「ある男」を見終わったら、ネットで皆の感想とか調べて、記録する。
里枝の夫だった男はすでにこの世にはいない。この事実は変えることはできない。彼の不幸な生い立ちも変えることはできない。だが、“ある男”は幸せになろうと懸命にもがき、ようやくそれを手に入れたのだ。紆余曲折した物語の終わりに、城戸と里枝はそのことを知る。
ボリュームのある原作小説のため、121分にまとめた映画は無駄なシーンがない反面、かなりの駆け足感がする。だが、原作者である平野啓一郎は完成した映画のクライマックスシーンを見て、聖書の一節を思い浮かべたという。
「もし100匹の羊がいて、1匹がいなくなったのなら、探しにいくだろう」というイエス・キリストの言葉だ。小説執筆時には意識していなかったそうだが、迷える“ある男”の物語をスクリーンで観ているうちに、少年期には理解できなかったイエスの言葉が、ふと腑に落ちたという。
さて、このお話のテーマでもある、カテゴライズやラベリングをするという事。
外国人だから、女だから、犯罪者の家族だから、もちろん、男性や女性、子どもという属性は存在するし、文化的背景から来る傾向もあります。ですが、私たち一人一人に個性があるように、外国人でもどんな人でも一人一人違う人間なんです。犯罪者の子どもが犯罪を犯すとか、子どもがした事は親が全て悪いとか、他人が決めつけられることではないし、外国人は〜、女は〜と主語を大きくすることに関しては常に気をつけていかなければいけないし、その色眼鏡で個人を見てはいけないと思います。
そういうレッテルを貼られて、そこから抜け出したいけど、抜け出せない人たちがいることを忘れてはいけないなと。
映画を観る前に本を読んでおこうと思っていたら、結局上映が終わって大分経ってからの読了となってしまった。戸籍交換がキーとなる話なので、登場人物を頭の中で整理しながら話を追うのに少々手間取ったが、読み終えてやけに胸が締め付けられる思いがしたのは、稀有な設定を通して「自分とは何か」「生きるとは何か」をシンプルに問い掛けられたからかなと思う。「どういう人間として死ぬのか」は結局「どう生きるのか」に繋がるのだろう。「蛻(ぬけがら)にいかに響くか蝉の声」中学生の息子が詠んだ俳句が見事にこのテーマを表している。
里枝の夫だった男はすでにこの世にはいない。この事実は変えることはできない。彼の不幸な生い立ちも変えることはできない。だが、“ある男”は幸せになろうと懸命にもがき、ようやくそれを手に入れたのだ。紆余曲折した物語の終わりに、城戸と里枝はそのことを知る。
ボリュームのある原作小説のため、121分にまとめた映画は無駄なシーンがない反面、かなりの駆け足感がする。だが、原作者である平野啓一郎は完成した映画のクライマックスシーンを見て、聖書の一節を思い浮かべたという。
「もし100匹の羊がいて、1匹がいなくなったのなら、探しにいくだろう」というイエス・キリストの言葉だ。小説執筆時には意識していなかったそうだが、迷える“ある男”の物語をスクリーンで観ているうちに、少年期には理解できなかったイエスの言葉が、ふと腑に落ちたという。
さて、このお話のテーマでもある、カテゴライズやラベリングをするという事。
外国人だから、女だから、犯罪者の家族だから、もちろん、男性や女性、子どもという属性は存在するし、文化的背景から来る傾向もあります。ですが、私たち一人一人に個性があるように、外国人でもどんな人でも一人一人違う人間なんです。犯罪者の子どもが犯罪を犯すとか、子どもがした事は親が全て悪いとか、他人が決めつけられることではないし、外国人は〜、女は〜と主語を大きくすることに関しては常に気をつけていかなければいけないし、その色眼鏡で個人を見てはいけないと思います。
そういうレッテルを貼られて、そこから抜け出したいけど、抜け出せない人たちがいることを忘れてはいけないなと。
映画を観る前に本を読んでおこうと思っていたら、結局上映が終わって大分経ってからの読了となってしまった。戸籍交換がキーとなる話なので、登場人物を頭の中で整理しながら話を追うのに少々手間取ったが、読み終えてやけに胸が締め付けられる思いがしたのは、稀有な設定を通して「自分とは何か」「生きるとは何か」をシンプルに問い掛けられたからかなと思う。「どういう人間として死ぬのか」は結局「どう生きるのか」に繋がるのだろう。「蛻(ぬけがら)にいかに響くか蝉の声」中学生の息子が詠んだ俳句が見事にこのテーマを表している。
俺もお前を甘やかしすぎたかなとちょっと思ってる(紫:我感觉我是不是太宠你了)
えっなんで甘やかしてよ一(白:诶,怎么了,你就宠我吧——)
俺甘やかされる分にはウェルカムだよ一(白:很欢迎来宠我的。)
むしろ一生甘やかされて生きてたい(白:倒不如说想被宠一辈子活下去。)
甘やかされて伸びるタイプの生き物(白:我是被惯着就会成长的生物。)
うるせえよそういう意味じゃなくて(紫:烦死了,不是这个意思。)
俺結構ゴール前にいるだけでいいとか(略)(紫:我说了不少类似’你只要在球门前等着就好’的话。)
与えられるだけじゃ本気になれないし、楽しくはないんだろうなって(紫:如果只是被给予,不是自己的想法,那也不能从中获得快乐。)
そういう意味では自分で目標をみつけて成長しようとしてる今のほうがよっぽど健全だよ。(紫:这个意义上来说,只有自己找到目标并努力成长的现在才是健全(健康)的。)
俺はお前に与えすぎてたんだ(紫:我还是给你太多了。)
難しい話はよくわかんないけど、結局おれはレオと一緒じゃなきゃプルーロックにはきてなかっただろうし(白:复杂的我不太懂,可是说到底,如果我没有跟玲王在一起,我或许根本就不会来到蓝锁。)
そんな気にしなくていいんじゃん?(白:不用那么在意吧?)
