#健康身体 健康地球 健康生活#
公開日:2021.04.22
最終更新日:2021.06.10
免疫グロブリンってなに?免疫グロブリンと免疫力、アレルギーの関係性について解説!
目次
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンの5つの種類と特徴
免疫グロブリンと免疫力の関係
免疫グロブリンとアレルギーの関係
まとめ
疑問
免疫グロブリンって言葉を耳にしたんですけど何なんですか?
ユーグレナ 鈴木
免疫グロブリンは、免疫機能のある特定のたんぱく質のことをいいます。
納得
なるほど!もっと詳しく教えて下さい!
ユーグレナ 鈴木
では、今回は免疫グロブリンと免疫力、アレルギーとの関係性を解説していきます!
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンとは、血液や体液中にある抗体としての機能と構造を持つたんぱく質のことをいいます。
抗体は、身体の中に侵入してきた細菌やウイルスに対抗して身体を守ってくれるたんぱく質です。
免疫グロブリンには、細菌やウイルスなどの有害物質を認識、結合し、その有害物質の破壊を助けるといった免疫の役割があります。
免疫グロブリンは、5つの種類があり、それぞれが異なる役割を持っています。
さらに、細菌などの感染に効果的なはたらきをする種類もあるため、治療薬としても使われることもあります。
納得
なるほど!免疫グロブリンには、5つもの種類があるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!それでは、免疫グロブリンの種類と特徴について説明していきますね!
免疫グロブリンの5つの種類と特徴
種類と特徴
免疫グロブリンには、5つの種類がありそれぞれ異なる役割をもちます。
それぞれの免疫グロブリンの種類と特徴について解説していきます。
IgG
IgG
IgGは、血液中に最も多く含まれている免疫グロブリンで抗体の約75%を占めます。
IgGの特徴として、主に細菌やウイルスに対する防御の役割があげられます。
身体の中に侵入してきた細菌やウイルスと結合して、有害物質の動きを止めたり、白血球のはたらきをサポートしたりして、有害物質から身体を守ります。
さらに、胎盤を通過することができるため、母親から胎児に移行し、生まれてからの数ヶ月間は赤ちゃんの身体を守るためにはたらきます。
IgA
IgA
IgAは、免疫グロブリンの約15%を占めます。
IgAは、のど、腸、気管支などの粘膜の表面に多く存在します。
IgAの特徴として、病原体やウイルスなどの有害物質が体内に侵入してくるのを防ぐという役割があげられます。
IgM
IgM
IgMは、免疫グロブリンの約10%を占めます。
私たちが細菌やウイルスに感染した時に、最初に作られる抗体です。
IgMは、抗体のはたらきを助ける補体といわれるたんぱく質と協力して、病原菌やウイルスなどを破壊したり、白血球が破壊した菌を食べるのをサポートします。
さらに、IgMには一度体内に入ってきた有害物質を記憶し、その有害物質だけに対応したIgGを作るはたらきがあります。
そのため、血液の中のIgMを調べることで、今どんな感染症にかかっているのかを知ることができます。
IgD
IgD
IgDは、免疫グロブリンの約0.2%を占めます。
実は、IgDの役割はよくわかっていません。
ですが、リンパ球の成長や分裂に何らかの役割を持っていると考えられています。
IgE
IgE
IgEは、免疫グロブリンの約0.002%を占めます。
免疫グロブリンの種類の中では、IgEは最も量が少なく感染への防御的役割は低いです。
ただし、防御能力が低いながらもIgEには、体内に侵入してきた花粉などのアレルギーの原因となる物質から身体を守る役割があります。
しかし、有害物質から身体を守る時に発生されるヒスタミンなどが多く出すぎてしまうと、くしゃみや鼻水などのアレルギー反応を引き起こす原因になってしまいます。
免疫グロブリンとアレルギー症状については後ほど説明しますので、ぜひご覧ください。
納得
なるほど!免疫グロブリンの種類によって、役割が異なるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!次は、この免疫グロブリンがどのように免疫にかかわっているか説明します!
免疫グロブリンと免疫力の関係
免疫力と関係
私たちの身体は、細菌やウイルスなどの有害物質から身を守る免疫という機能が備わっています。
この免疫機能が細菌やウイルスなどに反応し、侵入を防いだり、攻撃しようとすることを免疫応答といいます。
この免疫応答で重要な役割を果たすのが、免疫グロブリンIgMとIgGです。
そして、1回目の侵入に対する免疫応答と、同じ有害物質による2回目以降の侵入に対する免疫応答は違うことがわかっています。
それでは、この2つの免疫応答について説明していきます。
一次応答
一次応答
一次応答とは、1回目の有害物質の侵入に対する免疫応答のことをいいます。
初めて侵入される有害物質に対しては、IgMという種類の抗体がはたらきます。
そして、IgMという抗体が有害物質に対して攻撃をしながら、有害物質の情報を記憶し、その有害物質にあった抗体を作っていきます。
新しく作られた抗体はIgGと呼ばれ、この抗体が強力な力を持っているので有害物質にとどめをさします。
一次応答は、有害物質が侵入してきて初めてIgGという抗体を作り始めるので対処が遅れ、有害物質による風邪やインフルエンザなどの感染症が長引いてしまう傾向にあります。
二次応答
二次応答
2回目以降に侵入される有害物質に対してもまず、偵察の役割を持つIgMという抗体がはたらきます。
しかし、一次応答の時に侵入された有害物質の情報を記憶しているので、すぐにその有害物質に適したIgGという抗体を作ります。
また、IgGの数も一次応答の時よりも多く作られるので、一次応答の時よりも早く対処でき、軽症化が期待できるのです。
ちなみに、ジフテリアやおたふく風邪など、感染症の中には1度感染すると、2度目以降はかからないものもあります。
これも、一次応答、二次応答の免疫機能が関係しているのです。
免疫応答について詳しく知りたい人は、こちらの記事をご覧ください。
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免疫応答って何?免疫のしくみや免疫に異常が起こった場合を解説!
納得
なるほど!免疫グロブリンは私たちの免疫機能に影響するんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!ただ、免疫グロブリンはアレルギーの原因にもなるんです。
免疫グロブリンとアレルギーの関係
免疫グロブリンとアレルギー
免疫グロブリンは、アレルギーの原因となってしまう場合もあります。
アレルギーの種類は複数ありますが、その中でも免疫グロブリンが原因となって起こるアレルギーについて説明していきます。
即時型アレルギー
即時型アレルギー
即時型アレルギーの原因である抗原との接触後、短時間で起こる反応です。
本来の免疫の役割は、外から入ってきた細菌やウイルスなどの有害物質を攻撃し身体を守ることです。
ですが、外から侵入してきた無害な物質にまで免疫が過剰に反応してしまうことでアレルギー反応が起きてしまうのが、即時型アレルギーの特徴です。
即時型アレルギーは原因となるアレルギー物質に反応して体内のIgE抗体が過剰に作られ、それがマスト細胞にくっつくことで起こります。
即時型アレルギーの代表例としては、花粉症、アトピー性皮膚炎やハウスダストアレルギーなどがあげられます。
花粉やハウスダストといった、本来人間にはあまり害のない物質にも免疫機能が過剰に反応し、追い出そうとする結果、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こすのです。
こちらの記事で、ヒスタミンが原因となって起こる花粉症の症状について詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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もしかしたら花粉症かも?花粉症の症状と植物別の症状を解説!
