【わたし達はおとな】

木竜麻生×藤原季節×加藤拓也監督 インタビュー(1)

理解し合えないまま生きること、を考える。

突如として訪れる関係性の破綻。あれだけ親密な時間があったのに、修復しようと努めたのに、一体どこで間違えたのか…。私たちの多くが思っている、「話し合えばわかりあえる」という考えは誤解なのかもしれません。
大学でデザインの勉強をする大学生と演劇サークルに所属する大学生の恋愛模様が描かれる映画『わたし達はおとな』(2022年6月10日公開)。どこにでもいる恋人たちの日常風景の中にある、コミュニケーションのすれ違いや、言っていることとやっていることのズレ、見えない本音など、少しずつ積み重なっていく二人の齟齬を、俯瞰した視点から描き出します。
今回主人公の優美を演じた木竜麻生さんと、優美と恋人関係のようになっていく直哉を演じた藤原季節さん、本作がオリジナル脚本による監督デビュー作となった加藤拓也監督に、映画を観た残るザラッとした違和感を出発点にお話を伺いました。
木竜麻生×藤原季節×加藤拓也監督 インタビュー
私たちの「日常」を覗き見すると、見えてくるもの
映画で描かれるのは、かつての自分にも思い当たるような、一見すると「何気ない大学生の日常風景」です。しかし、観終わったあと、「おもしろかった」で済ましていいのか迷ってしまいました。

藤原その感想、めちゃくちゃわかります。体感としては、109分が一瞬で過ぎ去っちゃうくらいおもしろいんですが、おもしろいでは片付けられないというか。「この作品をおもしろいって言ってるやつ、大丈夫?」ってなりますよね(笑)。だけどやっぱり、おもしろいっていう感想になってしまうんですけど…。

覗き見するように人間を客観視してみると、行動とか言葉とか突っかかるし、納得できないところがこんなにあるんだなって。その不思議さなんですかね。「恋愛も人間もおもしろいな」と思いました。

木竜人がいて、生活があって、映画の中の出来事を見つめられる映画ですよね。私は、自分が出ているのに、他人を見ているような感覚になったんです。これまで、そんなことはほとんどなかったので、驚きました。

撮影中はどんなお話をされていたんですか? 繊細なやりとりが交わされるシーンが多かったので、監督と話し合うことも多かったのでしょうか。

藤原くだらない話ばかりしてました。

加藤ここで思い出せないくらい、どうでもいい話しかしてないです。

木竜個々に「ここは話しておきたい」という場面はあったと思うんですけど、3人揃って真面目に話す、ということはなかったですね。

藤原核心には触れられないですよね。核心に触れちゃうと、「これです」って決まっちゃうじゃないですか。かっこいいこと言っちゃったな(笑)。

加藤わかんないけど僕が「このシーンは、こう」って外側のことを言い切ってしまうと、僕の代わりを演じることになってしまうじゃないですか。僕の役割は、あくまで役者が考えたり行動したりするきっかけを演出すること。

ある花を咲かせたいと思っていたとして、どれだけ水をあげて、太陽に当てて、どんな肥料を与えるかっていうことはするけれど、結果花の咲き方みたいなものは俳優次第。

藤原そうですね。一緒に中華料理食べに行ったりしたけど、会話の内容は一つも覚えてない。

木竜私もまったく覚えてないです。

加藤僕が、頼んだメニューの3/4くらい残したんですよ。それを、季節が全部食べてくれて。

木竜そうそう、加藤さんが全然食べきれなくて。

藤原僕は、加藤さんが残したものを食べることがよくあります。加藤さんが脚本・演出を務める「劇団た組」の公演には何度か出させてもらっているので、ご飯に行くことも多いんですけど、よく残すんですよ。そういう話を延々してました。

加藤木竜さんは、撮影中にどんどん痩せていきましたね。

木竜意識的にというより無意識に、どんどん役に入り込んでしまったんですよね。

大学生の優美は直哉と半同棲状態になるものの、突然別れを告げられるなど関係性は不明瞭なまま。そんな中で予期せぬ妊娠がわかり、優美はどんどん体調を崩していきます。その過程で、痩せてしまったんですね。