そうか?まあお前がそういうならべつにいいけど(紫:是吗?那确实...你要是不那么在意话也可以...)
そうそう、シンプルイズベストお互いがんばろ一(白:是啊,是啊,所以不用想那么多(直译:简单就是最好的 simple is best),我们一起努力吧。)
こいっ...おれの言いたいこと本当に理解してんのか?考えるだけ無駄か(紫:这家伙…真的理解我的意思了吗?不过想了也没用吧)
だからもっとあまやかして一(白:所以说更宠我一些吧——)
はいはい(紫:好的,好的。(无奈语气))
(不负责的任浅浅翻译,大家浅看,那个宠已经是我觉得没那么那个的词,感觉换成溺爱,纵容就更......老叔你.....被南通吓晕。jpg)
えっなんで甘やかしてよ一(白:诶,怎么了,你就宠我吧——)
俺甘やかされる分にはウェルカムだよ一(白:很欢迎来宠我的。)
むしろ一生甘やかされて生きてたい(白:倒不如说想被宠一辈子活下去。)
甘やかされて伸びるタイプの生き物(白:我是被惯着就会成长的生物。)
うるせえよそういう意味じゃなくて(紫:烦死了,不是这个意思。)
俺結構ゴール前にいるだけでいいとか(略)(紫:我说了不少类似’你只要在球门前等着就好’的话。)
与えられるだけじゃ本気になれないし、楽しくはないんだろうなって(紫:如果只是被给予,不是自己的想法,那也不能从中获得快乐。)
そういう意味では自分で目標をみつけて成長しようとしてる今のほうがよっぽど健全だよ。(紫:这个意义上来说,只有自己找到目标并努力成长的现在才是健全(健康)的。)
俺はお前に与えすぎてたんだ(紫:我还是给你太多了。)
難しい話はよくわかんないけど、結局おれはレオと一緒じゃなきゃプルーロックにはきてなかっただろうし(白:复杂的我不太懂,可是说到底,如果我没有跟玲王在一起,我或许根本就不会来到蓝锁。)
そんな気にしなくていいんじゃん?(白:不用那么在意吧?)
そうか?まあお前がそういうならべつにいいけど(紫:是吗?那确实...你要是不那么在意话也可以...)
そうそう、シンプルイズベストお互いがんばろ一(白:是啊,是啊,所以不用想那么多(直译:简单就是最好的 simple is best),我们一起努力吧。)
こいっ...おれの言いたいこと本当に理解してんのか?考えるだけ無駄か(紫:这家伙…真的理解我的意思了吗?不过想了也没用吧)
だからもっとあまやかして一(白:所以说更宠我一些吧——)
はいはい(紫:好的,好的。(无奈语气))
(不负责的任浅浅翻译,大家浅看,那个宠已经是我觉得没那么那个的词,感觉换成溺爱,纵容就更......老叔你.....被南通吓晕。jpg)
#健康身体 健康地球 健康生活#
〔老いをみるまなざし〕
第49回 川の流れのように時は過ぎていく
井口 昭久(いぐち あきひさ)
愛知淑徳大学健康医療科学部教授
私の行きつけの理髪店は天白川から100メートル離れたところにある。
集合住宅があり、私たちはそこに住んでいた。子供たちを育てた頃は子供を叱る母親の声で溢れていた。25年も前のことである。
川の流れは穏やかで春には土手にタンポポが花をつけて、川沿いには桜が咲いた。
月に一度、子供を連れて理髪店へ通った。
理髪店にはいつでも先客がいて何時間でも週刊誌を眺めて待った。家庭には持ち込めない少しエッチな週刊誌があった。
理髪店には二人の子供と犬と女房がいて、家族全員が仕事場で過していた。女房は顔そり専門であった。
女房がいつも子供を叱っていたので、客は家庭にお邪魔しているような気分になったものだった。
月日が経って、子供たちはいなくなり、犬もいなくなった。
理髪店周辺にあった美容院もうどん店もクリーニング店もなくなった。
私も天白川沿いの住宅を去り、郊外へ引っ越した。
引っ越し先で理髪店を探したがどこの理髪店も馴染むことはできず、結局川沿いの理髪店へ戻ることになって、毎月通っている。
最近では理髪店にいるのは亭主ひとりだけであり、ふくよかな女房は顔を見せなくなった。
予約することにしているのだが、度々トラブルが生じる。
亭主はカレンダーの日付の隙間に小さい文字で「井口先生」と書き付けておくだけだ。私の方でもこの頃の日程はパソコンで管理している。スマホが上手く使えないので、家に帰ってから書き込むことになる。
だから時折忘れるのだ。
双方のずさんな日程管理が相まって予約管理が機能しない。
予約した時間に先客がいたり、予約した日に亭主がスーパーへ買い物に出かけてしまったりする。