遅延型アレルギー
遅延型アレルギー
遅延型アレルギーは、アレルギー反応が出現するまでの時間が長いことが特徴です。
その遅延型アレルギーは、血液に最も多く含まれている抗体であるIgG抗体が原因で起こります。
症状がすぐに出ないため原因としてみつかりにくく、症状が現れてから数週間から数ヵ月続く場合があります。
遅延型アレルギーの代表例としては、食物アレルギーや金属アレルギーなどがあげられます。
アレルギーについては以下の記事で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
自己免疫疾患とアレルギー疾患って違うの?自己免疫疾患とアレルギー疾患について徹底解説!
花粉症などのアレルギー対策
アレルギー対策
免疫グロブリンは免疫として機能し、身体を健康な状態に保つ効果があります。
なので、アレルギーの原因になるという理由で免疫力を下げようとするのではなく、別の方法でアレルギーの対策をしましょう。
基本的にアレルギー対策は、アレルギーの元となる物質を遠ざけることが大切です。
例えば花粉症の場合は、外出る時にマスクをつけ、手洗いをし、室内でも空気清浄機を付けるなど花粉が付着したり体内に侵入するのを防ぐことが大切です。
その他のアレルギーでも、部屋を頻繁に掃除してハウスダストを減らす、金属を身に付けないようにするなどの対策が効果的です。
花粉症の対策については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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花粉症の対策に!お茶などの飲み物や食べ物、口のかゆみへの対策を紹介!
納得
なるほど!免疫グロブリンはアレルギーにも関係していたんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!アレルギーは原因となる物質を遠ざけることで対策するのがおすすめですよ!
まとめ
まとめ
免疫グロブリンとは、抗体として身体を健康な状態に保つ機能を持つたんぱく質のことをいいます。
免疫グロブリンには複数の種類があり、それぞれに特徴があり、違うはたらきをしながら身体を守ってくれています。
免疫力を上げ有害物質から身を守りつつ、アレルギーの原因物質を生活からなるべく遠ざけることで健康的な生活を送るようにしましょう。
納得
今日は免疫グロブリンについて教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、ぜひアレルギーにも意識しながら健康的な生活を送ってください!
納得
はい、ありがとうございます!
鈴木 健吾
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。
公開日:2021.04.22
最終更新日:2021.06.10
免疫グロブリンってなに?免疫グロブリンと免疫力、アレルギーの関係性について解説!
目次
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンの5つの種類と特徴
免疫グロブリンと免疫力の関係
免疫グロブリンとアレルギーの関係
まとめ
疑問
免疫グロブリンって言葉を耳にしたんですけど何なんですか?
ユーグレナ 鈴木
免疫グロブリンは、免疫機能のある特定のたんぱく質のことをいいます。
納得
なるほど!もっと詳しく教えて下さい!
ユーグレナ 鈴木
では、今回は免疫グロブリンと免疫力、アレルギーとの関係性を解説していきます!
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンとは
免疫グロブリンとは、血液や体液中にある抗体としての機能と構造を持つたんぱく質のことをいいます。
抗体は、身体の中に侵入してきた細菌やウイルスに対抗して身体を守ってくれるたんぱく質です。
免疫グロブリンには、細菌やウイルスなどの有害物質を認識、結合し、その有害物質の破壊を助けるといった免疫の役割があります。
免疫グロブリンは、5つの種類があり、それぞれが異なる役割を持っています。
さらに、細菌などの感染に効果的なはたらきをする種類もあるため、治療薬としても使われることもあります。
納得
なるほど!免疫グロブリンには、5つもの種類があるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!それでは、免疫グロブリンの種類と特徴について説明していきますね!
免疫グロブリンの5つの種類と特徴
種類と特徴
免疫グロブリンには、5つの種類がありそれぞれ異なる役割をもちます。
それぞれの免疫グロブリンの種類と特徴について解説していきます。
IgG
IgG
IgGは、血液中に最も多く含まれている免疫グロブリンで抗体の約75%を占めます。
IgGの特徴として、主に細菌やウイルスに対する防御の役割があげられます。
身体の中に侵入してきた細菌やウイルスと結合して、有害物質の動きを止めたり、白血球のはたらきをサポートしたりして、有害物質から身体を守ります。
さらに、胎盤を通過することができるため、母親から胎児に移行し、生まれてからの数ヶ月間は赤ちゃんの身体を守るためにはたらきます。
IgA
IgA
IgAは、免疫グロブリンの約15%を占めます。
IgAは、のど、腸、気管支などの粘膜の表面に多く存在します。
IgAの特徴として、病原体やウイルスなどの有害物質が体内に侵入してくるのを防ぐという役割があげられます。
IgM
IgM
IgMは、免疫グロブリンの約10%を占めます。
私たちが細菌やウイルスに感染した時に、最初に作られる抗体です。
IgMは、抗体のはたらきを助ける補体といわれるたんぱく質と協力して、病原菌やウイルスなどを破壊したり、白血球が破壊した菌を食べるのをサポートします。
さらに、IgMには一度体内に入ってきた有害物質を記憶し、その有害物質だけに対応したIgGを作るはたらきがあります。
そのため、血液の中のIgMを調べることで、今どんな感染症にかかっているのかを知ることができます。
IgD
IgD
IgDは、免疫グロブリンの約0.2%を占めます。
実は、IgDの役割はよくわかっていません。
ですが、リンパ球の成長や分裂に何らかの役割を持っていると考えられています。
IgE
IgE
IgEは、免疫グロブリンの約0.002%を占めます。
免疫グロブリンの種類の中では、IgEは最も量が少なく感染への防御的役割は低いです。
ただし、防御能力が低いながらもIgEには、体内に侵入してきた花粉などのアレルギーの原因となる物質から身体を守る役割があります。
しかし、有害物質から身体を守る時に発生されるヒスタミンなどが多く出すぎてしまうと、くしゃみや鼻水などのアレルギー反応を引き起こす原因になってしまいます。
免疫グロブリンとアレルギー症状については後ほど説明しますので、ぜひご覧ください。
納得
なるほど!免疫グロブリンの種類によって、役割が異なるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!次は、この免疫グロブリンがどのように免疫にかかわっているか説明します!
