#金泽亚美#
今日も今日とて
2024.04.21
こんばんは!金澤亜美です
久しぶりに新衣装着たんです〜
わーーーい
今日もみうなにくだらないドッキリをされました
とある撮影が今日はあったんだけどね
左側はおろして、右側の髪の毛だけお団子にする
っていう謎の髪型をしてあみのところにきて、
これで撮影行ったら変かな、、??
って真面目なトーンで聞いてきたんです
片方だけ?!!!って反応したら
悲しそうな顔してきて笑
ほんとにこれで行くの?って言ったら
ほんとだよ!え、変かな?って何回も聞いてくるの笑
ホントなのか嘘なのかわからなくて
すごく微妙なラインのドッキリでした笑
でもあみは
みうながふざける時の顔はすぐ分かるから
あーまたやってるなーって思ってたよ
いつも笑わせてくれます
今日も一緒にYouTubeを見ました
みうなオススメの!!!
面白かったです〜あみも見ようかな?
そんなあみーごの一日でした
3rdシングル 発売記念
オンライン個別お話し会と個別握手会を開催します!!
⦿オンライン個別お話し会
・2024/5/11(土) (1~4部に参加します)
・2024/5/25(土) (5~8部に参加します)
https://t.cn/A6TRU0xy
⦿個別握手会
・2024/4/27(土) 東京 【私服】
・2024/4/28(日)東京 【衣装】
・2024/5/5(日)大阪 【私服】
https://t.cn/A6TRU0xU
皆さんにたくさん会えること楽しみにしてます^^
ぜひ沢山お話しに来てね〜
まってます
明日からまた一週間頑張ろうね!
またね〜
明日かな、vlogあげます
おまたせ!
#かなざわあみのつぶやき
#284
今日も今日とて
2024.04.21
こんばんは!金澤亜美です
久しぶりに新衣装着たんです〜
わーーーい
今日もみうなにくだらないドッキリをされました
とある撮影が今日はあったんだけどね
左側はおろして、右側の髪の毛だけお団子にする
っていう謎の髪型をしてあみのところにきて、
これで撮影行ったら変かな、、??
って真面目なトーンで聞いてきたんです
片方だけ?!!!って反応したら
悲しそうな顔してきて笑
ほんとにこれで行くの?って言ったら
ほんとだよ!え、変かな?って何回も聞いてくるの笑
ホントなのか嘘なのかわからなくて
すごく微妙なラインのドッキリでした笑
でもあみは
みうながふざける時の顔はすぐ分かるから
あーまたやってるなーって思ってたよ
いつも笑わせてくれます
今日も一緒にYouTubeを見ました
みうなオススメの!!!
面白かったです〜あみも見ようかな?
そんなあみーごの一日でした
3rdシングル 発売記念
オンライン個別お話し会と個別握手会を開催します!!
⦿オンライン個別お話し会
・2024/5/11(土) (1~4部に参加します)
・2024/5/25(土) (5~8部に参加します)
https://t.cn/A6TRU0xy
⦿個別握手会
・2024/4/27(土) 東京 【私服】
・2024/4/28(日)東京 【衣装】
・2024/5/5(日)大阪 【私服】
https://t.cn/A6TRU0xU
皆さんにたくさん会えること楽しみにしてます^^
ぜひ沢山お話しに来てね〜
まってます
明日からまた一週間頑張ろうね!
またね〜
明日かな、vlogあげます
おまたせ!
