#健康身体 健康地球 健康生活#
〔老いをみるまなざし〕
第23回 人生の頂点
井口 昭久(いぐち あきひさ)
愛知淑徳大学健康医療科学部教授
私の子供時代は大人びた子供であった。いつでも大人の顔色を窺っていた。
何時の時代でもそういう子供は大人から嫌われるものだ。
今私の目の前に私の子供時代の子供が現れたら私はその子を嫌いになるだろう。
私の生まれながらの性格というよりは私の育っていた家庭環境がそうさせていたのであろう。
だから子供の振りをするのだがそれも見抜かれて、更に媚びをうって、もっと嫌われるという悪循環を繰り返していた。
小学校の先生には嫌われるというよりは積極的にいじめられていた。
勉強は努力しなくてもできたが、勉強ができるのは先生のしゃくの種にしかならなかった。
私は早く大人になりたいと子供心に願っていた。
高校から大学生の時代は社会の中における自分の位置が不明で情緒不安に悩まされていた。
自分の心が浮遊していて捕まえることができなかった。
私の心は風船のようで、浮遊先を予測できず、不意打ちのように心が沈んでしまう時には、手の施しようがなかった。
私は早く30歳を超えたいと願った。
30歳になれば私の風船は穏やかな気流に乗るだろうと思っていた。
しかし30代になると風船は気流にもまれて乱高下を繰り返した。それは40代になっても変ることはなかった。
私はとにかく早く時が過ぎることを願っていた。
50代の後半で国立大学の病院長をやっていた時は、悩みは深かった。
国立大学が法人化されたときの初代院長であった。
職員は予測できない将来に失望し、職種間のいがみ合いも日常的になった。
私はわが身を襲う理不尽な不幸を振り払うすべを知らなかった。
ただひたすら時がたって平穏な地平へ抜け出ることを願っていた。
私の外来にその病院の元院長が通院していた。
その当時70代の半ばであった先輩に尋ねた。
「この先、私の人生で何かいいことがあるでしょうか?」
「ありますよ」とその先輩は言ってくれた。
「いいことってどんなことですか?」と私は更に聞いた。
「うつらうつらすることですよ」と先輩は答えた。
そして私は今、その頃の先輩と同じ70代になった。
昼飯を食べた後の14時頃になると椅子に座ったまま、うつらうつらするこの頃である。
もう先を急ぐ必要はなくなった。
さすがに早く年を取りたいとも思わなくなった。
私のクリニックの外来には学生ばかりではなく、様々な世代の患者たちが受診する。
40代の人もいれば50代の人もいる。
どの世代にも共通して言えることは、誰もがその年齢の時が人生の頂点だとは思っていないことである。
図:老いをみるまなざし_第23回人生の頂点_挿絵
(イラスト:茶畑和也)
〔老いをみるまなざし〕
第23回 人生の頂点
井口 昭久(いぐち あきひさ)
愛知淑徳大学健康医療科学部教授
私の子供時代は大人びた子供であった。いつでも大人の顔色を窺っていた。
何時の時代でもそういう子供は大人から嫌われるものだ。
今私の目の前に私の子供時代の子供が現れたら私はその子を嫌いになるだろう。
私の生まれながらの性格というよりは私の育っていた家庭環境がそうさせていたのであろう。
だから子供の振りをするのだがそれも見抜かれて、更に媚びをうって、もっと嫌われるという悪循環を繰り返していた。
小学校の先生には嫌われるというよりは積極的にいじめられていた。
勉強は努力しなくてもできたが、勉強ができるのは先生のしゃくの種にしかならなかった。
私は早く大人になりたいと子供心に願っていた。
高校から大学生の時代は社会の中における自分の位置が不明で情緒不安に悩まされていた。
自分の心が浮遊していて捕まえることができなかった。
私の心は風船のようで、浮遊先を予測できず、不意打ちのように心が沈んでしまう時には、手の施しようがなかった。
私は早く30歳を超えたいと願った。
30歳になれば私の風船は穏やかな気流に乗るだろうと思っていた。
しかし30代になると風船は気流にもまれて乱高下を繰り返した。それは40代になっても変ることはなかった。
私はとにかく早く時が過ぎることを願っていた。
50代の後半で国立大学の病院長をやっていた時は、悩みは深かった。
国立大学が法人化されたときの初代院長であった。
職員は予測できない将来に失望し、職種間のいがみ合いも日常的になった。
私はわが身を襲う理不尽な不幸を振り払うすべを知らなかった。
