『三銃士』(さんじゅうし、仏: Les Trois Mousquetaires)は、アレクサンドル・デュマ・ペールによる冒険活劇小説。1844年にフランスの日刊紙『シエークル』(Le Siècle)で連載され、同年、単行本が出版。1846年から挿絵が追加された。
概要
フランスの片田舎ガスコーニュ出身の立身出世を夢見る若者ダルタニャンが銃士になるべく都会パリに出てきて、銃士隊で名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスの三銃士と協力しながら、次々と迫りくる困難を解決していく物語である(ダルタニャンも銃士になるのは後の話)。フィクションだが、ダルタニャンを始めとする実在人物やラ・ロシェル包囲戦などの史実の出来事や人物が多く登場する。
表題の「銃士」とは、元々は最新式のマスケット銃を装備した乗馬歩兵で竜騎兵の一種だが、『三銃士』の中では銃撃戦は少なく、剣(レイピア)での突き合いが主になっている(レイピアは一部を除き刃がないので斬る事は出来ない。下記の絵でも刀身を平気で握って掲げている)。
日本では『三銃士』のみが有名だが、『三銃士』は第1部に過ぎず、全体の分量からも4分の1以下である。続編に第2部『二十年後』と第3部『ブラジュロンヌ子爵』がある。3部作をまとめて『ダルタニャン物語』と呼ぶ。
作中の有名な言葉「一人は皆の為に、皆は一人の為に」("un pour tous, tous pour un")は、本作が出典だという説があるがこれは誤解であり、第二次プラハ窓外投擲事件(1618年)の際のラテン語の成句、”Unus pro omnibus, omnes pro uno”の方が先である。
ところはフランス王国、時はルイ13世の治世。
ガスコーニュ出身の田舎貴族ダルタニャンは、銃士になることを夢見てパリに出てくる。ところがパリへの道中で謎の騎士に紹介状を盗まれてしまい、何とか近衛銃士隊長トレヴィルへの謁見を成功させたものの、またも謎の騎士のせいでトレヴィルの好意を無下にしてしまった。挙句、成り行きで銃士隊でも三銃士として名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスと決闘をする羽目になる。
ダルタニャンは意を決して三銃士との決闘に赴いたが、アトスとの決闘を始めた途端に枢機卿・リシュリューの護衛士が現れる。過去の因縁から決闘は中断となり、三銃士と護衛士の戦いとなる。ダルタニャンは三銃士の仲間として護衛士と戦う事を選び、枢機卿派きっての剣客ジュサックを下して三銃士側を勝利させる。この事件でダルタニャンは三銃士の仲間入りを果たした上に、トレヴィルや国王からも一目置かれる存在となる。
王弟の護衛士の職を得たダルタニャンだが、ある日家主ボナシューの依頼で彼の妻である王妃の下着係コンスタンスを探す事になる。ダルタニャンはこの事件を通じてコンスタンスに恋をし、更には枢機卿リシュリューの陰謀に陥れられる寸前の王妃アンヌ・ドートリッシュの危機を知る。半ば強引にコンスタンスの依頼を受けたダルタニャンはバッキンガム公爵からダイヤの飾り紐を返してもらうため、三銃士とともにイギリスを目指す。道中では幾重にも枢機卿の罠が張り巡らされていたが、三銃士達の身を挺した活躍もありダルタニャンは単身イギリスへと辿り着く。バッキンガム公の協力を得たダルタニャンは無事に役目を果たし、王妃の危機を救う事に成功。コンスタンスとも相思相愛となる。
得意の絶頂だったダルタニャンだが、逢引を目前にしてコンスタンスが消息を絶ってしまう。必死にコンスタンスの行方を探すダルタニャンの前に現れたのは、ミレディーと呼ばれる貴婦人であった。しかしこのミレディーは枢機卿の腹心として暗躍する悪女であり、先だってのダルタニャンの活躍を逆恨みし、その復讐としてコンスタンスを誘拐するよう指示した張本人であった。ダルタニャンはミレディーを疑いながらも妖艶な魅力に逆らえず、遂には奸計を用いて身体を重ねてしまう。ところがダルタニャンはその際にミレディーの身体に刻まれた烙印を見てしまい、口封じとして命を狙われるようになる。
