快挙の立役者はMVP石川祐希! ミラノが史上最大のジャイアントキリング!! シーズン無敗の優勝候補筆頭を撃破する番狂わせで初のセリエA 4強入り!
THE DIGEST編集部
2023.04.11
現地時間4月10日、バレーボールのイタリアリーグ・セリエAで2022-23シーズンのプレーオフ準々決勝第5戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがシル セーフティ・ペルージャとアウェーで対戦。セットカウント3-1(18-25、25-21、29-27、25-23)で3勝目を挙げて強豪を退け、準決勝への切符を掴み取った。
3勝先勝(5試合制)したチームが次のステージへ進む準々決勝で、リーグ8位のミラノはレギュラーシーズンを無敗で終えた首位ペルージャと対戦。黒星発進から第2戦を取り返した後、第3戦を落として敗退の危機に直面したが、ホームでの第4戦の逆転勝利でタイへ持ち込みこの最終戦を迎えた。
ペルージャは、試合を重ねる度に調子を上げるミラノに2敗した後、優勝を狙うはずのチャンピオンズ・リーグ(欧州大会)で準決勝敗退。ここにきて、絶対を誇ってきた強さに陰りが見え始めていた。この試合では、主力のウィルフレド・レオン(ポーランド)が先発から外れた。
一方、ミラノの快進撃の中心にいる石川は絶好調。特にアタックでは、4戦目終了時点の決定本数でモデナのイアルバン・ヌガペト(フランス)と並び4位につけ、効果率とセット当たりの決定率でも、チームでただ一人トップ10入り。この重要な一戦をスタートさせたのも、その石川の一打だった。
1点を争いながら第1セット序盤を終えたミラノは、以降、攻撃ミスと被ブロック4本で後退。後半には4連続ブレークを献上するなど、鳴り物と怒号が止まない敵地で試合に入り込めないまま1セット目を失った。
第2セットも競り合いでスタート。だが、間もなく連続ブレークを許して3点のビハインドを負い嫌なムードが漂い始める。それを石川が、相手ブロックを使った2得点で断ち切ると、次のプレーでペルージャの攻撃がアウト。司令塔パオロ・ポッロ(イタリア)のエースでたたみ掛けて逆転の後、ネット際の素早い反応から好守で味方のツーアタックを演出し、さらにエース1本を含むサーブで3連続ブレークを呼び込む。終盤に相手の巻き返しで同点とされた場面では、ブロックアウトとこの日2本目のエースでチームを鼓舞し、献身的な2段トスでリードを3点に広げる。この活躍でペルージャの気勢を削ったミラノが、2度目のセットポイントを制して試合を振り出しに戻した。
第3セットは、ポッロの2本目のエースなどで3連続ブレークに成功。リードを保ったまま終盤へ持ち込むも、レセプションの乱れなどから土壇場で逆転を許し、セットポイントを握られてしまう。だが、それを石川がブロックアウトで阻止する。続く2度のチャンスも回避されたペルージャは、サーブとアタックでミスが出て失速。踏みとどまり猛攻をしのいだミラノが4強へ王手をかけた。
迎えた第4セット、効果的なサーブで相手守備を崩して自らのバックアタックでリードを3点とした石川が、中盤の入りにブロックの着地でチームメートの足に乗ってしまい転倒。右ふくらはぎに軽度の痙攣が起きたため大事を取ってベンチに下がると、そこから接戦へ持ち込まれる。コッパイタリアでは日本代表主将の負傷が響き4強入りを逃したミラノだったが、この日は、交代で出場したミラド・エバディプール(イラン)を始めチームは大黒柱の離脱後も集中を切らすことはなかった。20-20まで持ちこたえエースがコートに帰還すると、ギアが上がり2得点で相手を突き放す。
