【男子バレー】タフになった19歳・石川祐希。「リオでメダルを」
2015.02.04
中西美雁●文・写真
日本のバレー選手で初めて海外に挑戦したのは、1995年、日立の解雇騒動に揺れた大林素子と吉原知子。当時の協会の規定では、所属が日本国内のチームでなければ、全日本には選出されなかった。2002年に加藤陽一が海外でプレイするために協会と交渉し、規定は変わった。しかし、植田辰哉監督の時代は、全日本選手が海外に行くことは望ましくないとされ、反対をおして挑戦した選手は代表を外された。石川がモデナでの留学が決まった後もアジア大会に主力として出場できたのは、監督が替わったからでもある。そのあたりをどう思うか尋ねると、石川は少し考えながら答えを口にした。
石川 自分はこういう体験が初めてで、以前の日本バレー界をよく知らないので、何とも言えません。Vリーグの選手も年齢の近い人しかわからないし、自分がやることにしか興味を持っていないので。でも、今ここに自分がいるのは、たくさんの人が協力してくれたり、良い悪いどちらにしろ、アドバイスをくれるので、そのことは踏まえています。ただ、最終的にやるのは自分。決めたからにはしっかり最後までやりきりたいですね。
――石川選手のバレー人生の中で、これだけ出場機会が限られている、なかなか試合に出られないのは初めてだと思うのですが。
石川 はい、初めてです。ただ、昨年の全日本でも海外遠征の時などに、あまり出られない時がありました。(全日本の)海外遠征のときは自主練が出来ないけど、こっちでは体育館が空いている時に自主練ができるので、そこで補ったりしています。
――試合に出られないということで、葛藤はありませんでしたか? 本当にイタリアに来てもよかったのだろうかと。
石川 そうですね、もちろん試合に出られないのはいい気分ではないし、かといって他の選手と比べて、自分の実力が上であるのは部分部分でしかない。まだまだ、向上しなければならないところが多いのもわかっています。言葉もしゃべれないし、いろいろな面を考えると自分はまだ足りないと思うので、とりあえずは今の状態でどうやってアピールするか、どうやったら試合に出られるかを考えています。出られたら、思い切りアピールする。そして、自分は自分のプレイをして楽しんでやっていきたいなと。
――アップゾーンで試合を見ているときはどんな気持ちで?
石川 とにかく出たいっていう気持ちが強いです。今のプレイは自分だったらこうするなとか、日本と比べて「ああ、こういうバレーもあるんだ」と思いながら見ています。
――今、同じポジション(レフト)のウロシュ選手がコンディションがよくないので、出場のチャンスがあるかなと思いますが。
石川 チームとしては、全員がコンディション良いのがベストだと思うんですけど、自分のことだけに限れば、出られる機会が増えると思うので、しっかりアピールはしていきたい。でも、他の選手がケガで出られないから代わりに自分がというのではなく、ウロシュがベンチに入っていても、自分が起用されるようになりたいです。
――さて、全日本の話になりますが、今年日本で開催されるワールドカップは、リオ五輪の出場権がかかっているわけですけど。
石川 全日本に選ばれれば、の話ですが、ワールドカップでは(2位以上の)リオの出場権を狙いにいきたいですね。そして、リオは出場だけではなくて、メダルを狙っていきたい。「出場」を目標にはしたくないです。
――16年ぶりに出場した2008年の北京五輪では、「出場する」ことだけで燃え尽きちゃったところがありますが、そこに目標を置くのではなくて......
石川 その先の東京五輪もありますけど、やっぱり目の前にあるのはワールドカップだったり、リオ五輪なので、それに向けてベストを尽くしていくのが、今の自分たちがやるべきことだと思っています。まずはワールドカップで、一番を目指す。常に目標は高くしないと、モチベーションやプレイの質が上がっていかないので。そういう状況で、バレーボールを楽しんでやっていこうと思います。
――いろいろな選手にインタビューをしてきて、若手だと、リオはともかく東京五輪で頑張りますという選手もいる中で、リオに向けて強い意気込みが聞けて、とても頼もしく思います。
石川 周囲は「東京五輪で頑張って欲しい」と思うのでしょうが、東京でやるからではなくて、目の前の試合を、ただ勝つということに集中したい。負けていい試合なんて絶対ないと思うので。どんな試合でも、常に上を目指してやらないといけない。リオもワールドカップも応援してくれる人は絶対いるし、それに何かしらで関わったりする方も大勢いる。お金も当然たくさんかかっていますよね? それらを無駄にするような考え方はしたくない。いろんな人のためでもあって、それは自分のためでもあるので、常に全力で臨みたいと思っています。
石川はこのインタビューの数日後、アウェーでのモンツァ戦で念願のフル出場を果たし、ストレートで勝利をおさめた。3セット75点中14得点し、アタック決定率62%、最後も石川の得点で締めた。
石川 モンツァ戦では、レフトの選手が故障して他にいなかったので、自分が出なければならない状態で『やるしかない!』という思いで臨みました。初めてフル出場して、単純に楽しかったです。良いプレイもありましたけど、悪いプレイも目立っていたと思うので、評価はそれほどよくないかなと。ですが、思い切りプレイできて、試合を楽しめたので、その点はすごく良かった。もっともっと、ここでレベルアップしていきたいです
大学を卒業したらまた海外でプレイしたい、卒業する前に、来季もまた留学の話があればぜひ来たいと力強く話した石川。体も心も短期間でたくましくなっている。この貴重な経験を全日本でのプレイに活かしてもらいたい。