木竜ふたりは「食べな!」と言ってくれてたんですけど、お弁当も2、3口とかしか食べられなくて。これまでの現場で、一番痩せてしまいました。

加藤似顔絵を台本に描たりしました。10日目くらいかな、砂時計みたいな女の子を描きました。

木竜ふたりはよく一緒に作品を作っているから、やり方もわかっているし、本番に入っていくスイッチングもほぼ同時なんですよ。

藤原さんは、加藤監督主宰「劇団た組」の舞台『まゆをひそめて、僕を笑って』(17)『貴方なら生き残れるわ』(18)『誰にも知られず死ぬ朝』(20)『ぽに』(21)に出演されていて、加藤監督も「僕の現場や作品におけるトーン&マナーみたいなことを十分理解してくれている」とコメントされていました。

木竜ふたりは控え室でたくさん盛り上がっていたのに、急に本番モードになる。それを1週間毎日やられると情緒がおかしくなりそうで、ほんとにやめてほしくて。初めて監督という存在に言いました、「バーカ!」って(笑)。

でも、そういうことを正直に言えるくらい信頼していました。藤原さんも知っていたので、ふたりを信頼して、身を委ねて現場に立てたのは大きかったと思います。

正常と異常は両極端ではない。
重なり合ったり、近くに存在したり。
映画では何度もふたりでコミュニケーションを図るシーンが描かれているのに、演じているふたりもボロボロになるぐらい、ふたりの関係性が破綻していきます。おふたりは「わかりあうこと」について、どう思われますか? 役を演じる中で、考えられたことはありますか。

藤原映画の中のふたりは、自分たちでは「理解し合っている」と思っているんですよ。第三者的に見ている僕たちからしたら「全然、わかりあえていないな」って思うけれど。だけど、優実と直哉にもわかりあえないことも愛しい、もしかしたらわかりあえていたかもしれない幸せな時間があった、というのが大事なことなんだと思います。

わかりあえない方ばかりに目が行きがちですけど、ふたりがわかりあえない互いを理解して、心を通わせていた時間もたしかにあったので。幸せな時間も忘れちゃいけないなって思います。

木竜そうですね。それはきっと、いろんな人間関係があるからで。優実にも恋人以外に、友人、家族といった人間関係が描かれて、それぞれ気持ちや立ち振る舞いが違う。だけど、時々別のグループに別の私を持ち込んでしまうから、理解できないことが生まれるのかもしれないですよね。

藤原つまり、「わかりあうこと」について考えるきっかけになるということ?

木竜「わかりあえないこと」についても考えられる。両方の側面があるかな。

藤原監督はどうですか?

木竜どうですか?

加藤いや、「わかりあう/わかりあえない」ということではなくて大前提、他人のことは絶対にわからないですよね。その「わからない」ということを、理解しているかどうかが大事なのではないかと思います。

藤原他人のことはわからなくて、当然?

加藤わからないでしょう。

木竜たしかにこの映画は、「“理解し合えないまま生きていること”は大前提としてある」を考えるきっかけになりますよね。

お互いに本音をずっと言わないから、理解し合えないのではないかと考えていました。

木竜優実はあけすけに本音を話すような子ではなかったと思います。話す相手がどんな人で、どんな状態か、他人を探る女の子だと思いました。ただ、どんな人も、今話したことが「ほんとの本音か」わからないと思うので、優実みたいな人はいっぱいいますよね。

藤原直哉も、本音はほぼ話さない。自分が悪者にならないように、計算し尽くした本音を相手にぶつけるんです。一度相手の意見に同意して、それから自分の意見を言う。

木竜肯定しているようで、してないんだよね。

藤原そうそう。「仮にそうだったとして、でも〜」って、自分の意見をうまく通そうとするんですよ。

監督の作品のベースには「伝えたいことと言っていることとやっていることは違う」という考えがあると拝見しました。今作のように日常生活を覗き見すると、日常にあるズレが浮かび上がり、こんなにも「異常」があることを感じました。

