「人の声が恋しい」大半が高齢者の孤立集落 家族5人車中泊も…石川24地区で孤立状態
最大震度7の地震が襲った石川県では、今も24地区で3300人以上が孤立状態にあります。輪島市に14地区、珠洲市に7地区、能登町に2地区あるなか、番組は穴水町にある住民のほとんどが高齢者の孤立集落を取材しました。
■集落「麦ケ浦」へ…一本道が途中で寸断
行く手を遮る岩石を慎重によけながら険しい崖を登っていく隊員たち。石川県珠洲市の孤立集落の支援に向かう、陸上自衛隊の映像です。
石川県内では、至る所で道路が寸断され、孤立集落が生まれています。
番組が向かったのは、地震で大きな被害を受けた穴水町の南部。国道249号を離れ、海岸線沿いの一本道を走れば、「麦ケ浦」という集落に行けるはずなのですが、一本道が途中で寸断していました。
業者
「この先に行っても、油圧ショベルがあってダメ。(車両は)通られんわ」
現在、復旧工事が行われていますが、まだ完了していないため、車での通行はできないというのです。そのため、番組スタッフは車を降り、徒歩で集落へと向かいます。
道路の右側が崩れ、海面と接してしまっています。
工事関係者の許可をもらい、道路脇を通って、およそ1キロほど進むと集落が見えてきました。
■鳥居が真っ二つに…残る爪痕
地震の前までは、20人以上が暮らしていたという集落。そこには、地震の大きな爪痕が残されていました。
建物が大きく傾いていて、元々どういう建物だったのか分からないほどに崩れてしまっています。倒壊した家屋の上に雪が降り積もっています。
別の場所では、鳥居が真ん中から割れてしまって右側のものは少し回転するような形になってしまっています。いかに地震の揺れが大きかったのかを物語っています。
出会った住民に話を聞きました。
集落の住民
「(Q.鳥居は?)地震で壊れた」
「(Q.真っ二つに?)そうですね。鳥居の上のはりが落ちている」
鳥居のすぐそばの用水路では、洗い物をする女性がいました。
集落の住民(74)
「水も電気も全部だめ」
集落には水も電気も復旧していないと話す74歳の女性。自宅は倒壊せずに済みましたが、今後も地震が怖いため、寝泊まりはしていないといいます。
集落の住民
「家族5人いて、みんな車で寝ています。家がいつ潰れるか分からないので」
79歳の男性は、地震で作業場が崩れて屋根の下敷きになりましたが、幸いにも近くにいた釣り人に助けられました。
集落の住民
「(Q.体は大丈夫ですか?)大丈夫。骨は折れてないし、打ち身だけ」
「(Q.腰とか?)体全体」
「(Q.今は車中泊?)うん」
「(Q.腰とか痛いなかで車中泊というのは?)ちょっときついね。みんな親戚の方に避難しているけど、俺は(親戚が)おらんしね。どうしたら良いか分からん。今の状態じゃ何も考えられん」
落ちてきた瓦によってフロントガラスにひびが入った車。その車内で寝泊まりを続けている住民もいました。
■一人暮らしの83歳女性「人の声が恋しい」
食料などの物資は、集落に少しずつ届き始めていますが、住民たちのストレスを抱えながらの生活は続いています。
男性
「お母さん、どうした?」
女性
「あんたの声、午前中と午後と聞いてなくて」
70歳の男性の家を訪ねてきたのは、近所に住む一人暮らしの83歳の女性です。
集落の住民
「話の声が恋しくてね、こんな思いしたことない。普段は何げなく人と会っているけど恐ろしい。身も心も震え上がるような目にあうと、人の話し声が頼りに、そちらの方に自然と足が向いてね。話を聞いたり、一緒にうなずくと、安らぎになるから」
女性
「ほんならね、お父さん。お母さんは大丈夫?」
男性
「ずっと寝てる」
女性
「良かった。寝かしとけ。これ、一本飲んでね」
男性
「なんか持ってきた?ごちそうさん」
地元のつながりを失いたくないという思いで避難せず、孤立した集落にとどまり続けている一部の住民。しかし、今後のことを考えると、大きな不安に襲われるといいます。
細川次郎さん(70)
「避難した人とも話をするけど、この集落にいられるかなと。ここもいない、裏もいない、あそこの家もいない。この裏に2軒あるけどいない。ここもいない。隣もいない。その隣は燃えていない。この辺がこの地区の中心だったんですけど、振り返ってみたら私一人になりそうですね」