ただひたすら時がたって平穏な地平へ抜け出ることを願っていた。
私の外来にその病院の元院長が通院していた。
その当時70代の半ばであった先輩に尋ねた。
「この先、私の人生で何かいいことがあるでしょうか?」
「ありますよ」とその先輩は言ってくれた。
「いいことってどんなことですか?」と私は更に聞いた。
「うつらうつらすることですよ」と先輩は答えた。
そして私は今、その頃の先輩と同じ70代になった。
昼飯を食べた後の14時頃になると椅子に座ったまま、うつらうつらするこの頃である。
もう先を急ぐ必要はなくなった。
さすがに早く年を取りたいとも思わなくなった。
私のクリニックの外来には学生ばかりではなく、様々な世代の患者たちが受診する。
40代の人もいれば50代の人もいる。
どの世代にも共通して言えることは、誰もがその年齢の時が人生の頂点だとは思っていないことである。
図:老いをみるまなざし_第23回人生の頂点_挿絵
(イラスト:茶畑和也)
#健康身体 健康地球 健康生活#
〔健康コラム·ワクチン〕12
ワクチンとは?ワクチンの種類や副反応、気をつける点など基本情報について解説!
目次
ワクチンとは
ウイルスごとのワクチンの種類
製造方法ごとのワクチンの種類
ワクチンの副反応について
予防接種の種類
ワクチン接種前に気をつけること
ワクチン接種後に注意すること
まとめ
納得
最近ワクチンの話題を耳にする機会が増えましたね。
ユーグレナ 鈴木
コロナウイルスのワクチンなどでよく聞くようになりましたね!
納得
ただあまりワクチンのことについて知らないので詳しく教えてください!
ユーグレナ 鈴木
はい!では今回はワクチンについて解説していきますね!
ワクチンとは
そもそもワクチンとは、接種することで感染症の予防に有効な作用を持つ医薬品のことをいいます。
ワクチンは身体の免疫の仕組みを利用していて、ワクチンを接種することで感染症に対する抵抗力をあらかじめ作り出しておきます。
そのためワクチンを前もって接種することで、インフルエンザやコロナなどの感染症にかかりにくくなるのです。
ワクチンには感染症に合わせてさまざまな種類があり、製造方法が違ったりワクチンによる副反応があるのでそれぞれ解説をしていきます。
納得
ワクチンを接種することで感染症にかかりにくくなるんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!次にウイルスごとのワクチンの種類について解説しますね!
ウイルスごとのワクチンの種類
ワクチンには、コロナワクチン、インフルエンザワクチンなどたくさんの種類があります。
ここでは、国内で幅広く接種されている主要なワクチンについて解説します。
コロナワクチン
厚生労働省によると、コロナワクチンを接種することで、コロナによる咳や発熱の症状を抑えたり、コロナの重症化を防ぐ効果があるということです。
コロナワクチンは1回目の接種の後、一定の間隔を空けて2回目の接種が必要です。
コロナワクチンを2回接種することで、95%の有効性で発熱や咳などの症状を防ぐことができるとされています。
また、現在国内で接種できるコロナワクチンは、ファイザー社とモデルナ社のワクチンです。
インフルエンザワクチン
インフルエンザは、発熱、関節痛、のどの痛みなどが主な症状とされている他にも、高齢者は肺炎の原因になってしまう可能性があります。
インフルエンザワクチンを接種することで、発熱などの症状を抑えたり、重症化を予防する効果が期待できます。
また、インフルエンザワクチンによって獲得した免疫の有効期間は約5ヶ月だとされています。
インフルエンザは、毎年12月から3月にかけて流行するため、11月頃にインフルエンザワクチンを接種すると良いでしょう。
麻しんワクチン
麻しんは、麻しんウイルスによって発症する感染症です。
感染力が強く、高熱や発疹が主な症状ですが、肺炎などの合併症を引き起こすことも多いので、注意が必要です。
麻しんワクチンは、1歳から2歳の間で1回目の接種をした後に、5歳から7歳の間で2回目の接種をするように推奨されています。
また、厚生労働省によると麻しんのワクチンを接種することで、約95%の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得できるということです。
日本脳炎ワクチン