免疫グロブリンと免疫力の関係
免疫力と関係
私たちの身体は、細菌やウイルスなどの有害物質から身を守る免疫という機能が備わっています。
この免疫機能が細菌やウイルスなどに反応し、侵入を防いだり、攻撃しようとすることを免疫応答といいます。
この免疫応答で重要な役割を果たすのが、免疫グロブリンIgMとIgGです。
そして、1回目の侵入に対する免疫応答と、同じ有害物質による2回目以降の侵入に対する免疫応答は違うことがわかっています。
それでは、この2つの免疫応答について説明していきます。
一次応答
一次応答
一次応答とは、1回目の有害物質の侵入に対する免疫応答のことをいいます。
初めて侵入される有害物質に対しては、IgMという種類の抗体がはたらきます。
そして、IgMという抗体が有害物質に対して攻撃をしながら、有害物質の情報を記憶し、その有害物質にあった抗体を作っていきます。
新しく作られた抗体はIgGと呼ばれ、この抗体が強力な力を持っているので有害物質にとどめをさします。
一次応答は、有害物質が侵入してきて初めてIgGという抗体を作り始めるので対処が遅れ、有害物質による風邪やインフルエンザなどの感染症が長引いてしまう傾向にあります。
二次応答
二次応答
2回目以降に侵入される有害物質に対してもまず、偵察の役割を持つIgMという抗体がはたらきます。
しかし、一次応答の時に侵入された有害物質の情報を記憶しているので、すぐにその有害物質に適したIgGという抗体を作ります。
また、IgGの数も一次応答の時よりも多く作られるので、一次応答の時よりも早く対処でき、軽症化が期待できるのです。
ちなみに、ジフテリアやおたふく風邪など、感染症の中には1度感染すると、2度目以降はかからないものもあります。
これも、一次応答、二次応答の免疫機能が関係しているのです。
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納得
なるほど!免疫グロブリンは私たちの免疫機能に影響するんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!ただ、免疫グロブリンはアレルギーの原因にもなるんです。
免疫グロブリンとアレルギーの関係
免疫グロブリンとアレルギー
免疫グロブリンは、アレルギーの原因となってしまう場合もあります。
アレルギーの種類は複数ありますが、その中でも免疫グロブリンが原因となって起こるアレルギーについて説明していきます。
即時型アレルギー
即時型アレルギー
即時型アレルギーの原因である抗原との接触後、短時間で起こる反応です。
本来の免疫の役割は、外から入ってきた細菌やウイルスなどの有害物質を攻撃し身体を守ることです。
ですが、外から侵入してきた無害な物質にまで免疫が過剰に反応してしまうことでアレルギー反応が起きてしまうのが、即時型アレルギーの特徴です。
即時型アレルギーは原因となるアレルギー物質に反応して体内のIgE抗体が過剰に作られ、それがマスト細胞にくっつくことで起こります。
即時型アレルギーの代表例としては、花粉症、アトピー性皮膚炎やハウスダストアレルギーなどがあげられます。
花粉やハウスダストといった、本来人間にはあまり害のない物質にも免疫機能が過剰に反応し、追い出そうとする結果、くしゃみや鼻水などの症状を引き起こすのです。
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遅延型アレルギー
遅延型アレルギー
遅延型アレルギーは、アレルギー反応が出現するまでの時間が長いことが特徴です。
その遅延型アレルギーは、血液に最も多く含まれている抗体であるIgG抗体が原因で起こります。
症状がすぐに出ないため原因としてみつかりにくく、症状が現れてから数週間から数ヵ月続く場合があります。
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アレルギーについては以下の記事で詳しく説明しているので、ぜひご覧ください。
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アレルギー対策
免疫グロブリンは免疫として機能し、身体を健康な状態に保つ効果があります。
なので、アレルギーの原因になるという理由で免疫力を下げようとするのではなく、別の方法でアレルギーの対策をしましょう。
基本的にアレルギー対策は、アレルギーの元となる物質を遠ざけることが大切です。
例えば花粉症の場合は、外出る時にマスクをつけ、手洗いをし、室内でも空気清浄機を付けるなど花粉が付着したり体内に侵入するのを防ぐことが大切です。
その他のアレルギーでも、部屋を頻繁に掃除してハウスダストを減らす、金属を身に付けないようにするなどの対策が効果的です。
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納得
なるほど!免疫グロブリンはアレルギーにも関係していたんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!アレルギーは原因となる物質を遠ざけることで対策するのがおすすめですよ!
まとめ
まとめ
免疫グロブリンとは、抗体として身体を健康な状態に保つ機能を持つたんぱく質のことをいいます。
免疫グロブリンには複数の種類があり、それぞれに特徴があり、違うはたらきをしながら身体を守ってくれています。
免疫力を上げ有害物質から身を守りつつ、アレルギーの原因物質を生活からなるべく遠ざけることで健康的な生活を送るようにしましょう。
納得
今日は免疫グロブリンについて教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、ぜひアレルギーにも意識しながら健康的な生活を送ってください!
納得
はい、ありがとうございます!
鈴木 健吾
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。
#健康身体 健康地球 健康生活#
公開日:2021.04.22
最終更新日:2021.06.10
細胞性免疫ってなに?細胞性免疫のしくみとはたらきについて解説!
目次
免疫とは
細胞性免疫に関わる免疫細胞
細胞性免疫のはたらき
免疫力を上げるのに効果的な食べ物4選!
まとめ
疑問
細胞性免疫という言葉を聞いたんですけど、どんなものなんですか?
ユーグレナ 鈴木
はい!細胞性免疫とは、獲得免疫の種類のひとつです!
納得
なるほど!細胞性免疫についてよく知らないので、もっと教えてください!
ユーグレナ 鈴木
もちろんです!それではまず、免疫について解説していきます!
免疫とは
免疫は大きく自然免疫と獲得免疫の2つに分けることができます。
それでは、この2つの免疫がどんなはたらきをするのか解説します。
自然免疫
自然免疫は、元々人の身体に備わっているしくみです。
自然免疫に含まれる免疫細胞は、自分以外の有害物質をいち早く認識し、攻撃することで有害物質を排除します。
自然免疫を代表する細胞としてマクロファージやNK(ナチュラルキラー)細胞、好中球やマスト細胞があります。
これらの細胞がはたらくことで、体内に侵入してきた有害物質を攻撃したり、有害物質の情報を他の免疫細胞に伝えたりします。
獲得免疫
自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった有害物質の対処がむずかしいという特徴があります。
そこで活躍するのが獲得免疫です。
獲得免疫は1度侵入した有害物質の情報を記憶するという特徴があります。
この記憶した情報を使って1週間から2週間かけて抗体を作ります。
それによって再び同じ有害物質が侵入してきた際に、抗体で素早く有害物質に対処することができるのです。
獲得免疫を代表する細胞として、樹状細胞やキラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞、B細胞があります。
獲得免疫の細胞は有害物質を攻撃する抗体を作ったり、抗体の記憶、有害物質の攻撃、攻撃の制御などを行っています。
そして獲得免疫は、大きく分けて細胞性免疫と液性免疫の2種類に分けられます。
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液性免疫ってなに?液性免疫の説明とはたらきについて解説!
納得
なるほど!獲得免疫は、細胞性免疫と液性免疫の2つに分けられるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!ここでは、液性免疫についての説明をしていきますね!