藤原僕も加藤さんの作品を観ていると、普通の延長に異常があるなっていうのは思います。この前まで上演されていた舞台『もはやしずか』でも、成人男性が包丁を振り回すシーンがあったんですけど、明日は我が身だと思わされるような場面で。

そこだけ切り取れば異常なんだけど、普通の延長に異常とされる行動があるんだと思いました。あと、普段から僕自身が「行動が異常」って言われます。

加藤水を飲んでいたら、急に吐き出したりするんですよ。

藤原みんなが笑うから、楽しくて(笑)。木竜さんは言われますか?

木竜私は「異常」と言われたことはないですけど、正常と異常が両極端に位置しているわけじゃなくて、実は重なり合ったりものすごく近くに存在していたりするんだなってことは思います。監督の舞台を観ても、そう思いました。

加藤僕は異常だとも、普通だとも思ってないです。普通だとか異常だとかカテゴライズはしてないし、そう思うことはあまりないです。

今回の映画は、恋愛で、しかも望まない妊娠をした女性とその恋人という何度も描かれてきたテーマでした。そうしたものを書くときに、加藤監督として決めていたことはありますか?

加藤ラブストーリーという主題は依頼としてあったので、そこから僕が思う「ラブストーリー」を書いた感じです。決めていたことを聞かれると難しいですね。

藤原何度も描かれてきたテーマですけど、描かれているものは極めて個人的な気がします。正常も異常も、人によって価値観や視点が全然違いますから。

その違いを真摯に見つめて、一人の人間を描いた結果、他人から見ると異常に見えるのかもしれない。人によっては、普通に見えるかもしれない。普通に見える女子大生のお腹には子どもが宿っていて、そこに正常や異常では片付けられない感情があるってことですよね。

【あなたに聴かせたい歌があるんだ】

藤原季節×上杉柊平対談

自分だったらどう演じるのか考えてしまう(藤原)

現在、Huluにて全話独占配信中(全8話)の「あなたに聴かせたい歌があるんだ」は、2017年、「ボクたちはみんな大人になれなかった」で鮮烈なデビューを果たした小説家・燃え殻による書き下ろしの群像劇だ。17歳のときは、他人事のように感じていた「27歳」という年齢。自分達がその年齢に達したとき、10歳年上で当時27歳だった教師の心を傷つけたことに気づき、それぞれの10年の間に抱いた夢と葛藤、後悔が交錯していく。そのときどきで蘇る「あなたに聴かせたい歌」として、キリンジの名曲「エイリアンズ」が効果的に使われる。

このドラマで藤原さんは、小説家志望の、図書館で見かける女の子に「芥川賞をとるから付き合ってください」と告白する片桐晃を、上杉さんは、ミュージシャンを夢見た後、家業のラーメン屋を継ぐ中澤悠斗を、それぞれ演じた。

――お二人が共演する前の、お互いに対する印象を教えてください。

上杉 この作品に限らず、季節くんの出ているものは結構よく見ていて、個人的にすごく好き……なお芝居をする俳優さんの一人です。文芸作品みたいなのが似合う人だよね。僕も、俳優のほかにも音楽をやっているせいか(※ヒップホップクルーのKANDYTOWNでMCを担当)、割と日本のエンタメ業界を客観的に見ていて、自分のことも「変な立ち位置だな」って思っているけど。なんか、季節くんも、面白い立ち位置の人だと思ったし、改めて、素敵なお芝居をするなって思いました。(隣の藤原さんの耳元に顔を寄せて)めっちゃ褒めといたわ(笑)。

藤原 あざす(笑)。僕も上杉くんのお芝居、結構観てて。(森山未來さん主演のボクシング映画)「アンダードッグ」の役なんて、上杉くん以外の誰もハマらない役だと思いました。未來さんが勤めてるデリヘルの常連客で、訳あって今は車椅子生活を送っている……という。蜷川実花さんの「Followers」も観て、それもユーチューバー役で屈託なさそうなんだけど、実は過去があって……みたいな。自分だったらどう演じるのか、考えました。