やがてラ・ロシェル包囲戦が始まるとダルタニャンや三銃士達も戦地に赴くことになったが、その最中でさえミレディーの放つ刺客や罠によって何度も命を脅かされる。そこでダルタニャン達は一計を案じ、ミレディーをイギリスの協力者の元に軟禁する事に成功する。一転して窮地に陥ったミレディーだが、持ち前の美貌と悪魔的知恵を駆使して牢番フェルトンを籠絡すると、脱獄を果たしたばかりかフェルトンを利用してバッキンガム公の暗殺さえも成し遂げてしまう。
フランスに帰国したミレディーは小さな修道院に身を隠すが、そこで偶然コンスタンスと出会う。コンスタンスは王妃の手で誘拐から救われ、修道院に匿われていた。更にはダルタニャンと三銃士がこの修道院に来ることを知ったミレディーは復讐としてコンスタンスに毒を飲ませて逃亡。コンスタンスは入れ違いにやってきたダルタニャンとようやく再会を果たすが、喜ぶ間もなくダルタニャンの腕の中で息を引き取ってしまう。
銃士達は悲嘆と義憤に駆られ、ミレディーと因縁を持つ二人の男と共に彼女を捕らえ、裁判を行う。そしてミレディーの悪行を一つ一つ列挙し、彼女の首をはねて裁判を終える。ダルタニャンは死罪を覚悟でその陰惨な顛末をリシュリューに打ち明けるが、意外にもリシュリューはダルタニャンを咎めず、むしろ銃士隊の重役として厚遇する事を提案した。リシュリューはすっかり三銃士達の活躍に舌を巻き、味方にしようと画策していたのである。ダルタニャンは驚いて辞そうとするが、三銃士に説得されその任を引き受ける事を決意する。登場人物
王妃側
フランス
ダルタニャン
ガスコーニュ地方、タルブ生まれの小貴族の勇敢な青年。田舎出身のため、都会の常識に疎い面もあるが、貴族としての礼節はある程度弁えている。銃士になるべくパリへ上り、三銃士と親交を深め、生涯の友情を誓う。また、コンスタンス・ボナシューに強い好意を寄せる。職務は護衛士、後のラ・ロシェル包囲戦のさなかに銃士となる。本作では、枢機卿リシュリューの腹心ミレディーと対決する。
モデルは同名の実在した貴族で、デュマは彼を「ドン・キホーテ」と揶揄している。
プランシェ
ダルタニャンの従者。ピカルディー生まれ。
ダルタニャンとともに手紙を持ってバッキンガム公爵のもとへと行く。勇敢でありながら機智にも優れ、用心深い。
アトス
三銃士の一人。本名はラ・フェール伯爵。三銃士の中では最年長であり、最も理知的な性格。かつて結婚したこともあるが、それは忘れ去りたい思い出となっている。敵方にアトスの名前を名乗った際に、「それは山の名前ではないか」と咎められる場面がある(アトス山のこと)。
グリモー
アトスの従者。厳格な主人に仕込まれたため、必要な言葉以外は一切口にしない。
ポルトス
三銃士の一人。ポルトスは仮名で本名は本作で明らかにされない。おしゃべりで見栄っ張りな性格で、三銃士の中で最も世俗に詳しい。また、大柄で三銃士一番の力持ちでもある。コクナール夫人の愛人。
実力はあるのだが、油断しやすい性格で決闘での見せ場は少ない。頭も三銃士達の中では一番悪く、ミレディーからは「木偶の坊」とまで呼ばれていた。
ムースクトン
ポルトスの従者。本名はボニファス。
コクナール夫人
代訴人コクナールの妻。あまり裕福ではなく、お金にはがめつい。ポルトス曰く枢機卿派。
アラミス
三銃士の一人。アラミスは仮名で本名は本作で明らかにされない。銃士を辞め、僧籍に身を置きたがっている。そのため神学者でもあり、ラテン語を使った詩も作ったりする。王妃側のシュヴルーズ夫人の恋人。
バザン
アラミスの従者。野心家で学問があり、いずれはアラミスとともに僧籍に入ろうと考えている。シュヴルーズ夫人との手紙のやり取りの遣いになる。
シュヴルーズ夫人
王妃の友人で、アラミスの恋人。実在の人物でフルネームはマリー・ド・ロアン=モンバゾン。アラミスを通じて、ダルタニャンと王妃の橋渡し役をする。アラミスとの手紙では、トゥールの織り子、マリー・ミションという偽名を使う。
トレヴィル