日本脳炎は、人から人へと感染することはありませんが、日本脳炎ウイルスに感染した蚊に刺されることで人にうつるとされています。
高熱、頭痛、意識障害などが主な症状である他にも、けいれんや麻痺といった後遺症が残る可能性もあるので注意が必要です。
日本脳炎のワクチンは合計4回の接種が必要です。
3歳で初回接種と2回目、4歳で3回目、9歳で4回目の接種を受けるのが標準的なスケジュールだとされています。
日本脳炎ワクチンを接種することで、日本脳炎に感染するリスクを大幅に下げる効果が期待できます。
BCGワクチン
BCGワクチンは、結核を予防するためのワクチンです。
結核は、結核菌によって発症する感染症で、厚生労働省によると現在でも毎年およそ15,000人が結核に感染しているということです。
咳や胸痛が結核の主な症状ですが、初期症状も軽く比較的ゆっくりと進行するため、感染していることに気付くのは難しいとされています。
2週間以上咳が続く場合は、念の為医療機関を受診するようにしましょう。
BCGワクチンは1歳になるまでに1回の接種が必要です。
BCGワクチンを接種することで、結核が発症するリスクを50%以上下げることができるとされています。
納得
こんなにさまざまな種類のワクチンがあるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!続いてワクチンの製造方法の違いを解説していきます!
製造方法ごとのワクチンの種類
ワクチンは作り方によって大きく3つに分けることができます。
ワクチンの種類によっては、間隔を空けて2回目以降の接種が必要なものもあります。
ワクチンの接種回数や、接種間隔の違いには、ワクチンの種類が大きく関係します。
以下では、それぞれの違いについて解説していきます。
生ワクチン
生ワクチンは生きた病原体を接種するワクチンです。
生ワクチンの製造では、まず病原体の培養を何度も繰り返します。
培養を繰り返すことで、病原体は身体に影響が出ないくらいまで毒性が弱くなるとされています。
毒性が弱くなった病原体は、精製した後に個別包装して出荷されます。
生ワクチン接種による免疫獲得までにおよそ1ヶ月かかるとされていますが、1回の接種で十分な効果を得ることができます。
また、BCGワクチン、麻しん、おたふくかぜ、黄熱病のワクチンが主な生ワクチンです。
不活化ワクチン
不活化ワクチンは、病原体の毒性を無くして接種するワクチンです。
病原体を培養した後に、精製するところまでは生ワクチンと同じです。
しかし、不活化ワクチンは、病原体の毒性を無くすために不活化した後に、個別包装して出荷されます。
1回の接種で十分な免疫を獲得することは難しいので、不活化ワクチンは複数回の接種が必要だとされています。
また、インフルエンザワクチン、日本脳炎ワクチンが主な不活化ワクチンです。
トキソイドワクチン
トキソイドワクチンは、病原体から毒素だけを取り出して、その毒素を無害化して作られるワクチンです。
トキソイドワクチンも、不活化ワクチンと同じように、十分な免疫を獲得するためには複数回の接種が必要だとされています。
また、破傷風やジフテリアのワクチンが主なトキソイドワクチンです。
ワクチンの副反応について
ワクチンの接種によって、身体に免疫反応が起こり、その免疫反応によって感染症を未然に防いだり、軽症化できたりします。
このワクチンによる免疫反応の他に、発熱や接種部位の痛みなどが起こってしまう場合があります。
この発熱や接種部位の痛みなどを副反応といいます。
以下では、ワクチン接種によって引き起こされる可能性のある副反応について解説していきます。
ワクチン接種部位の腫れ
ワクチンを接種した部位が赤くなり熱を持って腫れてしまうといった副反応は、どのワクチンでもみられることが多いです。
ワクチンの中でも、接種部位が赤くなり腫れるという症状が多くみられるのは四種混合のワクチンです。
ワクチンによる赤い腫れに特別な治療が必要なわけではありませんが、まれに、接種部位から大きく広がり、肘まで腫れる場合もあります。
ワクチンによる腫れが大きく広がってしまった際には、腫れを取る薬を塗るか、かかりつけの医師に相談をするなどして対策をしましょう。
ワクチン接種後の発熱
ワクチンを接種した際に、熱が出てしまうという副反応がみられる場合があります。
発熱の発生頻度としては、ワクチンを接種してから1週間前後が最も高く、生ワクチンでの接種で発熱の副反応が出る場合が多いです。
