亀梨和也が天才弁護士を演じる「正義の天秤」【制作統括 独占インタビュー!VOL.3】――鷹野の過去が明らかに!
はや中盤となった、亀梨和也さんが主演を務める土曜ドラマ「正義の天秤」(NHK総合)。全5回の放送なので仕方ないのですが、終わりが見えつつあり、すでに寂しい今日このごろ。TVガイドwebでは5週にわたり制作統括・真鍋斎さんから各回の注目ポイントを伺っていますが、今回は第3話のお話を伺いました! また、TVガイドwebの姉妹ブランドである「みんなドラマ」では、真鍋さんの第2話のアフタートークをお届け中です!
前回の第2話(10月2日放送)では、ブログに書かれた裁判の評議内容が原因の殺人に見えた事件が、鷹野和也(亀梨和也)らの調査により、容疑者・楠田隼人(笠松将)の妹を守ろうとする“優しさ”ゆえに偶発的に起きた過失だと判明しました。そんな楠田に対して、鷹野は被害者・山内愛理沙(森迫永依)の名誉やその母の思いを踏みにじっただけでなく、妹・悠美(吉谷彩子)も兄に罪を背負わせたことに苦しんでいたと告げ、衝撃を受けた楠田はあらためて罪の重さを知ることとなりました。
――第1話もそうでしたが、第2話も息つく暇がなく、あっという間に終わっちゃいました。
「テンポ良く見られるように作っているので、そう感じていただけてうれしいです」
――50分が短く感じました! 今回は第3話の見どころを聞く回ですが、第2話でどうしても伺いたいことがありまして…。恋人・雨宮久美子(大島優子)が雨に濡れないように鷹野が白衣で傘を作って建物まで一緒に走るシーンは、どのように作られたのでしょうか?
「あのシーンは元々雨のシーンではなかったのですが、撮影当日に雨が降ってしまって…。撮影スケジュールがタイトだったので、雨でも撮影をしなければいけなかったんです。2人で傘をさしていても良かったのですが、チーフ演出の片岡(敬司)のアイデアで、にわか雨が降ってきて、白衣を傘のように使うという設定のシーンが生まれました。雨が降ったということを逆手に取った良いシーンになりました」
――とてもすてきなシーンでした! そして、第3話は強盗殺人事件の求刑を無期懲役から懲役30年に減刑した杉村徹平(北山宏光)に対して、鷹野が検事の長谷川政尚(高橋克実)との裏取引を疑うことになりますが、もしかして鷹野と杉村がバチバチと対立するシーンが見られたりするのでしょうか?
「バチバチとやり合ってケンカをするということはないです。鷹野と杉村は上司と部下という関係で、それぞれのキャラクターと立場にあった対応をしていますよ」
――バチバチはしないんですね(笑)。今回、新たに登場する長谷川検事を高橋克実さんが演じていらっしゃいますが、撮影に入られた様子はいかがでしたか?
「楽しんでいらっしゃいました。長谷川は“ミスター検察官”と呼ばれる非常に厳格な検事の役なので、『僕でいいんですか?』とおっしゃっていましたが、私は原作を読んだ時から、高橋さんのイメージでした」
――高橋さんの厳格な役というのは、あまり拝見したことがないので楽しみです! さらに、久美子が追っていた“安倍川事件”の詳細も明らかになってくるようですが…。
「そうですね。第3話で初めて“安倍川事件”という名前が出てきます。第1話、第2話は鷹野の弁護の仕方が物語の中心になっていましたが、第3話では鷹野自身の過去や抱えているものがだんだん分かってきます。鷹野と久美子のなれそめも明らかになりますし、回を追うにつれて物語は濃密になっていくと思います。第3話はその入り口ですね」
――なるほど。また、検事と言えば、第2話の最後に一ノ瀬眞人検事(萩原聖人)が久美子の病室を訪れていたので、一ノ瀬と久美子の関係も気になっています!
「これは徐々にという感じですね。ネタバレにもなるからまだ言えませんが、徐々にじわじわと一ノ瀬の輪郭もはっきりしてきます」
――知りたいところですが、推理しながら楽しみます! 最後にあらためて真鍋さん的見どころを教えてください!
「先ほどもお話しましたが、第3話は鷹野の過去が明らかになり、ストーリーもヒートアップしていきます。この作品は『正義とは何か?』という定義めいたことを訴えたいわけでは決してなく、登場人物がそれぞれに抱えている正義に対する価値観や倫理観が、どうぶつかり合うかというところが見どころだと思っています。今週もお楽しみいただけるとうれしいです」
――ありがとうございました!
杉村の担当していた事件に加え、久美子の追っていた“安倍川事件”も登場するので、第3話も1秒たりとも見逃せません! ドラマ放送後には、無料の会員制コミュニティーサイト「TVガイドみんなドラマ」で制作統括・真鍋さんのアフタートークも公開しますので、そちらもお見逃しなく!