私は理髪店へ着くと入り口に車を止めて車の中で待っていることにしている。待合の椅子は固くて粗末だからである。入り口からは理髪店の中が見える。
先週の木曜日の午後のことだった。
その日は椅子に腰掛けて待ちながら眠っている客が一人いた。またダブルブッキングだ。
散髪中の客はいなかった。
亭主はどこかへ出かけているようで、気配がなかった。
私の散髪は予定よりかなり遅くなりそうだった。
私は車の中で眠ってしまった。
目覚めると店内から私を覗っている人がいた。
それは理髪店の亭主であった。
客の席で眠って待っているように見えた人は亭主だったのだ。
朦朧とした私の目の前に映る男は私の脳裏に残るかつての理髪店の亭主ではなかった。別人のように思えた。
任侠映画の主役ような男だった。
それが暇があれば眠り込み、太り、メリハリのない男に変ってしまった。
私は痛む膝を抱え込むようにして店内に入った。
鏡に映った私の姿は後期高齢者であり理髪店の亭主はまがいもない前期高齢者だ。
二人はこの頃無駄話もしない。無口になった。
黙って散髪を終えて外に出ると天白川の川の流れは昔と変わらず穏やかだった。
図:老いをみるまなざし_第49回川の流れのように時は過ぎていく_挿絵
(イラスト:茶畑和也)
〔老いをみるまなざし〕
第49回 川の流れのように時は過ぎていく
井口 昭久(いぐち あきひさ)
愛知淑徳大学健康医療科学部教授
私の行きつけの理髪店は天白川から100メートル離れたところにある。
集合住宅があり、私たちはそこに住んでいた。子供たちを育てた頃は子供を叱る母親の声で溢れていた。25年も前のことである。
川の流れは穏やかで春には土手にタンポポが花をつけて、川沿いには桜が咲いた。
月に一度、子供を連れて理髪店へ通った。
理髪店にはいつでも先客がいて何時間でも週刊誌を眺めて待った。家庭には持ち込めない少しエッチな週刊誌があった。
理髪店には二人の子供と犬と女房がいて、家族全員が仕事場で過していた。女房は顔そり専門であった。
女房がいつも子供を叱っていたので、客は家庭にお邪魔しているような気分になったものだった。
月日が経って、子供たちはいなくなり、犬もいなくなった。
理髪店周辺にあった美容院もうどん店もクリーニング店もなくなった。
私も天白川沿いの住宅を去り、郊外へ引っ越した。
引っ越し先で理髪店を探したがどこの理髪店も馴染むことはできず、結局川沿いの理髪店へ戻ることになって、毎月通っている。
最近では理髪店にいるのは亭主ひとりだけであり、ふくよかな女房は顔を見せなくなった。
予約することにしているのだが、度々トラブルが生じる。
亭主はカレンダーの日付の隙間に小さい文字で「井口先生」と書き付けておくだけだ。私の方でもこの頃の日程はパソコンで管理している。スマホが上手く使えないので、家に帰ってから書き込むことになる。
だから時折忘れるのだ。
双方のずさんな日程管理が相まって予約管理が機能しない。
予約した時間に先客がいたり、予約した日に亭主がスーパーへ買い物に出かけてしまったりする。
私は理髪店へ着くと入り口に車を止めて車の中で待っていることにしている。待合の椅子は固くて粗末だからである。入り口からは理髪店の中が見える。
先週の木曜日の午後のことだった。
その日は椅子に腰掛けて待ちながら眠っている客が一人いた。またダブルブッキングだ。
散髪中の客はいなかった。
亭主はどこかへ出かけているようで、気配がなかった。
私の散髪は予定よりかなり遅くなりそうだった。
私は車の中で眠ってしまった。
目覚めると店内から私を覗っている人がいた。
それは理髪店の亭主であった。
客の席で眠って待っているように見えた人は亭主だったのだ。
朦朧とした私の目の前に映る男は私の脳裏に残るかつての理髪店の亭主ではなかった。別人のように思えた。
任侠映画の主役ような男だった。
それが暇があれば眠り込み、太り、メリハリのない男に変ってしまった。
私は痛む膝を抱え込むようにして店内に入った。
鏡に映った私の姿は後期高齢者であり理髪店の亭主はまがいもない前期高齢者だ。
二人はこの頃無駄話もしない。無口になった。
黙って散髪を終えて外に出ると天白川の川の流れは昔と変わらず穏やかだった。
図:老いをみるまなざし_第49回川の流れのように時は過ぎていく_挿絵
(イラスト:茶畑和也)
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