上杉 難しそうな芝居を見ると、俺もそれはよく考える。自分だったらどうするかなって。でも、季節くんは、「この人が演じているからスッと入ってくるんだ」って思える役者さんの一人。

意味なんかわからなくても、自然と腑に落ちてる(上杉)

藤原 (照れて)僕が、この作品に出演するにあたって楽しみだったことは、同世代の魅力的な俳優さんたちと共演できることだったんです。ドラマの中で、みんなで「エイリアンズ」を歌うシーンがあって、その歌い始めるのが上杉くんなんですけど、最初にレコーディングスタジオでその歌を聴いて「この人おもれー」って思いました(笑)。すべての想像を裏切ってきた。「これだったか、突破口は」と。でも、考えてみれば「これしかない」歌い出しなんです。役柄の個性を生かしつつ、自分にしかできない表現を探るとあれにたどり着くんだなと思って、痺れました。

上杉 あれは……違うんだよね。どちらかというと諦めの、「もう煮るなり焼くなり好きにしてください!」の声なんだよ(笑)。歌い出しのキーが高いから、ちゃんと歌おうと思ったら、出ないんだもん。「エイリアンズ」は、高校のシーンではずっと流れていたので、わからないなりにみんなで意味を考察してた。

藤原 「僕の短所をジョークにしても眉をひそめないで」っていう歌詞がすごく好き。

上杉 みんな、それぞれ好きな歌詞、好きなメロディが違うけど、それがあるってことは、意味なんかわからなくても、自然と腑に落ちてるってことだと思うんですよね。曲の世界観とか、それを表現する言葉がすごすぎて、こっちの言葉じゃ太刀打ちできない。あ、でもなんか、言葉については、今回の台本も、ポイントポイントで、今の自分に刺さるようなセリフがたくさんあったし、なんというか……いろんなところから刺激をもらった。

根拠が生まれたら、気づくとその先を見ている(藤原)

――お二人とも、夢との距離を測りながら葛藤する役でしたが、お二人は、俳優として、夢の途中にいるように見えます。台本の中のセリフは、具体的にはどんなところが刺さりましたか?

上杉 僕も、要所要所でいろんな決断をして、いろんなことを諦めて今があるから。演じながら、自分がやめてきちゃったことを色々考えました。「27歳になったときに少しでも後悔が少ないように」っていう先生のセリフがあるんですが、僕自身は、たしかに後悔はそんなにしてないけど、今の結果って、全部自分が選択したから生まれているもので……。「あのときこうしてたらよかった」じゃなくて、「ああ、あのとき思い描いていた夢とは、今はまた違うベクトルにいるんだな」ってことを、あらためて意識した感じはあります。
10代の頃は、将来俳優をやるなんて思ってなかったですけど、今も何かしらの夢の場所には近づいていて、そうするとまた、手の届かないところに違う夢ができる。それに近づけば、また今度は新しい夢が生まれて。ずっと、自分の中にある自信に根拠はないけど、遠かった夢が近づいてきたときに、やっと根拠が生まれてくるような感覚はありますね。

藤原 それ、めっちゃわかる。

上杉 結局、夢って1個じゃないんですよね。だから、いくつになっても根拠のない夢をベラベラ喋るし、思い描くし、考えすぎて眠れなくなることもある。ただ、大人になると現実も見えるようになるから、「自分にはできない」と決めつけることも増えてきていて。ある意味、選択肢は狭まったのかな。「あの夢は俺じゃないな」と。

藤原 手当たり次第ではなくなったってことじゃないかな。20代後半は、自分の“好き”も確立される時期だし、自分の領域や役割みたいなものは見えてくるかもしれない。根拠のない自信から、夢に近づくにつれて、根拠がついてくるっていうのはまさにそう。根拠がないときは技術も何もないのに、自分はスターになれるって思っている。そこに技術や身体性がついてくると、根拠がやっと生まれて、気づいたら、もっとその先を見ている。その繰り返しなので、根拠のない自信は多分変わっていない(笑)。

対話することで、考え方の角が取れる(上杉)
――もし、夢に近づくことが山を登っていることだとしたら、目線が高くなるに連れて、視野も広がっているんでしょうか?

