2022.09.24
Modelpress
HOME LESSON舞臺劇首日演出報導
FANTASTICS堀夏喜の“見たことのない姿” 崩れ落ち絶叫・刃物持った衝撃シーンも…演劇初挑戦と思えぬ迫力で圧倒<ホームレッスン>
俳優の田中俊介、女優の武田玲奈、FANTASTICSの堀夏喜らが出演する舞台「ホームレッスン」が、24日より東京・紀伊國屋ホールにて開幕。ここでは23日に行われたゲネプロの様子をレポートする。
本作は、若者の生々しい感情と闇を抉り出す今注目の新進気鋭の劇作家・谷碧仁氏(劇団時間制作)と、骨太に、そして包容力をもって人間の奥底を描く演出家・シライケイタ氏(劇団温泉ドラゴン)の初タッグで描く“100の家訓”を持つ奇妙な家族の物語。
出演には舞台・映像で存在感を示す田中、同じく女優として数々のドラマ・映画・舞台と活躍中の武田、FANTASTICSとしての活動に加え俳優としても活躍中の堀といった若手俳優たちに加え、実力派の宮地雅子、堀部圭亮らががっちりと脇を固める。
田中俊介・武田玲奈・堀夏喜ら“三上家”の秘密とは?
物語は、中学で現代国語を教える伊藤大夢(田中)が三上花蓮(武田)と“出来ちゃった結婚”し、三上家でともに暮らし始めるところからスタート。三上家の日常の中には、当たり前のように奇妙な100の家訓が存在していたが、大夢は児童養護施設で育ったため「社会適合のプロ」だと自負し、その家訓に順応していく。
頑なに家訓を守らせようとする花蓮の母・奈津子(宮地)や、それに従う花蓮、父・歳三(堀部)らとの生活にも慣れ、家訓も身についてきた大夢は、憧れていた“仲睦まじい家族”の一員となったことに喜びを感じ、幸せな生活を続けていた。
しかしそんなある日、家訓を破って懲罰のために部屋に閉じ込められている花蓮の弟・朔太郎(堀)を発見。部屋から出てきても家訓に従わない朔太郎が現れたことで、三上家のバランスはひずみ始め、関係が変化していき、三上家の秘密が浮きぼりとなっていく。
田中俊介・武田玲奈・堀夏喜ら、圧巻の掛け合い続く
大夢の膨大なセリフ量にも圧倒されるが、それをベースにした家族たちの怒涛の掛け合いが何よりも見どころ。最初はクスっと笑ってしまうような会話劇だったはずが、家族のすれ違いとともにそれが噛み合わなくなる…観ている者が感じる“違和感”が大きくなるにつれ、物語も衝撃の展開を迎えていく。
シーンのほとんどが一つの食卓の周りという限られた空間で進んでいくにもかかわらず、飽きることなく観入ってしまうのは、早いテンポでの会話に加え、キャスト1人1人が感情の揺れ動きを繊細な表情で演じているからこそだ。
堀夏喜「ホームレッスン」で見せる新境地
また、クリエイティブスタッフ・キャストともに注目若手VS実力派の構造となる今作だが、特に堀は今回が演劇初挑戦。しかし物語の鍵を握る朔太郎を見事に演じ切り、経験を積んできた4人とともに息を呑むような演技合戦を繰り広げている。
朔太郎としての表情や声色は、堀がグループで活動している時はもちろんこれまでの出演作とも全く異なり、まさに新境地。床に崩れ落ち絶叫する姿や、刃物を持ち三上家を大きく揺るがす行動をとる姿…さらにはビジュアルにも大きな変化が。登場時とラスト、朔太郎がどのように成長を遂げるのかにも注目だ。
そして、あなたにとっての「家族」「幸せ」「自由」とは?三上家の行く末を観ることで、改めて考えるきっかけとなるだろう。同舞台は10月9日まで同劇場にて上演される。(modelpress編集部)
田中俊介コメント
家族ってなんだろう。愛することってなんだろう。自由って。不自由って。信じるって。生きていたら直面する世の中の曖昧さと、とことん向き合ってきた期間でした。どう感じてもらえるかは分かりません。でも、この舞台の結末が僕たちがお届けするその“あやふや”なものの答えです。
武田玲奈コメント
無事、初日を迎えられたこと、非常に嬉しく思います。そして、皆さんにこの作品をお届け出来ると思うと、すごくわくわくしています!この役は私自身、今まで1番悩みました。悪戦苦闘しながらも誠心誠意演じます!最後まで駆け抜けられるように、チーム一丸となって頑張ります!