石川県内では8日時点で、こうした集落などで3345人が孤立状態にあるということで、県などは道路の復旧作業を急いでいます。
(「グッド!モーニング」2024年1月9日放送分より)
最大震度7の地震が襲った石川県では、今も24地区で3300人以上が孤立状態にあります。輪島市に14地区、珠洲市に7地区、能登町に2地区あるなか、番組は穴水町にある住民のほとんどが高齢者の孤立集落を取材しました。
■集落「麦ケ浦」へ…一本道が途中で寸断
行く手を遮る岩石を慎重によけながら険しい崖を登っていく隊員たち。石川県珠洲市の孤立集落の支援に向かう、陸上自衛隊の映像です。
石川県内では、至る所で道路が寸断され、孤立集落が生まれています。
番組が向かったのは、地震で大きな被害を受けた穴水町の南部。国道249号を離れ、海岸線沿いの一本道を走れば、「麦ケ浦」という集落に行けるはずなのですが、一本道が途中で寸断していました。
業者
「この先に行っても、油圧ショベルがあってダメ。(車両は)通られんわ」
現在、復旧工事が行われていますが、まだ完了していないため、車での通行はできないというのです。そのため、番組スタッフは車を降り、徒歩で集落へと向かいます。
道路の右側が崩れ、海面と接してしまっています。
工事関係者の許可をもらい、道路脇を通って、およそ1キロほど進むと集落が見えてきました。
■鳥居が真っ二つに…残る爪痕
地震の前までは、20人以上が暮らしていたという集落。そこには、地震の大きな爪痕が残されていました。
建物が大きく傾いていて、元々どういう建物だったのか分からないほどに崩れてしまっています。倒壊した家屋の上に雪が降り積もっています。
別の場所では、鳥居が真ん中から割れてしまって右側のものは少し回転するような形になってしまっています。いかに地震の揺れが大きかったのかを物語っています。
出会った住民に話を聞きました。
集落の住民
「(Q.鳥居は?)地震で壊れた」
「(Q.真っ二つに?)そうですね。鳥居の上のはりが落ちている」
鳥居のすぐそばの用水路では、洗い物をする女性がいました。
集落の住民(74)
「水も電気も全部だめ」
集落には水も電気も復旧していないと話す74歳の女性。自宅は倒壊せずに済みましたが、今後も地震が怖いため、寝泊まりはしていないといいます。
集落の住民
「家族5人いて、みんな車で寝ています。家がいつ潰れるか分からないので」
79歳の男性は、地震で作業場が崩れて屋根の下敷きになりましたが、幸いにも近くにいた釣り人に助けられました。
集落の住民
「(Q.体は大丈夫ですか?)大丈夫。骨は折れてないし、打ち身だけ」
「(Q.腰とか?)体全体」
「(Q.今は車中泊?)うん」
「(Q.腰とか痛いなかで車中泊というのは?)ちょっときついね。みんな親戚の方に避難しているけど、俺は(親戚が)おらんしね。どうしたら良いか分からん。今の状態じゃ何も考えられん」
落ちてきた瓦によってフロントガラスにひびが入った車。その車内で寝泊まりを続けている住民もいました。
■一人暮らしの83歳女性「人の声が恋しい」
食料などの物資は、集落に少しずつ届き始めていますが、住民たちのストレスを抱えながらの生活は続いています。
男性
「お母さん、どうした?」
女性
「あんたの声、午前中と午後と聞いてなくて」
70歳の男性の家を訪ねてきたのは、近所に住む一人暮らしの83歳の女性です。
集落の住民
「話の声が恋しくてね、こんな思いしたことない。普段は何げなく人と会っているけど恐ろしい。身も心も震え上がるような目にあうと、人の話し声が頼りに、そちらの方に自然と足が向いてね。話を聞いたり、一緒にうなずくと、安らぎになるから」
女性
「ほんならね、お父さん。お母さんは大丈夫?」
男性
「ずっと寝てる」
女性
「良かった。寝かしとけ。これ、一本飲んでね」
男性
「なんか持ってきた?ごちそうさん」
地元のつながりを失いたくないという思いで避難せず、孤立した集落にとどまり続けている一部の住民。しかし、今後のことを考えると、大きな不安に襲われるといいます。
細川次郎さん(70)
