二宮和也、「嵐」活動再開への「リアリティーを持てている」…5人で現在進行形の会話「今何ができるのか」
嵐の二宮和也(40)による3日連続の独占ロングインタビュー中編。2020年をもって活動を休止した国民的グループは、11月3日にデビュー25周年を迎える。大野智(43)、櫻井翔(41)、相葉雅紀(41)、松本潤(40)のメンバー4人との間で変化した関係性や距離感、そしてグループの「現在地」と「活動再開」への思いを語った。(取材・構成 田中 雄己)
【写真】4年前の「嵐」最後の5人集合ショット!活動休止直前の姿
「嵐」の話題に入ると、二宮は一語一語をかみ締めるように、丁寧に言葉を発した。
「今回の一件が起きて、『嵐』を見直すきっかけになったことは事実です」
昨年10月にスマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)を退所する際、嵐のメンバーに直接意思を伝えた。ジャニー喜多川氏の性加害問題の影響で、四半世紀以上共に過ごした事務所から離れたが、その一方で4人とは以前より顔を合わせ、話し合う機会が増えた。
「(2020年の活動休止以降)グループとしては止まっていましたけど、個人としては動いていて。その間も時間は進んでいましたけど、本当に大事にしてきたモノに対して向き合わないといけないなと。事務所に守ってきてもらった20年でしたけど、これからは自分たちで守っていかないといけない」
発する言葉の厚みが増した。端々から「メンバー」への思い、「嵐」への気持ちが伝わってきた。
「能動的に集まるようになってきて。僕自身、嵐で動くとなったなら、いろいろな可能性や意見があっていいし、“五者五様”で全部正解だと思っている」
そして、迷いなく力強い言葉で続けた。「そこに、応援してくださる皆さんの6つ目の大切な意見もある」
1年半前にも、ニノのインタビューを行った。当時は「ジュニア時代から数えると、四半世紀以上一緒にいる。お互いの距離感は会話を交わさなくても感じ取れるし、メンバーそれぞれが、嵐のことを第一に思ったからこそ、ここまで来られた」と語っていた。嵐の「現在地」は―。
「皆で俯瞰(ふかん)になって見ているといいますか。立体的に、現在進行形で見るようになっていて。今までは『あの頃、楽しかったよね』『あんなこともあったよね』と懐古メインの話題が多かったけど、今は『自分たちには、今何ができるのか』という現在進行形の会話に変化している」
11月3日に国民的グループは25周年を迎える。日本中、そしてメンバー一人一人も意識するが、決して口にはしない言葉がある。
「皆で会っている時もそのワードは、誰も口に出さないんですよね。その言葉はかなり強いので」。ひと呼吸空けた後、重ねた。「誰かが『再開』と言った瞬間に、空気は変わる。それは、皆が分かっていると思う。だからこそ(再開への)リアリティーを持てている」
慎重な話しぶりから、その話題に近付くと、メンバー間にも緊張感が走ることがうかがえた。それに、今も「嵐」であることに変わりはない。今月9日には、嵐名義で能登半島地震の被災地に義援金6750万円を送り、公式X(旧ツイッター)では5人連名でメッセージも投稿した。
「あれは、即決でした。ずっと昔からやっていたことですし。阪神・淡路大震災の時からスマイルアップに社名が変わった現在も、こういったことは変わらずにやれていて。間違いなく続けていくべきマインドだと思います」
刻一刻と移りゆく時代に、変わらないモノもある。少しうれしそうに笑ったニノは、退所後も「嵐」として生きている。
そして、KAT―TUNの中丸雄一(40)、Hey!Say!JUMPの山田涼介(30)、Sexy Zoneの菊池風磨(28)と共に出演するYouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」も継続する。事務所やグループの垣根を越え、今までになかった新たな道を歩むニノには、確固たる“不惑の抱負”がある。=下編に続く=
〇…嵐の他のメンバーでは、櫻井はニュース番組「news zero」(日本テレビ系)のキャスターのほか、現在は1月クールの主演ドラマ「新空港占拠」(同)などに出演中。相葉は「木7◎×部」(フジテレビ系)や「相葉マナブ」(テレビ朝日系)などバラエティーを中心に活躍している。松本は昨年、NHK大河ドラマ「どうする家康」で主演し、1年間駆け抜けた。リーダーの大野は20年をもって活動休止中だが、昨秋のイベント直前に街中で偶然出会ったという二宮が元気な様子を伝える一コマもあった。