#かなざわあみのつぶやき
#284
#矢吹奈子[超话]#actress press采访
矢吹奈子、アイドル卒業から1年!女優業で手応え!「寝ながらセリフを覚えている」
HKT48やIZ*ONEで活躍し、卒業後は女優やモデルとして活躍している矢吹奈子(やぶき なこ)が本日2024年4月20日(いちごの日)、東京都内渋谷にて開催の「矢吹奈子カレンダー 2024.4-2025.3」発売記念イベントに登場。イベント前にマスコミ向け記者会見が開催され、ACTRESS PRESS編集部にて取材に伺った。
本作は、矢吹奈子にとって記念すべき初のカレンダー。矢吹は「今まではAKB48のファンだったので、皆のカレンダーが出るたびにすごく喜んで、見るのも楽しみにしていたので、今回このカレンダーを作る時に、”いろんな私を見せられたらいいな”と思い、すぐにコンセプトを考えられましたね!」と明かし、喜びを表した。
”カレンダーのテーマ”について訊くと、矢吹は「いろんな私が見られるのがテーマです。衣装もメイクも結構変えてるんですよ。7着くらい衣装も着たので、いろんな私が見られるようなカレンダーになっています」と笑顔で紹介した。
本作は、4月始まりのカレンダー。”今年度をどんな年にしたいか”について訊くと、矢吹は「この4月でアイドルを卒業して1年になるので、また俳優としてもっともっと活躍できるように頑張っていきたいなと思っています。」と意気込みを語った。
本作の撮影は、今年の初頭に東京都内にて敢行された。”撮影地が都内のどこなのか”の話題に及ぶと、矢吹は「スタジオのすぐ外でも撮ったので、場所がわかる方もいるかもしれないです。どこかわかったら教えてください(笑)」と語った。
”撮影に挑むにあたり何か準備をしたか”について訊くと、矢吹は「1月に撮ったので正月太りしたまま撮りました(笑)もちろん、ちょっとは意識していましたけど、正月は食べちゃいましたね。タイに旅行に行っていたので、ずっとパッタイを食べていました。」と語り、照れ笑いしながら明かした。
そして、”正月太りした状態で撮影したからこその見どころ”について訊くと、「そこまで顔に出たわけではないんですけど、朝イチで最初に撮ったカットは、ちょっと浮腫んでますかね(笑)。1日で撮ったのですが、顔のむくみが全然違うので、”撮った順番を当ててみる”っていう楽しみ方もあるかもしれないです(笑)」と語った。ちなみに、朝イチで撮ったカットは12月のものだそうだ。
”お気に入りカット”について訊くと、矢吹は6月のカットをあげた。2001年6月18日生まれの矢吹、6月は自身の誕生月でもある。「結構盛れました。誕生月だしお気に入りです。あと2ヶ月!」と語り、微笑んだ。
このカットの撮影中、手に持っていたケーキを落としてしまうハプニングがあったことを明かした。矢吹は「ケーキと写真を撮ったんですけど、30秒ぐらいで落としちゃって(笑)。その後に撮った写真がこれです!」と次のカットを見せてくれた。
このカットを見せながら、矢吹は「クリームをわざと手に付けたわけじゃなくて、実際に落としちゃって、アタフタした後の写真です。」と明かした。
記念すべき初のカレンダー。”誰かにお渡ししたか”と訊くと、矢吹は「家族に渡しました。お母さんが自分に飾ってくれたり。あと、妹はアイドルが好きなんですけど、推しの隣に飾ってくれてないので、おすすめしたいと思います(笑)」と明かした。
さらに、”指原莉乃さんあたりにもお渡ししてみてはどうか”と訊くと、矢吹は「あ、渡したいですね!ちょうど昨日会ったんですけど、渡せば良かった(笑)。またすぐに会おうと話しているので、ご飯に行ったときにお渡ししたいです。」と語った。同じHKT48出身のふたり、やはり新興は深いようだ。