堀夏喜コメント
約1ヶ月の時間をかけて稽古をし、準備をしてきましたが演劇初挑戦の自分にとっては何もかもが新鮮で刺激的で、毎日頭も心もいっぱいになるような感覚を味わっています。初日に紀伊國屋ホールにて舞台の幕が開いた時、どんな景色で何を思うのか、今の自分には想像もできませんがその瞬間がとても楽しみでもあります。是非たくさんの方に観劇いただきたいです。会場にてお待ちしています。
宮地雅子コメント
いよいよ初日を迎えます。懐が深く素敵な婿、リアルで美しい娘、可愛すぎる息子、チャーミングな夫に囲まれて、とても幸せです。が、どの場面もたくさんの事が起きすぎて、色んな汗をかいております。家族の七転八倒を、どうぞお楽しみくださいませ。
堀部圭亮コメント
ひとつの演劇作品に集結したカンパニーは、よく「家族」に喩えられます。団結して助け合い、時に衝突しながらも様々な困難を乗り越え、同じゴールを目指す。このひと月、全員で三上家という「架空の家族」と向き合ってきました。不思議な家訓、懲罰。家族を繋ぐもの、束縛するもの。愛憎。掘り下げるほど、自分の中の家族観と重なる部分も有って、疑似家族で向き合ってきた架空の家族の筈が、気付けばまるっきりの架空でもなくなってきています…。
シライケイタ(演出)コメント
ついに開幕しました。「初めまして」から始まった僕らがどんな家族になれるのか、ひたすらそのことに向き合って右往左往した一か月でした。お互いの家族の話をしたり、好きな食べ物を聞いたり、冗談を言い合いながら少しずつ距離を縮め、気づいたらなんとも愛しい五人家族になりました。この三上家、本番を通じてきっとまだまだ形を変えていくことでしょう。千秋楽を迎える時にどんな家族になっているか、見届けて頂けたら嬉しいです。ご来場、心よりお待ちしております。
ストーリー
中学で現代国語を教える伊藤大夢(田中俊介)は三上花蓮(武田玲奈)と結婚。三上家でともに暮らし始める。いわゆる「出来ちゃった結婚」だった。
そしてこの三上家の日常の中には、当たり前のように奇妙な100の家訓が存在していた。花蓮の母親・奈津子(宮地雅子)は、まだ慣れない大夢に家族が家族でいるために家訓が必要なのだと語り、頑なに家訓を守らせようとする。父親である三上歳三(堀部圭亮)も家訓を守っているが、どうも奈津子に引っ張られているようだ。
自分は施設で育ったから、「社会適合のプロ」なのだと自負する大夢は、懸命に奈津子についていく。今まで世の中に合わせることで社会を生き抜いてきた大夢は、初めて出会った価値観(家訓)も受け入れて、家族になっていこうとしている。だが大夢が家訓になじんできたある日、家訓を破って懲罰のために部屋に閉じ込められている花蓮の弟・朔太郎(堀夏喜)を発見する。部屋から出てきても家訓に従わない朔太郎が現れたことで、三上家のバランスはひずみ始め、関係が変化していき、三上家の秘密が浮きぼりとなっていく…。
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FANTASTICS堀夏喜の“見たことのない姿” 崩れ落ち絶叫・刃物持った衝撃シーンも…演劇初挑戦と思えぬ迫力で圧倒<ホームレッスン>
俳優の田中俊介、女優の武田玲奈、FANTASTICSの堀夏喜らが出演する舞台「ホームレッスン」が、24日より東京・紀伊國屋ホールにて開幕。ここでは23日に行われたゲネプロの様子をレポートする。
本作は、若者の生々しい感情と闇を抉り出す今注目の新進気鋭の劇作家・谷碧仁氏(劇団時間制作)と、骨太に、そして包容力をもって人間の奥底を描く演出家・シライケイタ氏(劇団温泉ドラゴン)の初タッグで描く“100の家訓”を持つ奇妙な家族の物語。
出演には舞台・映像で存在感を示す田中、同じく女優として数々のドラマ・映画・舞台と活躍中の武田、FANTASTICSとしての活動に加え俳優としても活躍中の堀といった若手俳優たちに加え、実力派の宮地雅子、堀部圭亮らががっちりと脇を固める。
田中俊介・武田玲奈・堀夏喜ら“三上家”の秘密とは?