◆二宮 和也(にのみや・かずなり)1983年6月17日、東京都出身。40歳。96年にジャニーズ事務所(現・スマイルアップ)に入所。99年に嵐としてシングル「A・RA・SHI」でデビュー。2006年にTBS系ドラマ「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」でハリウッド映画初出演。15年「母と暮せば」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。18年「検察側の罪人」で報知映画賞助演男優賞を受賞。血液型A。
嵐の二宮和也(40)による3日連続の独占ロングインタビュー中編。2020年をもって活動を休止した国民的グループは、11月3日にデビュー25周年を迎える。大野智(43)、櫻井翔(41)、相葉雅紀(41)、松本潤(40)のメンバー4人との間で変化した関係性や距離感、そしてグループの「現在地」と「活動再開」への思いを語った。(取材・構成 田中 雄己)
【写真】4年前の「嵐」最後の5人集合ショット!活動休止直前の姿
「嵐」の話題に入ると、二宮は一語一語をかみ締めるように、丁寧に言葉を発した。
「今回の一件が起きて、『嵐』を見直すきっかけになったことは事実です」
昨年10月にスマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)を退所する際、嵐のメンバーに直接意思を伝えた。ジャニー喜多川氏の性加害問題の影響で、四半世紀以上共に過ごした事務所から離れたが、その一方で4人とは以前より顔を合わせ、話し合う機会が増えた。
「(2020年の活動休止以降)グループとしては止まっていましたけど、個人としては動いていて。その間も時間は進んでいましたけど、本当に大事にしてきたモノに対して向き合わないといけないなと。事務所に守ってきてもらった20年でしたけど、これからは自分たちで守っていかないといけない」
発する言葉の厚みが増した。端々から「メンバー」への思い、「嵐」への気持ちが伝わってきた。
「能動的に集まるようになってきて。僕自身、嵐で動くとなったなら、いろいろな可能性や意見があっていいし、“五者五様”で全部正解だと思っている」
そして、迷いなく力強い言葉で続けた。「そこに、応援してくださる皆さんの6つ目の大切な意見もある」
1年半前にも、ニノのインタビューを行った。当時は「ジュニア時代から数えると、四半世紀以上一緒にいる。お互いの距離感は会話を交わさなくても感じ取れるし、メンバーそれぞれが、嵐のことを第一に思ったからこそ、ここまで来られた」と語っていた。嵐の「現在地」は―。
「皆で俯瞰(ふかん)になって見ているといいますか。立体的に、現在進行形で見るようになっていて。今までは『あの頃、楽しかったよね』『あんなこともあったよね』と懐古メインの話題が多かったけど、今は『自分たちには、今何ができるのか』という現在進行形の会話に変化している」
11月3日に国民的グループは25周年を迎える。日本中、そしてメンバー一人一人も意識するが、決して口にはしない言葉がある。
「皆で会っている時もそのワードは、誰も口に出さないんですよね。その言葉はかなり強いので」。ひと呼吸空けた後、重ねた。「誰かが『再開』と言った瞬間に、空気は変わる。それは、皆が分かっていると思う。だからこそ(再開への)リアリティーを持てている」
慎重な話しぶりから、その話題に近付くと、メンバー間にも緊張感が走ることがうかがえた。それに、今も「嵐」であることに変わりはない。今月9日には、嵐名義で能登半島地震の被災地に義援金6750万円を送り、公式X(旧ツイッター)では5人連名でメッセージも投稿した。
「あれは、即決でした。ずっと昔からやっていたことですし。阪神・淡路大震災の時からスマイルアップに社名が変わった現在も、こういったことは変わらずにやれていて。間違いなく続けていくべきマインドだと思います」
刻一刻と移りゆく時代に、変わらないモノもある。少しうれしそうに笑ったニノは、退所後も「嵐」として生きている。