上杉 広くなっているんですかね? それはわからないけど、若い頃と違って、自分の考えを言語化できるようになったことは、僕にとっての生きやすさにつながっています。自分がどう動きたいのか、何を考えているかを、頭で理解できて、人に言葉で伝えられるようになったことは大きい。

藤原 現場でもずっと本を読んでいたよね。あと、帰るのがめちゃくちゃ早い(笑)。

上杉 ハハハハ。基本は一人でいるのが好きなタイプなんです。自分の考えを言語化する上では、僕にとっては、取材を受けることがすごく役立っていますね。何かを質問されて、自分が考えていることをアウトプットするときは、対話の中での方が整理される。大体、「普段自分てこうだよな〜」なんて考えないじゃないですか。取材されるから、頑張って自分のことを掘り下げてるだけで。でもそれをすると、考え方の角が取れて、滑らかにシェイプされていく感じがすごくある。でも、話す時ってどうしてもカッコよく話しちゃったりしない? どうせならよく書かれたいから(笑)。それで、背伸びしたこと言って、言っちゃった手前頑張ろう、っていうことにもなるし。

藤原 さっきの「視野が広がっていく?」という質問の答えを上杉くんが濁したとき、上杉くんは、「自分は視野を広く持てているだろうか?」とちゃんと自分に対する疑いも持てている人だなと思いました。僕も「視野が広いですね」と言われて「はい、そうですね」とは言えない。謙遜じゃなくてね。根拠のない自信はあるけど、常に自分のことは疑っている。その二つの視点が同居している感じはあります。

上杉 ああ、そうかもね。疑うべきだとか、意識したことはないけど。自分の今いる場所、今獲得している何かに、満足したことはないかもしれない。

藤原 表現という枠組みにおいては、俳優も、いろんな眼差して世界を見つめた方がいいと僕は思っています。俳優は芝居だけやってればいいみたいな考え方じゃなくて、これからはもっと、いろんな表現がクロスオーバーしていく時代になっていくんじゃないかな。バンドメンバー役で出演していた中島広稀くん、友達なんだけど、撮影の前日に、上杉くんの音楽を「マジでカッコいいんだ」って言ってたし。

上杉 そうなんだ。嬉しいね。これからは、俺らみたいな俳優も、脇を固めるだけじゃなく、ちゃんと王道になれるよう、もっと大きく動いていきたいね。

■藤原季節さん
ヘアメイク:須賀元子
スタイリスト:八木啓紀

■上杉柊平さん
ヘアメイク:小嶋克佳(TRON)
スタイリスト:RIKU OSHIMA

【衣装クレジット】
■藤原季節さん
ジャケット73,700円、パンツ42,900円(ともにETHOSENS)
ブレス 28,600円(BRÚ NA BÓINNE DAIKANYAMA)
他スタイリスト私物
問い合わせ先/ETHOSENS of whitesauce 03-6809-0470

■上杉柊平さん
ジャケット125,400円、シャツ35,200円、パンツ65,450円/すべてAMI PARIS(アミ パリス ジャパン:03-3470-0505)、ネックレス125,950円、リング右手人差し指69,300円、リング右手薬指169,400円/すべてTOMWOOD(トムウッド プロジェクト:https://t.cn/R7CqZDd)

#方志动态# 内秦淮河的文学游——写在5.19旅游日(上)

于 峰

享有“中国第一历史文化名河”美誉的秦淮河是南京的母亲河,和长江共同孕育了璀璨的金陵文化。放眼全国乃至全世界,没有任何一条城市内河,能够拥有秦淮河这样深厚的文化底蕴和历史积淀。秦淮河也是一条流光溢彩的“文学之河”,流淌着历史,浸润着书香,中国文学史上,太多耳熟能详的诗词歌赋、散文小说诞生于秦淮河两岸。