細胞性免疫に関わる免疫細胞
獲得免疫とは、細胞性免疫と液性免疫の2種類に分けられます。
ここでは、細胞性免疫について説明していきます。
細胞性免疫は、ヘルパーT細胞とキラーT細胞が中心となる免疫反応のことをいいます。
それでは、細胞性免疫が体内で機能するときに重要な役割を持つ免疫細胞を解説していきます。
樹状細胞
樹状細胞とは、外の空気と触れる場所である、鼻、肺、胃、腸、皮膚などに存在している細胞です。
樹状細胞は、その名前の通り枝のような突起を周囲に伸ばすという特徴があります。
樹状細胞には、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を身体に取り込み、その有害物質の特徴を周りの免疫細胞に教えるという役割があります。
樹状細胞が、ウイルスなどの有害物質の情報をT細胞やB細胞に教えることによって、これらの免疫細胞を活性化させます。
そして活性化したT細胞やB細胞が、身体に侵入してきた有害物質を攻撃してくれるのです。
T細胞
T細胞の役割は、ウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけて排除することです。
T細胞には3種類あり、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞からなっています。
キラーT細胞には、樹状細胞からウイルスなどの情報を受け取り、ウイルスに感染した細胞やがん細胞にくっついて排除するという「殺し屋」としての役割を持ちます。
ヘルパーT細胞には、樹状細胞からマクロファージから細菌やウイルスなどの有害物質の情報を受け取り、身体を守る免疫を活性化させる物質を産生して攻撃戦略をたてる「司令塔」の役割があります。
制御性T細胞は、身体に害のない正常な細胞にまでキラーT細胞などが攻撃をしてしまわないように、キラーT細胞の動きを抑制したり、免疫反応を終わらせたりする「ストッパー」の役割を持ちます。
マクロファージ
マクロファージは、アメーバ状の細胞です。
マクロファージの役割は、身体に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を発見すると、自分の中に取り込んで消化することです。
また、一部のマクロファージは有害物質の特徴を細胞の表面に出して、ウイルスや細菌などの存在を他の免疫細胞に知らせてくれます。
納得
なるほど!それぞれの免疫細胞の役割についてよくわかりました!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、これらの免疫細胞が、実際にどのように私たちの身体を守ってくれるのかを説明していきますね!
細胞性免疫のはたらき
細胞性免疫は、ヘルパーT細胞とキラーT細胞が中心となる免疫反応です。
まずは樹状細胞が、身体の中に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけます。
そして、樹状細胞がみつけた感染細胞の情報を身体中の体液を通って周りのT細胞にその病原体の特徴を知らせます。
その情報を得て活性化されたキラーT細胞は増殖し、体液を通って身体中をパトロールします。
活性化したキラーT細胞がパトロールして、感染細胞をみつけるとその感染細胞ごと病原体を排除してくれます。
その一方で、同じように活性化し増殖されたヘルパーT細胞も、ウイルスや細菌が感染したところへ行き、そこで戦ってくれるマクロファージを活性化させます。
ヘルパーT細胞によってマクロファージが活性化された結果、ウイルスや細菌などにより感染してしまった細胞はマクロファージに取り込まれることによって排除されます。
納得
なるほど!このようにして細胞性免疫は活躍しているんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!細胞性免疫が十分に機能するためにも、基礎となる免疫力はとても大切な役割を持ちます!
免疫力を上げるのに効果的な食べ物4選!
細胞性免疫は、キラーT細胞とヘルパーT細胞が中心となってはたらきます。
身体を守ってくれる免疫機能が十分にはたらくためにも、免疫力を上げることが大切です。
そのために、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を紹介します。
ユーグレナ
ユーグレナは食物繊維を豊富に含みます。
また、食物繊維は腸内環境を整える作用や、善玉菌のエサになり、善玉菌を増やすはたらきがあるので腸内環境を整えるのに効果的です。
ユーグレナは海藻と同じ藻の仲間で、食物繊維を豊富に含んでいるので腸内環境を改善し、善玉菌と悪玉菌のバランスを調整する効果に期待ができます。
実際に、ユーグレナ社の研究で継続的なユーグレナの摂取が腸を正常なはたらきを促す成分の産生を助けることがわかりました。
善玉菌は、味噌やヨーグルトなどの発酵食品から摂取することができますが、善玉菌の中でも酪酸菌を含むのはぬか漬けくらいしかなく、食品から取り入れるのはとてもむずかしいです。
しかし、継続的なユーグレナの摂取で腸内フローラにおける酪酸菌の占有率と酪酸の産生が増すことが研究で確認されました。
酪酸菌は、大腸の主要なエネルギー源となり腸の正常なはたらきを支える役割を果たしています。
それに加えて、ユーグレナエキスは乳酸菌のはたらきを活性化させるということも研究によって確認されています。
研究内容については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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ユーグレナエキスが乳酸菌の働きを活性化させることが確認されました(試験管での試験)
ヨーグルト
ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌で発酵させたものです。
乳酸菌は腸に達すると腸内の悪玉菌を抑えて、有害な物質が作られるのを防ぐという、腸内環境を整えるはたらきがあります。
腸は人間の免疫作用に大きく影響する免疫細胞が多く集まっています。
ですので、腸内環境を整えることは免疫力をアップさせる上で非常に重要です。
乳酸菌を豊富に含んだヨーグルトを飲み物として摂取することによって、効果的に免疫力を上げることが期待できます。
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レンコン
レンコンには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
さらに、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
日本人の通常の食生活では食物繊維を摂りすぎることはほとんどないですが、サプリメントなどで摂りすぎた場合ミネラルなどの吸収を妨げることもあり、注意が必要です。
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きのこ
きのこに含まれているβ-グルカンは免疫力に関わりのあるNK(ナチュラルキラー)細胞や白血球のはたらきを活性化させます。
そのため、風邪の予防をはじめ、がんを抑制する効果も期待できます。
また、β-グルカンには腸内環境を整えるはたらきもありますので、便秘で悩んでいるという人にも改善の効果が期待できるでしょう。
きのこについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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納得
なるほど!これらの食べ物を食べることによって、免疫力を上げる効果が見込めるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!これらの食べ物を取り入れて、免疫力を上げましょう!
まとめ
細胞性免疫は、キラーT細胞とヘルパーT細胞が中心となって私たちの身体を守ってくれています。
それらの免疫細胞がちゃんと機能するためにも、私たちの身体の免疫力を上げることがとても大切です。
ウイルスや細菌など有害物質の侵入を防ぐためにも、ヨーグルトなどを飲んで免疫力を上げていきましょう。
納得
今日は細胞性免疫について教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、免疫力を上げるためにぜひヨーグルトを飲んでみてください。
納得
はい、ありがとうございます!
鈴木 健吾
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。
公開日:2021.04.22
最終更新日:2021.06.10
細胞性免疫ってなに?細胞性免疫のしくみとはたらきについて解説!
目次
免疫とは
細胞性免疫に関わる免疫細胞
細胞性免疫のはたらき
免疫力を上げるのに効果的な食べ物4選!
まとめ
疑問
細胞性免疫という言葉を聞いたんですけど、どんなものなんですか?
ユーグレナ 鈴木
はい!細胞性免疫とは、獲得免疫の種類のひとつです!
納得
なるほど!細胞性免疫についてよく知らないので、もっと教えてください!
ユーグレナ 鈴木
もちろんです!それではまず、免疫について解説していきます!
