねまる”が、4年ぶりにYJ降臨!
ねねまると、いろんな〇〇しましょ?

Recently, the popular "Nenemaru",
who is doing well in TV, theater,
and gravure, makes a comeback to YJ
after 4 years! Let's do various things
with Nenemaru, shall we?

#応援メッセージ をコメントお願いします!!
ℙ !!

☟︎♥︎

#グラビア #gravure #Japanesegirl #instagravure #ヤングジャンプ #ヤンジャン #instabeauty

♡⁎⁺ ˖天馬咲希生日誕生祭5.09✩‧₊˚

ᵀᵉⁿᵐᵃ ˢᵃᵏⁱ

東京時間:::

_香港時間:::_

HAPPY BIRTHDAY TO TENMA SAKI!!

_______________________________

私のアイドル:

『この世に生まれてきてくれてありがとう! 私がこのゲームを初めてプレイしたのはあなたの誕生日でした。 それ以来、あなたは明るくて元気で、私が最も尊敬する人だと思います。 たとえ私があなたのようにはなれないとしても、あなたは私が最も望んでいたものを見つけるのを手伝ってくれました。 私が悲しいときにそばにいてくれてありがとう。 私の考えを思い出してください』

あなたのファン(最高の友達)

#プロセカ ##天馬咲希 ##pjsk ##天馬咲希誕生日2024##天马咲希[超话]##世界计划多彩舞台[超话]#


发布     👍 0 举报 写留言 🖊   
✋热门推荐
  • #宜宾生活# 【“盐改”推进半月余 市场盐产品丰富价格多样】“一说到‘盐改’很多消费者的第一感觉就是盐价跌了。”四川省盐业总公司宜宾分公司相关负责人介绍,201
  • #能量偶像林彦俊[超话]# #林彦俊遇见林格# #林彦俊我们一直在# 我知道自己要去哪了,那个速度,它可能没有那么快,它可能会慢一些,但我希望的就是说,不管我今
  • 我们生活当中经常遇到熊孩子破坏东西的事情,但是父母总是会找各种借口推脱责任,说孩子还小,他还不懂事,你个大人还怎么跟孩子一般见识?我们生活当中经常遇到熊孩子破坏
  • 才有是非,纷然失心  因为,只要有一点点的“是和非”、“对和错”的念头,便会引生了很多的是非念头来,那时候,你就落于二元对立的妄境,失去清净本心了。二由一有,一
  • 但看到全场是系列,她不问价格,首先认定你就是专业的,或者是自己加工厂,你的利润肯定很低,就是跑量的,她们就会拿很多,这是后来总结出来的经验………其实,现在很多都
  • 现在跟着时代的洪流,大家的物质条件都好了起来,包括我家也越来越好,拥有的东西也越来越多,我也越来越愿意分享,并觉得原来分享是一件如此快乐的事情。23岁能被这样的
  • 马上要老一岁了…说一下今年生日的终极愿望:在今年把法考主观题也顺利过了 赶紧把证拿到手[泪]一日无证一日焦虑[衰]如果还有多余的好运和福气就祝我自己身心健康 有
  • ”在实际的工作中,欧马可X的货台高度给王维高带来另一份轻松和舒适,880mm的货台高度符合人体工程学,这个高度正好在王维高的腰部,这让他搬用家具等货物时更加省力
  • 如果我的身体持续走下坡路,我连一个足月也无法抱满你,那我宁愿将我所有的爱浓缩进一天,浓缩进珠圆玉润的一天。我爱你在一微秒里,微秒的世界,一毫秒也是千年,谬子死上
  • 这本书放了有三年了,买回来的时候搬家了,也就没有看,最快疫情在家封控呆的时间太多了很无聊,也就重新拿起来看了,一个下午就看完了,看了一半很难受,看完了也很难受,
  • 有宜兴附近的朋友有意领养的话请私信我,无锡或者常州都可以,送猫粮猫砂猫玩具第一次参加婚礼做主桌 全程干饭美滋滋姐夫化妆之后颜值提升很多我姐 婚礼前一天喝酒唱歌
  • [握手][赞][红灯笼]面对自闭症孩子的互动过程当中,父母可以通过一些技巧来增加孩子的主动社交、沟通的行为,比如给孩子冰激凌但是不给勺子、睡觉讲故事的时候,只讲
  • 】Bape与BE@RBRICK绝对称得铁哥们了,过去短短几个月里已经推出几次联名了,各位还数得过来吗?并且一口气带来了7款联名积木熊!
  • 或许也正因为这样,所以汪小菲哪怕被多次拍到和张颖颖在一起,但他却死都不承认,估计是不想被媒体在这上边做文章吧!但至于他俩有没在一起,只有他俩自己最清楚,这点
  • 机子在宝那边也是“啊对对对,都是我的错”在找一个自己舒服的相处状态,其实也是在不断的试探自己在宝这里的值。就像这段歌词的“往往两个人多亲密,要透过伤害来证明”宝
  • 琵琶行 白居易 浔阳江头夜送客,枫叶荻花秋瑟瑟。   主人下马客在船,举酒欲饮无管弦。   醉不成欢惨将别,别时茫茫江浸月。   忽闻水上琵琶声,主人
  • 想起大学舍友弃考的那次,听另一个舍友说是因为她对了英语答案,心态不好了,第二天就没去,最后她也不用查成绩了,当时在六级和客观题考场时的我也在回忆这些事情,我如果
  • 这种精神上的共鸣是极其畅快的,是所谓的爱情也无法给予的东西。穆川在皇宫中生存这么久,如果真的是被观众说得傻白甜,怎么还能在皇宫中生存下去呢?
  • #杭州领养##杭州猫咪领养# 杭州小三花找领养(求扩散)4-5个月,母,已打完疫苗(2个月左右的时候捡到的,医生看现在差不多4-5月大了,有疫苗本)健康小咪非常
  • 你今天的努力,是幸运的伏笔,当下的付出,是明日的花开。希望以后,我们还是能坚持初心,不管世界如何,生命是平等的,任何爱都是一样的,都是心之所向,那便是光。