銃士隊長。ダルタニャンとは同郷でダルタニャンの父とは幼馴染の間柄。ダルタニャンや銃士達に理解があり、色々と便宜を図ってくれる。実在の人物トレヴィル伯爵(英語版)。
アンヌ・ドートリッシュ
ルイ13世の妻で、フランス王妃。実在の人物。バッキンガム公爵と思いを通じている。
ジャック・ミシェル・ボナシュー
ダルタニャンの家主。元小間物屋で小金持。コンスタンスの夫だが、反逆罪の容疑でバスティーユ牢獄に収監された後にリシュリューに籠絡され、枢機卿側に寝返る。ダルタニャンの行動をリシュリューに報告し、コンスタンスの誘拐にも加担した。
続編の「二十年後」でも乞食の総取締マイヤールとして再登場する。
コンスタンス・ボナシュー
ジャック・ミシェルの妻。王妃アンヌの忠実な下着係の侍女。歳の離れた夫がいるが、ダルタニャンにも好意を寄せられる。王妃のダイヤの一件を通じて彼と相思相愛になるも、ミレディーの復讐に巻き込まれ誘拐される。王妃により救出され、ベチューヌの修道院にかくまわれていたが、そこでミレディーと対面、彼女に毒殺される。
リールの首切り役人
ミレディーとは並々ならぬ因縁を持つ男。彼女のせいで弟を亡くしており、直接ミレディーを処刑した。
イギリス
バッキンガム公ジョージ・ヴィリアーズ
イギリスの宰相。フランス王妃であるアンヌに夢中で、王妃のためならフランスと戦争になることを厭わない。
ミレディーにけしかけられた清教徒フェルトンにより暗殺される。実在の人物で、(理由は異なるが)最期も史実通りとなっている。
シェフィールド男爵ウィンター卿
イギリスの男爵。ダルタニャンと決闘するが、その後親交を持つ。ミレディーは亡き弟の嫁(義妹)。表記ゆれで訳によっては「ウィンテル卿」となっているものもある[1]。
ジョン・フェルトン(英語版)
実在の人物。ウィンター男爵の忠実な部下で、清廉潔白な清教徒。後にミレディーに篭絡され、バッキンガム公を殺害する。
枢機卿側
リシュリュー
枢機卿にしてフランスの宰相。実在の人物。フランスのため(そして己のため)、仇敵であるハプスブルク家から嫁いできた王妃を陥れようと、腹心のミレディーやロシュフォール伯爵を使い、様々な画策をする。アラミスに「赤公爵」とあだ名される。
物語前半では敵役として描かれるが、終盤ではダルタニャンや三銃士を認め、自身の部下にしようと画策している。
ルイ13世
フランス国王。実在の人物。リシュリューに絶大な信頼を置き、その言葉に耳を傾ける。王妃の浮気を疑っている。
ミレディー・ド・ウィンター
リシュリューの腹心で、美貌と知恵を兼ね備えた謎の女。他にアンヌ・ド・ブリュイ、シャルロット・バクソン、クラリックなどの別名・別姓を持つ。自分を貶めた者に復讐する癖があり、陰険。神を信じず、己の力のみを信じる。ワルド伯爵に熱を上げていたが、それに嫉妬したダルタニャンにより仕返しを受ける。胸に百合の烙印があり、秘められた過去を持つ。ウィンター卿は亡き夫の兄(義兄)。コンスタンス・ボナシュー殺害直後に、ダルタニャン達によってかつて犯した悪事を断罪された上、処刑される。生前最後の台詞は英語でなされた。モデルとなった人物は、バッキンガムの愛人だったカーライル公爵夫人ルーシー・ヘイ(英語版)だと言われている。
なお、「ミレディー(Milady)」とは彼女の名前ではなく、英語で貴婦人を示す一般名詞である[2]。
ケティ
ミレディーの侍女。ダルタニャンに惚れるが、彼に利用される。
ロシュフォール伯爵(英語版)
リシュリューの腹心。ダルタニャンから紹介状を奪った騎士で、コンスタンス誘拐の指揮も行っていた。
物語の最後で三度の決闘の末にダルタニャンと和解する。
ワルド伯爵
ロシュフォールの従兄弟。ダルタニャンと戦い、傷を負わせるも重傷を受ける。
概要
フランスの片田舎ガスコーニュ出身の立身出世を夢見る若者ダルタニャンが銃士になるべく都会パリに出てきて、銃士隊で名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスの三銃士と協力しながら、次々と迫りくる困難を解決していく物語である(ダルタニャンも銃士になるのは後の話)。フィクションだが、ダルタニャンを始めとする実在人物やラ・ロシェル包囲戦などの史実の出来事や人物が多く登場する。