2度目のマッチポイントで、決勝打となる鋭いバックアタックを相手コートに突き刺したのは背番号14。ペルージャが要求したビデオ判定を待つ間、緊張に包まれた会場は、センターラインを越さず留めた石川の足がスクリーンに映し出された瞬間に大声援がため息へと変わり、ミラノの準決勝進出が決まった。
石川は、試合2位の18得点(アタック15、エース3)を記録。兼ねてから目標に掲げてきた“セリエA 4強入り”を成し遂げた決戦で、MVP(マン・オブ・ザ・マッチ)を獲得し、再創設から11年目のミラノにクラブ史上初となるリーグトップ4の座をもたらした。
現地の主要メディアは、ミラノの主軸“ユウキ・イシカワ”の名前とともに、優勝候補の筆頭と目されたペルージャを奈落の底へ沈めたその戦いぶりを一斉に報じた。
準決勝の相手は、同じく5戦目を制して切符を掴んだ昨シーズンの王者チヴィタノーヴァ。レギュラーシーズンは、新型コロナウィルスの影響を受け悪条件の中で臨んだ後半戦を含み2敗のミラノだが、コッパ・イタリア準々決勝では白星を奪っている。
決勝進出をかけて挑む次のステージも再び3戦先勝で勝ち抜けが決まる5試合制。アウェーでの初戦は、日本時間4月14日午前3時30分に幕を開ける。中4日のチヴィタノーヴァに対し、中2日の厳しい状況で臨むミラノにとって、石川の躍動が不可欠なはず。そのパフォーマンスに注目と期待が集まる。
取材・文●佳子S・バディアーリ
Victoria#伊莎喀娃的新闻#
THE DIGEST編集部
2023.04.11
現地時間4月10日、バレーボールのイタリアリーグ・セリエAで2022-23シーズンのプレーオフ準々決勝第5戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがシル セーフティ・ペルージャとアウェーで対戦。セットカウント3-1(18-25、25-21、29-27、25-23)で3勝目を挙げて強豪を退け、準決勝への切符を掴み取った。
3勝先勝(5試合制)したチームが次のステージへ進む準々決勝で、リーグ8位のミラノはレギュラーシーズンを無敗で終えた首位ペルージャと対戦。黒星発進から第2戦を取り返した後、第3戦を落として敗退の危機に直面したが、ホームでの第4戦の逆転勝利でタイへ持ち込みこの最終戦を迎えた。
ペルージャは、試合を重ねる度に調子を上げるミラノに2敗した後、優勝を狙うはずのチャンピオンズ・リーグ(欧州大会)で準決勝敗退。ここにきて、絶対を誇ってきた強さに陰りが見え始めていた。この試合では、主力のウィルフレド・レオン(ポーランド)が先発から外れた。
一方、ミラノの快進撃の中心にいる石川は絶好調。特にアタックでは、4戦目終了時点の決定本数でモデナのイアルバン・ヌガペト(フランス)と並び4位につけ、効果率とセット当たりの決定率でも、チームでただ一人トップ10入り。この重要な一戦をスタートさせたのも、その石川の一打だった。
1点を争いながら第1セット序盤を終えたミラノは、以降、攻撃ミスと被ブロック4本で後退。後半には4連続ブレークを献上するなど、鳴り物と怒号が止まない敵地で試合に入り込めないまま1セット目を失った。
第2セットも競り合いでスタート。だが、間もなく連続ブレークを許して3点のビハインドを負い嫌なムードが漂い始める。それを石川が、相手ブロックを使った2得点で断ち切ると、次のプレーでペルージャの攻撃がアウト。司令塔パオロ・ポッロ(イタリア)のエースでたたみ掛けて逆転の後、ネット際の素早い反応から好守で味方のツーアタックを演出し、さらにエース1本を含むサーブで3連続ブレークを呼び込む。終盤に相手の巻き返しで同点とされた場面では、ブロックアウトとこの日2本目のエースでチームを鼓舞し、献身的な2段トスでリードを3点に広げる。この活躍でペルージャの気勢を削ったミラノが、2度目のセットポイントを制して試合を振り出しに戻した。