免疫とは
免疫は大きく自然免疫と獲得免疫の2つに分けることができます。
それでは、この2つの免疫がどんなはたらきをするのか解説します。
自然免疫
自然免疫は、元々人の身体に備わっているしくみです。
自然免疫に含まれる免疫細胞は、自分以外の有害物質をいち早く認識し、攻撃することで有害物質を排除します。
自然免疫を代表する細胞としてマクロファージやNK(ナチュラルキラー)細胞、好中球やマスト細胞があります。
これらの細胞がはたらくことで、体内に侵入してきた有害物質を攻撃したり、有害物質の情報を他の免疫細胞に伝えたりします。
獲得免疫
自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった有害物質の対処がむずかしいという特徴があります。
そこで活躍するのが獲得免疫です。
獲得免疫は1度侵入した有害物質の情報を記憶するという特徴があります。
この記憶した情報を使って1週間から2週間かけて抗体を作ります。
それによって再び同じ有害物質が侵入してきた際に、抗体で素早く有害物質に対処することができるのです。
獲得免疫を代表する細胞として、樹状細胞やキラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞、B細胞があります。
獲得免疫の細胞は有害物質を攻撃する抗体を作ったり、抗体の記憶、有害物質の攻撃、攻撃の制御などを行っています。
そして獲得免疫は、大きく分けて細胞性免疫と液性免疫の2種類に分けられます。
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液性免疫ってなに?液性免疫の説明とはたらきについて解説!
納得
なるほど!獲得免疫は、細胞性免疫と液性免疫の2つに分けられるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!ここでは、液性免疫についての説明をしていきますね!
細胞性免疫に関わる免疫細胞
獲得免疫とは、細胞性免疫と液性免疫の2種類に分けられます。
ここでは、細胞性免疫について説明していきます。
細胞性免疫は、ヘルパーT細胞とキラーT細胞が中心となる免疫反応のことをいいます。
それでは、細胞性免疫が体内で機能するときに重要な役割を持つ免疫細胞を解説していきます。
樹状細胞
樹状細胞とは、外の空気と触れる場所である、鼻、肺、胃、腸、皮膚などに存在している細胞です。
樹状細胞は、その名前の通り枝のような突起を周囲に伸ばすという特徴があります。
樹状細胞には、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を身体に取り込み、その有害物質の特徴を周りの免疫細胞に教えるという役割があります。
樹状細胞が、ウイルスなどの有害物質の情報をT細胞やB細胞に教えることによって、これらの免疫細胞を活性化させます。
そして活性化したT細胞やB細胞が、身体に侵入してきた有害物質を攻撃してくれるのです。
T細胞
T細胞の役割は、ウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけて排除することです。
T細胞には3種類あり、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞からなっています。
キラーT細胞には、樹状細胞からウイルスなどの情報を受け取り、ウイルスに感染した細胞やがん細胞にくっついて排除するという「殺し屋」としての役割を持ちます。
ヘルパーT細胞には、樹状細胞からマクロファージから細菌やウイルスなどの有害物質の情報を受け取り、身体を守る免疫を活性化させる物質を産生して攻撃戦略をたてる「司令塔」の役割があります。
制御性T細胞は、身体に害のない正常な細胞にまでキラーT細胞などが攻撃をしてしまわないように、キラーT細胞の動きを抑制したり、免疫反応を終わらせたりする「ストッパー」の役割を持ちます。
マクロファージ
マクロファージは、アメーバ状の細胞です。
マクロファージの役割は、身体に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を発見すると、自分の中に取り込んで消化することです。
また、一部のマクロファージは有害物質の特徴を細胞の表面に出して、ウイルスや細菌などの存在を他の免疫細胞に知らせてくれます。
納得
なるほど!それぞれの免疫細胞の役割についてよくわかりました!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、これらの免疫細胞が、実際にどのように私たちの身体を守ってくれるのかを説明していきますね!
細胞性免疫のはたらき
細胞性免疫は、ヘルパーT細胞とキラーT細胞が中心となる免疫反応です。
まずは樹状細胞が、身体の中に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけます。
そして、樹状細胞がみつけた感染細胞の情報を身体中の体液を通って周りのT細胞にその病原体の特徴を知らせます。
その情報を得て活性化されたキラーT細胞は増殖し、体液を通って身体中をパトロールします。
活性化したキラーT細胞がパトロールして、感染細胞をみつけるとその感染細胞ごと病原体を排除してくれます。
その一方で、同じように活性化し増殖されたヘルパーT細胞も、ウイルスや細菌が感染したところへ行き、そこで戦ってくれるマクロファージを活性化させます。
ヘルパーT細胞によってマクロファージが活性化された結果、ウイルスや細菌などにより感染してしまった細胞はマクロファージに取り込まれることによって排除されます。
納得
なるほど!このようにして細胞性免疫は活躍しているんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!細胞性免疫が十分に機能するためにも、基礎となる免疫力はとても大切な役割を持ちます!
免疫力を上げるのに効果的な食べ物4選!
細胞性免疫は、キラーT細胞とヘルパーT細胞が中心となってはたらきます。
身体を守ってくれる免疫機能が十分にはたらくためにも、免疫力を上げることが大切です。
そのために、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を紹介します。
ユーグレナ
ユーグレナは食物繊維を豊富に含みます。
また、食物繊維は腸内環境を整える作用や、善玉菌のエサになり、善玉菌を増やすはたらきがあるので腸内環境を整えるのに効果的です。
ユーグレナは海藻と同じ藻の仲間で、食物繊維を豊富に含んでいるので腸内環境を改善し、善玉菌と悪玉菌のバランスを調整する効果に期待ができます。
実際に、ユーグレナ社の研究で継続的なユーグレナの摂取が腸を正常なはたらきを促す成分の産生を助けることがわかりました。
善玉菌は、味噌やヨーグルトなどの発酵食品から摂取することができますが、善玉菌の中でも酪酸菌を含むのはぬか漬けくらいしかなく、食品から取り入れるのはとてもむずかしいです。
しかし、継続的なユーグレナの摂取で腸内フローラにおける酪酸菌の占有率と酪酸の産生が増すことが研究で確認されました。
酪酸菌は、大腸の主要なエネルギー源となり腸の正常なはたらきを支える役割を果たしています。
それに加えて、ユーグレナエキスは乳酸菌のはたらきを活性化させるということも研究によって確認されています。
研究内容については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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ユーグレナの継続摂取により腸内フローラにおける酪酸菌の占有率と酪酸の産生が増すことが確認されました(試験管の試験・ヒト臨床試験)
ユーグレナエキスが乳酸菌の働きを活性化させることが確認されました(試験管での試験)
ヨーグルト
ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌で発酵させたものです。
乳酸菌は腸に達すると腸内の悪玉菌を抑えて、有害な物質が作られるのを防ぐという、腸内環境を整えるはたらきがあります。
腸は人間の免疫作用に大きく影響する免疫細胞が多く集まっています。
ですので、腸内環境を整えることは免疫力をアップさせる上で非常に重要です。
乳酸菌を豊富に含んだヨーグルトを飲み物として摂取することによって、効果的に免疫力を上げることが期待できます。
ヨーグルトや乳酸菌については以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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ヨーグルトで免疫力を高めよう!免疫力を上げる乳酸菌とその効果を紹介
乳酸菌で免疫力を高めよう!おすすめの食材3選や期待できる効果を紹介!