此处展示的是一条沿着内秦淮河的文学旅游路线,在欣赏秦淮两岸旖旎风光的同时,共读与秦淮河有关的文学名篇,感受南京这座“世界文学之都”的迷人魅力。

秦淮河,古称龙藏浦、小江、淮水,汉代起称淮水。传说秦始皇东巡时“凿方山,断长垅为渎,入于江”,以泻金陵王气。但秦淮河不可能是人工开凿的。南宋《六朝事迹编类》认为:淮水“自方山西流大江,分派屈曲,不类人功,非秦皇所开”。经后世地质、考古学者论证,秦淮河属自然河道,仅有小部分河道有人工开凿的痕迹。

秦淮河有南北两源,北源句容河发源于句容市宝华山南麓,南源溧水河发源于南京市溧水区东庐山,在江宁方山西北村汇合,流经南京城区,最终汇入长江。在南京主城区,秦淮河又有内秦淮河与外秦淮河两支。从东水关到西水关的、流经南京老城南的秦淮河长约十里,也就是内秦淮河。大部分文学名作中的“秦淮河”就是特指“十里秦淮”。清代南京状元秦大士有诗曰:“兴亡莫漫悲前事,淮水而今尚姓秦。”淮水何时开始姓秦,据考证始于唐代。著名诗人杜牧的《泊秦淮》应该是最早将淮水称为“秦淮”的名作之一。

《泊秦淮》

烟笼寒水月笼沙,夜泊秦淮近酒家。
商女不知亡国恨,隔江犹唱后庭花。

东水关是秦淮河水流入南京城的咽喉,也是南京城墙上保留至今的唯一一处水关,起控制秦淮河水位和流速的作用。东水关始建于杨吴筑城时,旧称“上水门”。杨吴政权扩建南京城,将秦淮河包入城区,流入城区的部分河道即内秦淮河。东水关共有三十三座券洞,分三层排列,每层十一券,下层十一券为通水之用。

在东水关遗址旁边,内秦淮河与杨吴城壕交汇处的岸边,有著名文学家朱自清、俞平伯两位先生的塑像。朱自清与俞平伯同为北大校友,私交甚密。1923年夏天,朱自清邀请俞平伯南下度假。他们先游了西湖,后又结伴前往南京。在南京时,他们相约夜泛秦淮河。夜游中,他们约好以《桨声灯影里的秦淮河》为题,各写一篇散文。1923年8月22日,俞平伯在北平写成《桨声灯影里的秦淮河》;1923年10月11日,朱自清在温州写成《桨声灯影里的秦淮河》。两篇散文有着浓郁的个人风格,各有千秋。评论家李素伯说:“俞先生的是‘朦胧之中似乎胎孕着一个如花的笑’,而朱自清先生的是‘仿佛远处高楼上渺茫的歌声似的’。”

    一次共游秦淮河,一次好友间的“命题作文”,成就了中国现代文学史上的一段佳话。

《桨声灯影里的秦淮河》(节选)

秦淮河的水是碧阴阴的;看起来厚而不腻,或者是六朝金粉所凝么?我们初上船的时候,天色还未断黑,那漾漾的柔波是这样的恬静,委婉,使我们一面有水阔天空之想,一面又憧憬着纸醉金迷之境了。等到灯火明时,阴阴的变为沉沉了:黯淡的水光,像梦一般;那偶然闪烁着的光芒,就是梦的眼睛了。

走入东水关,就来到南京城内。沿着大石坝街一路前行,左侧是白鹭洲公园、鹫峰寺。白鹭洲公园前身是明代徐达后裔徐天赐的“东园”,曾是南京最大的园林。王世贞对东园有“其壮丽遂为诸园甲”的评价。