第3セットは、ポッロの2本目のエースなどで3連続ブレークに成功。リードを保ったまま終盤へ持ち込むも、レセプションの乱れなどから土壇場で逆転を許し、セットポイントを握られてしまう。だが、それを石川がブロックアウトで阻止する。続く2度のチャンスも回避されたペルージャは、サーブとアタックでミスが出て失速。踏みとどまり猛攻をしのいだミラノが4強へ王手をかけた。
迎えた第4セット、効果的なサーブで相手守備を崩して自らのバックアタックでリードを3点とした石川が、中盤の入りにブロックの着地でチームメートの足に乗ってしまい転倒。右ふくらはぎに軽度の痙攣が起きたため大事を取ってベンチに下がると、そこから接戦へ持ち込まれる。コッパイタリアでは日本代表主将の負傷が響き4強入りを逃したミラノだったが、この日は、交代で出場したミラド・エバディプール(イラン)を始めチームは大黒柱の離脱後も集中を切らすことはなかった。20-20まで持ちこたえエースがコートに帰還すると、ギアが上がり2得点で相手を突き放す。
2度目のマッチポイントで、決勝打となる鋭いバックアタックを相手コートに突き刺したのは背番号14。ペルージャが要求したビデオ判定を待つ間、緊張に包まれた会場は、センターラインを越さず留めた石川の足がスクリーンに映し出された瞬間に大声援がため息へと変わり、ミラノの準決勝進出が決まった。
石川は、試合2位の18得点(アタック15、エース3)を記録。兼ねてから目標に掲げてきた“セリエA 4強入り”を成し遂げた決戦で、MVP(マン・オブ・ザ・マッチ)を獲得し、再創設から11年目のミラノにクラブ史上初となるリーグトップ4の座をもたらした。
現地の主要メディアは、ミラノの主軸“ユウキ・イシカワ”の名前とともに、優勝候補の筆頭と目されたペルージャを奈落の底へ沈めたその戦いぶりを一斉に報じた。
準決勝の相手は、同じく5戦目を制して切符を掴んだ昨シーズンの王者チヴィタノーヴァ。レギュラーシーズンは、新型コロナウィルスの影響を受け悪条件の中で臨んだ後半戦を含み2敗のミラノだが、コッパ・イタリア準々決勝では白星を奪っている。
決勝進出をかけて挑む次のステージも再び3戦先勝で勝ち抜けが決まる5試合制。アウェーでの初戦は、日本時間4月14日午前3時30分に幕を開ける。中4日のチヴィタノーヴァに対し、中2日の厳しい状況で臨むミラノにとって、石川の躍動が不可欠なはず。そのパフォーマンスに注目と期待が集まる。
取材・文●佳子S・バディアーリ
Victoria#伊莎喀娃的新闻#
木村拓哉の提案で取り入れたセリフ 『レジェンド&バタフライ』大友監督をうならせたクライマックスhttps://t.cn/A6ChAeNW
木村拓哉が織田信長役で主演を務める映画『レジェンド&バタフライ』(公開中)のメガホンをとった大友啓史監督が、本作で初めて組んだ木村の魅力を語った(※一部ネタバレあり)。
本作は、「コンフィデンスマンJP」シリーズや大河ドラマ「どうする家康」の古沢良太が脚本を務め、織田信長(木村)の生涯を、正室・濃姫(帰蝶/綾瀬はるか)との夫婦の絆にフォーカスして描く物語。大河ドラマ「龍馬伝」や映画『るろうに剣心』などで幕末を描いてきた大友啓史が監督を務めた。大友監督は、撮影現場での木村の印象について「現場に入るのが早い。そして集中力が凄い」と語る。「おそらくご自分が信長としてその場にどういう風に居ればいいのか、どういう風にセリフを言っていくのか、といったことを考えるためだと思います。ものすごい集中力で、誰も声を掛けられないような緊張感がありました」
~以下よりネタバレ含みます~