レンコン
レンコンには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
さらに、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
日本人の通常の食生活では食物繊維を摂りすぎることはほとんどないですが、サプリメントなどで摂りすぎた場合ミネラルなどの吸収を妨げることもあり、注意が必要です。
レンコンに関しては以下の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
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レンコンで免疫力を上げよう!免疫力を上げる栄養素と嬉しい効果4選!
きのこ
きのこに含まれているβ-グルカンは免疫力に関わりのあるNK(ナチュラルキラー)細胞や白血球のはたらきを活性化させます。
そのため、風邪の予防をはじめ、がんを抑制する効果も期待できます。
また、β-グルカンには腸内環境を整えるはたらきもありますので、便秘で悩んでいるという人にも改善の効果が期待できるでしょう。
きのこについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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きのこで免疫力アップ!きのこの成分や調理法を解説!
納得
なるほど!これらの食べ物を食べることによって、免疫力を上げる効果が見込めるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!これらの食べ物を取り入れて、免疫力を上げましょう!
まとめ
細胞性免疫は、キラーT細胞とヘルパーT細胞が中心となって私たちの身体を守ってくれています。
それらの免疫細胞がちゃんと機能するためにも、私たちの身体の免疫力を上げることがとても大切です。
ウイルスや細菌など有害物質の侵入を防ぐためにも、ヨーグルトなどを飲んで免疫力を上げていきましょう。
納得
今日は細胞性免疫について教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、免疫力を上げるためにぜひヨーグルトを飲んでみてください。
納得
はい、ありがとうございます!
鈴木 健吾
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。
#健康身体 健康地球 健康生活#
免疫細胞ってなに?免疫細胞の役割とはたらきについて徹底解説!
目次
免疫細胞とは
免疫細胞の種類と役割
免疫細胞のはたらき
免疫を上げるのに効果的な食べ物4選!
まとめ
疑問
免疫細胞という言葉を耳にしたんですけど、あまりよくわからなくて…
ユーグレナ 鈴木
はい!免疫細胞とは、身体を守ってくれる白血球のことをいいます!
納得
なるほど!免疫細胞について、もっと詳しく教えてください!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、免疫細胞について解説していきますね!
免疫細胞とは
身体の中の主な免疫細胞とは、白血球のことをいいます。
白血球は、外から身体の中に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質から身体を守ってくれる免疫細胞です。
そんな身体を守ってくれる免疫細胞の中でも、さらに細かく役割が分かれています。
このたくさんの免疫細胞たちが協力しているおかげで、私たちの健康が守られているのです。
白血球についてはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひご覧ください。
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白血球と免疫の関係は?役割や免疫細胞を活性化させる方法を解説!
納得
なるほど!免疫細胞とは、白血球のことをいうんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい。そうなんです!続いて、免疫細胞の種類について説明していきますね!
免疫細胞の種類と役割
免疫細胞とは、白血球のことをいいます。
身体を守ってくれる免疫細胞の中でも、それぞれが持つ名前や役割は異なります。
ここでは、それぞれの免疫細胞の名前とともに、役割を紹介していきます。
樹状細胞
樹状細胞とは、外の空気と触れる場所である、鼻、肺、胃、腸、皮膚などに存在している細胞です。
樹状細胞は、その名前の通り枝のような突起を周囲に伸ばすという特徴があります。
樹状細胞には、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を身体に取り込み、その有害物質の特徴を周りの免疫細胞に教えるという役割があります。
樹状細胞が、ウイルスなどの有害物質の情報をT細胞やB細胞に教えることによって、これらの免疫細胞を活性化させます。
そして活性化したT細胞やB細胞が、身体に侵入してきた有害物質を攻撃してくれるのです。
マクロファージ
マクロファージは、アメーバ状の細胞です。
マクロファージの役割は、身体に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を発見した時に、自分の中に取り込んで消化することです。
また、一部のマクロファージは有害物質の特徴を細胞の表面に出して、ウイルスや細菌などの存在を他の免疫細胞に知らせてくれます。
顆粒球
白血球の過半数を、この顆粒球が占めています。
顆粒球とは、好中球、好酸球、好塩基球の3つのことをいいます。
顆粒球の役割は、外から侵入してきたウイルスや細菌などを直接攻撃することです。
顆粒球は、ウイルスや細菌などの有害物質を自分の中に取り込んで、たんぱく質を破壊する酵素でそのウイルスを壊して、消滅させます。
NK(ナチュラルキラー)細胞
NK細胞は、常に私たちの身体の中をパトロールしてくれています。
ウイルスや細菌などの有害物質を発見すると、NK細胞が単独で攻撃をします。
このNK細胞は、他の免疫細胞と違い、ウイルスなどに感染した細胞を発見すると他の細胞からの指示を受けなくても攻撃をすることができます。
NK細胞だけで、細菌やウイルスなどの有害物質に感染した細胞をやっつけることができるので、「ナチュラルキラー」という名前がつけられています。
B細胞
B細胞は、血液の元となる細胞から作られます。
B細胞の役割は、ウイルスなどを排除するサポートをすることです。
樹状細胞からの指令を受けると、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質だけを攻撃する抗体を作り、排除の手助けをします。
さらに、B細胞は、細胞ごとに作れる抗体の種類が決まっています。
B細胞が作ることのできる抗体とマッチしたウイルスや細菌などの有害物質が発見された場合のみ、抗体を作り出すことが可能になります。
T細胞
T細胞の役割は、ウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけて排除することです。
T細胞には3種類あり、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞からなっています。
キラーT細胞には、樹状細胞からウイルスなどの情報を受け取り、ウイルスに感染した細胞やがん細胞にくっついて排除するという「殺し屋」としての役割をします。
ヘルパーT細胞には、樹状細胞やマクロファージから細菌やウイルスなどの有害物質の情報を受け取り、身体を守る免疫を活性化させる物質を産生して攻撃戦略をたてる「司令塔」の役割があります。
制御性T細胞は、キラーT細胞などが身体に害のない正常な細胞にまで攻撃をしてしまわないように、キラーT細胞の動きを抑制したり、免疫反応を終わらせたりする「ストッパー」の役割を持ちます。
納得
なるほど!それぞれの免疫細胞の役割についてよくわかりました!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、これらの免疫細胞が、実際にどのように私たちの身体を守ってくれるのかを説明していきますね!