物語は、中学で現代国語を教える伊藤大夢(田中)が三上花蓮(武田)と“出来ちゃった結婚”し、三上家でともに暮らし始めるところからスタート。三上家の日常の中には、当たり前のように奇妙な100の家訓が存在していたが、大夢は児童養護施設で育ったため「社会適合のプロ」だと自負し、その家訓に順応していく。
頑なに家訓を守らせようとする花蓮の母・奈津子(宮地)や、それに従う花蓮、父・歳三(堀部)らとの生活にも慣れ、家訓も身についてきた大夢は、憧れていた“仲睦まじい家族”の一員となったことに喜びを感じ、幸せな生活を続けていた。
しかしそんなある日、家訓を破って懲罰のために部屋に閉じ込められている花蓮の弟・朔太郎(堀)を発見。部屋から出てきても家訓に従わない朔太郎が現れたことで、三上家のバランスはひずみ始め、関係が変化していき、三上家の秘密が浮きぼりとなっていく。
田中俊介・武田玲奈・堀夏喜ら、圧巻の掛け合い続く
大夢の膨大なセリフ量にも圧倒されるが、それをベースにした家族たちの怒涛の掛け合いが何よりも見どころ。最初はクスっと笑ってしまうような会話劇だったはずが、家族のすれ違いとともにそれが噛み合わなくなる…観ている者が感じる“違和感”が大きくなるにつれ、物語も衝撃の展開を迎えていく。
シーンのほとんどが一つの食卓の周りという限られた空間で進んでいくにもかかわらず、飽きることなく観入ってしまうのは、早いテンポでの会話に加え、キャスト1人1人が感情の揺れ動きを繊細な表情で演じているからこそだ。
堀夏喜「ホームレッスン」で見せる新境地
また、クリエイティブスタッフ・キャストともに注目若手VS実力派の構造となる今作だが、特に堀は今回が演劇初挑戦。しかし物語の鍵を握る朔太郎を見事に演じ切り、経験を積んできた4人とともに息を呑むような演技合戦を繰り広げている。
朔太郎としての表情や声色は、堀がグループで活動している時はもちろんこれまでの出演作とも全く異なり、まさに新境地。床に崩れ落ち絶叫する姿や、刃物を持ち三上家を大きく揺るがす行動をとる姿…さらにはビジュアルにも大きな変化が。登場時とラスト、朔太郎がどのように成長を遂げるのかにも注目だ。
そして、あなたにとっての「家族」「幸せ」「自由」とは?三上家の行く末を観ることで、改めて考えるきっかけとなるだろう。同舞台は10月9日まで同劇場にて上演される。(modelpress編集部)
田中俊介コメント
家族ってなんだろう。愛することってなんだろう。自由って。不自由って。信じるって。生きていたら直面する世の中の曖昧さと、とことん向き合ってきた期間でした。どう感じてもらえるかは分かりません。でも、この舞台の結末が僕たちがお届けするその“あやふや”なものの答えです。
武田玲奈コメント
無事、初日を迎えられたこと、非常に嬉しく思います。そして、皆さんにこの作品をお届け出来ると思うと、すごくわくわくしています!この役は私自身、今まで1番悩みました。悪戦苦闘しながらも誠心誠意演じます!最後まで駆け抜けられるように、チーム一丸となって頑張ります!