表題の「銃士」とは、元々は最新式のマスケット銃を装備した乗馬歩兵で竜騎兵の一種だが、『三銃士』の中では銃撃戦は少なく、剣(レイピア)での突き合いが主になっている(レイピアは一部を除き刃がないので斬る事は出来ない。下記の絵でも刀身を平気で握って掲げている)。
日本では『三銃士』のみが有名だが、『三銃士』は第1部に過ぎず、全体の分量からも4分の1以下である。続編に第2部『二十年後』と第3部『ブラジュロンヌ子爵』がある。3部作をまとめて『ダルタニャン物語』と呼ぶ。
作中の有名な言葉「一人は皆の為に、皆は一人の為に」("un pour tous, tous pour un")は、本作が出典だという説があるがこれは誤解であり、第二次プラハ窓外投擲事件(1618年)の際のラテン語の成句、”Unus pro omnibus, omnes pro uno”の方が先である。
ところはフランス王国、時はルイ13世の治世。
ガスコーニュ出身の田舎貴族ダルタニャンは、銃士になることを夢見てパリに出てくる。ところがパリへの道中で謎の騎士に紹介状を盗まれてしまい、何とか近衛銃士隊長トレヴィルへの謁見を成功させたものの、またも謎の騎士のせいでトレヴィルの好意を無下にしてしまった。挙句、成り行きで銃士隊でも三銃士として名を馳せるアトス・ポルトス・アラミスと決闘をする羽目になる。
ダルタニャンは意を決して三銃士との決闘に赴いたが、アトスとの決闘を始めた途端に枢機卿・リシュリューの護衛士が現れる。過去の因縁から決闘は中断となり、三銃士と護衛士の戦いとなる。ダルタニャンは三銃士の仲間として護衛士と戦う事を選び、枢機卿派きっての剣客ジュサックを下して三銃士側を勝利させる。この事件でダルタニャンは三銃士の仲間入りを果たした上に、トレヴィルや国王からも一目置かれる存在となる。
王弟の護衛士の職を得たダルタニャンだが、ある日家主ボナシューの依頼で彼の妻である王妃の下着係コンスタンスを探す事になる。ダルタニャンはこの事件を通じてコンスタンスに恋をし、更には枢機卿リシュリューの陰謀に陥れられる寸前の王妃アンヌ・ドートリッシュの危機を知る。半ば強引にコンスタンスの依頼を受けたダルタニャンはバッキンガム公爵からダイヤの飾り紐を返してもらうため、三銃士とともにイギリスを目指す。道中では幾重にも枢機卿の罠が張り巡らされていたが、三銃士達の身を挺した活躍もありダルタニャンは単身イギリスへと辿り着く。バッキンガム公の協力を得たダルタニャンは無事に役目を果たし、王妃の危機を救う事に成功。コンスタンスとも相思相愛となる。
得意の絶頂だったダルタニャンだが、逢引を目前にしてコンスタンスが消息を絶ってしまう。必死にコンスタンスの行方を探すダルタニャンの前に現れたのは、ミレディーと呼ばれる貴婦人であった。しかしこのミレディーは枢機卿の腹心として暗躍する悪女であり、先だってのダルタニャンの活躍を逆恨みし、その復讐としてコンスタンスを誘拐するよう指示した張本人であった。ダルタニャンはミレディーを疑いながらも妖艶な魅力に逆らえず、遂には奸計を用いて身体を重ねてしまう。ところがダルタニャンはその際にミレディーの身体に刻まれた烙印を見てしまい、口封じとして命を狙われるようになる。
やがてラ・ロシェル包囲戦が始まるとダルタニャンや三銃士達も戦地に赴くことになったが、その最中でさえミレディーの放つ刺客や罠によって何度も命を脅かされる。そこでダルタニャン達は一計を案じ、ミレディーをイギリスの協力者の元に軟禁する事に成功する。一転して窮地に陥ったミレディーだが、持ち前の美貌と悪魔的知恵を駆使して牢番フェルトンを籠絡すると、脱獄を果たしたばかりかフェルトンを利用してバッキンガム公の暗殺さえも成し遂げてしまう。
フランスに帰国したミレディーは小さな修道院に身を隠すが、そこで偶然コンスタンスと出会う。コンスタンスは王妃の手で誘拐から救われ、修道院に匿われていた。更にはダルタニャンと三銃士がこの修道院に来ることを知ったミレディーは復讐としてコンスタンスに毒を飲ませて逃亡。コンスタンスは入れ違いにやってきたダルタニャンとようやく再会を果たすが、喜ぶ間もなくダルタニャンの腕の中で息を引き取ってしまう。