路的右侧是前几年新建的吴敬梓纪念馆,虽非古建筑,但经过考证,这里正是当年吴敬梓移居南京后所居住的“秦淮水亭”所在地。也就是说,长篇小说《儒林外史》正是诞生于这一片区域。

吴敬梓(1701~1754),安徽全椒人,清代著名文学家。1733年,吴敬梓因家族矛盾移居南京,居住在淮清桥附近的“秦淮水亭”。吴敬梓本为名门世家之后,但命运不济,科举不第,又逢家道中落,乃至漂泊浪荡。他目睹社会的阴暗丑恶,科举制度的腐朽落后,知识分子阶层的无耻堕落,将一腔悲愤和无情的嘲弄熔铸于笔端,写出了著名的长篇章回体讽刺小说《儒林外史》。这部被鲁迅先生誉为“讽刺之书” 的杰出作品生动地描绘了科举、礼教和官场腐败,敏锐而细腻地塑造了科举制度下封建文人的群像,立体地展现了十八世纪我国的儒林生态、世态炎凉。

 “江左烟霞,淮南耆旧,写入残编总断肠。”吴敬梓在南京度过了人生中后期大部分时光,南京城的富贵繁华、温柔旖旎,在他的笔下都有着细致刻画。《儒林外史》全书共56回,其中以南京为背景的内容就有25回。因此,《儒林外史》在揭示社会现实的同时,也展示了南京深厚的文化传统和地域文化,为后人留下了一幅无比生动的明清南京市井风情画卷。

《儒林外史》(节选)

    这南京乃是太祖皇帝建都的所在,里城门十三,外城门十八,穿城四十里,沿城一转足有一百二十多里。城里几十条大街,几百条小巷,都是人烟凑集,金粉楼台。城里一道河,东水关到西水关,足有十里,便是秦淮河。水满的时候,画船箫鼓,昼夜不绝。城里城外,琳宫梵宇,碧瓦朱甍,在六朝时,是四百八十寺;到如今,何止四千八百寺!大街小巷,合共起来,大小酒楼有六七百座,茶社有一千余处。

从吴敬梓纪念馆往西走上百米,我们就来到桃叶渡。这里与杭州西湖的断桥一样,充满了浪漫温馨的色彩,是我国古代一处著名的“爱情文学地标”。

桃叶渡是南京著名古渡,位于秦淮河与古青溪水道汇流处。民间传说,东晋时,秦淮河与青溪岸边栽满桃树,春天起风时,一片片桃叶轻浮在水面。撑船的艄公望那满河浮泛的桃叶,笑谓之“桃叶渡”。

东晋著名书法家王献之有爱妾名唤“桃叶”,她常常往来于秦淮两岸,王献之放心不下,每次都亲自在渡口迎送,并为之作《桃叶歌》。从此,渡口名声大噪,本来的名字“南浦渡”反而不再被人提起,而被称呼为“桃叶渡”了。 

《桃叶歌》

桃叶映红花,无风自婀娜。春花映何限,感郎独采我。
桃叶复桃叶,桃树连桃根。相怜两乐事,独使我殷勤。
桃叶复桃叶,渡江不用楫。但渡无所苦,我自迎接汝。

桃叶渡附近还有文正桥、利涉桥、邀笛步等古迹。记录在《世说新语》《六朝事迹编类》等书中发生在邀笛步的“停艇听笛”掌故同样值得一提,王徽之和桓伊的惺惺相惜、心灵默契,淋漓尽致地体现了六朝士人的潇洒与旷达。

《世说新语》(节选)

王子猷出都,尚在渚下。旧闻桓子野善吹笛,而不相识。遇桓于岸上过,王在船中,客有识之者云:“是桓子野。”王便令人与相闻云:“闻君善吹笛,试为我一奏。”桓时已贵显,素闻王名,即便回下车,踞胡床,为作三调。弄毕,便上车去。客主不交一言。

(图片来源于网络)

【作者简介】于峰,资深媒体人,南京市地方志学会理事。

审核:王达云
窦予然
发布:梁 刚


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