当然なる冷戦、当然なる日下くんの親友が何か奥が深そうなことを言う、「知ろうとしなかっ

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映画「トリガール！」公式（9/1公開）‏ @torigirl_movie 13小时前

【インタビュー】「トリガール！」より間宮祥太朗さん、高杉真宙さんのスペシャル対談がアップされました！初共演とは思えない2人の爆笑トーク必読です！「トリガール！」チーム本当に息ぴったり！https://t.cn/RC7aRdv … #トリガール #間宮祥太朗 #高杉真宙

#マンガ２２冊#

『たそがれとけて、君に染まる』
本当は今すごく眠い。
でもこの話が好きだから、ちょっとだけ、書けるまで書いとこうと。
一冊が二つの話に分けて、
僕が好きなのは一番目の話、「水色と橙」。
正直、もうあんまり高校生時代の話は読みたくはないんだ。自分が大学も卒業したせいか、若者たちの恋の話はもう興味が薄くなっていた。
でも、これが、例外だ。
ｂｇｍ担当はユーリに頼んだからｗｗｗ、すごく落ち着いて読んでいた。

話の主人公役、日下陽と水色泉。
自分の印象にぴったりな名前。
太陽みたいにあたたかく、真っ直ぐな日下くん。
水のように静かで、本心を隠す嫌いがある水色。
最初はただ、この人は人嫌いかって思っただけだった。
いつの間にか、この人のことを目で追うようになった。
そして、彼の笑顔に惹かれた。
もっと彼のことが知りたくて、
もっとこの人ことを見ていたら、
気がつけば、好きになった。
先に好きになったのは、日下くんだった。
たそがれの夕陽に染まれ、
好きな人が目の前にいた。
思わず口を開いて、
言葉や感情が勝手に出してしまった。

「俺、水色が好きだ。」

気がつけばもう自分の気持ちを口走った。
でも水色も根は優しいから、
バカにしているのかって思いつつも、
あいつからの接触を拒否しなかった。
付き合わなかったけど、
二人の間の距離がすごい速さで少しずつ縮んでいた。

水色はこんな本が好きなんだ。
日下の大きな笑顔に反し、
水色はただ頷いただけだった。
CDを買うことのに付き合わせて、
面倒がっていたけど、
強引に聞かせた音楽は意外に良かったんだ。
近い。
近い。
ヘッドホンをかけられた耳に、髪に、
かけてきた手の感触が残っていた。
[ドッ]
もっと、
[ドク]
もっとうるさい感じの曲を聴くんだと思ってた。
それじゃあ、
自分の心臓の方が、よっぽどうるさいだ。
心臓をパクパクと高鳴らせて、
頬をたそがれの紅色に染まれ、
この感情はいったい何なんだろう。
知らない。
けど、知りたいとも思わない。
当然なる冷戦、
当然なる日下くんの親友が何か奥が深そうなことを言う、
「知ろうとしなかったから、
知らなかったじゃないのか。」
それからは自分の中にいるもう一人の自分と戦った旅だった。
自分が貸して面白そうに読んでいた本を、日下くんも貸した。
自分に一歩でもいいから近づきたかった日下くんのことを、自らわざと目を逸らしていたから、彼の真剣な気持ちを誤解した。
あんなに真剣で、真っ直ぐな気持ちだったのに。
自分が無意識なうちに、あの人の素直さを傷付けたではないでしょうか。
つい、自分の気持ちに向き合う勇気が出した。
そしたら、会いたくなった。
日下くんに、会いたい。
なつめは、「会いたいから、会いに行く」と言った、だから水色も走った。
涙を流しながら、あの人に会いたいと強く思っていた。
恋って、本当に不思議なものだね。
会いに行くと決めたら、本当に会えた。それも、向こうから会いにきた。
ちゃんと話がしたいから、会いに来た。
けど水色ん家知らないから、とりあえずそのあたりに来たら会えないかなって思ったら、

「本当に、会えた」
「本当に、会えた」

心臓の音が一層うるさくなって、
この胸の高鳴りがどうしようもなくて、
その代わりに、
強く抱かれた。
あたたかい。
日下くんはあたたかい。
おひさまみたいだ。
自分の気持ちにはもう嘘がつけない、目も逸らせない、彼の感情に応えようと心から願って、自分も両手を開いて、強く抱き返した。
好き、だから。

#マンガ１００冊#