銃士達は悲嘆と義憤に駆られ、ミレディーと因縁を持つ二人の男と共に彼女を捕らえ、裁判を行う。そしてミレディーの悪行を一つ一つ列挙し、彼女の首をはねて裁判を終える。ダルタニャンは死罪を覚悟でその陰惨な顛末をリシュリューに打ち明けるが、意外にもリシュリューはダルタニャンを咎めず、むしろ銃士隊の重役として厚遇する事を提案した。リシュリューはすっかり三銃士達の活躍に舌を巻き、味方にしようと画策していたのである。ダルタニャンは驚いて辞そうとするが、三銃士に説得されその任を引き受ける事を決意する。登場人物
王妃側
フランス
ダルタニャン
ガスコーニュ地方、タルブ生まれの小貴族の勇敢な青年。田舎出身のため、都会の常識に疎い面もあるが、貴族としての礼節はある程度弁えている。銃士になるべくパリへ上り、三銃士と親交を深め、生涯の友情を誓う。また、コンスタンス・ボナシューに強い好意を寄せる。職務は護衛士、後のラ・ロシェル包囲戦のさなかに銃士となる。本作では、枢機卿リシュリューの腹心ミレディーと対決する。
モデルは同名の実在した貴族で、デュマは彼を「ドン・キホーテ」と揶揄している。
プランシェ
ダルタニャンの従者。ピカルディー生まれ。
ダルタニャンとともに手紙を持ってバッキンガム公爵のもとへと行く。勇敢でありながら機智にも優れ、用心深い。
アトス
三銃士の一人。本名はラ・フェール伯爵。三銃士の中では最年長であり、最も理知的な性格。かつて結婚したこともあるが、それは忘れ去りたい思い出となっている。敵方にアトスの名前を名乗った際に、「それは山の名前ではないか」と咎められる場面がある(アトス山のこと)。
グリモー
アトスの従者。厳格な主人に仕込まれたため、必要な言葉以外は一切口にしない。
ポルトス
三銃士の一人。ポルトスは仮名で本名は本作で明らかにされない。おしゃべりで見栄っ張りな性格で、三銃士の中で最も世俗に詳しい。また、大柄で三銃士一番の力持ちでもある。コクナール夫人の愛人。
実力はあるのだが、油断しやすい性格で決闘での見せ場は少ない。頭も三銃士達の中では一番悪く、ミレディーからは「木偶の坊」とまで呼ばれていた。
ムースクトン
ポルトスの従者。本名はボニファス。
コクナール夫人
代訴人コクナールの妻。あまり裕福ではなく、お金にはがめつい。ポルトス曰く枢機卿派。
アラミス
三銃士の一人。アラミスは仮名で本名は本作で明らかにされない。銃士を辞め、僧籍に身を置きたがっている。そのため神学者でもあり、ラテン語を使った詩も作ったりする。王妃側のシュヴルーズ夫人の恋人。
バザン
アラミスの従者。野心家で学問があり、いずれはアラミスとともに僧籍に入ろうと考えている。シュヴルーズ夫人との手紙のやり取りの遣いになる。
シュヴルーズ夫人
王妃の友人で、アラミスの恋人。実在の人物でフルネームはマリー・ド・ロアン=モンバゾン。アラミスを通じて、ダルタニャンと王妃の橋渡し役をする。アラミスとの手紙では、トゥールの織り子、マリー・ミションという偽名を使う。
トレヴィル
銃士隊長。ダルタニャンとは同郷でダルタニャンの父とは幼馴染の間柄。ダルタニャンや銃士達に理解があり、色々と便宜を図ってくれる。実在の人物トレヴィル伯爵(英語版)。
アンヌ・ドートリッシュ
ルイ13世の妻で、フランス王妃。実在の人物。バッキンガム公爵と思いを通じている。
ジャック・ミシェル・ボナシュー
ダルタニャンの家主。元小間物屋で小金持。コンスタンスの夫だが、反逆罪の容疑でバスティーユ牢獄に収監された後にリシュリューに籠絡され、枢機卿側に寝返る。ダルタニャンの行動をリシュリューに報告し、コンスタンスの誘拐にも加担した。
続編の「二十年後」でも乞食の総取締マイヤールとして再登場する。
コンスタンス・ボナシュー
ジャック・ミシェルの妻。王妃アンヌの忠実な下着係の侍女。歳の離れた夫がいるが、ダルタニャンにも好意を寄せられる。王妃のダイヤの一件を通じて彼と相思相愛になるも、ミレディーの復讐に巻き込まれ誘拐される。王妃により救出され、ベチューヌの修道院にかくまわれていたが、そこでミレディーと対面、彼女に毒殺される。