堀夏喜コメント
約1ヶ月の時間をかけて稽古をし、準備をしてきましたが演劇初挑戦の自分にとっては何もかもが新鮮で刺激的で、毎日頭も心もいっぱいになるような感覚を味わっています。初日に紀伊國屋ホールにて舞台の幕が開いた時、どんな景色で何を思うのか、今の自分には想像もできませんがその瞬間がとても楽しみでもあります。是非たくさんの方に観劇いただきたいです。会場にてお待ちしています。
宮地雅子コメント
いよいよ初日を迎えます。懐が深く素敵な婿、リアルで美しい娘、可愛すぎる息子、チャーミングな夫に囲まれて、とても幸せです。が、どの場面もたくさんの事が起きすぎて、色んな汗をかいております。家族の七転八倒を、どうぞお楽しみくださいませ。
堀部圭亮コメント
ひとつの演劇作品に集結したカンパニーは、よく「家族」に喩えられます。団結して助け合い、時に衝突しながらも様々な困難を乗り越え、同じゴールを目指す。このひと月、全員で三上家という「架空の家族」と向き合ってきました。不思議な家訓、懲罰。家族を繋ぐもの、束縛するもの。愛憎。掘り下げるほど、自分の中の家族観と重なる部分も有って、疑似家族で向き合ってきた架空の家族の筈が、気付けばまるっきりの架空でもなくなってきています…。
シライケイタ(演出)コメント
ついに開幕しました。「初めまして」から始まった僕らがどんな家族になれるのか、ひたすらそのことに向き合って右往左往した一か月でした。お互いの家族の話をしたり、好きな食べ物を聞いたり、冗談を言い合いながら少しずつ距離を縮め、気づいたらなんとも愛しい五人家族になりました。この三上家、本番を通じてきっとまだまだ形を変えていくことでしょう。千秋楽を迎える時にどんな家族になっているか、見届けて頂けたら嬉しいです。ご来場、心よりお待ちしております。
ストーリー
中学で現代国語を教える伊藤大夢(田中俊介)は三上花蓮(武田玲奈)と結婚。三上家でともに暮らし始める。いわゆる「出来ちゃった結婚」だった。
そしてこの三上家の日常の中には、当たり前のように奇妙な100の家訓が存在していた。花蓮の母親・奈津子(宮地雅子)は、まだ慣れない大夢に家族が家族でいるために家訓が必要なのだと語り、頑なに家訓を守らせようとする。父親である三上歳三(堀部圭亮)も家訓を守っているが、どうも奈津子に引っ張られているようだ。
自分は施設で育ったから、「社会適合のプロ」なのだと自負する大夢は、懸命に奈津子についていく。今まで世の中に合わせることで社会を生き抜いてきた大夢は、初めて出会った価値観(家訓)も受け入れて、家族になっていこうとしている。だが大夢が家訓になじんできたある日、家訓を破って懲罰のために部屋に閉じ込められている花蓮の弟・朔太郎(堀夏喜)を発見する。部屋から出てきても家訓に従わない朔太郎が現れたことで、三上家のバランスはひずみ始め、関係が変化していき、三上家の秘密が浮きぼりとなっていく…。
#八木勇征[超话]#
八木勇征が舞台『脳内ポイズンベリー』で観客に届けたい「最高の時間」
animageplus.jp/articles/detail/46453
――もともと作品をご存知だったそうですね。
八木 最初に映画を観て、それから原作漫画を読みました。前にも舞台化されていたことは、今回の出演が決まってから知ったのですが、その舞台の映像はあえて観ていません。今は自分の吉田を作らなきゃいけないので。だから今回の公演が終わってから観るのもいいなと思っています。
――映画とはまた違う舞台版ならではの魅力や、舞台だからこそ面白いという部分をお聞かせください。
八木 いちこたち現実の世界と、僕たち脳内組とのお芝居の掛け合いですね。細かいセリフのバトンパスは見どころだと思います。生でやるからこそ本当にチームプレーが必要で、一人一人の芝居の歯車が全部かみ合うことで成り立っている舞台だなと、稽古を重ねていく中で感じています。観る時は、「いちこと越智さんと早乙女くんたちのやりとり」が現実の世界で、「僕たち脳内組がやっている会議」は、いちこの頭の中で今、起こっていること、そういった形で観ていただけると分かりやすいと思います。
――いちこの心情描写を脳内の住人による会議で表現するというのは、舞台向きの設定だなと感じました。
八木 「いちこって今こういう感じで越智さんや早乙女くんと喋っているけれど、頭の中ではこういうふうに考えているんだ」と、観ていてすごく分かりやすくなっていると思います。それと、一番最後に越智さんの脳内のシーンもあって。いちこと同じように越智さんの頭の中でも脳内会議が行われていたという見せ方になっているんです。そこは今回の舞台版ならではのシーンなので、原作を読んだ方も新鮮に楽しんでいただけると思います。
――演じられる吉田と共感できるところや、自分と重なる部分はありますか?
