男子バレー世界最高峰の舞台イタリア 石川祐希はホームの大歓声を背に堂々とプレー
田中夕子2023年2月24日 10:50
世界最高峰の舞台。イタリア・ミラノのホームアリーナ、アリアンツクラウドの5000名を超える大歓声の中でも、石川祐希は風格すら漂わせていた。
2月19日、ミラノ対トレンティーノ。20時半の試合開始直前、スターティングンメンバーがコールされ、石川の名が呼ばれると最も多くの歓声と拍手が沸き起こる。
「ユーキ! ユーキ!」
声出し応援も当たり前に日常に戻ったホームアリーナで、石川自身も「アリアンツ(クラウド)でこれだけ人が入った中で戦うのは自分も初めて」と言う環境下、浮つくことも臆することもなく堂々とコートに立つ。
その前節、12日のピアツェンツァ戦ではチーム主将のマッテオ・ピアーノが欠場し、急遽キャプテンマークをつけた。もちろん日本人選手としては初めてのことであり、これまでも石川は通算得点や出場試合数など日本人選手として初めての快挙を成し遂げてきた。だが目に見える数字だけでなく、すでにミドルブロッカーのピアーノが後衛での不在時にはゲームキャプテンを務めている事実はチームの中でリーダーシップを持つ選手として認められた証でもある。
そしてプレーオフを争う大事な一戦でも、チーム内で主軸として出場するだけでなくコート内も完全に石川はリーダーとしてチームの中心にいた。現在3位のトレンティーナとの試合でも、サイドアウトの応酬が繰り広げられながらも相手にブレイクされた場面や、絶好のチャンスでブロックポイントを喫した場面など、一気に流れが傾いてもおかしくない状況をその都度流さず、選手をコート内に集め、声をかける姿が見られた。
負けられない一戦のマッチポイントで迎えた絶好の場面
リーグ戦も終盤に差し掛かり、上位8チームが進出するプレーオフ争いも佳境を迎える中、3位のトレンティーノに対し、石川が所属するミラノは現在8位。より多くの勝ち点を得て、プレーオフ進出を確かなものにするためにも負けられない一戦だった。
だが序盤、まず先行したのはトレンティーノだ。5対10と5点を先行した場面でミラノは最初のタイムアウトを要求する。追う展開が続く中、石川の冷静なプレーが流れを引き寄せる。
前衛レフトから攻撃に入るも、トスがやや短く低くなったところで無理に打つのではなく的確にリバウンドでチャンスボールをつなぐ。そのラリーをミラノが制し12対15と点差を縮め、続いて石川のブロックポイントで13対15と追い上げる。サーブでプレッシャーをかけ、スパイクコースをふさいで相手のミスを誘い、ジワジワと点差を縮め、終盤に逆転すると、3枚ブロックが立ち並ぶ中を自ら決め24対21。会場からのミラノコールが響く中、最後は相手のサーブミスで25対22と逆転で第1セットを先取。続く第2セットも前半はリードされたが中盤に追いつき、デュースの末に26対24で連取し、勝利に王手をかけた。同じく僅差が続いた第3セットは23対25で落としたが、第4セットは石川のサーブからブレイクを重ね、前衛だけでなくバックアタックやブロックが3枚揃う中でハイセットを打ち切る活躍で得点を重ね、石川のレフトからのスパイクで24対21とマッチポイントをつかむ。
勝利まであと1点。会場の熱気も最高潮に盛り上がる中、点差を詰められたが23対24の場面で、フィニッシュを決めるべきトスは石川に上がった。
これ以上ない絶好の場面――。
チャンスを生かせなかった石川「無理に打ちにいってしまった」
だが、その1本が石川にとってはこの試合で最も悔やまれる1本になった。セッターのサーブから始まるS1ローテ、本来のレフト側ではなくライト側から攻撃を仕掛けるローテーションで、ライトから放った石川のスパイクは、相手ブロックに止められ24対24、リードを失いデュースへともつれ込んだ。21対24から5連続失点を喫し、24対26。勝利をつかんだ状況からの逆転を喫し、第5セットも石川のサーブで崩しながらつなぎのプレーにミスが出てブレイクしきれなかったところから一気に連続失点を喫し8対15。石川の表情に悔しさが浮かぶ。