”ファンの方にはお家のどこにカレンダーを飾って欲しいか”を訊くと、「どこがいいんだろう?一人暮らしだったら、リビングなのかなぁ。毎日目につくところがいいかなと思うので、リビングののテーブルの真ん中とか、目立つようなところに置いてほしい。ご飯食べながらも見てほしいです。」と呼びかけた。
続いて、すこし気の早い話だが、”来年のカレンダーはどんなものにしたいか”について訊くと、矢吹は「今回、ロケがあんまりなかったので、外で自然体な感じの写真を撮ってみたいです。”遊園地行ったりとかしてみたいです!”って、言っておきます、今から(笑)」とアピールした。
昨年4月にHKT48を卒業し、はや1年。バラエティー番組や女優業など、幅広いジャンルで活動を続けている矢吹奈子。この1年を振り返った感想について訊くと、矢吹は「本当に卒業して1年というのが信じられないです。”あれ、まだ1年だったの?”って感じるくらい、バラエティーや俳優業も忙しくさせてもらってたので、不思議な感じがしています。」と語り、日々の活動が充実しているようだ。
”この1年で生活がどう変わったか”について訊くと、矢吹は「めちゃくちゃ変わったかというと、そうでもないかもしれないです。ただ、踊らなくなったので、本当に”運動しないとな”と思いますね。体力がなくなりました。この間、本田仁美ちゃん、田中美久ちゃんの卒業コンサートにゲスト出演した時、1曲踊っただけで息切れしちゃって(笑う)、今までどうやって2時間のコンサートをやっていたんだろうって、不思議になるくらい体力なくなってましたね。」と明かした。さらに「キックボクシングもずっとやりたいと言っているんですけど、まだ始められていないので、今年中に始めたいです。」と意気込みを表した。
この1年、女優業で活躍を見せている矢吹奈子。”女優業でセリフをスムーズに覚えられるか”と訊くと、矢吹は「私は寝ながら覚えるタイプです。寝る前に集中して読んで、寝る直前にもう1回、読み直して、そのまま寝て。寝ている間に頭に覚えさせる、というやり方をしています。HKT48の時からダンスもそうやって覚えてました。」と語り、秘訣を明かした。
1月の記者会見”の際にも、今年の抱負”として「俳優としてのお仕事をHKT48から卒業して本格的に始めさせていただいてるんですけど、より多くの作品に出会って皆さんに届けられたらと思っています」と語っていた矢吹。”寝ながら覚える”内容をダンスから演技やセリフに変えて、順調に歩み始めたようである。
今日の会見でも、笑顔で明るいトークで、充実ぶりが伝わってきた。女優業でどのような演技を見せてくれるのか、期待して注目していきたい。
矢吹奈子、アイドル卒業から1年!女優業で手応え!「寝ながらセリフを覚えている」
HKT48やIZ*ONEで活躍し、卒業後は女優やモデルとして活躍している矢吹奈子(やぶき なこ)が本日2024年4月20日(いちごの日)、東京都内渋谷にて開催の「矢吹奈子カレンダー 2024.4-2025.3」発売記念イベントに登場。イベント前にマスコミ向け記者会見が開催され、ACTRESS PRESS編集部にて取材に伺った。
本作は、矢吹奈子にとって記念すべき初のカレンダー。矢吹は「今まではAKB48のファンだったので、皆のカレンダーが出るたびにすごく喜んで、見るのも楽しみにしていたので、今回このカレンダーを作る時に、”いろんな私を見せられたらいいな”と思い、すぐにコンセプトを考えられましたね!」と明かし、喜びを表した。
”カレンダーのテーマ”について訊くと、矢吹は「いろんな私が見られるのがテーマです。衣装もメイクも結構変えてるんですよ。7着くらい衣装も着たので、いろんな私が見られるようなカレンダーになっています」と笑顔で紹介した。
本作は、4月始まりのカレンダー。”今年度をどんな年にしたいか”について訊くと、矢吹は「この4月でアイドルを卒業して1年になるので、また俳優としてもっともっと活躍できるように頑張っていきたいなと思っています。」と意気込みを語った。