Victoria
2015.02.04
中西美雁●文・写真
日本のバレー選手で初めて海外に挑戦したのは、1995年、日立の解雇騒動に揺れた大林素子と吉原知子。当時の協会の規定では、所属が日本国内のチームでなければ、全日本には選出されなかった。2002年に加藤陽一が海外でプレイするために協会と交渉し、規定は変わった。しかし、植田辰哉監督の時代は、全日本選手が海外に行くことは望ましくないとされ、反対をおして挑戦した選手は代表を外された。石川がモデナでの留学が決まった後もアジア大会に主力として出場できたのは、監督が替わったからでもある。そのあたりをどう思うか尋ねると、石川は少し考えながら答えを口にした。
石川 自分はこういう体験が初めてで、以前の日本バレー界をよく知らないので、何とも言えません。Vリーグの選手も年齢の近い人しかわからないし、自分がやることにしか興味を持っていないので。でも、今ここに自分がいるのは、たくさんの人が協力してくれたり、良い悪いどちらにしろ、アドバイスをくれるので、そのことは踏まえています。ただ、最終的にやるのは自分。決めたからにはしっかり最後までやりきりたいですね。
――石川選手のバレー人生の中で、これだけ出場機会が限られている、なかなか試合に出られないのは初めてだと思うのですが。
石川 はい、初めてです。ただ、昨年の全日本でも海外遠征の時などに、あまり出られない時がありました。(全日本の)海外遠征のときは自主練が出来ないけど、こっちでは体育館が空いている時に自主練ができるので、そこで補ったりしています。
――試合に出られないということで、葛藤はありませんでしたか? 本当にイタリアに来てもよかったのだろうかと。
石川 そうですね、もちろん試合に出られないのはいい気分ではないし、かといって他の選手と比べて、自分の実力が上であるのは部分部分でしかない。まだまだ、向上しなければならないところが多いのもわかっています。言葉もしゃべれないし、いろいろな面を考えると自分はまだ足りないと思うので、とりあえずは今の状態でどうやってアピールするか、どうやったら試合に出られるかを考えています。出られたら、思い切りアピールする。そして、自分は自分のプレイをして楽しんでやっていきたいなと。
――アップゾーンで試合を見ているときはどんな気持ちで?
石川 とにかく出たいっていう気持ちが強いです。今のプレイは自分だったらこうするなとか、日本と比べて「ああ、こういうバレーもあるんだ」と思いながら見ています。
――今、同じポジション(レフト)のウロシュ選手がコンディションがよくないので、出場のチャンスがあるかなと思いますが。
石川 チームとしては、全員がコンディション良いのがベストだと思うんですけど、自分のことだけに限れば、出られる機会が増えると思うので、しっかりアピールはしていきたい。でも、他の選手がケガで出られないから代わりに自分がというのではなく、ウロシュがベンチに入っていても、自分が起用されるようになりたいです。
――さて、全日本の話になりますが、今年日本で開催されるワールドカップは、リオ五輪の出場権がかかっているわけですけど。
石川 全日本に選ばれれば、の話ですが、ワールドカップでは(2位以上の)リオの出場権を狙いにいきたいですね。そして、リオは出場だけではなくて、メダルを狙っていきたい。「出場」を目標にはしたくないです。
――16年ぶりに出場した2008年の北京五輪では、「出場する」ことだけで燃え尽きちゃったところがありますが、そこに目標を置くのではなくて......
石川 その先の東京五輪もありますけど、やっぱり目の前にあるのはワールドカップだったり、リオ五輪なので、それに向けてベストを尽くしていくのが、今の自分たちがやるべきことだと思っています。まずはワールドカップで、一番を目指す。常に目標は高くしないと、モチベーションやプレイの質が上がっていかないので。そういう状況で、バレーボールを楽しんでやっていこうと思います。
――いろいろな選手にインタビューをしてきて、若手だと、リオはともかく東京五輪で頑張りますという選手もいる中で、リオに向けて強い意気込みが聞けて、とても頼もしく思います。
石川 周囲は「東京五輪で頑張って欲しい」と思うのでしょうが、東京でやるからではなくて、目の前の試合を、ただ勝つということに集中したい。負けていい試合なんて絶対ないと思うので。どんな試合でも、常に上を目指してやらないといけない。リオもワールドカップも応援してくれる人は絶対いるし、それに何かしらで関わったりする方も大勢いる。お金も当然たくさんかかっていますよね? それらを無駄にするような考え方はしたくない。いろんな人のためでもあって、それは自分のためでもあるので、常に全力で臨みたいと思っています。
石川はこのインタビューの数日後、アウェーでのモンツァ戦で念願のフル出場を果たし、ストレートで勝利をおさめた。3セット75点中14得点し、アタック決定率62%、最後も石川の得点で締めた。
石川 モンツァ戦では、レフトの選手が故障して他にいなかったので、自分が出なければならない状態で『やるしかない!』という思いで臨みました。初めてフル出場して、単純に楽しかったです。良いプレイもありましたけど、悪いプレイも目立っていたと思うので、評価はそれほどよくないかなと。ですが、思い切りプレイできて、試合を楽しめたので、その点はすごく良かった。もっともっと、ここでレベルアップしていきたいです
大学を卒業したらまた海外でプレイしたい、卒業する前に、来季もまた留学の話があればぜひ来たいと力強く話した石川。体も心も短期間でたくましくなっている。この貴重な経験を全日本でのプレイに活かしてもらいたい。
Victoria
テッパチ!