「トスが高くなかった中、無理に打ちにいってしまいました。そこでもうちょっとうまく処理をしなければいけなかったと思うし、セッター以外のハイセットはリバウンドを取ったり、点数につなげることができていた中で、いいトスじゃない状況、低いトスの時にも無理やり打ちに行ってシャットを食らったり、ミスをするケースが多かった。それが4セット目の最後も出てしまったし、あそこで締めて勝たなければいけない試合だった。無理に打ちに行ってしまったことは、僕個人としての反省点です」
単に勝てる試合を落としただけでなく、最高の環境で戦えたにも関わらず取り切れなかった。しかも満員のホームゲーム、自身にとっても「これほど人が入ったのは初めて」という環境だったからこそ、余計に悔しさは募る。
「こういう中で勝てば勝つほど、お客さんも入ってくると思うので。勝利することが、必要だったと思います」
カップ戦準決勝で再戦する相手に石川はリベンジを果たせるか
だが試合直後であるにも関わらず、述べる敗因は明確で、自身の感情だけに留まらない。「反省」と悔やむ1本もトスの状況やそこに対して自身がどうあるべきだったか、という対処策も含め、自己分析も的確。さらに反省はプレーのみに留まらず、プロ選手として「見せる」ことを意識していて、ただ単に「惜しかった」「勝てなくて悔しい」だけでなく、石川の言葉からは「次は絶対に同じ轍は踏まない」という決意も感じられた。
そして、まさにリベンジを果たすべき絶好の舞台は、すぐにやってくる。
2月25日。イタリア国内のカップ戦であるコッパ・イタリアのファイナルラウンドがローマで開催され、昨年末の準々決勝でルーベ・チヴィタノーヴァに勝利したミラノが、昨年に続いて進出を決めた準決勝で対戦するのがトレンティーノだ。
取り切れなかった1点を、次こそ確実に取り切る。決められなかったフィニッシュを決めるべく、自らのプレーにフォーカスすることはもちろんだが、チームを勝たせるためにどう振る舞うか。この敗戦から間もなく迎える次の戦いへどうつなげていくのか。
石川が見せるリーダーシップは、日本代表のみに留まらない。世界最高峰の舞台でも健在だ。その強さが、頂点を決めるトーナメント戦でどんな風に発揮されるのか。楽しみは増すばかりだ。
Victoria#伊莎喀娃的新闻#
田中夕子2023年2月24日 10:50
世界最高峰の舞台。イタリア・ミラノのホームアリーナ、アリアンツクラウドの5000名を超える大歓声の中でも、石川祐希は風格すら漂わせていた。
2月19日、ミラノ対トレンティーノ。20時半の試合開始直前、スターティングンメンバーがコールされ、石川の名が呼ばれると最も多くの歓声と拍手が沸き起こる。
「ユーキ! ユーキ!」
声出し応援も当たり前に日常に戻ったホームアリーナで、石川自身も「アリアンツ(クラウド)でこれだけ人が入った中で戦うのは自分も初めて」と言う環境下、浮つくことも臆することもなく堂々とコートに立つ。
その前節、12日のピアツェンツァ戦ではチーム主将のマッテオ・ピアーノが欠場し、急遽キャプテンマークをつけた。もちろん日本人選手としては初めてのことであり、これまでも石川は通算得点や出場試合数など日本人選手として初めての快挙を成し遂げてきた。だが目に見える数字だけでなく、すでにミドルブロッカーのピアーノが後衛での不在時にはゲームキャプテンを務めている事実はチームの中でリーダーシップを持つ選手として認められた証でもある。
そしてプレーオフを争う大事な一戦でも、チーム内で主軸として出場するだけでなくコート内も完全に石川はリーダーとしてチームの中心にいた。現在3位のトレンティーナとの試合でも、サイドアウトの応酬が繰り広げられながらも相手にブレイクされた場面や、絶好のチャンスでブロックポイントを喫した場面など、一気に流れが傾いてもおかしくない状況をその都度流さず、選手をコート内に集め、声をかける姿が見られた。
負けられない一戦のマッチポイントで迎えた絶好の場面
リーグ戦も終盤に差し掛かり、上位8チームが進出するプレーオフ争いも佳境を迎える中、3位のトレンティーノに対し、石川が所属するミラノは現在8位。より多くの勝ち点を得て、プレーオフ進出を確かなものにするためにも負けられない一戦だった。
だが序盤、まず先行したのはトレンティーノだ。5対10と5点を先行した場面でミラノは最初のタイムアウトを要求する。追う展開が続く中、石川の冷静なプレーが流れを引き寄せる。