木村は入念に役にアプローチするだけに、彼が提案するアイデアに感嘆することが多々あったという大友監督。「思い付きではなく、考えに考えたすえに“こういうモノを持ちたい”とか“こういうことが必要だと思います”という話になってくるから、なるほどなと感じることも多い。ネタバレになるのであまり言えませんが、その最たるが『本能寺の変』で追い詰められた信長がとるある行動。その行動によって敵兵たちが一瞬怯むんですね。それは、生きることに執着する信長のクライマックスにつながっていきます」
そして、大友監督をうならせた木村のもう一つの提案が、前半に登場した濃姫のあるセリフを後半のシーンでも取り入れること。濃姫が信長に嫁いで間もない頃、二人が鷹狩に行くシーンがある。信長は鼻っ柱の強い濃姫に「どっちが大物をとれるか勝負じゃ」と挑み、濃姫は勢いよく「合点じゃ!」と答える。木村は、このセリフを、本能寺に向かう前に濃姫とある約束を交わす後半のシーンでも取り入れたいと提案した。同じセリフでも2つのシーンではかなりニュアンス、意味合いが異なり、それが二人の関係の変化を示すカギとなる。しかし、その大事な約束を交わすシーンを撮る前に本能寺のシーンを撮らなければならなくなり、木村は思わぬ行動に出た。
「木村さんが綾瀬さんに電話して『合点じゃ』と言ってもらい、それを録音して、本能寺の撮影直前に聞いているんです。信長の感情を作る上で、すごく合理的な判断ですよね。スタッフ間では、順撮りではなく、本能寺のシーンを先に撮らなくちゃいけないことにかなりストレスが溜まっていて、僕も含めて、あちこちから不平不満の声が聞こえたんだけど、木村さんが『それ俺が言いたいことなんだけどなあ……。言えなくなっちゃったじゃん(笑)』って(笑)。現場の状況を引き受けたうえで、彼はせめて自分にできることとして必要な準備をされた。結果、素晴らしい芝居、素晴らしいシーンになったのでね。現場では、座長自らのそういう自助努力にもずいぶん救われた気がします」
そのほか「特に木村の表情や際立つシーン」を問うと、よどみなく語り出す大友監督。「例えば信長が上洛したのちのこと。濃姫が公家風のお化粧をして、信長が『ぷっ』と吹き出す前の絶妙な表情。信長がふとのぞかせる男の優しさというか。ちょっと砕けていて『たまらないな、この表情』っていう。それと濃姫をおぶって、信長が安土城の天守閣に上ってきたとき。出会った当時の素直になれない二人のやりとりを三十年経っても繰り返しているというシーンで、濃姫に毒づかれながらも、再会の嬉しさを隠し切れないというそのニュアンスが絶妙ですね。そのあとの濃姫に薬を届けに廊下をタッタッタッタッと走る信長も、かわいらしいですよね。ところどころ、今までの信長では見られなかったチャーミングなシーンが作れたと思っています」
一方、鬼気迫るシーンとして、悪夢から醒めた信長と、市川染五郎演じる小姓・森蘭丸のやりとりを挙げる。「信長が弱さを見せるシーンですね。信長が悪夢から醒めたあと『返せ、返してくれ』と蘭丸と揉み合うシーンで、ポロリと涙を流す。たしか4テイク目ぐらいだったと思います。3テイク目も素晴らしかったけど、ここをピークとしてもっと感情を込めたらどうだろうっていう話をして。トライしてみたらポロっと涙がこぼれてあの芝居になった。どんどん孤独になっていく信長が、小姓である彼の前でだけふっと見せる弱さ。なかなか出てこない芝居かなと。すごく好きですね」
話は尽きることなく、大友監督は「信長が本能寺に発つ前の濃姫とのやりとりも、タッチライトとかは当てられていないんだけど、すばらしい感情表現をみせている。ストイックで、だけど仄(ほの)かに温かい痛切なシーンになっていて。大スクリーンで観ていただけると、木村さん、綾瀬さんの芝居の魅力をより堪能していただけると思います」と自信を見せた。(編集部・石井百合子)