そして、KAT―TUNの中丸雄一(40)、Hey!Say!JUMPの山田涼介(30)、Sexy Zoneの菊池風磨(28)と共に出演するYouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」も継続する。事務所やグループの垣根を越え、今までになかった新たな道を歩むニノには、確固たる“不惑の抱負”がある。=下編に続く=
〇…嵐の他のメンバーでは、櫻井はニュース番組「news zero」(日本テレビ系)のキャスターのほか、現在は1月クールの主演ドラマ「新空港占拠」(同)などに出演中。相葉は「木7◎×部」(フジテレビ系)や「相葉マナブ」(テレビ朝日系)などバラエティーを中心に活躍している。松本は昨年、NHK大河ドラマ「どうする家康」で主演し、1年間駆け抜けた。リーダーの大野は20年をもって活動休止中だが、昨秋のイベント直前に街中で偶然出会ったという二宮が元気な様子を伝える一コマもあった。
◆二宮 和也(にのみや・かずなり)1983年6月17日、東京都出身。40歳。96年にジャニーズ事務所(現・スマイルアップ)に入所。99年に嵐としてシングル「A・RA・SHI」でデビュー。2006年にTBS系ドラマ「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」でハリウッド映画初出演。15年「母と暮せば」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。18年「検察側の罪人」で報知映画賞助演男優賞を受賞。血液型A。
二宮和也「いろいろな人に迷惑をかけていることだけは分かっていて」独立後初インタビュー
嵐の二宮和也(40)が、このほどスポーツ報知の独占インタビューに応じた。昨年10月24日にスマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)を退所以降、メディアのインタビューに応じるのは初めて。独立した経緯や個人事務所「オフィスにの」での仕事ぶり、11月に25周年を迎える嵐、40歳の抱負を語り尽くした。3日連続のロングインタビュー初回は「独立」や「オフィスにの」について明かした。(取材・構成=田中 雄己)
【写真】インタビュー別ポーズカット
半信半疑だった。待ち合わせ時間になると、ドアが開いた。本当に、本物の、二宮和也が現れた。「お久しぶりです。よろしくお願いします」。朗らかな雰囲気に柔らかな笑み。以前と変わらないニノだった。
今までは、事務所の社員やマネジャーが“仲介”に入っていたが、今回は、メールのやり取りからスケジュール調整まで全て二宮本人と連絡を交わした。取材が決まり、わずか2日後に顔を合わせた。
「お恥ずかしい話ですけど『大変お世話になっています』とか『表題の件に関しましては』といった文言を使ったことがなくて。生活圏内のフランクなやり取りだけで。田中さんとメールするにも『様』と付けたことがなくて。あとは癖で、様のあとに『。』を付けちゃうんですよね。自分の名前にも『二宮。』って(笑い)。何かを区切りたいんですかね」
昨年10月に27年間在籍した事務所から独立。「オフィスにの」を設立した。自身でメール作業から日程管理まで行い、実姉と共に公式サイトも立ち上げた。
「お仕事の依頼などを確認して、朝、昼、午後、夕方、夜とメール作業をしますね。もともと6時くらいに起きる生活だったので、朝のボーッとする瞬間が、確認事に費やす時間に変わっただけですけど。今は、ダブルブッキングだけを恐れて生きています(笑い)。あと請求書の件ですとか『よろしければ、出演料の交渉をさせてもらってもよろしいでしょうか』とか。あれがムズい、本当にムズい(笑い)。改めて今まで自由にやらせてもらっていたと実感しましたね」
ドラマや映画、CMやバラエティーなどの“出役”に、“裏方業”も加わった。軽快な口ぶりとは対照的に、かつてないほど多忙を極める。
「ここ数か月でお仕事も一番忙しくなって。最大集中したパフォーマンスをより持続できるように。人も増やしたいし、車も借りたい」。そう言うと、ニヤッと笑った。ソファに深く腰掛け、リラックスした体勢になった。「芸能人って、アルファードに乗っているイメージあるじゃないですか? メチャクチャ探したんですけど、運転してくれる人がいないので。あの車を自分で運転する芸能人ってなかなか見ないしなぁとか(笑い)。車庫証明や駐車場とか細かなところもね」
