《霜叶飞》雪之冬：（2018.12.29）

冬雪迷漫，霜成患。几番变色作恶，远山遮尽皑浩瀚。寒气冷飘泊，浸皮骨，牙齿打颤。雪压枝头大树冠，风来洋洒洒，落下变地幔。践踏成水泛滥。

冰雪终归消融，务以为念。四季自然交替，各领风骚待人看。尔压青草苦，有谁怨？时光流逝，轮回过后无善恶，须忘却，勿道歉。云烟酽淡，终有离散。

ふるさとは湖の近くにある町なので、気候が北京のと違い、湿度が高いとよく言われている。春、夏、秋の三つの季節はもちろん、冬までもときどき雨である。雨ばかりのイメージは外の人がよく持っているかもしれないが、ふるさとの四季は確か湿度に恵まれている。霧雨がそぼ降っている世界に、静かな湖に小舟一艘があって、かすかに見えるのは唐傘をさして小舟に立つ美人の後ろ姿である。中国の「江南」といえば、こういう景色だろう。　
　新年の休暇が終わったら、暖かくなる風で春の雰囲気がうすうす感じられる。花はまだ咲いていないが、川辺にあるヤナギは葉っぱが生み出し、春風にゆらゆら揺れている。雨期にかかわらず、よく出会うのはやはり雨である。春の雨はいつも霧のように軽くて、肌に優しく触れてくれる。雨が続くと、川のにおい、土のにおい、さらに人のにおいも春っぽくなってしまう。ようやく雨が止んで、ももの花はそのうちに先を争って、色で人を誘っている姿が特に美しい。そして、雨に浸して土に落ちてもまた咲くという運命と戦って命を繰り返し、気づかないうちに、夏が近づいてきた。
夏は走ってきたのである。なぜかというと、夏特有の情熱、いわば酷暑が連れられてくるわけである。夏になると、世界は青い空と緑色の木しか残っていないという錯覚におちいるかもしれない。厳しい暑さで午後は平均気温が４０度も超えて、街角に人がいなくて、聞こえるのはただ青い色と緑色に埋めた蝉の鳴き声だけである。幸いなことは、豪雨も暑さとともに来て、人を救おうとザーザーと降り出すことである。しかし、あまりの激しさで、涼しい雨を楽しめる余裕もなくて、気づいたらもはやびしょびしょになってしまったのだろう。人々は「あら大変、大変」って文句を言いながら走って、雨宿りをしていてもなかなか夏の雨を嫌がられない。
　「一葉落ちて天下の秋を知る」とよく言われるが、ふるさとでの落葉樹より常緑樹が多く、冬まで一年間の緑を保てるから、秋のお知らせ者にはならないのだろう。その代わりに、急に秋の雨に肌に触れて、予想以上の冷たさを感じるとき、秋が来ることが分かる。あふれている活気がこの町から連れていかれることに寂しい気持ちを、秋の雨と出会うたびにしみじみ感じられる。でも、雨はいつも夜で、降る前の日暮れどきの景色がとてもすてきである。日が山に沈む前の光が常緑樹までキラキラしている金色を染め、その美しきを一日の最後まで見せてくれる。最初の時期はまだ日暮れを楽しんで平気に過ごしているが、毎回雨が降ったあと気温が下がって、とうとう冬の雰囲気になる。寒さに囲まれる学生時代の秋には、出かけるまえに母にスカーフも用意してもらいたい。
　そして冬がくる。冬は雨でなく雪が一番印象深い。雪の景色といえば、大地はすっぽりと雪に覆われて、世界は真っ白になるのが普通に考えるが、ふるさとは雪がいつも大地にたまらないのである。ただ年に一回か二回、雪は柳絮のように風を乗って降り始まって、木の枝に、公園のベンチに、冷たくて誰もいない場所にたまる。長く続くと、にぎやかなところはさらににぎやかになって、静かなところはさらに静かになってしまう。一人でも、お互いにじゃましなくまるで二つの世界を楽しめる。
　どのようなことばを使っても四季の風情を言い尽くせないだろう。ふるさとから離れて三年も経ったが、あそこの雨と雪はまだ心に降り続けている。

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