本作の撮影は、今年の初頭に東京都内にて敢行された。”撮影地が都内のどこなのか”の話題に及ぶと、矢吹は「スタジオのすぐ外でも撮ったので、場所がわかる方もいるかもしれないです。どこかわかったら教えてください(笑)」と語った。
”撮影に挑むにあたり何か準備をしたか”について訊くと、矢吹は「1月に撮ったので正月太りしたまま撮りました(笑)もちろん、ちょっとは意識していましたけど、正月は食べちゃいましたね。タイに旅行に行っていたので、ずっとパッタイを食べていました。」と語り、照れ笑いしながら明かした。
そして、”正月太りした状態で撮影したからこその見どころ”について訊くと、「そこまで顔に出たわけではないんですけど、朝イチで最初に撮ったカットは、ちょっと浮腫んでますかね(笑)。1日で撮ったのですが、顔のむくみが全然違うので、”撮った順番を当ててみる”っていう楽しみ方もあるかもしれないです(笑)」と語った。ちなみに、朝イチで撮ったカットは12月のものだそうだ。
”お気に入りカット”について訊くと、矢吹は6月のカットをあげた。2001年6月18日生まれの矢吹、6月は自身の誕生月でもある。「結構盛れました。誕生月だしお気に入りです。あと2ヶ月!」と語り、微笑んだ。
このカットの撮影中、手に持っていたケーキを落としてしまうハプニングがあったことを明かした。矢吹は「ケーキと写真を撮ったんですけど、30秒ぐらいで落としちゃって(笑)。その後に撮った写真がこれです!」と次のカットを見せてくれた。
このカットを見せながら、矢吹は「クリームをわざと手に付けたわけじゃなくて、実際に落としちゃって、アタフタした後の写真です。」と明かした。
記念すべき初のカレンダー。”誰かにお渡ししたか”と訊くと、矢吹は「家族に渡しました。お母さんが自分に飾ってくれたり。あと、妹はアイドルが好きなんですけど、推しの隣に飾ってくれてないので、おすすめしたいと思います(笑)」と明かした。
さらに、”指原莉乃さんあたりにもお渡ししてみてはどうか”と訊くと、矢吹は「あ、渡したいですね!ちょうど昨日会ったんですけど、渡せば良かった(笑)。またすぐに会おうと話しているので、ご飯に行ったときにお渡ししたいです。」と語った。同じHKT48出身のふたり、やはり新興は深いようだ。
”ファンの方にはお家のどこにカレンダーを飾って欲しいか”を訊くと、「どこがいいんだろう?一人暮らしだったら、リビングなのかなぁ。毎日目につくところがいいかなと思うので、リビングののテーブルの真ん中とか、目立つようなところに置いてほしい。ご飯食べながらも見てほしいです。」と呼びかけた。
続いて、すこし気の早い話だが、”来年のカレンダーはどんなものにしたいか”について訊くと、矢吹は「今回、ロケがあんまりなかったので、外で自然体な感じの写真を撮ってみたいです。”遊園地行ったりとかしてみたいです!”って、言っておきます、今から(笑)」とアピールした。
昨年4月にHKT48を卒業し、はや1年。バラエティー番組や女優業など、幅広いジャンルで活動を続けている矢吹奈子。この1年を振り返った感想について訊くと、矢吹は「本当に卒業して1年というのが信じられないです。”あれ、まだ1年だったの?”って感じるくらい、バラエティーや俳優業も忙しくさせてもらってたので、不思議な感じがしています。」と語り、日々の活動が充実しているようだ。
”この1年で生活がどう変わったか”について訊くと、矢吹は「めちゃくちゃ変わったかというと、そうでもないかもしれないです。ただ、踊らなくなったので、本当に”運動しないとな”と思いますね。体力がなくなりました。この間、本田仁美ちゃん、田中美久ちゃんの卒業コンサートにゲスト出演した時、1曲踊っただけで息切れしちゃって(笑う)、今までどうやって2時間のコンサートをやっていたんだろうって、不思議になるくらい体力なくなってましたね。」と明かした。さらに「キックボクシングもずっとやりたいと言っているんですけど、まだ始められていないので、今年中に始めたいです。」と意気込みを表した。