事務所はスポーツジャーナリストの増田明美さんの夫で、ファイナンシャルプランナーの木脇祐二氏が代表取締役を務める。自身の肩書を聞くと「完全なる平社員」とすぐに返ってきた。
「契約社員みたいなものです。『オフィスにの』と契約する社員であり、タレント。単年契約を更新される側の人間なので」。今後も「平社員」は継続する予定で「僕は、外で働くことで信用を得ないといけない。代表には、ならないでしょうねえ。基本的に、そんなコミュニケーションを取れるタイプではないですし」
怒とうの1年となった昨年。7月から「VIVANT」(TBS系)、「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(フジテレビ系)と2クール連続でドラマに出演。10月には主演映画「アナログ」も公開された。そして、事務所の創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題は、自身の仕事にも影響を及ぼした。「VIVANTは宣伝活動もしないで、作品内で出演が明かされて。新しい挑戦でした。『月9』にも初めて出させていただいて。下半期の半年間はずっとドラマに出ていて」。そう言うと、間が空いた。5秒、10秒と無言が続いた。ソファのきしむ音が響いた。二宮は、リラックスした姿勢から正座に変え、口を開き始めた。
「メチャクチャいろいろな人に迷惑をかけていることだけは分かっていて。それに対して、何も言えないまま過ごしているのは違う。どこかで、ちゃんとしないと『自分は関係ない』となりそうで怖かった」
10月24日に退所を発表した際は「怖い」「不安」と自身の感情を吐露した。
「仕事がなくなる不安や恐怖は数%で、分かりづらいかもしれないですけど、誰の時間軸で動いているか分からないのが怖くて」
ジャニー氏の性加害問題が波及し、所属タレントのCM起用を自粛する企業が現れた。各メディアも起用に慎重な姿勢を示し、昨年末のNHK紅白歌合戦は44年ぶりに出場ゼロに。二宮自身も「伊藤ハム」や「ライオン」など多くのCMが影響を受けた。自身がコントロールできないところで問題が広がり、出演番組や作品の関係者やスポンサーなど多くの人の迷惑になることに恐怖を感じた。
「一度置かれている状況に対して、ベストな形を見つけないと嘆いてばかりになりそうで。正面きって話し合える環境を作った方が安心できるんじゃないかと独立を決めました」
入所から27年間在籍した事務所。当然、即決はできなかった。12歳で入所した自身と同様に「夢」を見るジュニアが気がかりだった。
「大人は、発信できる場所や表現がありますけど、ジュニアの子たちが心配で。彼らをどうケアしていくか。それがずっと心配で、つらくて。いろいろ考えました。勝手にやめた人間が言うのはおかしな話ですけど。イノッチ(Annex=旧ジャニーズアイランド=社長・井ノ原快彦)がいるので、安心はしているんですけど」
その井ノ原も、背中を押してくれた。
「イノッチからは『事務所が変わったとしても先輩・後輩としては変わらない。そういう関係でずっと居続けてくれたらうれしいな』とメールを頂いて。『後輩がお芝居のことで悩んでいたら見てもらえたら』とか。本当にうれしいですよね。(「STARTO ENTERTAINMENT」の新社長)福田(淳)さんからは、お手紙を頂きましたね。わ、新社長だぁと。僕も話す時が来るのかなぁ」
そして、もちろん嵐のメンバーとも。5人で話し合い、直接意思を伝えた。
「自分以外に『嵐』というモノが、もちろんあって。嵐が動く時には、さすがにいないといけない。4人でやるのは違うと思うし、私も本意ではない。やれることがあるなら、やらせていただきたいと伝えさせていただいて」
それまでは、時折冗談やタメ口も交えたニノらしい語り口もあったが、「嵐」の話題になると、明らかに雰囲気が変わった。視線は鋭く、トーンは低くなった。「本当に、大事にしてきたモノに対して向き合わないといけない」。大切なモノを慎重に扱うように、ゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。=中編に続く=