リールの首切り役人
ミレディーとは並々ならぬ因縁を持つ男。彼女のせいで弟を亡くしており、直接ミレディーを処刑した。
イギリス
バッキンガム公ジョージ・ヴィリアーズ
イギリスの宰相。フランス王妃であるアンヌに夢中で、王妃のためならフランスと戦争になることを厭わない。
ミレディーにけしかけられた清教徒フェルトンにより暗殺される。実在の人物で、(理由は異なるが)最期も史実通りとなっている。
シェフィールド男爵ウィンター卿
イギリスの男爵。ダルタニャンと決闘するが、その後親交を持つ。ミレディーは亡き弟の嫁(義妹)。表記ゆれで訳によっては「ウィンテル卿」となっているものもある[1]。
ジョン・フェルトン(英語版)
実在の人物。ウィンター男爵の忠実な部下で、清廉潔白な清教徒。後にミレディーに篭絡され、バッキンガム公を殺害する。
枢機卿側
リシュリュー
枢機卿にしてフランスの宰相。実在の人物。フランスのため(そして己のため)、仇敵であるハプスブルク家から嫁いできた王妃を陥れようと、腹心のミレディーやロシュフォール伯爵を使い、様々な画策をする。アラミスに「赤公爵」とあだ名される。
物語前半では敵役として描かれるが、終盤ではダルタニャンや三銃士を認め、自身の部下にしようと画策している。
ルイ13世
フランス国王。実在の人物。リシュリューに絶大な信頼を置き、その言葉に耳を傾ける。王妃の浮気を疑っている。
ミレディー・ド・ウィンター
リシュリューの腹心で、美貌と知恵を兼ね備えた謎の女。他にアンヌ・ド・ブリュイ、シャルロット・バクソン、クラリックなどの別名・別姓を持つ。自分を貶めた者に復讐する癖があり、陰険。神を信じず、己の力のみを信じる。ワルド伯爵に熱を上げていたが、それに嫉妬したダルタニャンにより仕返しを受ける。胸に百合の烙印があり、秘められた過去を持つ。ウィンター卿は亡き夫の兄(義兄)。コンスタンス・ボナシュー殺害直後に、ダルタニャン達によってかつて犯した悪事を断罪された上、処刑される。生前最後の台詞は英語でなされた。モデルとなった人物は、バッキンガムの愛人だったカーライル公爵夫人ルーシー・ヘイ(英語版)だと言われている。
なお、「ミレディー(Milady)」とは彼女の名前ではなく、英語で貴婦人を示す一般名詞である[2]。
ケティ
ミレディーの侍女。ダルタニャンに惚れるが、彼に利用される。
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物語の最後で三度の決闘の末にダルタニャンと和解する。
ワルド伯爵
ロシュフォールの従兄弟。ダルタニャンと戦い、傷を負わせるも重傷を受ける。
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600万年前の「恐怖の鳥」の足跡を初めて発見、大きな謎だった狩りの方法が明らかに
「恐竜絶滅」後に南米で長く繁栄したグループ、足が速く主に小さな哺乳類などを捕食か
6600万年前に地球に隕石がぶつかって鳥以外の恐竜が絶滅した後、5300万年前から1万8000年前にかけて、「恐怖の鳥(恐鳥類、フォルスラコス科)」と呼ばれるグループが南米大陸の草原をかっ歩していた。飛翔能力はないが、中には体高が3メートルを超えるものおり、広大な平原を歩き、獲物を見つけると追い詰め、先が鉤状になったくちばしを深く差し込ませて肉を引きちぎったと考えられている。
【関連写真】「恐怖の鳥」の初めての足跡化石、足の復元図も
このたび、この恐怖の鳥の足跡の化石が初めて見つかり、大きな謎だった狩りの方法がベールを脱いだ。600万年前の足跡は、彼らの一部は獲物を蹴り、押さえつけていたことを示唆している。ベロキラプトルなどの恐竜と同じ戦略だ。論文は2023年9月30日付けの学術誌「Scientific Reports」に発表された。