#5 男女合同訓練!彼女の秘密と、男たちの夢
国生宙(町田啓太)や馬場良成(佐野勇斗)たち自衛官候補生と、WAC(Women's Army Corps)と呼ばれる陸上自衛隊の女性自衛官との特別合同訓練が始まる。この日を心待ちにしていた丸山栄一(時任勇気)や渡辺淳史(坂口涼太郎)たち。ほどなく、森下瑠理香(山本千尋)と石崎奈央(坂東希)ら8名の女性自衛官候補生が北東京駐屯地にやってくる。そこで出会った奈央のことが気になる小倉靖男(池田永吉)。
そんな中、特別講師として、かつてテレビ局に務めていたという入山大吾1尉(柏原収史)を迎え、『大規模震災における自衛隊派遣について』という講義が行われる。入山は、被災した町で救助活動に尽力する自衛官たちの活動を、映像や写真を交えながら紹介した。実は入山が自衛官に転職したのは、テレビ局勤務時代に被災地で出会った八女純一3佐(北村一輝)が関係していた。入山の話に心を打たれる宙たち。
講義の後、渡辺や西健太(藤岡真威人)たちは奈央が気になる小倉の恋を後押ししようとする。小倉は小説家志望でSNSにあげた小説も結構評判が良かった、と紹介して連絡先を交換しようとするも失敗。しかし、第一班の仲間たちの応援もあり小倉は諦めずにもう少し頑張ってアタックしてみることに・・・・・・。
ところが、その奈央は実は妊娠しているという秘密を抱えていた。その事実を知った教官の桜間冬美2尉(白石麻衣)は助言を送るが・・・・・・。
【出演】
坂東希/山本千尋/柏原収史
#5 男女合同訓練!彼女の秘密と、男たちの夢
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そんな中、特別講師として、かつてテレビ局に務めていたという入山大吾1尉(柏原収史)を迎え、『大規模震災における自衛隊派遣について』という講義が行われる。入山は、被災した町で救助活動に尽力する自衛官たちの活動を、映像や写真を交えながら紹介した。実は入山が自衛官に転職したのは、テレビ局勤務時代に被災地で出会った八女純一3佐(北村一輝)が関係していた。入山の話に心を打たれる宙たち。
講義の後、渡辺や西健太(藤岡真威人)たちは奈央が気になる小倉の恋を後押ししようとする。小倉は小説家志望でSNSにあげた小説も結構評判が良かった、と紹介して連絡先を交換しようとするも失敗。しかし、第一班の仲間たちの応援もあり小倉は諦めずにもう少し頑張ってアタックしてみることに・・・・・・。
ところが、その奈央は実は妊娠しているという秘密を抱えていた。その事実を知った教官の桜間冬美2尉(白石麻衣)は助言を送るが・・・・・・。
【出演】
坂東希/山本千尋/柏原収史
魔法のリノベ
#3 事故物件を体当たり調査!隠された真相
海を望む中古の一軒家を購入した加藤浩昌(迫田孝也)・えみり(トリンドル玲奈)夫妻の元へ打ち合わせに向かった小梅(波瑠)と玄之介(間宮祥太朗)。広々としたオーシャンビューのリビングは素晴らしく玄之介は大絶賛するが、よく見ると床の一部が修繕されていて…。
事故物件だと気づいたのは購入後で、契約時に不動産会社からは何の告知もなかったという。以来、えみりは文句のオンパレードで、困り果てた浩昌は何とかできないかと玄之助たちに泣きつく。いくつかリノベーションプランを提案するもえみりの怒りは収まらず、玄之介は自ら加藤邸に泊まって良い方法を考えると言い出す。
その頃、かつて小梅と別れる原因となった社内のうわさがデマだったと気づいた久保寺(金子大地)は、小梅との復縁を考えていたが…。
#3 事故物件を体当たり調査!隠された真相
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その頃、かつて小梅と別れる原因となった社内のうわさがデマだったと気づいた久保寺(金子大地)は、小梅との復縁を考えていたが…。
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