前衛レフトから攻撃に入るも、トスがやや短く低くなったところで無理に打つのではなく的確にリバウンドでチャンスボールをつなぐ。そのラリーをミラノが制し12対15と点差を縮め、続いて石川のブロックポイントで13対15と追い上げる。サーブでプレッシャーをかけ、スパイクコースをふさいで相手のミスを誘い、ジワジワと点差を縮め、終盤に逆転すると、3枚ブロックが立ち並ぶ中を自ら決め24対21。会場からのミラノコールが響く中、最後は相手のサーブミスで25対22と逆転で第1セットを先取。続く第2セットも前半はリードされたが中盤に追いつき、デュースの末に26対24で連取し、勝利に王手をかけた。同じく僅差が続いた第3セットは23対25で落としたが、第4セットは石川のサーブからブレイクを重ね、前衛だけでなくバックアタックやブロックが3枚揃う中でハイセットを打ち切る活躍で得点を重ね、石川のレフトからのスパイクで24対21とマッチポイントをつかむ。
勝利まであと1点。会場の熱気も最高潮に盛り上がる中、点差を詰められたが23対24の場面で、フィニッシュを決めるべきトスは石川に上がった。
これ以上ない絶好の場面――。
チャンスを生かせなかった石川「無理に打ちにいってしまった」
だが、その1本が石川にとってはこの試合で最も悔やまれる1本になった。セッターのサーブから始まるS1ローテ、本来のレフト側ではなくライト側から攻撃を仕掛けるローテーションで、ライトから放った石川のスパイクは、相手ブロックに止められ24対24、リードを失いデュースへともつれ込んだ。21対24から5連続失点を喫し、24対26。勝利をつかんだ状況からの逆転を喫し、第5セットも石川のサーブで崩しながらつなぎのプレーにミスが出てブレイクしきれなかったところから一気に連続失点を喫し8対15。石川の表情に悔しさが浮かぶ。
「トスが高くなかった中、無理に打ちにいってしまいました。そこでもうちょっとうまく処理をしなければいけなかったと思うし、セッター以外のハイセットはリバウンドを取ったり、点数につなげることができていた中で、いいトスじゃない状況、低いトスの時にも無理やり打ちに行ってシャットを食らったり、ミスをするケースが多かった。それが4セット目の最後も出てしまったし、あそこで締めて勝たなければいけない試合だった。無理に打ちに行ってしまったことは、僕個人としての反省点です」
単に勝てる試合を落としただけでなく、最高の環境で戦えたにも関わらず取り切れなかった。しかも満員のホームゲーム、自身にとっても「これほど人が入ったのは初めて」という環境だったからこそ、余計に悔しさは募る。
「こういう中で勝てば勝つほど、お客さんも入ってくると思うので。勝利することが、必要だったと思います」
カップ戦準決勝で再戦する相手に石川はリベンジを果たせるか
だが試合直後であるにも関わらず、述べる敗因は明確で、自身の感情だけに留まらない。「反省」と悔やむ1本もトスの状況やそこに対して自身がどうあるべきだったか、という対処策も含め、自己分析も的確。さらに反省はプレーのみに留まらず、プロ選手として「見せる」ことを意識していて、ただ単に「惜しかった」「勝てなくて悔しい」だけでなく、石川の言葉からは「次は絶対に同じ轍は踏まない」という決意も感じられた。
そして、まさにリベンジを果たすべき絶好の舞台は、すぐにやってくる。
2月25日。イタリア国内のカップ戦であるコッパ・イタリアのファイナルラウンドがローマで開催され、昨年末の準々決勝でルーベ・チヴィタノーヴァに勝利したミラノが、昨年に続いて進出を決めた準決勝で対戦するのがトレンティーノだ。
取り切れなかった1点を、次こそ確実に取り切る。決められなかったフィニッシュを決めるべく、自らのプレーにフォーカスすることはもちろんだが、チームを勝たせるためにどう振る舞うか。この敗戦から間もなく迎える次の戦いへどうつなげていくのか。
石川が見せるリーダーシップは、日本代表のみに留まらない。世界最高峰の舞台でも健在だ。その強さが、頂点を決めるトーナメント戦でどんな風に発揮されるのか。楽しみは増すばかりだ。
Victoria#伊莎喀娃的新闻#
日本代表 決勝点 “1ミリの差?” 最後まで諦めない姿勢が実る
2022年12月2日 17時58分 サッカーW杯