八木 人に対して警戒心があるところかな(笑)。
――そうなんですか(笑)。
八木 吉田って、早乙女くんのことは好きだけれど「本当にこの人を信じていいのか」と慎重になったり、早乙女くんの反応が思っていた感じと違った時に「でも好き」と揺れたりするじゃないですか。越智さんの時も、すごく大人だしいい人だからこそ警戒心が強くなったり、ハトコちゃんに「越智さんってどう?」「本当にキュンキュンとかする?」みたいに聞いたりする。そういったところは自分も分かるなと思いました。
――逆にまったく共感できず、役として思いっきり作らないとできない部分などはありましたか?
八木 それはなかったです。擬人化キャラクターといっても人の感情なので、誰しもが思っていることだと思うし。だから「これマジ意味分かんないな」というのはなかったですね。
――ちなみに、八木さんの脳内で思考・感情として一番強いのは?
八木 僕の脳内は<瞬間の衝動>のハトコちゃんが一番強いですね。もちろんネガティブなことを考えたり、ポジティブなことを考えたり……というのはあるんですけど、基本はその場の感情でバッっと決めることが多いです。思い立ったら吉日タイプの即行動派です。
――そうなんですね。では吉田としてではなく、八木さんご自身として主人公のいちこにアドバイスするなら、どんな言葉をかけますか?
八木 アドバイスですか? そうですね、「好きな人に対して、その人を傷つけないための嘘はつかないほうがいいよ」と言いたいですね。自分の気持ちに正直になったほうがいいというのもありますが、優しさの嘘って、本当に正面向かって接したい人には、つくべきじゃないと思うんです。
――芝居する際、舞台と映像ではどのような部分に違いを感じますか? 舞台で演技する時に気をつけることを教えてださい。
八木 映像はレンズの向こうで観てくださってる方に伝わる演技、細かい表情などで伝えるものだと思っていて。一方、舞台は正面だったり、左右だったり、上のほうだったりと様々な角度からたくさんのお客さんが観てくださっています。自分は360度どう見えているんだろうという意識を常に持ちながら、お芝居をしなきゃいけない。演出の佐藤祐市さんに言っていただいたことなんですけど、僕はどうしてもお芝居にのめり込みすぎると、一対一の「面と面の世界」だけでやってしまうことがあったので、そこは特に気をつけなければと思っています。
――では、舞台だからこそ楽しいと感じるところは?
八木 やるたびに、セリフや間、尺がすべて同じタイミングではないところです。そういったところを自分自身で感じるのもすごく楽しいですし、そこに自分が合わせていくのも、他のキャストの方々が合わせていくのも、公演によって違う歯車の噛み合い方をすると思うので、やっていて楽しいな、新鮮だなと思いますね。
八木勇征が舞台『脳内ポイズンベリー』で観客に届けたい「最高の時間」
animageplus.jp/articles/detail/46453
――もともと作品をご存知だったそうですね。
八木 最初に映画を観て、それから原作漫画を読みました。前にも舞台化されていたことは、今回の出演が決まってから知ったのですが、その舞台の映像はあえて観ていません。今は自分の吉田を作らなきゃいけないので。だから今回の公演が終わってから観るのもいいなと思っています。
――映画とはまた違う舞台版ならではの魅力や、舞台だからこそ面白いという部分をお聞かせください。
八木 いちこたち現実の世界と、僕たち脳内組とのお芝居の掛け合いですね。細かいセリフのバトンパスは見どころだと思います。生でやるからこそ本当にチームプレーが必要で、一人一人の芝居の歯車が全部かみ合うことで成り立っている舞台だなと、稽古を重ねていく中で感じています。観る時は、「いちこと越智さんと早乙女くんたちのやりとり」が現実の世界で、「僕たち脳内組がやっている会議」は、いちこの頭の中で今、起こっていること、そういった形で観ていただけると分かりやすいと思います。
――いちこの心情描写を脳内の住人による会議で表現するというのは、舞台向きの設定だなと感じました。
八木 「いちこって今こういう感じで越智さんや早乙女くんと喋っているけれど、頭の中ではこういうふうに考えているんだ」と、観ていてすごく分かりやすくなっていると思います。それと、一番最後に越智さんの脳内のシーンもあって。いちこと同じように越智さんの頭の中でも脳内会議が行われていたという見せ方になっているんです。そこは今回の舞台版ならではのシーンなので、原作を読んだ方も新鮮に楽しんでいただけると思います。
――演じられる吉田と共感できるところや、自分と重なる部分はありますか?