木村拓哉が織田信長役で主演を務める映画『レジェンド&バタフライ』(公開中)のメガホンをとった大友啓史監督が、本作で初めて組んだ木村の魅力を語った(※一部ネタバレあり)。
本作は、「コンフィデンスマンJP」シリーズや大河ドラマ「どうする家康」の古沢良太が脚本を務め、織田信長(木村)の生涯を、正室・濃姫(帰蝶/綾瀬はるか)との夫婦の絆にフォーカスして描く物語。大河ドラマ「龍馬伝」や映画『るろうに剣心』などで幕末を描いてきた大友啓史が監督を務めた。大友監督は、撮影現場での木村の印象について「現場に入るのが早い。そして集中力が凄い」と語る。「おそらくご自分が信長としてその場にどういう風に居ればいいのか、どういう風にセリフを言っていくのか、といったことを考えるためだと思います。ものすごい集中力で、誰も声を掛けられないような緊張感がありました」
~以下よりネタバレ含みます~
木村は入念に役にアプローチするだけに、彼が提案するアイデアに感嘆することが多々あったという大友監督。「思い付きではなく、考えに考えたすえに“こういうモノを持ちたい”とか“こういうことが必要だと思います”という話になってくるから、なるほどなと感じることも多い。ネタバレになるのであまり言えませんが、その最たるが『本能寺の変』で追い詰められた信長がとるある行動。その行動によって敵兵たちが一瞬怯むんですね。それは、生きることに執着する信長のクライマックスにつながっていきます」
そして、大友監督をうならせた木村のもう一つの提案が、前半に登場した濃姫のあるセリフを後半のシーンでも取り入れること。濃姫が信長に嫁いで間もない頃、二人が鷹狩に行くシーンがある。信長は鼻っ柱の強い濃姫に「どっちが大物をとれるか勝負じゃ」と挑み、濃姫は勢いよく「合点じゃ!」と答える。木村は、このセリフを、本能寺に向かう前に濃姫とある約束を交わす後半のシーンでも取り入れたいと提案した。同じセリフでも2つのシーンではかなりニュアンス、意味合いが異なり、それが二人の関係の変化を示すカギとなる。しかし、その大事な約束を交わすシーンを撮る前に本能寺のシーンを撮らなければならなくなり、木村は思わぬ行動に出た。
「木村さんが綾瀬さんに電話して『合点じゃ』と言ってもらい、それを録音して、本能寺の撮影直前に聞いているんです。信長の感情を作る上で、すごく合理的な判断ですよね。スタッフ間では、順撮りではなく、本能寺のシーンを先に撮らなくちゃいけないことにかなりストレスが溜まっていて、僕も含めて、あちこちから不平不満の声が聞こえたんだけど、木村さんが『それ俺が言いたいことなんだけどなあ……。言えなくなっちゃったじゃん(笑)』って(笑)。現場の状況を引き受けたうえで、彼はせめて自分にできることとして必要な準備をされた。結果、素晴らしい芝居、素晴らしいシーンになったのでね。現場では、座長自らのそういう自助努力にもずいぶん救われた気がします」
そのほか「特に木村の表情や際立つシーン」を問うと、よどみなく語り出す大友監督。「例えば信長が上洛したのちのこと。濃姫が公家風のお化粧をして、信長が『ぷっ』と吹き出す前の絶妙な表情。信長がふとのぞかせる男の優しさというか。ちょっと砕けていて『たまらないな、この表情』っていう。それと濃姫をおぶって、信長が安土城の天守閣に上ってきたとき。出会った当時の素直になれない二人のやりとりを三十年経っても繰り返しているというシーンで、濃姫に毒づかれながらも、再会の嬉しさを隠し切れないというそのニュアンスが絶妙ですね。そのあとの濃姫に薬を届けに廊下をタッタッタッタッと走る信長も、かわいらしいですよね。ところどころ、今までの信長では見られなかったチャーミングなシーンが作れたと思っています」