サッカーワールドカップカタール大会、日本が強豪 スペインに2対1で逆転勝ちして、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めました。
同点の場面からの田中碧選手が決めた決勝ゴール。ゴールラインぎりぎりからの折り返しに合わせたシュートでした。ラストパスを出した三笘薫選手は「1ミリですけどピッチの中に入っていればいいなと思って足を伸ばしました」と振り返り、最後まであきらめずにボールを追う日本の選手たちの姿勢が強豪を打ち破る劇的な勝ち越しゴールを生み出しました。
日本は、序盤からスペインに押し込まれ、前半11分に先制されましたが、日本は、後半、積極的なプレスで相手ゴールに迫り、3分に、後半から入った堂安律選手が鮮やかなミドルシュートを決め、同点に追いつきました。
さらに6分には、同じく後半から入った三笘薫選手のゴールラインぎりぎりからの折り返しに田中碧選手が右足であわせてゴールに押し込み、VARによるビデオ判定でも覆らず日本が勝ち越しました。
これが三笘選手のクロスボールをあげた場面を上から撮影した写真です。ボールの一部がわずかにゴールライン上に残っていることも確認できます。
国際サッカー評議会のサッカー競技規則によりますと、ボールがピッチの外に出たと判定されるのはグラウンド上あるいは空中でラインを完全に越えたときとされています。
つまり、地面に接している部分でなくてもボールの一部がライン上に残っていれば、プレーは続けられます。
勝ち越しゴールは、三笘選手がクロスボールをあげる際、ボールがゴールラインの外に出ていたか、残っていたか微妙だったことからVAR=ビデオ・アシスタント・レフェリーと呼ばれる審判によるビデオ判定となりました。
その結果、ラインを完全に越えていないと判断され、勝ち越しゴールが認められました。
森保一監督は「ラインを割ったか割らないかは、現代サッカーのテクノロジーの中、レフリーのジャッジにすべて任せて、リスペクトして、任せた中で、結果を受け入れようと思っていた中、ゴール決まったことは間違いなくゴールだと思っています」と話していました。
三笘選手は「1ミリですけどピッチの中に入っていればいいなと思って足を伸ばしました」と振り返りました。最後まであきらめずにボールを追う日本の選手たちの姿勢が強豪を打ち破る劇的な勝ち越しゴールを生み出しました。
2022年12月2日 17時58分 サッカーW杯
サッカーワールドカップカタール大会、日本が強豪 スペインに2対1で逆転勝ちして、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めました。
同点の場面からの田中碧選手が決めた決勝ゴール。ゴールラインぎりぎりからの折り返しに合わせたシュートでした。ラストパスを出した三笘薫選手は「1ミリですけどピッチの中に入っていればいいなと思って足を伸ばしました」と振り返り、最後まであきらめずにボールを追う日本の選手たちの姿勢が強豪を打ち破る劇的な勝ち越しゴールを生み出しました。
日本は、序盤からスペインに押し込まれ、前半11分に先制されましたが、日本は、後半、積極的なプレスで相手ゴールに迫り、3分に、後半から入った堂安律選手が鮮やかなミドルシュートを決め、同点に追いつきました。
さらに6分には、同じく後半から入った三笘薫選手のゴールラインぎりぎりからの折り返しに田中碧選手が右足であわせてゴールに押し込み、VARによるビデオ判定でも覆らず日本が勝ち越しました。
これが三笘選手のクロスボールをあげた場面を上から撮影した写真です。ボールの一部がわずかにゴールライン上に残っていることも確認できます。
国際サッカー評議会のサッカー競技規則によりますと、ボールがピッチの外に出たと判定されるのはグラウンド上あるいは空中でラインを完全に越えたときとされています。
つまり、地面に接している部分でなくてもボールの一部がライン上に残っていれば、プレーは続けられます。
勝ち越しゴールは、三笘選手がクロスボールをあげる際、ボールがゴールラインの外に出ていたか、残っていたか微妙だったことからVAR=ビデオ・アシスタント・レフェリーと呼ばれる審判によるビデオ判定となりました。
その結果、ラインを完全に越えていないと判断され、勝ち越しゴールが認められました。