「避難した人とも話をするけど、この集落にいられるかなと。ここもいない、裏もいない、あそこの家もいない。この裏に2軒あるけどいない。ここもいない。隣もいない。その隣は燃えていない。この辺がこの地区の中心だったんですけど、振り返ってみたら私一人になりそうですね」
石川県内では8日時点で、こうした集落などで3345人が孤立状態にあるということで、県などは道路の復旧作業を急いでいます。
(「グッド!モーニング」2024年1月9日放送分より)
孤立状態 少なくとも24地区 3300人 要支援の集落多数
2024年1月8日 20時29分
石川県によりますと、8日午後2時現在、能登地方の4つの市と町の少なくとも24の地区およそ3300人が道路が通れなくなるなどして、依然として孤立状態になっているということです。
孤立状態になっている地区です。
▽輪島市の
▼大屋地区の182人、▼鵠巣地区の729人、▼町野地区の104人、▼南志見地区の222人、▼西保地区の814人、▼仁岸地区の7人、▼小山地区の26人、▼諸岡地区の61人、▼上河内地区の7人、▼小石地区の8人、▼本郷地区の3人、▼浦上地区の303人、▼七浦地区の351人、それに人数はわかっていませんが▼河原田地区など。
▽珠洲市の
▼真浦町の4人、▼清水町の15人、▼仁江町の43人、▼片岩町の37人、▼長橋町の50人、▼大谷町の346人のほか、人数はわかっていませんが▼宝立町大町など。
▽穴水町の
▼麦ケ浦地区の20人。
▽能登町の
▼水滝地区の5人、▼柳田信部地区の8人など。
県内であわせて24地区、3345人に上ります。
このほかに孤立状態は解消されたものの、道路の状態などが不安定だとして引き続き支援が必要な「要支援集落」が多くあるということです。
寒さ厳しく 灯油や毛布も不足
8日朝は気温が氷点下となるなど、寒さが厳しさを増していて、避難所で暖を取るために使っているストーブの灯油や毛布などについても不足しているということです。
また、8日朝にかけて雪が20センチほど降り積もり、地震の影響で道路にできたひびや隆起した部分が雪に覆われて見えなくなり、安全に歩ける場所が分からなかったということです。
飲み水限られ 煮沸して
避難所ではトイレに使う水は近くの川からバケツでくんできて使っているということですが、飲み水が限られるため、湧き水を煮沸して使うこともあるということです。
高齢者のなかには介護が必要な人もいますが、地区には医療従事者がいないため、体調が悪化する人が出てこないか不安を募らせています。
山下さんは「けさは雪が積もってどこを歩けばよいか分からず、足跡や車のタイヤの跡を頼りに探りながら移動したため、かなり怖い思いをしました。地震から1週間がたつので避難所や自宅にいる人、車中泊の人たちにも徐々に疲れが見え始めています。地域のみんなで頑張ってギリギリの中で過ごしているので、少しでも状況が良くなってほしいです」と訴えていました。
2024年1月8日 20時29分
石川県によりますと、8日午後2時現在、能登地方の4つの市と町の少なくとも24の地区およそ3300人が道路が通れなくなるなどして、依然として孤立状態になっているということです。
孤立状態になっている地区です。
▽輪島市の
▼大屋地区の182人、▼鵠巣地区の729人、▼町野地区の104人、▼南志見地区の222人、▼西保地区の814人、▼仁岸地区の7人、▼小山地区の26人、▼諸岡地区の61人、▼上河内地区の7人、▼小石地区の8人、▼本郷地区の3人、▼浦上地区の303人、▼七浦地区の351人、それに人数はわかっていませんが▼河原田地区など。
▽珠洲市の
▼真浦町の4人、▼清水町の15人、▼仁江町の43人、▼片岩町の37人、▼長橋町の50人、▼大谷町の346人のほか、人数はわかっていませんが▼宝立町大町など。
▽穴水町の
▼麦ケ浦地区の20人。
▽能登町の
▼水滝地区の5人、▼柳田信部地区の8人など。
県内であわせて24地区、3345人に上ります。
このほかに孤立状態は解消されたものの、道路の状態などが不安定だとして引き続き支援が必要な「要支援集落」が多くあるということです。
寒さ厳しく 灯油や毛布も不足
8日朝は気温が氷点下となるなど、寒さが厳しさを増していて、避難所で暖を取るために使っているストーブの灯油や毛布などについても不足しているということです。