◆二宮 和也(にのみや・かずなり)1983年6月17日、東京都出身。40歳。96年にジャニーズ事務所(現・スマイルアップ)に入所。99年に嵐としてシングル「A・RA・SHI」でデビュー。2006年にTBS系ドラマ「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」でハリウッド映画初出演。15年「母と暮せば」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。18年「検察側の罪人」で報知映画賞助演男優賞を受賞。血液型A。
嵐の二宮和也(40)が、このほどスポーツ報知の独占インタビューに応じた。昨年10月24日にスマイルアップ(旧ジャニーズ事務所)を退所以降、メディアのインタビューに応じるのは初めて。独立した経緯や個人事務所「オフィスにの」での仕事ぶり、11月に25周年を迎える嵐、40歳の抱負を語り尽くした。3日連続のロングインタビュー初回は「独立」や「オフィスにの」について明かした。(取材・構成=田中 雄己)
【写真】インタビュー別ポーズカット
半信半疑だった。待ち合わせ時間になると、ドアが開いた。本当に、本物の、二宮和也が現れた。「お久しぶりです。よろしくお願いします」。朗らかな雰囲気に柔らかな笑み。以前と変わらないニノだった。
今までは、事務所の社員やマネジャーが“仲介”に入っていたが、今回は、メールのやり取りからスケジュール調整まで全て二宮本人と連絡を交わした。取材が決まり、わずか2日後に顔を合わせた。
「お恥ずかしい話ですけど『大変お世話になっています』とか『表題の件に関しましては』といった文言を使ったことがなくて。生活圏内のフランクなやり取りだけで。田中さんとメールするにも『様』と付けたことがなくて。あとは癖で、様のあとに『。』を付けちゃうんですよね。自分の名前にも『二宮。』って(笑い)。何かを区切りたいんですかね」
昨年10月に27年間在籍した事務所から独立。「オフィスにの」を設立した。自身でメール作業から日程管理まで行い、実姉と共に公式サイトも立ち上げた。
「お仕事の依頼などを確認して、朝、昼、午後、夕方、夜とメール作業をしますね。もともと6時くらいに起きる生活だったので、朝のボーッとする瞬間が、確認事に費やす時間に変わっただけですけど。今は、ダブルブッキングだけを恐れて生きています(笑い)。あと請求書の件ですとか『よろしければ、出演料の交渉をさせてもらってもよろしいでしょうか』とか。あれがムズい、本当にムズい(笑い)。改めて今まで自由にやらせてもらっていたと実感しましたね」
ドラマや映画、CMやバラエティーなどの“出役”に、“裏方業”も加わった。軽快な口ぶりとは対照的に、かつてないほど多忙を極める。
「ここ数か月でお仕事も一番忙しくなって。最大集中したパフォーマンスをより持続できるように。人も増やしたいし、車も借りたい」。そう言うと、ニヤッと笑った。ソファに深く腰掛け、リラックスした体勢になった。「芸能人って、アルファードに乗っているイメージあるじゃないですか? メチャクチャ探したんですけど、運転してくれる人がいないので。あの車を自分で運転する芸能人ってなかなか見ないしなぁとか(笑い)。車庫証明や駐車場とか細かなところもね」
事務所はスポーツジャーナリストの増田明美さんの夫で、ファイナンシャルプランナーの木脇祐二氏が代表取締役を務める。自身の肩書を聞くと「完全なる平社員」とすぐに返ってきた。
「契約社員みたいなものです。『オフィスにの』と契約する社員であり、タレント。単年契約を更新される側の人間なので」。今後も「平社員」は継続する予定で「僕は、外で働くことで信用を得ないといけない。代表には、ならないでしょうねえ。基本的に、そんなコミュニケーションを取れるタイプではないですし」
怒とうの1年となった昨年。7月から「VIVANT」(TBS系)、「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」(フジテレビ系)と2クール連続でドラマに出演。10月には主演映画「アナログ」も公開された。そして、事務所の創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題は、自身の仕事にも影響を及ぼした。「VIVANTは宣伝活動もしないで、作品内で出演が明かされて。新しい挑戦でした。『月9』にも初めて出させていただいて。下半期の半年間はずっとドラマに出ていて」。そう言うと、間が空いた。5秒、10秒と無言が続いた。ソファのきしむ音が響いた。二宮は、リラックスした姿勢から正座に変え、口を開き始めた。