これまで発見された恐鳥類の骨と比較したところ、足跡の主は体高約1.7メートルで、大型種の若鳥であるとも考えられる。だが、足跡の持ち主が具体的に恐鳥類のどの種であるかは分かっていない。
当時、南米大陸には、現存する最も近い親戚のノガンモドキのように小型のものから、ダチョウよりも高くそびえ立つ大型のものまで、複数種の恐鳥類がいたことが分かっている。まだ化石が発見されていない未知の種の可能性もある。
「きれいな足跡を残してくれたと思います」と、カナダ、アルバータ大学の古生物学者で、足跡化石の専門家であるリサ・バックリー氏は言う。恐鳥類の足の骨と足跡がぴったりと一致したのだ。なお、同氏は今回の研究に参加していない。
骨の化石と同様に足跡化石にも学名が付けられる。一連の足跡化石は、アルゼンチン、パタゴニアの大西洋沿岸にあるポゾ・サラド産地のリオネグロ層から出土した。論分の筆頭筆者でアルゼンチン、ラ・パンパ国立大学の古生物学者であるリカルド・メルチョール氏とチームの研究者たちは、発見した場所の地理的、地質学的状況にちなんで Rionegrina pozosaladensis と命名した。
2本指か3本指か、それが問題だ
恐鳥類の足には3本の指があったが、3本の指でバランスを取っていたのか、あるいは2本の指でバランスを取っていたのかは、これまで恐鳥類の足を研究する古生物学者にとって大きな謎だった。
今回発見された足跡は、2本の指でバランスを取っていたことを示す決定的な証拠となった。つまり、恐鳥類は2本の指で走り、3本目は獲物を押さえつけるために使っていたことが確認されたと、バックリー氏は説明する。
ダチョウは2本指で走ったり歩いたりしている。またベロキラプトルやデイノニクスといた恐竜も2本指で歩き、3本目の鋭い鉤爪(かぎづめ)が移動の際、傷つかないように地面から浮かせていたことはよく知られている。
今回の足跡では、かかと寄りにある3本目の指の一部が見て取れる。ただし3本目の跡は他の2本と比べてずっと小さい。体重の大半は真ん中の指にかけられ、外側の指はサポート役だった。そして一番内側の指は地面から離れていた。つまり、機能的に専門家が「二指性」と呼ぶ状態だったといえる。
この事実は、恐鳥類は足が速かったという、以前からある研究結果を裏付けると論文は書いている。ダチョウと同様に恐鳥類の大腿骨は短く、下腿と足には細長い骨がある。この組み合わせのおかげで、ピッチの高い大きな歩幅で走ることができた。
また、恐鳥類の足の構造は、足で小型の爬虫類を捕まえるノガンモドキやデイノニクスと似ている。「恐鳥類は足が速く、その特性を生かして狩りをしていたことが足跡から見て取れます」とメルチョール氏は言う。
恐鳥類は獲物をまず足で蹴ってから爪で押さえ込み、先が鉤状に曲がった大きなくちばしを使って肉を引き裂いた。「獲物は今日のカピバラの親戚や水鳥、地上性のナマケモノなどだったと考えられます」とメルチョール氏は言う。
恐鳥類の一部は大型動物を狙うハンターだったと考えられるが、新たな発見によって、恐鳥類の能力について古生物学者は考えを改め始めている。「人間は、絶滅した大型の肉食動物が、巨大な草食動物を食べる獰猛なハンターであってほしいと願ってしまうのです」とバックリー氏は言う。
しかし足跡を調べると、恐鳥類の長期にわたる繁栄は、小さな獲物によって支えられていたようだ。バックリー氏は言う。「恐鳥類がげっ歯類やウサギほどの大きさの哺乳類をくちばしで攻撃するとは思えません。爪で押さえることができれば十分ですから」
文=RILEY BLACK/訳=三好由美子
「恐竜絶滅」後に南米で長く繁栄したグループ、足が速く主に小さな哺乳類などを捕食か
6600万年前に地球に隕石がぶつかって鳥以外の恐竜が絶滅した後、5300万年前から1万8000年前にかけて、「恐怖の鳥(恐鳥類、フォルスラコス科)」と呼ばれるグループが南米大陸の草原をかっ歩していた。飛翔能力はないが、中には体高が3メートルを超えるものおり、広大な平原を歩き、獲物を見つけると追い詰め、先が鉤状になったくちばしを深く差し込ませて肉を引きちぎったと考えられている。
【関連写真】「恐怖の鳥」の初めての足跡化石、足の復元図も