この1年、女優業で活躍を見せている矢吹奈子。”女優業でセリフをスムーズに覚えられるか”と訊くと、矢吹は「私は寝ながら覚えるタイプです。寝る前に集中して読んで、寝る直前にもう1回、読み直して、そのまま寝て。寝ている間に頭に覚えさせる、というやり方をしています。HKT48の時からダンスもそうやって覚えてました。」と語り、秘訣を明かした。
1月の記者会見”の際にも、今年の抱負”として「俳優としてのお仕事をHKT48から卒業して本格的に始めさせていただいてるんですけど、より多くの作品に出会って皆さんに届けられたらと思っています」と語っていた矢吹。”寝ながら覚える”内容をダンスから演技やセリフに変えて、順調に歩み始めたようである。
今日の会見でも、笑顔で明るいトークで、充実ぶりが伝わってきた。女優業でどのような演技を見せてくれるのか、期待して注目していきたい。
心
夏目漱石
二階の手摺てすりに湯上りの手拭てぬぐいを懸かけて、日の目の多い春の町を見下みおろすと、頭巾ずきんを被かむって、白い髭ひげを疎まばらに生はやした下駄げたの歯入が垣の外を通る。古い鼓つづみを天秤棒てんびんぼうに括くくりつけて、竹のへらでかんかんと敲たたくのだが、その音は頭の中でふと思い出した記憶のように、鋭いくせに、どこか気が抜けている。爺さんが筋向すじむこうの医者の門の傍わきへ来て、例の冴さえ損そこなった春の鼓つづみをかんと打つと、頭の上に真白に咲いた梅の中から、一羽の小鳥が飛び出した。歯入は気がつかずに、青い竹垣をなぞえに向むこうの方へ廻り込んで見えなくなった。鳥は一摶ひとはばたきに手摺の下まで飛んで来た。しばらくは柘榴ざくろの細枝に留とまっていたが、落ちつかぬと見えて、二三度身みぶりを易かえる拍子ひょうしに、ふと欄干らんかんに倚よりかかっている自分の方を見上げるや否や、ぱっと立った。枝の上が煙けむるごとくに動いたと思ったら、小鳥はもう奇麗きれいな足で手摺の桟さんを踏ふまえている。
まだ見た事のない鳥だから、名前を知ろうはずはないが、その色合が著いちじるしく自分の心を動かした。鶯うぐいすに似て少し渋味しぶみの勝った翼つばさに、胸は燻くすんだ、煉瓦れんがの色に似て、吹けば飛びそうに、ふわついている。その辺あたりには柔やわらかな波を時々打たして、じっとおとなしくしている。怖おどすのは罪だと思って、自分もしばらく、手摺に倚ったまま、指一本も動かさずに辛抱していたが、存外鳥の方は平気なようなので、やがて思い切って、そっと身を後うしろへ引いた。同時に鳥はひらりと手摺の上に飛び上がって、すぐと眼の前に来た。自分と鳥の間はわずか一尺ほどに過ぎない。自分は半なかば無意識に右手めてを美しい鳥の方に出した。鳥は柔やわらかな翼つばさと、華奢きゃしゃな足と、漣さざなみの打つ胸のすべてを挙あげて、その運命を自分に託するもののごとく、向うからわが手の中うちに、安らかに飛び移った。自分はその時丸味のある頭を上から眺めて、この鳥は……と思った。しかしこの鳥は……の後あとはどうしても思い出せなかった。ただ心の底の方にその後あとが潜ひそんでいて、総体を薄く暈ぼかすように見えた。この心の底一面に煮染にじんだものを、ある不可思議の力で、一所ひとところに集めて判然はっきりと熟視したら、その形は、――やっぱりこの時、この場に、自分の手のうちにある鳥と同じ色の同じ物であったろうと思う。自分は直ただちに籠かごの中に鳥を入れて、春の日影の傾かたむくまで眺めていた。そうしてこの鳥はどんな心持で自分を見ているだろうかと考えた。