一方、鬼気迫るシーンとして、悪夢から醒めた信長と、市川染五郎演じる小姓・森蘭丸のやりとりを挙げる。「信長が弱さを見せるシーンですね。信長が悪夢から醒めたあと『返せ、返してくれ』と蘭丸と揉み合うシーンで、ポロリと涙を流す。たしか4テイク目ぐらいだったと思います。3テイク目も素晴らしかったけど、ここをピークとしてもっと感情を込めたらどうだろうっていう話をして。トライしてみたらポロっと涙がこぼれてあの芝居になった。どんどん孤独になっていく信長が、小姓である彼の前でだけふっと見せる弱さ。なかなか出てこない芝居かなと。すごく好きですね」
話は尽きることなく、大友監督は「信長が本能寺に発つ前の濃姫とのやりとりも、タッチライトとかは当てられていないんだけど、すばらしい感情表現をみせている。ストイックで、だけど仄(ほの)かに温かい痛切なシーンになっていて。大スクリーンで観ていただけると、木村さん、綾瀬さんの芝居の魅力をより堪能していただけると思います」と自信を見せた。(編集部・石井百合子)
「ユウキの一人舞台!」ミラノ石川祐希、2戦連続MVPの大活躍で現地絶賛! 元伊代表の解説者は「モンスターブロック!」と大絶叫!
THE DIGEST編集部
2023.01.17
現地時間1月15日、バレーボールのイタリアリーグ・セリエAで2022-23シーズン後半第4節が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがヴァルサグループ・モデナとホームで対戦。セットカウント3-1(23-25、30-28、25-18、25-21)で勝利を収め。際立った活躍を見せた石川がMVP(マン・オブ・ザ・マッチ)を獲得した。
12月にスタートした後半戦でいきなり2連敗を喫したミラノだったが、年末に行なわれたコッパ・イタリアでは、チヴィタノーヴを退け2年連続の4強入りを達成。その勢いのまま、2023年初戦の前節を白星で飾り、2位モデナとの大一番を迎えた。石川にとっては、2014-15シーズンに世界最高峰リーグの迫力を初めて体感した古巣。10月の対戦では、足首負傷から完全復帰を目指すなか途中出場で2セットダウンからの逆転勝利に大きく貢献した。3連勝中で波に乗る強豪との激戦へ、直近のシエナ戦でリーグ“ベスト6”に選出された石川を先発で起用した。
試合は、第1セット開始直後に3連続ブレークを許したミラノが、度々訪れた巻き返しのチャンスをサーブミスなどで逃してしまう。終盤に差し掛かり2枚替えで投入した18歳のセッター、フェデリコ・ボナッキ(イタリア)が好守を連発すると、それを石川がブロックアウトで得点に変えて奮闘。最終局面で同点とするも、ラリーを落とした後にオポジット(OP)ジャン・パトリー(フランス)のタッチネットで1セット目を譲り渡した。
激闘の第2セット、10得点の大暴れでチームを勢いづけたのは石川だった。まずは、ブロックで注目株の200 cmアウトサイドヒッター、21歳のトマッソ・リナルディ(イタリア)を阻止すると、立ちはだかる相手ブロックを弾き飛ばして連続得点。再びブロックで東京五輪の最優秀選手イアルバン・ヌガペド(フランス)の攻撃をシャットアウトした直後に、相手の守備が乱れたところでダイレクトを豪快に叩き込み、またもや連続得点を挙げる。
シーズン前半の黒星を繰り返すわけにいかないモデナの反撃でエースを許すも、石川の見事なディグから超速バックアタックで間髪をいれず失点を取り返す。セットポイントを奪い合うバトルに突入した終盤には、現地の名物実況マウリツィオ・コラントーニ氏が、「“ユウキ”の一人舞台」と称した圧巻のパフォーマンスを披露。レフトからの鮮やかなアタックで2度にわたりチームを危機から救い、技ありのブロックアウトでセットポイントを引き寄せる。最後は、威力満点のサーブでモデナの守備を翻弄してパトリーのダイレクト弾を演出。デッドヒートを制したミラノが試合を振り出しに戻した。