生ワクチンは、病原体の毒性を弱めて使うので、副反応がみられる可能性があります。
実際に、生ワクチン接種による発熱の副反応がみられるワクチンは、麻しんワクチンが代表的です。
生ワクチンを使用している麻しんワクチンでは、副反応として熱が出てしまうケースが約20%ほどあります。
アナフィラキシーショック
アナフィラキシーとは、ワクチンを接種した後30分以内で発症することが多い過敏反応のことです。
アナフィラキシーの特徴として、皮膚や粘膜、呼吸器や循環器などの複数の場所に同時に症状があらわれるなどがあげられます。
この中でも、急激な血圧低下や意識障害が起きてしまうことをアナフィラキシーショックといいます。
予防接種の種類
そもそも予防接種とは、あらかじめ病気にかかりにくくするために、弱体化されたワクチンを接種することをいいます。
そして予防接種は、定期接種と任意接種の2種類があります。
以下では、それぞれ定期接種と任意接種について解説していきます。
定期接種
ワクチンの定期接種は、主に法律に基づいて市区町村が主体となって行われます。
定期接種の場合、ワクチン接種にかかる費用は国から支払われることがほとんどです。
定期接種の例としては、B型肝炎や結核などがあげられます。
各市区町村によって、実施される予防接種の種類などが異なるので、お住まいの地域に問い合わせてみるのがおすすめです。
また、定期のワクチン接種による健康被害が生じた場合には、救済給付を行うための制度があるので、お住まいの地域にご相談ください。
任意接種
ワクチンの任意接種は、各自が希望して感染症にかかったりするのを防ぐために受ける予防接種のことをいいます。
任意接種の場合、ワクチン接種にかかる費用は自己負担となります。
任意接種の例としては、季節性インフルエンザなどがあげられます。
また、任意のワクチン接種による健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による救済制度があるので、そちらにご相談ください。
ワクチン接種前に気をつけること
ワクチン接種前は、普段通りの規則正しい生活をすることがとても大切です。
ワクチンは、免疫力がしっかり身体に備わっているとよりワクチンの効果を発揮することができます。
そして、ワクチンは37.5℃以上の発熱がある人や、重い急性疾患にかかっている人、過去にアナフィラキシーを起こしている人はワクチンを接種することができません。
さらに、ワクチンで抗体を得るためには日頃から免疫力を高く保つことが大切です。
ヨーグルト、漬物、納豆などに含まれる乳酸菌や納豆菌は腸内環境を整えることが知られています。
免疫細胞の70%は腸内にいるとされ、腸内環境が整うこと自体が免疫力の向上につながるといわれています。
また、藻の仲間であるユーグレナ特有成分である「パラミロン」は免疫力の向上や免疫バランスの調整に寄与することがわかっています。
そのため、ユーグレナやヨーグルトなどを日頃から食べるようにすると良いでしょう。
免疫力とユーグレナの関係性については、こちらの記事をご覧ください。
免疫力とユーグレナの関係性って?免疫力低下の原因と改善策について解説!
ワクチン接種後に注意すること
ワクチン接種後には、ワクチン接種部位の腫れや発熱などの副反応がみられることが多いです。
また、ワクチン接種後の行動によっては、ワクチンによる副反応を悪化させたり、症状を長引かせたりしてしまうものもあります。
以下では、ワクチン接種後に避けた方が良いことについて紹介していきます。
激しい運
ワクチンが正常に機能するためには、身体の免疫がとても重要な役割を果たします。
激しい運動をしてしまうと、運動による疲労から一時的に免疫力が低下してしまいます。
ワクチンを正常に機能させるためにも、ワクチン接種後は激しい運動は避けて安静に過ごすことをおすすめします。
過度の飲酒
厚生労働省では、ワクチン接種後の飲酒について明確にガイドラインが定められているわけではありません。
ですが、大量にお酒を飲んでしまうとワクチンによる副反応が出た際に、悪化しやすかったり、症状が長引いたりしてしまう可能性があります。
ワクチン接種後の副反応が悪化しないためにも、接種後の過度の飲酒は避けた方が良いでしょう。
〔健康コラム·ワクチン〕12
ワクチンとは?ワクチンの種類や副反応、気をつける点など基本情報について解説!