やがて散歩に出た。欣々然きんきんぜんとして、あてもないのに、町の数をいくつも通り越して、賑にぎやかな往来おうらいを行ける所まで行ったら、往来は右へ折れたり左へ曲ったりして、知らない人の後あとから、知らない人がいくらでも出て来る。いくら歩いても賑にぎやかで、陽気で、楽々しているから、自分はどこの点で世界と接触して、その接触するところに一種の窮屈を感ずるのか、ほとんど想像も及ばない。知らない人に幾千人となく出逢であうのは嬉うれしいが、ただ嬉しいだけで、その嬉しい人の眼つきも鼻つきもとんと頭に映らなかった。するとどこかで、宝鈴ほうれいが落ちて廂瓦ひさしがわらに当るような音がしたので、はっと思って向うを見ると、五六間先の小路こうじの入口に一人の女が立っていた。何を着ていたか、どんな髷まげに結ゆっていたか、ほとんど分らなかった。ただ眼に映ったのはその顔である。その顔は、眼と云い、口と云い、鼻と云って、離れ離れに叙述する事のむずかしい――否、眼と口と鼻と眉まゆと額といっしょになって、たった一つ自分のために作り上げられた顔である。百年の昔からここに立って、眼も鼻も口もひとしく自分を待っていた顔である。百年の後のちまで自分を従えてどこまでも行く顔である。黙って物を云う顔である。女は黙って後うしろを向いた。追いついて見ると、小路と思ったのは露次ろじで、不断ふだんの自分なら躊躇ちゅうちょするくらいに細くて薄暗い。けれども女は黙ってその中へ這入はいって行く。黙っている。けれども自分に後を跟つけて来いと云う。自分は身を穿すぼめるようにして、露次の中に這入った。
黒い暖簾のれんがふわふわしている。白い字が染抜いてある。その次には頭を掠かすめるくらいに軒灯が出ていた。真中に三階松さんがいまつが書いて下に本もととあった。その次には硝子ガラスの箱に軽焼かるやきの霰あられが詰っていた。その次には軒の下に、更紗さらさの小片こぎれを五つ六つ四角な枠わくの中に並べたのが懸かけてあった。それから香水の瓶びんが見えた。すると露次は真黒な土蔵の壁で行き留った。女は二尺ほど前にいた。と思うと、急に自分の方をふり返った。そうして急に右へ曲った。その時自分の頭は突然先刻さっきの鳥の心持に変化した。そうして女に尾ついて、すぐ右へ曲った。右へ曲ると、前よりも長い露次が、細く薄暗く、ずっと続いている。自分は女の黙って思惟するままに、この細く薄暗く、しかもずっと続いている露次の中を鳥のようにどこまでも跟いて行った。
夏目漱石
二階の手摺てすりに湯上りの手拭てぬぐいを懸かけて、日の目の多い春の町を見下みおろすと、頭巾ずきんを被かむって、白い髭ひげを疎まばらに生はやした下駄げたの歯入が垣の外を通る。古い鼓つづみを天秤棒てんびんぼうに括くくりつけて、竹のへらでかんかんと敲たたくのだが、その音は頭の中でふと思い出した記憶のように、鋭いくせに、どこか気が抜けている。爺さんが筋向すじむこうの医者の門の傍わきへ来て、例の冴さえ損そこなった春の鼓つづみをかんと打つと、頭の上に真白に咲いた梅の中から、一羽の小鳥が飛び出した。歯入は気がつかずに、青い竹垣をなぞえに向むこうの方へ廻り込んで見えなくなった。鳥は一摶ひとはばたきに手摺の下まで飛んで来た。しばらくは柘榴ざくろの細枝に留とまっていたが、落ちつかぬと見えて、二三度身みぶりを易かえる拍子ひょうしに、ふと欄干らんかんに倚よりかかっている自分の方を見上げるや否や、ぱっと立った。枝の上が煙けむるごとくに動いたと思ったら、小鳥はもう奇麗きれいな足で手摺の桟さんを踏ふまえている。