八木 人に対して警戒心があるところかな(笑)。
――そうなんですか(笑)。
八木 吉田って、早乙女くんのことは好きだけれど「本当にこの人を信じていいのか」と慎重になったり、早乙女くんの反応が思っていた感じと違った時に「でも好き」と揺れたりするじゃないですか。越智さんの時も、すごく大人だしいい人だからこそ警戒心が強くなったり、ハトコちゃんに「越智さんってどう?」「本当にキュンキュンとかする?」みたいに聞いたりする。そういったところは自分も分かるなと思いました。
――逆にまったく共感できず、役として思いっきり作らないとできない部分などはありましたか?
八木 それはなかったです。擬人化キャラクターといっても人の感情なので、誰しもが思っていることだと思うし。だから「これマジ意味分かんないな」というのはなかったですね。
――ちなみに、八木さんの脳内で思考・感情として一番強いのは?
八木 僕の脳内は<瞬間の衝動>のハトコちゃんが一番強いですね。もちろんネガティブなことを考えたり、ポジティブなことを考えたり……というのはあるんですけど、基本はその場の感情でバッっと決めることが多いです。思い立ったら吉日タイプの即行動派です。
――そうなんですね。では吉田としてではなく、八木さんご自身として主人公のいちこにアドバイスするなら、どんな言葉をかけますか?
八木 アドバイスですか? そうですね、「好きな人に対して、その人を傷つけないための嘘はつかないほうがいいよ」と言いたいですね。自分の気持ちに正直になったほうがいいというのもありますが、優しさの嘘って、本当に正面向かって接したい人には、つくべきじゃないと思うんです。
――芝居する際、舞台と映像ではどのような部分に違いを感じますか? 舞台で演技する時に気をつけることを教えてださい。
八木 映像はレンズの向こうで観てくださってる方に伝わる演技、細かい表情などで伝えるものだと思っていて。一方、舞台は正面だったり、左右だったり、上のほうだったりと様々な角度からたくさんのお客さんが観てくださっています。自分は360度どう見えているんだろうという意識を常に持ちながら、お芝居をしなきゃいけない。演出の佐藤祐市さんに言っていただいたことなんですけど、僕はどうしてもお芝居にのめり込みすぎると、一対一の「面と面の世界」だけでやってしまうことがあったので、そこは特に気をつけなければと思っています。
――では、舞台だからこそ楽しいと感じるところは?
八木 やるたびに、セリフや間、尺がすべて同じタイミングではないところです。そういったところを自分自身で感じるのもすごく楽しいですし、そこに自分が合わせていくのも、他のキャストの方々が合わせていくのも、公演によって違う歯車の噛み合い方をすると思うので、やっていて楽しいな、新鮮だなと思いますね。
映画『TANG タング』(8月11日公開)のジャパンプレミアが14日に都内で行われ、二宮和也、満島ひかり、市川実日子、小手伸也、奈緒、京本大我(SixTONES)、山内健司・濱家隆一(かまいたち)、景井ひな、武田鉄矢、三木孝浩監督が登場した。
同作はイギリスのハートウォーミング小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の映画化作。ゲーム三昧で妻に捨てられた、ダメ男・春日井健(二宮)はわけあって無職で人生に迷子中だが、ある日、家の庭に突然現れた記憶を無くした不良品ロボット・タングに出会う。迷子同士の運命の出会いは、ポンコツコンビの驚きにみちた壮大な冒険の幕開けとなる。
1,500人規模の会場に、二宮は「僕自身、こんなにもたくさんの人の前に立ったのは久しぶりなので、懐かしさすら感じます」としみじみ。なぜか「憧れのかまいたちさんと共演することができて、本当に嬉しく思っています」と終始"かまいたちいじり"をする。
撮影の休憩中には濱家とトランプをしていたそうで、濱家が「僕が番組で手品をやる時にネタがないのでくださいと言って、二宮さんから手品を教えてもらって、生放送の本番中に『昨日二宮さんに教えてもらいました』と言ったんですよ。でも(撮影中の)映画の情報を出したらあかんから、この1年半、二宮さんのファンがTwitterで『濱家との共演はなんだったんだ』と」と、ざわつかせていたという。