はや中盤となった、亀梨和也さんが主演を務める土曜ドラマ「正義の天秤」(NHK総合)。全5回の放送なので仕方ないのですが、終わりが見えつつあり、すでに寂しい今日このごろ。TVガイドwebでは5週にわたり制作統括・真鍋斎さんから各回の注目ポイントを伺っていますが、今回は第3話のお話を伺いました! また、TVガイドwebの姉妹ブランドである「みんなドラマ」では、真鍋さんの第2話のアフタートークをお届け中です!
前回の第2話(10月2日放送)では、ブログに書かれた裁判の評議内容が原因の殺人に見えた事件が、鷹野和也(亀梨和也)らの調査により、容疑者・楠田隼人(笠松将)の妹を守ろうとする“優しさ”ゆえに偶発的に起きた過失だと判明しました。そんな楠田に対して、鷹野は被害者・山内愛理沙(森迫永依)の名誉やその母の思いを踏みにじっただけでなく、妹・悠美(吉谷彩子)も兄に罪を背負わせたことに苦しんでいたと告げ、衝撃を受けた楠田はあらためて罪の重さを知ることとなりました。
――第1話もそうでしたが、第2話も息つく暇がなく、あっという間に終わっちゃいました。
「テンポ良く見られるように作っているので、そう感じていただけてうれしいです」
――50分が短く感じました! 今回は第3話の見どころを聞く回ですが、第2話でどうしても伺いたいことがありまして…。恋人・雨宮久美子(大島優子)が雨に濡れないように鷹野が白衣で傘を作って建物まで一緒に走るシーンは、どのように作られたのでしょうか?
「あのシーンは元々雨のシーンではなかったのですが、撮影当日に雨が降ってしまって…。撮影スケジュールがタイトだったので、雨でも撮影をしなければいけなかったんです。2人で傘をさしていても良かったのですが、チーフ演出の片岡(敬司)のアイデアで、にわか雨が降ってきて、白衣を傘のように使うという設定のシーンが生まれました。雨が降ったということを逆手に取った良いシーンになりました」
――とてもすてきなシーンでした! そして、第3話は強盗殺人事件の求刑を無期懲役から懲役30年に減刑した杉村徹平(北山宏光)に対して、鷹野が検事の長谷川政尚(高橋克実)との裏取引を疑うことになりますが、もしかして鷹野と杉村がバチバチと対立するシーンが見られたりするのでしょうか?
「バチバチとやり合ってケンカをするということはないです。鷹野と杉村は上司と部下という関係で、それぞれのキャラクターと立場にあった対応をしていますよ」
――バチバチはしないんですね(笑)。今回、新たに登場する長谷川検事を高橋克実さんが演じていらっしゃいますが、撮影に入られた様子はいかがでしたか?
「楽しんでいらっしゃいました。長谷川は“ミスター検察官”と呼ばれる非常に厳格な検事の役なので、『僕でいいんですか?』とおっしゃっていましたが、私は原作を読んだ時から、高橋さんのイメージでした」
――高橋さんの厳格な役というのは、あまり拝見したことがないので楽しみです! さらに、久美子が追っていた“安倍川事件”の詳細も明らかになってくるようですが…。
「そうですね。第3話で初めて“安倍川事件”という名前が出てきます。第1話、第2話は鷹野の弁護の仕方が物語の中心になっていましたが、第3話では鷹野自身の過去や抱えているものがだんだん分かってきます。鷹野と久美子のなれそめも明らかになりますし、回を追うにつれて物語は濃密になっていくと思います。第3話はその入り口ですね」
――なるほど。また、検事と言えば、第2話の最後に一ノ瀬眞人検事(萩原聖人)が久美子の病室を訪れていたので、一ノ瀬と久美子の関係も気になっています!
「これは徐々にという感じですね。ネタバレにもなるからまだ言えませんが、徐々にじわじわと一ノ瀬の輪郭もはっきりしてきます」
――知りたいところですが、推理しながら楽しみます! 最後にあらためて真鍋さん的見どころを教えてください!
「先ほどもお話しましたが、第3話は鷹野の過去が明らかになり、ストーリーもヒートアップしていきます。この作品は『正義とは何か?』という定義めいたことを訴えたいわけでは決してなく、登場人物がそれぞれに抱えている正義に対する価値観や倫理観が、どうぶつかり合うかというところが見どころだと思っています。今週もお楽しみいただけるとうれしいです」
――ありがとうございました!
杉村の担当していた事件に加え、久美子の追っていた“安倍川事件”も登場するので、第3話も1秒たりとも見逃せません! ドラマ放送後には、無料の会員制コミュニティーサイト「TVガイドみんなドラマ」で制作統括・真鍋さんのアフタートークも公開しますので、そちらもお見逃しなく!