「メチャクチャいろいろな人に迷惑をかけていることだけは分かっていて。それに対して、何も言えないまま過ごしているのは違う。どこかで、ちゃんとしないと『自分は関係ない』となりそうで怖かった」
10月24日に退所を発表した際は「怖い」「不安」と自身の感情を吐露した。
「仕事がなくなる不安や恐怖は数%で、分かりづらいかもしれないですけど、誰の時間軸で動いているか分からないのが怖くて」
ジャニー氏の性加害問題が波及し、所属タレントのCM起用を自粛する企業が現れた。各メディアも起用に慎重な姿勢を示し、昨年末のNHK紅白歌合戦は44年ぶりに出場ゼロに。二宮自身も「伊藤ハム」や「ライオン」など多くのCMが影響を受けた。自身がコントロールできないところで問題が広がり、出演番組や作品の関係者やスポンサーなど多くの人の迷惑になることに恐怖を感じた。
「一度置かれている状況に対して、ベストな形を見つけないと嘆いてばかりになりそうで。正面きって話し合える環境を作った方が安心できるんじゃないかと独立を決めました」
入所から27年間在籍した事務所。当然、即決はできなかった。12歳で入所した自身と同様に「夢」を見るジュニアが気がかりだった。
「大人は、発信できる場所や表現がありますけど、ジュニアの子たちが心配で。彼らをどうケアしていくか。それがずっと心配で、つらくて。いろいろ考えました。勝手にやめた人間が言うのはおかしな話ですけど。イノッチ(Annex=旧ジャニーズアイランド=社長・井ノ原快彦)がいるので、安心はしているんですけど」
その井ノ原も、背中を押してくれた。
「イノッチからは『事務所が変わったとしても先輩・後輩としては変わらない。そういう関係でずっと居続けてくれたらうれしいな』とメールを頂いて。『後輩がお芝居のことで悩んでいたら見てもらえたら』とか。本当にうれしいですよね。(「STARTO ENTERTAINMENT」の新社長)福田(淳)さんからは、お手紙を頂きましたね。わ、新社長だぁと。僕も話す時が来るのかなぁ」
そして、もちろん嵐のメンバーとも。5人で話し合い、直接意思を伝えた。
「自分以外に『嵐』というモノが、もちろんあって。嵐が動く時には、さすがにいないといけない。4人でやるのは違うと思うし、私も本意ではない。やれることがあるなら、やらせていただきたいと伝えさせていただいて」
それまでは、時折冗談やタメ口も交えたニノらしい語り口もあったが、「嵐」の話題になると、明らかに雰囲気が変わった。視線は鋭く、トーンは低くなった。「本当に、大事にしてきたモノに対して向き合わないといけない」。大切なモノを慎重に扱うように、ゆっくりと言葉を紡ぎ始めた。=中編に続く=
◆二宮 和也(にのみや・かずなり)1983年6月17日、東京都出身。40歳。96年にジャニーズ事務所(現・スマイルアップ)に入所。99年に嵐としてシングル「A・RA・SHI」でデビュー。2006年にTBS系ドラマ「少しは、恩返しができたかな」で橋田賞受賞。同年「硫黄島からの手紙」でハリウッド映画初出演。15年「母と暮せば」で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。18年「検察側の罪人」で報知映画賞助演男優賞を受賞。血液型A。
[2024.01.24] ウマ娘 プリティーダービー WINNING LIVE 15 [FLAC]
ウマ娘 プリティーダービー WINNING LIVE 15
Release Date : 2024/01/24
Catalog Number : LACA-25080
Tracklist
01. Comeback Story V
歌 : スペシャルウィーク(CV.和氣あず未)、ライスシャワー(CV.石見舞菜香)、スマートファルコン(CV.大和田仁美)、トーセンジョーダン(CV.鈴木絵理)、ナイスネイチャ(CV.前田佳織里)、キングヘイロー(CV.佐伯伊織)、メジロパーマー(CV.のぐちゆり)、ツルマルツヨシ(CV.青山吉能)、サクラローレル(CV.真野美月)、ヒシミラクル(CV.春日さくら)
02. 平凡、時にミラクル
歌 : ヒシミラクル(CV.春日さくら)
03. 銀河系フィロソフィー
歌 : ネオユニヴァース(CV.白石晴香)
04. 埋火の英雄
歌 : ゼンノロブロイ(CV.照井春佳)
