「大丈夫だよ。英梨々なら。なんだかんだで暴走はしない。どこかでしっかり計算してる。だから結局、今まで通りの作風でちゃんと納期通りに仕上げてくるに決まってる」
「倫理君…あなたまさか彼女のことを」
「うん、信じてる」
「いいえ、それは信頼じゃない。ただ期待していないだけよ。あなた、彼女がそんな先のないクリエイターだと思っているの？澤村さんは作風も変えられない。進化も遂げられない。そこに限界を超えるための試練があったとしても挑まずに帰ってくる。あなたはそう言っているのよね？」
「何言ってんだよ、詩羽先輩。間に合ってほしくないの？」
「倫理君は…あなたは、彼女に成長してほしくないの？なによそれ、一言ながらむかつくわね」
「何に？」
「澤村英梨々のことを嫌いなはずの私のほうが、彼女の一番の理解者であるはずの貴方よりも、ずっと柏木エリを高く評価してるっていう、ふざけた事実によ」
　思えば、周りから評価はされても、期待されてはいないのが私の学生時代でした。高校の担任も大学の教授も、今お前の能力には正直舌を巻くものがあるが、今後なんて期待していないっていうのが先生方の本心だったでしょう。むしろ私のこける姿を楽しみにしている側面さえあったかもしれません。
　期待とは何か、今あるものを評価するだけでなく、その人の未来は輝かしいものであろうという希望的観測です。先生の方々からいただいた言葉をいくら善意的に解釈しても、どうやら私にはそういうふうに期待されたことがありませんでした。だからこそ、期待されていないにもかかわらず、自分を証明し続けることでその期待を勝ち取れるかもしないと考えていた自分は、今更ながら実にバカバカしいように思えます。
　幸いにも、私の頑張りは無駄ではありませんでした。少なくともこの事実を認識して受け入れられるだけの力をくれました。そして、期待されていないからって別に頑張ることを後悔したり諦めたりしないので、今まで通りにやっていくだけです。ま、もちろん、自分の理解者がいたらいいなって思いますけどね。

『天元突破グレンラガン』１０周年記念、か。
　きっとそれが私にとっての、反骨精神の原点なのかもしれません。あれから、ちょうど１０年が経ちましたね。今、自分に「おめでとう、君は変わってないよ」って言ってあげたい気分です。１０年間、ずっと頑張ってきて、まさに空も次元も一切合切突破してきた１０間でした。
　壁にたくさんぶつかってきたけど、悲しいこともたくさんあったけど、今はなぜか、気づくと自分は変わっていないという事実だけがなによりも嬉しいです。
　中川翔子『空色デイズ』https://t.cn/RannSAt

PoppyPiPoPaPo(CV:松田るか)『PEOPLE GAME』

叶えられる夢ばかりで 溢れてたdays
いつも見てたwonderland 今はどこにあるの？

君の中に隠されてる 残されたdream
期待値積み上げて 望みのデータロードしてみようよ

湧き上がる電子音と 重なる胸の鼓動
熱くなる パルピテーション

動き出せ People Game
この世界 In Your Game
立ち上がれ 遺伝子の旋律にのって

舞い上がれ People Game
その強さ In Your Game
いつか見た理想の自分超えて
輝く未来へ

まぶたの奥焼きついてる 憧れたシーン
せめてこっち向いて 今にフォーカスしてみようよ

目に映る森羅万象 繋がる思考回路
鮮やかなイマジネーション

動き出せ People Game
この世界 In Your Game
君が見た誰よりもステージにnow are you

舞い上がれ People Game
その強さ In Your Game
いつか見た理想の自分超えて
輝く未来へ