目次
ワクチンとは
ウイルスごとのワクチンの種類
製造方法ごとのワクチンの種類
ワクチンの副反応について
予防接種の種類
ワクチン接種前に気をつけること
ワクチン接種後に注意すること
まとめ
納得
最近ワクチンの話題を耳にする機会が増えましたね。
ユーグレナ 鈴木
コロナウイルスのワクチンなどでよく聞くようになりましたね!
納得
ただあまりワクチンのことについて知らないので詳しく教えてください!
ユーグレナ 鈴木
はい!では今回はワクチンについて解説していきますね!
ワクチンとは
そもそもワクチンとは、接種することで感染症の予防に有効な作用を持つ医薬品のことをいいます。
ワクチンは身体の免疫の仕組みを利用していて、ワクチンを接種することで感染症に対する抵抗力をあらかじめ作り出しておきます。
そのためワクチンを前もって接種することで、インフルエンザやコロナなどの感染症にかかりにくくなるのです。
ワクチンには感染症に合わせてさまざまな種類があり、製造方法が違ったりワクチンによる副反応があるのでそれぞれ解説をしていきます。
納得
ワクチンを接種することで感染症にかかりにくくなるんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!次にウイルスごとのワクチンの種類について解説しますね!
ウイルスごとのワクチンの種類
ワクチンには、コロナワクチン、インフルエンザワクチンなどたくさんの種類があります。
ここでは、国内で幅広く接種されている主要なワクチンについて解説します。
コロナワクチン
厚生労働省によると、コロナワクチンを接種することで、コロナによる咳や発熱の症状を抑えたり、コロナの重症化を防ぐ効果があるということです。
コロナワクチンは1回目の接種の後、一定の間隔を空けて2回目の接種が必要です。
コロナワクチンを2回接種することで、95%の有効性で発熱や咳などの症状を防ぐことができるとされています。
また、現在国内で接種できるコロナワクチンは、ファイザー社とモデルナ社のワクチンです。
インフルエンザワクチン
インフルエンザは、発熱、関節痛、のどの痛みなどが主な症状とされている他にも、高齢者は肺炎の原因になってしまう可能性があります。
インフルエンザワクチンを接種することで、発熱などの症状を抑えたり、重症化を予防する効果が期待できます。
また、インフルエンザワクチンによって獲得した免疫の有効期間は約5ヶ月だとされています。
インフルエンザは、毎年12月から3月にかけて流行するため、11月頃にインフルエンザワクチンを接種すると良いでしょう。
麻しんワクチン
麻しんは、麻しんウイルスによって発症する感染症です。
感染力が強く、高熱や発疹が主な症状ですが、肺炎などの合併症を引き起こすことも多いので、注意が必要です。
麻しんワクチンは、1歳から2歳の間で1回目の接種をした後に、5歳から7歳の間で2回目の接種をするように推奨されています。
また、厚生労働省によると麻しんのワクチンを接種することで、約95%の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得できるということです。
日本脳炎ワクチン
日本脳炎は、人から人へと感染することはありませんが、日本脳炎ウイルスに感染した蚊に刺されることで人にうつるとされています。
高熱、頭痛、意識障害などが主な症状である他にも、けいれんや麻痺といった後遺症が残る可能性もあるので注意が必要です。
日本脳炎のワクチンは合計4回の接種が必要です。
3歳で初回接種と2回目、4歳で3回目、9歳で4回目の接種を受けるのが標準的なスケジュールだとされています。
日本脳炎ワクチンを接種することで、日本脳炎に感染するリスクを大幅に下げる効果が期待できます。
BCGワクチン
BCGワクチンは、結核を予防するためのワクチンです。
結核は、結核菌によって発症する感染症で、厚生労働省によると現在でも毎年およそ15,000人が結核に感染しているということです。
咳や胸痛が結核の主な症状ですが、初期症状も軽く比較的ゆっくりと進行するため、感染していることに気付くのは難しいとされています。
2週間以上咳が続く場合は、念の為医療機関を受診するようにしましょう。
BCGワクチンは1歳になるまでに1回の接種が必要です。
BCGワクチンを接種することで、結核が発症するリスクを50%以上下げることができるとされています。
納得
こんなにさまざまな種類のワクチンがあるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!続いてワクチンの製造方法の違いを解説していきます!