05. Ambitious World (Beyond The Promise Ver.)
歌 : サトノダイヤモンド(CV.立花日菜)、キタサンブラック(CV.矢野妃菜喜)
06. うまぴょい伝説
歌 : スペシャルウィーク(CV.和氣あず未)、ライスシャワー(CV.石見舞菜香)、スマートファルコン(CV.大和田仁美)、ゼンノロブロイ(CV.照井春佳)、トーセンジョーダン(CV.鈴木絵理)、ナイスネイチャ(CV.前田佳織里)、キングヘイロー(CV.佐伯伊織)、メジロパーマー(CV.のぐちゆり)、サトノダイヤモンド(CV.立花日菜)、キタサンブラック(CV.矢野妃菜喜)、ツルマルツヨシ(CV.青山吉能)、サクラローレル(CV.真野美月)、ネオユニヴァース(CV.白石晴香)、ヒシミラクル(CV.春日さくら)
07. うまぴょい伝説 (Game Size)
magnet:?xt=urn:btih:24324f4141226407ce61f8f93cd8c2f15b09fada
ウマ娘 プリティーダービー WINNING LIVE 15
Release Date : 2024/01/24
Catalog Number : LACA-25080
Tracklist
01. Comeback Story V
歌 : スペシャルウィーク(CV.和氣あず未)、ライスシャワー(CV.石見舞菜香)、スマートファルコン(CV.大和田仁美)、トーセンジョーダン(CV.鈴木絵理)、ナイスネイチャ(CV.前田佳織里)、キングヘイロー(CV.佐伯伊織)、メジロパーマー(CV.のぐちゆり)、ツルマルツヨシ(CV.青山吉能)、サクラローレル(CV.真野美月)、ヒシミラクル(CV.春日さくら)
02. 平凡、時にミラクル
歌 : ヒシミラクル(CV.春日さくら)
03. 銀河系フィロソフィー
歌 : ネオユニヴァース(CV.白石晴香)
04. 埋火の英雄
歌 : ゼンノロブロイ(CV.照井春佳)
05. Ambitious World (Beyond The Promise Ver.)
歌 : サトノダイヤモンド(CV.立花日菜)、キタサンブラック(CV.矢野妃菜喜)
06. うまぴょい伝説
歌 : スペシャルウィーク(CV.和氣あず未)、ライスシャワー(CV.石見舞菜香)、スマートファルコン(CV.大和田仁美)、ゼンノロブロイ(CV.照井春佳)、トーセンジョーダン(CV.鈴木絵理)、ナイスネイチャ(CV.前田佳織里)、キングヘイロー(CV.佐伯伊織)、メジロパーマー(CV.のぐちゆり)、サトノダイヤモンド(CV.立花日菜)、キタサンブラック(CV.矢野妃菜喜)、ツルマルツヨシ(CV.青山吉能)、サクラローレル(CV.真野美月)、ネオユニヴァース(CV.白石晴香)、ヒシミラクル(CV.春日さくら)
07. うまぴょい伝説 (Game Size)
magnet:?xt=urn:btih:24324f4141226407ce61f8f93cd8c2f15b09fada
✋热门推荐