このたび、この恐怖の鳥の足跡の化石が初めて見つかり、大きな謎だった狩りの方法がベールを脱いだ。600万年前の足跡は、彼らの一部は獲物を蹴り、押さえつけていたことを示唆している。ベロキラプトルなどの恐竜と同じ戦略だ。論文は2023年9月30日付けの学術誌「Scientific Reports」に発表された。
これまで発見された恐鳥類の骨と比較したところ、足跡の主は体高約1.7メートルで、大型種の若鳥であるとも考えられる。だが、足跡の持ち主が具体的に恐鳥類のどの種であるかは分かっていない。
当時、南米大陸には、現存する最も近い親戚のノガンモドキのように小型のものから、ダチョウよりも高くそびえ立つ大型のものまで、複数種の恐鳥類がいたことが分かっている。まだ化石が発見されていない未知の種の可能性もある。
「きれいな足跡を残してくれたと思います」と、カナダ、アルバータ大学の古生物学者で、足跡化石の専門家であるリサ・バックリー氏は言う。恐鳥類の足の骨と足跡がぴったりと一致したのだ。なお、同氏は今回の研究に参加していない。
骨の化石と同様に足跡化石にも学名が付けられる。一連の足跡化石は、アルゼンチン、パタゴニアの大西洋沿岸にあるポゾ・サラド産地のリオネグロ層から出土した。論分の筆頭筆者でアルゼンチン、ラ・パンパ国立大学の古生物学者であるリカルド・メルチョール氏とチームの研究者たちは、発見した場所の地理的、地質学的状況にちなんで Rionegrina pozosaladensis と命名した。
2本指か3本指か、それが問題だ
恐鳥類の足には3本の指があったが、3本の指でバランスを取っていたのか、あるいは2本の指でバランスを取っていたのかは、これまで恐鳥類の足を研究する古生物学者にとって大きな謎だった。
今回発見された足跡は、2本の指でバランスを取っていたことを示す決定的な証拠となった。つまり、恐鳥類は2本の指で走り、3本目は獲物を押さえつけるために使っていたことが確認されたと、バックリー氏は説明する。
ダチョウは2本指で走ったり歩いたりしている。またベロキラプトルやデイノニクスといた恐竜も2本指で歩き、3本目の鋭い鉤爪(かぎづめ)が移動の際、傷つかないように地面から浮かせていたことはよく知られている。
今回の足跡では、かかと寄りにある3本目の指の一部が見て取れる。ただし3本目の跡は他の2本と比べてずっと小さい。体重の大半は真ん中の指にかけられ、外側の指はサポート役だった。そして一番内側の指は地面から離れていた。つまり、機能的に専門家が「二指性」と呼ぶ状態だったといえる。
この事実は、恐鳥類は足が速かったという、以前からある研究結果を裏付けると論文は書いている。ダチョウと同様に恐鳥類の大腿骨は短く、下腿と足には細長い骨がある。この組み合わせのおかげで、ピッチの高い大きな歩幅で走ることができた。
また、恐鳥類の足の構造は、足で小型の爬虫類を捕まえるノガンモドキやデイノニクスと似ている。「恐鳥類は足が速く、その特性を生かして狩りをしていたことが足跡から見て取れます」とメルチョール氏は言う。
恐鳥類は獲物をまず足で蹴ってから爪で押さえ込み、先が鉤状に曲がった大きなくちばしを使って肉を引き裂いた。「獲物は今日のカピバラの親戚や水鳥、地上性のナマケモノなどだったと考えられます」とメルチョール氏は言う。
恐鳥類の一部は大型動物を狙うハンターだったと考えられるが、新たな発見によって、恐鳥類の能力について古生物学者は考えを改め始めている。「人間は、絶滅した大型の肉食動物が、巨大な草食動物を食べる獰猛なハンターであってほしいと願ってしまうのです」とバックリー氏は言う。
しかし足跡を調べると、恐鳥類の長期にわたる繁栄は、小さな獲物によって支えられていたようだ。バックリー氏は言う。「恐鳥類がげっ歯類やウサギほどの大きさの哺乳類をくちばしで攻撃するとは思えません。爪で押さえることができれば十分ですから」
文=RILEY BLACK/訳=三好由美子
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