第3セット、エースで最初の得点をもたらした石川がミラノをけん引する。得点ランク2位のOPアディス・ラグンジラ(トルコ)を封じた場面では、現地公営放送の解説者で元イタリア代表のアンドレア・ルッケッタ氏が、「モンスターブロック!!」と大絶叫。セットを連取して勝利に王手をかけたミラノは、後がないモデナにサーブで攻め込まれレセプションがやや不安定になるが、またしても石川が奮起する。ネットから離れたセットをサイドライン際に流し込んだ打球はビデオ判定をも味方につけてイン。サーブでも名セッター、ブルーノ・レゼンデ(ブラジル)のミスを誘う。
ミラノは試合通算21本を記録したブロックをさく裂させて一気にモデナを突き放し、この日の主役、背番号14が雄たけびとともにバックアタックで2度目のマッチポイントを仕留めて勝利。猛者モデナとの今シーズンの戦績を2戦2勝として、ホームで昨年10月以来の白星を収めた。
石川は、20得点(アタック16、エース1、ブロック3)を記録。圧倒的な存在感を示したパフォーマンスにより、コッパ・イタリアのチヴィタノーヴァ戦に続き今シーズン2回目、リーグ戦で初のMVPに輝いた。ビック4との2戦で連続受賞したことは、“イシカワ”がまさに世界トッププレーヤーの一員である証と言えるだろう。
試合後のオンコートインタビューにイタリア語で応じた石川は、「難しい試合になるのは分かっていました。チームは良いプレーができたことを最高に喜んでいます。第1セットは落としたけれど、内容は決して悪くなかったので、それを続けながら試合を進め最後は勝つことができました。この試合に向けて重ねてきた良い準備をコートで発揮できました」と試合を振り返った。これまで繰り返し言葉にしてきた“強豪に勝利する経験”。それをまたひとつ積み上げた興奮が声や表情に溢れていた。
今節は首位快走中のペルージャを除き、上位勢が軒並み敗れる波乱が勃発。混戦模様の今シーズンはこれから一段と順位争いが激化しそうだ。6位に浮上したミラノは次戦、日本時間1月22日23時30分開始予定の第5節で9位ウィズユー・ヴェローナとのアウェー戦に挑む。
Victoria
THE DIGEST編集部
2023.01.17
現地時間1月15日、バレーボールのイタリアリーグ・セリエAで2022-23シーズン後半第4節が行われ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがヴァルサグループ・モデナとホームで対戦。セットカウント3-1(23-25、30-28、25-18、25-21)で勝利を収め。際立った活躍を見せた石川がMVP(マン・オブ・ザ・マッチ)を獲得した。
12月にスタートした後半戦でいきなり2連敗を喫したミラノだったが、年末に行なわれたコッパ・イタリアでは、チヴィタノーヴを退け2年連続の4強入りを達成。その勢いのまま、2023年初戦の前節を白星で飾り、2位モデナとの大一番を迎えた。石川にとっては、2014-15シーズンに世界最高峰リーグの迫力を初めて体感した古巣。10月の対戦では、足首負傷から完全復帰を目指すなか途中出場で2セットダウンからの逆転勝利に大きく貢献した。3連勝中で波に乗る強豪との激戦へ、直近のシエナ戦でリーグ“ベスト6”に選出された石川を先発で起用した。