森保一監督は「ラインを割ったか割らないかは、現代サッカーのテクノロジーの中、レフリーのジャッジにすべて任せて、リスペクトして、任せた中で、結果を受け入れようと思っていた中、ゴール決まったことは間違いなくゴールだと思っています」と話していました。
三笘選手は「1ミリですけどピッチの中に入っていればいいなと思って足を伸ばしました」と振り返りました。最後まであきらめずにボールを追う日本の選手たちの姿勢が強豪を打ち破る劇的な勝ち越しゴールを生み出しました。
【甲子園】敦賀気比・上加世田頼希、完投目前で交代「甲子園でいい投球を見たことがない」東監督
[2022年8月13日20時51分]
<全国高校野球選手権:敦賀気比8-6市船橋>◇13日◇2回戦◇甲子園
敦賀気比(福井)が3大会連続の夏2勝で16強に進んだ。勝つには勝ったがエース上加世田頼希(うえかせだ・らいき)投手(3年)は苦い表情だった。また甲子園の「落とし穴」にはまった。
序盤から3失点と不安定。完投目前の9回。5点リードがあったが2点を返され、交代を告げられた。初戦の5回途中降板に続く不完全燃焼。東哲平監督(42)は「甲子園でいい投球を見たことがない。逃げの投球。自分で崩れている」と手厳しかった。
本来、制球力の高い投手だが、この日は7四死球、6失点の独り相撲。主力として4季連続の甲子園。昨年から登板している「慣れ」ゆえの課題がある。「甲子園のマウンドはすごい投げやすいので、楽をして、下半身を使わずに投げてしまう」と証言した。微妙なフォームの乱れが出るそうで、東監督や、中学からバッテリーを組む渡辺優斗捕手(3年)の助言でも修正し切れなかった。
9回の降板後、右翼で落球(失策)してピンチを広げた。一方、打っては8回に中越え2点二塁打。昨夏から4番を打ち、打席では甲子園との“相性”がいい。「次は足を引っ張らず、チームを引っ張りたいです」。初の夏の頂点へ、マウンドも自分のものにしたい。【柏原誠】
ーーーーーー
①敦賀気比対市船橋 敦賀気比先発の上加世田(撮影・白石智彦)
②敦賀気比対市船橋 敦賀気比先発の上加世田(撮影・岩下翔太)
③敦賀気比対市船橋 8回表敦賀気比2死一、三塁、中越え2点適時二塁打を放ち喜ぶ上加世田(撮影・野上伸悟)
④敦賀気比対市船橋 6回裏市船橋2死一塁、森本星を打ち取り、打球を指さす敦賀気比・上加世田(撮影・岩下翔太)
[2022年8月13日20時51分]
<全国高校野球選手権:敦賀気比8-6市船橋>◇13日◇2回戦◇甲子園
敦賀気比(福井)が3大会連続の夏2勝で16強に進んだ。勝つには勝ったがエース上加世田頼希(うえかせだ・らいき)投手(3年)は苦い表情だった。また甲子園の「落とし穴」にはまった。
序盤から3失点と不安定。完投目前の9回。5点リードがあったが2点を返され、交代を告げられた。初戦の5回途中降板に続く不完全燃焼。東哲平監督(42)は「甲子園でいい投球を見たことがない。逃げの投球。自分で崩れている」と手厳しかった。
本来、制球力の高い投手だが、この日は7四死球、6失点の独り相撲。主力として4季連続の甲子園。昨年から登板している「慣れ」ゆえの課題がある。「甲子園のマウンドはすごい投げやすいので、楽をして、下半身を使わずに投げてしまう」と証言した。微妙なフォームの乱れが出るそうで、東監督や、中学からバッテリーを組む渡辺優斗捕手(3年)の助言でも修正し切れなかった。
9回の降板後、右翼で落球(失策)してピンチを広げた。一方、打っては8回に中越え2点二塁打。昨夏から4番を打ち、打席では甲子園との“相性”がいい。「次は足を引っ張らず、チームを引っ張りたいです」。初の夏の頂点へ、マウンドも自分のものにしたい。【柏原誠】
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①敦賀気比対市船橋 敦賀気比先発の上加世田(撮影・白石智彦)
②敦賀気比対市船橋 敦賀気比先発の上加世田(撮影・岩下翔太)
③敦賀気比対市船橋 8回表敦賀気比2死一、三塁、中越え2点適時二塁打を放ち喜ぶ上加世田(撮影・野上伸悟)
④敦賀気比対市船橋 6回裏市船橋2死一塁、森本星を打ち取り、打球を指さす敦賀気比・上加世田(撮影・岩下翔太)
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