免疫細胞のはたらき
白血球のことを指す免疫細胞には、いくつかの種類があり、それぞれが異なる役割を果たしています。
免疫細胞が重要な役割を果たす免疫のはたらきには、大きく分けて、自然免疫と獲得免疫の2つに分けられます。
自然免疫と獲得免疫のなかで、免疫細胞がどのようにはたらいてくれるのか説明していきます。
自然免疫
自然免疫は元々人の身体に備わっているしくみです。
自然免疫に含まれる免疫細胞は、自分以外の有害物質をいち早く認識し、攻撃することで有害物質を排除します。
自然免疫を代表する細胞としてマクロファージやNK(ナチュラルキラー)細胞、好中球やマスト細胞があります。
これらの細胞がはたらくことで、体内に侵入してきた有害物質を攻撃したり、有害物質の情報を他の免疫細胞に伝えたりします。
獲得免疫
自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった有害物質の対処が難しいという特徴があります。
そこで活躍するのが獲得免疫です。
獲得免疫は1度侵入した有害物質の情報を記憶するという特徴があります。
この記憶した情報を使って1週間から2週間かけて抗体を作ります。
そうすることで再び同じ有害物質が侵入してきた際に、抗体で素早く有害物質に対処することができるのです。
獲得免疫を代表する細胞として、樹状細胞やキラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞、B細胞があります。
獲得免疫の細胞は有害物質を攻撃する抗体を作ったり、抗体の記憶、有害物質の攻撃、攻撃の制御などをおこなっています。
納得
なるほど!免疫とはこのようになっているんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!免疫については、こちらの記事でも詳しく説明しているので、ぜひご覧ください!
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免疫とは?免疫のはたらきや役割、免疫細胞について解説!
免疫を上げるのに効果的な食べ物4選!
上で紹介した免疫細胞たちは、ウイルスや細菌などの有害物質から私たちの身体を守るのにとても大切な役割を果たします。
免疫細胞がしっかり機能するためにも、免疫力を上げることはとても大切です。
そこで、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を紹介していきます。
ユーグレナ
ユーグレナに含まれている食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
免疫に関わる細胞の6割以上が腸に存在しているので、腸内環境を整えることは免疫力を上げるために非常に重要です。
食物繊維の腸内環境を整える効果から、食物繊維の摂取は免疫力アップにつながるといわれています。
そして、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果に期待ができます。
食物繊維は野菜や穀類、豆類などに多く含まれていますが、その中でもユーグレナが特におすすめです。
ユーグレナには特有成分であり食物繊維の一種でもあるパラミロンが多く含まれています。
パラミロンを継続的に摂取することで免疫のバランスを調整してくれる可能性があるということが研究により確認されました。
以下の記事で研究内容について紹介していますので、ぜひご覧ください。
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パラミロンの8週間の継続摂取で免疫のバランスの調整を行うことを示唆する研究結果が確認されました
ヨーグルト
ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌で発酵させたものです。
乳酸菌は腸に達すると腸内の悪玉菌を抑えて、有害な物質が作られるのを防ぐという、腸内環境を整えるはたらきがあります。
腸は人間の免疫作用に大きく影響する免疫細胞が多く集まっています。
ですので、腸内環境を整えることは免疫力をアップさせる上で非常に重要です。
乳酸菌を豊富に含んだヨーグルトを飲み物として摂取することによって、効果的に免疫力を上げることが期待できます。
ヨーグルトや乳酸菌については以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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1、ヨーグルトで免疫力を高めよう!免疫力を上げる乳酸菌とその効果を紹介
2、 乳酸菌で免疫力を高めよう!おすすめの食材3選や期待できる効果を紹介!
レンコン
レンコンには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
さらに、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
日本人の通常の食生活では食物繊維を摂りすぎることはほとんどないですが、サプリメントなどで摂りすぎた場合ミネラルなどの吸収を妨げることもあり、注意が必要です。
レンコンに関しては以下の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
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レンコンで免疫力を上げよう!免疫力を上げる栄養素と嬉しい効果4選!
きのこ
きのこに含まれているβ-グルカンは免疫力に関わりのあるNK細胞などの白血球のはたらきを活性化させます。
そのため、風邪の予防をはじめ、がんを抑制する効果も期待できます。
また、β-グルカンには腸内環境を整えるはたらきもありますので、便秘で悩んでいるという人にも改善の効果が期待できるでしょう。
日光だけでは不足しがちなビタミンDを、きのこを食べて補っていきましょう。
きのこについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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きのこで免疫力アップ!きのこの成分や調理法を解説!
納得
なるほど!これらの食べ物を食べることによって、免疫力を上げる効果が見込めるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!これらの食べ物を取り入れて、免疫力を上げましょう!
まとめ
白血球からなる免疫細胞には、いろいろな種類の細胞があり、それぞれが異なる役割を果たしています。
免疫細胞は、自然免疫と獲得免疫において重要な役割を果たします。
免疫細胞を十分に機能させるために、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を生活に取り入れていきましょう。
納得
今日は免疫細胞について教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、身体を守ってくれる免疫細胞のためにも、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を食べてみてください。
納得
はい、ありがとうございます!
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者
免疫細胞ってなに?免疫細胞の役割とはたらきについて徹底解説!
目次
免疫細胞とは
免疫細胞の種類と役割
免疫細胞のはたらき
免疫を上げるのに効果的な食べ物4選!
まとめ
疑問
免疫細胞という言葉を耳にしたんですけど、あまりよくわからなくて…
ユーグレナ 鈴木
はい!免疫細胞とは、身体を守ってくれる白血球のことをいいます!
納得
なるほど!免疫細胞について、もっと詳しく教えてください!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、免疫細胞について解説していきますね!
免疫細胞とは
身体の中の主な免疫細胞とは、白血球のことをいいます。
白血球は、外から身体の中に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質から身体を守ってくれる免疫細胞です。
そんな身体を守ってくれる免疫細胞の中でも、さらに細かく役割が分かれています。
このたくさんの免疫細胞たちが協力しているおかげで、私たちの健康が守られているのです。
白血球についてはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひご覧ください。
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白血球と免疫の関係は?役割や免疫細胞を活性化させる方法を解説!
納得
なるほど!免疫細胞とは、白血球のことをいうんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい。そうなんです!続いて、免疫細胞の種類について説明していきますね!