そんな2人との共演について、二宮は「シンプルに千鳥さんがよかったですよ」とさらにいじる。一方で「本当に楽しくて。バラエティで共演させてもらってたので、関西弁になった時にぐっと2人の関係性が見えた」と改めて感想を述べた。
またイベントでは、それぞれが「宝物」をフリップで示すコーナーも。二宮は「仕事」と掲げ、「もっと正確に言うと、"この仕事"が(宝物)。ほかの仕事だったら多分長続きしなかっただろうし」と語る。「僕は本当に自分のことに関してそこまで興味を持ったことがないので、この仕事だと、この年にこれをやったとか、CDが出ましたとか、自然にアーカイブになってくれるので、振り返りやすい。あとは本当に若い頃から働いていたので、働いてテレビに出ることで、おじいちゃんとかおばあちゃんとか親とかに『健康にやってます』と『頑張ってます』ということも同時に伝えることが出来たので、今考えると宝物だなと思います」と説明した。
最後には「本当に、映画というものは世の中にいろいろなことが起こる中で立ち位置を変えながら……皆さんのよりどころになる時もあれば、『そんな暇はないよ』とちょっと疎ましがられる時もあったりとかになってくると思うんですけど、本当にそれでいいと思っていて。僕らは変わらずいいものを作り続けて、世の中に出していくことが仕事だと思っておりますので」とメッセージ。「その中で皆さんの生活の状況に沿う形でもしこの作品の出会ってくれたら嬉しいなあと思いますので、もしそういうタイミングがあったら映画館でも観てもらえたらと思います」と観客に語りかけた。
同作はイギリスのハートウォーミング小説『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の映画化作。ゲーム三昧で妻に捨てられた、ダメ男・春日井健(二宮)はわけあって無職で人生に迷子中だが、ある日、家の庭に突然現れた記憶を無くした不良品ロボット・タングに出会う。迷子同士の運命の出会いは、ポンコツコンビの驚きにみちた壮大な冒険の幕開けとなる。
1,500人規模の会場に、二宮は「僕自身、こんなにもたくさんの人の前に立ったのは久しぶりなので、懐かしさすら感じます」としみじみ。なぜか「憧れのかまいたちさんと共演することができて、本当に嬉しく思っています」と終始"かまいたちいじり"をする。
撮影の休憩中には濱家とトランプをしていたそうで、濱家が「僕が番組で手品をやる時にネタがないのでくださいと言って、二宮さんから手品を教えてもらって、生放送の本番中に『昨日二宮さんに教えてもらいました』と言ったんですよ。でも(撮影中の)映画の情報を出したらあかんから、この1年半、二宮さんのファンがTwitterで『濱家との共演はなんだったんだ』と」と、ざわつかせていたという。
そんな2人との共演について、二宮は「シンプルに千鳥さんがよかったですよ」とさらにいじる。一方で「本当に楽しくて。バラエティで共演させてもらってたので、関西弁になった時にぐっと2人の関係性が見えた」と改めて感想を述べた。
またイベントでは、それぞれが「宝物」をフリップで示すコーナーも。二宮は「仕事」と掲げ、「もっと正確に言うと、"この仕事"が(宝物)。ほかの仕事だったら多分長続きしなかっただろうし」と語る。「僕は本当に自分のことに関してそこまで興味を持ったことがないので、この仕事だと、この年にこれをやったとか、CDが出ましたとか、自然にアーカイブになってくれるので、振り返りやすい。あとは本当に若い頃から働いていたので、働いてテレビに出ることで、おじいちゃんとかおばあちゃんとか親とかに『健康にやってます』と『頑張ってます』ということも同時に伝えることが出来たので、今考えると宝物だなと思います」と説明した。
最後には「本当に、映画というものは世の中にいろいろなことが起こる中で立ち位置を変えながら……皆さんのよりどころになる時もあれば、『そんな暇はないよ』とちょっと疎ましがられる時もあったりとかになってくると思うんですけど、本当にそれでいいと思っていて。僕らは変わらずいいものを作り続けて、世の中に出していくことが仕事だと思っておりますので」とメッセージ。「その中で皆さんの生活の状況に沿う形でもしこの作品の出会ってくれたら嬉しいなあと思いますので、もしそういうタイミングがあったら映画館でも観てもらえたらと思います」と観客に語りかけた。
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