試合は、第1セット開始直後に3連続ブレークを許したミラノが、度々訪れた巻き返しのチャンスをサーブミスなどで逃してしまう。終盤に差し掛かり2枚替えで投入した18歳のセッター、フェデリコ・ボナッキ(イタリア)が好守を連発すると、それを石川がブロックアウトで得点に変えて奮闘。最終局面で同点とするも、ラリーを落とした後にオポジット(OP)ジャン・パトリー(フランス)のタッチネットで1セット目を譲り渡した。
激闘の第2セット、10得点の大暴れでチームを勢いづけたのは石川だった。まずは、ブロックで注目株の200 cmアウトサイドヒッター、21歳のトマッソ・リナルディ(イタリア)を阻止すると、立ちはだかる相手ブロックを弾き飛ばして連続得点。再びブロックで東京五輪の最優秀選手イアルバン・ヌガペド(フランス)の攻撃をシャットアウトした直後に、相手の守備が乱れたところでダイレクトを豪快に叩き込み、またもや連続得点を挙げる。
シーズン前半の黒星を繰り返すわけにいかないモデナの反撃でエースを許すも、石川の見事なディグから超速バックアタックで間髪をいれず失点を取り返す。セットポイントを奪い合うバトルに突入した終盤には、現地の名物実況マウリツィオ・コラントーニ氏が、「“ユウキ”の一人舞台」と称した圧巻のパフォーマンスを披露。レフトからの鮮やかなアタックで2度にわたりチームを危機から救い、技ありのブロックアウトでセットポイントを引き寄せる。最後は、威力満点のサーブでモデナの守備を翻弄してパトリーのダイレクト弾を演出。デッドヒートを制したミラノが試合を振り出しに戻した。
第3セット、エースで最初の得点をもたらした石川がミラノをけん引する。得点ランク2位のOPアディス・ラグンジラ(トルコ)を封じた場面では、現地公営放送の解説者で元イタリア代表のアンドレア・ルッケッタ氏が、「モンスターブロック!!」と大絶叫。セットを連取して勝利に王手をかけたミラノは、後がないモデナにサーブで攻め込まれレセプションがやや不安定になるが、またしても石川が奮起する。ネットから離れたセットをサイドライン際に流し込んだ打球はビデオ判定をも味方につけてイン。サーブでも名セッター、ブルーノ・レゼンデ(ブラジル)のミスを誘う。
ミラノは試合通算21本を記録したブロックをさく裂させて一気にモデナを突き放し、この日の主役、背番号14が雄たけびとともにバックアタックで2度目のマッチポイントを仕留めて勝利。猛者モデナとの今シーズンの戦績を2戦2勝として、ホームで昨年10月以来の白星を収めた。
石川は、20得点(アタック16、エース1、ブロック3)を記録。圧倒的な存在感を示したパフォーマンスにより、コッパ・イタリアのチヴィタノーヴァ戦に続き今シーズン2回目、リーグ戦で初のMVPに輝いた。ビック4との2戦で連続受賞したことは、“イシカワ”がまさに世界トッププレーヤーの一員である証と言えるだろう。
試合後のオンコートインタビューにイタリア語で応じた石川は、「難しい試合になるのは分かっていました。チームは良いプレーができたことを最高に喜んでいます。第1セットは落としたけれど、内容は決して悪くなかったので、それを続けながら試合を進め最後は勝つことができました。この試合に向けて重ねてきた良い準備をコートで発揮できました」と試合を振り返った。これまで繰り返し言葉にしてきた“強豪に勝利する経験”。それをまたひとつ積み上げた興奮が声や表情に溢れていた。
今節は首位快走中のペルージャを除き、上位勢が軒並み敗れる波乱が勃発。混戦模様の今シーズンはこれから一段と順位争いが激化しそうだ。6位に浮上したミラノは次戦、日本時間1月22日23時30分開始予定の第5節で9位ウィズユー・ヴェローナとのアウェー戦に挑む。
Victoria
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