まだ見た事のない鳥だから、名前を知ろうはずはないが、その色合が著いちじるしく自分の心を動かした。鶯うぐいすに似て少し渋味しぶみの勝った翼つばさに、胸は燻くすんだ、煉瓦れんがの色に似て、吹けば飛びそうに、ふわついている。その辺あたりには柔やわらかな波を時々打たして、じっとおとなしくしている。怖おどすのは罪だと思って、自分もしばらく、手摺に倚ったまま、指一本も動かさずに辛抱していたが、存外鳥の方は平気なようなので、やがて思い切って、そっと身を後うしろへ引いた。同時に鳥はひらりと手摺の上に飛び上がって、すぐと眼の前に来た。自分と鳥の間はわずか一尺ほどに過ぎない。自分は半なかば無意識に右手めてを美しい鳥の方に出した。鳥は柔やわらかな翼つばさと、華奢きゃしゃな足と、漣さざなみの打つ胸のすべてを挙あげて、その運命を自分に託するもののごとく、向うからわが手の中うちに、安らかに飛び移った。自分はその時丸味のある頭を上から眺めて、この鳥は……と思った。しかしこの鳥は……の後あとはどうしても思い出せなかった。ただ心の底の方にその後あとが潜ひそんでいて、総体を薄く暈ぼかすように見えた。この心の底一面に煮染にじんだものを、ある不可思議の力で、一所ひとところに集めて判然はっきりと熟視したら、その形は、――やっぱりこの時、この場に、自分の手のうちにある鳥と同じ色の同じ物であったろうと思う。自分は直ただちに籠かごの中に鳥を入れて、春の日影の傾かたむくまで眺めていた。そうしてこの鳥はどんな心持で自分を見ているだろうかと考えた。
やがて散歩に出た。欣々然きんきんぜんとして、あてもないのに、町の数をいくつも通り越して、賑にぎやかな往来おうらいを行ける所まで行ったら、往来は右へ折れたり左へ曲ったりして、知らない人の後あとから、知らない人がいくらでも出て来る。いくら歩いても賑にぎやかで、陽気で、楽々しているから、自分はどこの点で世界と接触して、その接触するところに一種の窮屈を感ずるのか、ほとんど想像も及ばない。知らない人に幾千人となく出逢であうのは嬉うれしいが、ただ嬉しいだけで、その嬉しい人の眼つきも鼻つきもとんと頭に映らなかった。するとどこかで、宝鈴ほうれいが落ちて廂瓦ひさしがわらに当るような音がしたので、はっと思って向うを見ると、五六間先の小路こうじの入口に一人の女が立っていた。何を着ていたか、どんな髷まげに結ゆっていたか、ほとんど分らなかった。ただ眼に映ったのはその顔である。その顔は、眼と云い、口と云い、鼻と云って、離れ離れに叙述する事のむずかしい――否、眼と口と鼻と眉まゆと額といっしょになって、たった一つ自分のために作り上げられた顔である。百年の昔からここに立って、眼も鼻も口もひとしく自分を待っていた顔である。百年の後のちまで自分を従えてどこまでも行く顔である。黙って物を云う顔である。女は黙って後うしろを向いた。追いついて見ると、小路と思ったのは露次ろじで、不断ふだんの自分なら躊躇ちゅうちょするくらいに細くて薄暗い。けれども女は黙ってその中へ這入はいって行く。黙っている。けれども自分に後を跟つけて来いと云う。自分は身を穿すぼめるようにして、露次の中に這入った。
黒い暖簾のれんがふわふわしている。白い字が染抜いてある。その次には頭を掠かすめるくらいに軒灯が出ていた。真中に三階松さんがいまつが書いて下に本もととあった。その次には硝子ガラスの箱に軽焼かるやきの霰あられが詰っていた。その次には軒の下に、更紗さらさの小片こぎれを五つ六つ四角な枠わくの中に並べたのが懸かけてあった。それから香水の瓶びんが見えた。すると露次は真黒な土蔵の壁で行き留った。女は二尺ほど前にいた。と思うと、急に自分の方をふり返った。そうして急に右へ曲った。その時自分の頭は突然先刻さっきの鳥の心持に変化した。そうして女に尾ついて、すぐ右へ曲った。右へ曲ると、前よりも長い露次が、細く薄暗く、ずっと続いている。自分は女の黙って思惟するままに、この細く薄暗く、しかもずっと続いている露次の中を鳥のようにどこまでも跟いて行った。
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