製造方法ごとのワクチンの種類
ワクチンは作り方によって大きく3つに分けることができます。
ワクチンの種類によっては、間隔を空けて2回目以降の接種が必要なものもあります。
ワクチンの接種回数や、接種間隔の違いには、ワクチンの種類が大きく関係します。
以下では、それぞれの違いについて解説していきます。
生ワクチン
生ワクチンは生きた病原体を接種するワクチンです。
生ワクチンの製造では、まず病原体の培養を何度も繰り返します。
培養を繰り返すことで、病原体は身体に影響が出ないくらいまで毒性が弱くなるとされています。
毒性が弱くなった病原体は、精製した後に個別包装して出荷されます。
生ワクチン接種による免疫獲得までにおよそ1ヶ月かかるとされていますが、1回の接種で十分な効果を得ることができます。
また、BCGワクチン、麻しん、おたふくかぜ、黄熱病のワクチンが主な生ワクチンです。
不活化ワクチン
不活化ワクチンは、病原体の毒性を無くして接種するワクチンです。
病原体を培養した後に、精製するところまでは生ワクチンと同じです。
しかし、不活化ワクチンは、病原体の毒性を無くすために不活化した後に、個別包装して出荷されます。
1回の接種で十分な免疫を獲得することは難しいので、不活化ワクチンは複数回の接種が必要だとされています。
また、インフルエンザワクチン、日本脳炎ワクチンが主な不活化ワクチンです。
トキソイドワクチン
トキソイドワクチンは、病原体から毒素だけを取り出して、その毒素を無害化して作られるワクチンです。
トキソイドワクチンも、不活化ワクチンと同じように、十分な免疫を獲得するためには複数回の接種が必要だとされています。
また、破傷風やジフテリアのワクチンが主なトキソイドワクチンです。
ワクチンの副反応について
ワクチンの接種によって、身体に免疫反応が起こり、その免疫反応によって感染症を未然に防いだり、軽症化できたりします。
このワクチンによる免疫反応の他に、発熱や接種部位の痛みなどが起こってしまう場合があります。
この発熱や接種部位の痛みなどを副反応といいます。
以下では、ワクチン接種によって引き起こされる可能性のある副反応について解説していきます。
ワクチン接種部位の腫れ
ワクチンを接種した部位が赤くなり熱を持って腫れてしまうといった副反応は、どのワクチンでもみられることが多いです。
ワクチンの中でも、接種部位が赤くなり腫れるという症状が多くみられるのは四種混合のワクチンです。
ワクチンによる赤い腫れに特別な治療が必要なわけではありませんが、まれに、接種部位から大きく広がり、肘まで腫れる場合もあります。
ワクチンによる腫れが大きく広がってしまった際には、腫れを取る薬を塗るか、かかりつけの医師に相談をするなどして対策をしましょう。
ワクチン接種後の発熱
ワクチンを接種した際に、熱が出てしまうという副反応がみられる場合があります。
発熱の発生頻度としては、ワクチンを接種してから1週間前後が最も高く、生ワクチンでの接種で発熱の副反応が出る場合が多いです。
生ワクチンは、病原体の毒性を弱めて使うので、副反応がみられる可能性があります。
実際に、生ワクチン接種による発熱の副反応がみられるワクチンは、麻しんワクチンが代表的です。
生ワクチンを使用している麻しんワクチンでは、副反応として熱が出てしまうケースが約20%ほどあります。
アナフィラキシーショック
アナフィラキシーとは、ワクチンを接種した後30分以内で発症することが多い過敏反応のことです。
アナフィラキシーの特徴として、皮膚や粘膜、呼吸器や循環器などの複数の場所に同時に症状があらわれるなどがあげられます。
この中でも、急激な血圧低下や意識障害が起きてしまうことをアナフィラキシーショックといいます。
予防接種の種類
そもそも予防接種とは、あらかじめ病気にかかりにくくするために、弱体化されたワクチンを接種することをいいます。
そして予防接種は、定期接種と任意接種の2種類があります。
以下では、それぞれ定期接種と任意接種について解説していきます。
定期接種
ワクチンの定期接種は、主に法律に基づいて市区町村が主体となって行われます。
定期接種の場合、ワクチン接種にかかる費用は国から支払われることがほとんどです。