免疫細胞の種類と役割
免疫細胞とは、白血球のことをいいます。
身体を守ってくれる免疫細胞の中でも、それぞれが持つ名前や役割は異なります。
ここでは、それぞれの免疫細胞の名前とともに、役割を紹介していきます。
樹状細胞
樹状細胞とは、外の空気と触れる場所である、鼻、肺、胃、腸、皮膚などに存在している細胞です。
樹状細胞は、その名前の通り枝のような突起を周囲に伸ばすという特徴があります。
樹状細胞には、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を身体に取り込み、その有害物質の特徴を周りの免疫細胞に教えるという役割があります。
樹状細胞が、ウイルスなどの有害物質の情報をT細胞やB細胞に教えることによって、これらの免疫細胞を活性化させます。
そして活性化したT細胞やB細胞が、身体に侵入してきた有害物質を攻撃してくれるのです。
マクロファージ
マクロファージは、アメーバ状の細胞です。
マクロファージの役割は、身体に侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質を発見した時に、自分の中に取り込んで消化することです。
また、一部のマクロファージは有害物質の特徴を細胞の表面に出して、ウイルスや細菌などの存在を他の免疫細胞に知らせてくれます。
顆粒球
白血球の過半数を、この顆粒球が占めています。
顆粒球とは、好中球、好酸球、好塩基球の3つのことをいいます。
顆粒球の役割は、外から侵入してきたウイルスや細菌などを直接攻撃することです。
顆粒球は、ウイルスや細菌などの有害物質を自分の中に取り込んで、たんぱく質を破壊する酵素でそのウイルスを壊して、消滅させます。
NK(ナチュラルキラー)細胞
NK細胞は、常に私たちの身体の中をパトロールしてくれています。
ウイルスや細菌などの有害物質を発見すると、NK細胞が単独で攻撃をします。
このNK細胞は、他の免疫細胞と違い、ウイルスなどに感染した細胞を発見すると他の細胞からの指示を受けなくても攻撃をすることができます。
NK細胞だけで、細菌やウイルスなどの有害物質に感染した細胞をやっつけることができるので、「ナチュラルキラー」という名前がつけられています。
B細胞
B細胞は、血液の元となる細胞から作られます。
B細胞の役割は、ウイルスなどを排除するサポートをすることです。
樹状細胞からの指令を受けると、外から侵入してきたウイルスや細菌などの有害物質だけを攻撃する抗体を作り、排除の手助けをします。
さらに、B細胞は、細胞ごとに作れる抗体の種類が決まっています。
B細胞が作ることのできる抗体とマッチしたウイルスや細菌などの有害物質が発見された場合のみ、抗体を作り出すことが可能になります。
T細胞
T細胞の役割は、ウイルスや細菌などの有害物質に感染した細胞をみつけて排除することです。
T細胞には3種類あり、キラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞からなっています。
キラーT細胞には、樹状細胞からウイルスなどの情報を受け取り、ウイルスに感染した細胞やがん細胞にくっついて排除するという「殺し屋」としての役割をします。
ヘルパーT細胞には、樹状細胞やマクロファージから細菌やウイルスなどの有害物質の情報を受け取り、身体を守る免疫を活性化させる物質を産生して攻撃戦略をたてる「司令塔」の役割があります。
制御性T細胞は、キラーT細胞などが身体に害のない正常な細胞にまで攻撃をしてしまわないように、キラーT細胞の動きを抑制したり、免疫反応を終わらせたりする「ストッパー」の役割を持ちます。
納得
なるほど!それぞれの免疫細胞の役割についてよくわかりました!
ユーグレナ 鈴木
はい!それでは、これらの免疫細胞が、実際にどのように私たちの身体を守ってくれるのかを説明していきますね!
免疫細胞のはたらき
白血球のことを指す免疫細胞には、いくつかの種類があり、それぞれが異なる役割を果たしています。
免疫細胞が重要な役割を果たす免疫のはたらきには、大きく分けて、自然免疫と獲得免疫の2つに分けられます。
自然免疫と獲得免疫のなかで、免疫細胞がどのようにはたらいてくれるのか説明していきます。
自然免疫
自然免疫は元々人の身体に備わっているしくみです。
自然免疫に含まれる免疫細胞は、自分以外の有害物質をいち早く認識し、攻撃することで有害物質を排除します。
自然免疫を代表する細胞としてマクロファージやNK(ナチュラルキラー)細胞、好中球やマスト細胞があります。
これらの細胞がはたらくことで、体内に侵入してきた有害物質を攻撃したり、有害物質の情報を他の免疫細胞に伝えたりします。
獲得免疫
自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった有害物質の対処が難しいという特徴があります。
そこで活躍するのが獲得免疫です。
獲得免疫は1度侵入した有害物質の情報を記憶するという特徴があります。
この記憶した情報を使って1週間から2週間かけて抗体を作ります。
そうすることで再び同じ有害物質が侵入してきた際に、抗体で素早く有害物質に対処することができるのです。
獲得免疫を代表する細胞として、樹状細胞やキラーT細胞、ヘルパーT細胞、制御性T細胞、B細胞があります。
獲得免疫の細胞は有害物質を攻撃する抗体を作ったり、抗体の記憶、有害物質の攻撃、攻撃の制御などをおこなっています。
納得
なるほど!免疫とはこのようになっているんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!免疫については、こちらの記事でも詳しく説明しているので、ぜひご覧ください!
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免疫とは?免疫のはたらきや役割、免疫細胞について解説!
免疫を上げるのに効果的な食べ物4選!
上で紹介した免疫細胞たちは、ウイルスや細菌などの有害物質から私たちの身体を守るのにとても大切な役割を果たします。
免疫細胞がしっかり機能するためにも、免疫力を上げることはとても大切です。
そこで、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を紹介していきます。
ユーグレナ
ユーグレナに含まれている食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
免疫に関わる細胞の6割以上が腸に存在しているので、腸内環境を整えることは免疫力を上げるために非常に重要です。
食物繊維の腸内環境を整える効果から、食物繊維の摂取は免疫力アップにつながるといわれています。
そして、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果に期待ができます。
食物繊維は野菜や穀類、豆類などに多く含まれていますが、その中でもユーグレナが特におすすめです。
ユーグレナには特有成分であり食物繊維の一種でもあるパラミロンが多く含まれています。
パラミロンを継続的に摂取することで免疫のバランスを調整してくれる可能性があるということが研究により確認されました。
以下の記事で研究内容について紹介していますので、ぜひご覧ください。
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ヨーグルト
ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌で発酵させたものです。
乳酸菌は腸に達すると腸内の悪玉菌を抑えて、有害な物質が作られるのを防ぐという、腸内環境を整えるはたらきがあります。
腸は人間の免疫作用に大きく影響する免疫細胞が多く集まっています。
ですので、腸内環境を整えることは免疫力をアップさせる上で非常に重要です。
乳酸菌を豊富に含んだヨーグルトを飲み物として摂取することによって、効果的に免疫力を上げることが期待できます。
ヨーグルトや乳酸菌については以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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レンコン
レンコンには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
さらに、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
日本人の通常の食生活では食物繊維を摂りすぎることはほとんどないですが、サプリメントなどで摂りすぎた場合ミネラルなどの吸収を妨げることもあり、注意が必要です。
レンコンに関しては以下の記事でも詳しく紹介しているのでぜひご覧ください。
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きのこ
きのこに含まれているβ-グルカンは免疫力に関わりのあるNK細胞などの白血球のはたらきを活性化させます。
そのため、風邪の予防をはじめ、がんを抑制する効果も期待できます。
また、β-グルカンには腸内環境を整えるはたらきもありますので、便秘で悩んでいるという人にも改善の効果が期待できるでしょう。
日光だけでは不足しがちなビタミンDを、きのこを食べて補っていきましょう。
きのこについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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きのこで免疫力アップ!きのこの成分や調理法を解説!
納得
なるほど!これらの食べ物を食べることによって、免疫力を上げる効果が見込めるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!これらの食べ物を取り入れて、免疫力を上げましょう!
まとめ
白血球からなる免疫細胞には、いろいろな種類の細胞があり、それぞれが異なる役割を果たしています。
免疫細胞は、自然免疫と獲得免疫において重要な役割を果たします。
免疫細胞を十分に機能させるために、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を生活に取り入れていきましょう。
納得
今日は免疫細胞について教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、身体を守ってくれる免疫細胞のためにも、免疫力を上げるのに効果的な食べ物を食べてみてください。
納得
はい、ありがとうございます!
監修:鈴木 健吾(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者
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