また、8日朝にかけて雪が20センチほど降り積もり、地震の影響で道路にできたひびや隆起した部分が雪に覆われて見えなくなり、安全に歩ける場所が分からなかったということです。
飲み水限られ 煮沸して
避難所ではトイレに使う水は近くの川からバケツでくんできて使っているということですが、飲み水が限られるため、湧き水を煮沸して使うこともあるということです。
高齢者のなかには介護が必要な人もいますが、地区には医療従事者がいないため、体調が悪化する人が出てこないか不安を募らせています。
山下さんは「けさは雪が積もってどこを歩けばよいか分からず、足跡や車のタイヤの跡を頼りに探りながら移動したため、かなり怖い思いをしました。地震から1週間がたつので避難所や自宅にいる人、車中泊の人たちにも徐々に疲れが見え始めています。地域のみんなで頑張ってギリギリの中で過ごしているので、少しでも状況が良くなってほしいです」と訴えていました。
中村勘太郎、中村長三郎 祖父・中村勘三郎さん追善興行へ抱負 勘太郎「動く時はビシッと動いて、止まる時は止まる」 https://t.cn/A6jvqRpk
歌舞伎俳優・中村勘九郎(42)、女優・前田愛(40)夫妻の長男・中村勘太郎(12)、次男・中村長三郎(10)がこのほど、祖父・中村勘三郎さん(2012年死去、享年57)の十三回忌追善興行として行われる「猿若祭二月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座、2月2~26日)の抱負を語った。2月の歌舞伎座では、勘太郎は「猿若江戸の初櫓(はつやぐら)」で猿若を初役で勤める。初代中村勘三郎が江戸で芝居小屋建立を幕府から認めてもらうまでを描いた中村屋ゆかりの舞踊劇。「プレッシャーを感じます。稽古は大変ですが、動く時はビシッと動いて、止まる時は止まる、ということを意識して頑張りたい」と気を引き締めた。長三郎は中村屋に欠かせない舞踊の大曲「連獅子」の仔獅子役に初めて挑む。「大役という感じがして圧がある。めちゃくちゃこわい」と不安をにじませつつ、「毛を振るところ、谷に落ちるところ、とにかく良いところを見てほしいです」。親獅子役の父・勘九郎は「長三郎はファニーな男なので、火の玉のような仔獅子を見せてくれると思います」と期待を寄せている。中学1年生となり、言葉を選びながら慎重に語る勘太郎と、思ったことを素直に口にする自由奔放な小学4年生の長三郎。勘三郎さんは勘太郎が1歳の時に他界しているため、2人とも祖父の記憶はないが、王道であり、革新的、何より観客を楽しませる中村屋のスピリットを確かに受け継いでいる。追善興行では、天国の勘三郎さんに成長ぶりを見せつける。
歌舞伎俳優・中村勘九郎(42)、女優・前田愛(40)夫妻の長男・中村勘太郎(12)、次男・中村長三郎(10)がこのほど、祖父・中村勘三郎さん(2012年死去、享年57)の十三回忌追善興行として行われる「猿若祭二月大歌舞伎」(東京・歌舞伎座、2月2~26日)の抱負を語った。2月の歌舞伎座では、勘太郎は「猿若江戸の初櫓(はつやぐら)」で猿若を初役で勤める。初代中村勘三郎が江戸で芝居小屋建立を幕府から認めてもらうまでを描いた中村屋ゆかりの舞踊劇。「プレッシャーを感じます。稽古は大変ですが、動く時はビシッと動いて、止まる時は止まる、ということを意識して頑張りたい」と気を引き締めた。長三郎は中村屋に欠かせない舞踊の大曲「連獅子」の仔獅子役に初めて挑む。「大役という感じがして圧がある。めちゃくちゃこわい」と不安をにじませつつ、「毛を振るところ、谷に落ちるところ、とにかく良いところを見てほしいです」。親獅子役の父・勘九郎は「長三郎はファニーな男なので、火の玉のような仔獅子を見せてくれると思います」と期待を寄せている。中学1年生となり、言葉を選びながら慎重に語る勘太郎と、思ったことを素直に口にする自由奔放な小学4年生の長三郎。勘三郎さんは勘太郎が1歳の時に他界しているため、2人とも祖父の記憶はないが、王道であり、革新的、何より観客を楽しませる中村屋のスピリットを確かに受け継いでいる。追善興行では、天国の勘三郎さんに成長ぶりを見せつける。
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