定期接種の例としては、B型肝炎や結核などがあげられます。
各市区町村によって、実施される予防接種の種類などが異なるので、お住まいの地域に問い合わせてみるのがおすすめです。
また、定期のワクチン接種による健康被害が生じた場合には、救済給付を行うための制度があるので、お住まいの地域にご相談ください。
任意接種
ワクチンの任意接種は、各自が希望して感染症にかかったりするのを防ぐために受ける予防接種のことをいいます。
任意接種の場合、ワクチン接種にかかる費用は自己負担となります。
任意接種の例としては、季節性インフルエンザなどがあげられます。
また、任意のワクチン接種による健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による救済制度があるので、そちらにご相談ください。
ワクチン接種前に気をつけること
ワクチン接種前は、普段通りの規則正しい生活をすることがとても大切です。
ワクチンは、免疫力がしっかり身体に備わっているとよりワクチンの効果を発揮することができます。
そして、ワクチンは37.5℃以上の発熱がある人や、重い急性疾患にかかっている人、過去にアナフィラキシーを起こしている人はワクチンを接種することができません。
さらに、ワクチンで抗体を得るためには日頃から免疫力を高く保つことが大切です。
ヨーグルト、漬物、納豆などに含まれる乳酸菌や納豆菌は腸内環境を整えることが知られています。
免疫細胞の70%は腸内にいるとされ、腸内環境が整うこと自体が免疫力の向上につながるといわれています。
また、藻の仲間であるユーグレナ特有成分である「パラミロン」は免疫力の向上や免疫バランスの調整に寄与することがわかっています。
そのため、ユーグレナやヨーグルトなどを日頃から食べるようにすると良いでしょう。
免疫力とユーグレナの関係性については、こちらの記事をご覧ください。
免疫力とユーグレナの関係性って?免疫力低下の原因と改善策について解説!
ワクチン接種後に注意すること
ワクチン接種後には、ワクチン接種部位の腫れや発熱などの副反応がみられることが多いです。
また、ワクチン接種後の行動によっては、ワクチンによる副反応を悪化させたり、症状を長引かせたりしてしまうものもあります。
以下では、ワクチン接種後に避けた方が良いことについて紹介していきます。
激しい運
ワクチンが正常に機能するためには、身体の免疫がとても重要な役割を果たします。
激しい運動をしてしまうと、運動による疲労から一時的に免疫力が低下してしまいます。
ワクチンを正常に機能させるためにも、ワクチン接種後は激しい運動は避けて安静に過ごすことをおすすめします。
過度の飲酒
厚生労働省では、ワクチン接種後の飲酒について明確にガイドラインが定められているわけではありません。
ですが、大量にお酒を飲んでしまうとワクチンによる副反応が出た際に、悪化しやすかったり、症状が長引いたりしてしまう可能性があります。
ワクチン接種後の副反応が悪化しないためにも、接種後の過度の飲酒は避けた方が良いでしょう。
卒業しました~
日本にいる六年間、あっという間に流れて来た。いつも帰国したいって言ってるけど、実際にその時に来たら、かっこよくてバイバイと言えないんだね。
たくさんの人に出会って知り合って、いつもお世話になっております。嬉しいことも悲しいことももちろんあったが、いまはありがたいという気持ちになる。
卒業の時に先生が、一生で母語以外の言語と付き合ってくださいって教えていただきました。私にとってそれはもちろんだと思う。
本当にありがとうございました。
日本にいる六年間、あっという間に流れて来た。いつも帰国したいって言ってるけど、実際にその時に来たら、かっこよくてバイバイと言えないんだね。
たくさんの人に出会って知り合って、いつもお世話になっております。嬉しいことも悲しいことももちろんあったが、いまはありがたいという気持ちになる。
卒業の時に先生が、一生で母語以外の言語と付き合ってくださいって教えていただきました。私にとってそれはもちろんだと思う。
本当にありがとうございました。
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