平野紫耀 - 映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳~ ファイナル』大ヒット御礼全国中継舞台あいさつ記事
SNSで募集した質問で「大切な人にどんなロマンティックなプレゼントをしますか?」と聞かれた2人。平野は「苦手だなあ」としつつ「ストレートに欲しいものを聞いて、あげる。ロマンティックできないんですよ。恥ずかしくて」と自身の性格を分析した。
対する橋本は「例えば誕生日だったら、2、3ヶ月くらい前からリサーチします。何がほしいとか、その人の好きなものとか。友だちに対してもそうですね。靴とかをプレゼントするんだったら、足のサイズを3ヶ月前くらいにさり気なく聞いて」とサプライズ好きを告白した。
それを聞いた平野は「すごい。リアル四宮みたいなことしているね」と橋本を絶賛。「僕、リサーチ能力がなくて。3ヶ月前に聞いたら僕も忘れちゃうんですよ(笑)」といい、会場に集まったファンにも「あんまり僕にロマンティックなことを求めないほうがいいですよ。求めてないと思いますけど、お願いします!」と最後までロマンティックに自信なさげだった。
https://t.cn/A6IHeWsS
==========
劇中ではカラオケシーンがある平野だったが「『なまこの内蔵のような歌声』と台本にあり、『なんだそれは?』と思ったんですけど、家でひとり、なまこの内蔵のような歌声を模索したところ、すごいビブラートをかけるところに行きつきました。難しかったですよ。でも、あらためてポニョの素晴らしさに気づけたので楽しかったです」と苦戦しながらも、良い思い出になったと振り返った。
橋本は「(平野のカラオケシーンの撮影中に)5つ隣くらいの部屋で待機していたんですけど、やばめのポニョが大音量で聞こえてきて(笑)。すごい音が大きいし、鳥肌が立つようなポニョでした」と平野の役作りをたたえた。
==========
先週公開されると、全国映画動員ランキングで1位を記録するなど大ヒットスタートを切った。平野や橋本の周囲からも反響が大きかったようで、平野が「スタッフさんや一般の友達から『面白かったよ』というメールをいただいています」と告げると、橋本も「わたしもSNSなどでコメントをいただいています。浜辺美波ちゃんや池田エライザちゃんなどからも『いまやってるね』って連絡が来ました」と明かした。
この日は大ヒットを祝して真っ赤なくす玉が登場。合図と共に平野と橋本がくす玉を割ると、平野は「皆さんに愛されるといいなと思いながら、日々撮影をしていたので嬉しいです」と破顔。続けて平野が「左手でくす玉を割れたことも嬉しいです」と謎の発言を残すと、橋本は「なぜ左手……」と大笑いしていた。
『ファイナル』が無事公開し、いよいよ作品からも卒業となった平野と橋本。橋本が「ありがたいことに2作目も大ヒットすることができました。映画のプロモーションはこれで最後になるかもしれませんが、まだまだ作品を愛してほしいです」と訴えかけると、平野も「卒業証書ももらい、この作品から卒業となりましたが、もっと皆さんに愛される作品になってほしいです」とメッセージを送った。(磯部正和)
SNSで募集した質問で「大切な人にどんなロマンティックなプレゼントをしますか?」と聞かれた2人。平野は「苦手だなあ」としつつ「ストレートに欲しいものを聞いて、あげる。ロマンティックできないんですよ。恥ずかしくて」と自身の性格を分析した。
対する橋本は「例えば誕生日だったら、2、3ヶ月くらい前からリサーチします。何がほしいとか、その人の好きなものとか。友だちに対してもそうですね。靴とかをプレゼントするんだったら、足のサイズを3ヶ月前くらいにさり気なく聞いて」とサプライズ好きを告白した。
それを聞いた平野は「すごい。リアル四宮みたいなことしているね」と橋本を絶賛。「僕、リサーチ能力がなくて。3ヶ月前に聞いたら僕も忘れちゃうんですよ(笑)」といい、会場に集まったファンにも「あんまり僕にロマンティックなことを求めないほうがいいですよ。求めてないと思いますけど、お願いします!」と最後までロマンティックに自信なさげだった。
https://t.cn/A6IHeWsS
==========
劇中ではカラオケシーンがある平野だったが「『なまこの内蔵のような歌声』と台本にあり、『なんだそれは?』と思ったんですけど、家でひとり、なまこの内蔵のような歌声を模索したところ、すごいビブラートをかけるところに行きつきました。難しかったですよ。でも、あらためてポニョの素晴らしさに気づけたので楽しかったです」と苦戦しながらも、良い思い出になったと振り返った。
橋本は「(平野のカラオケシーンの撮影中に)5つ隣くらいの部屋で待機していたんですけど、やばめのポニョが大音量で聞こえてきて(笑)。すごい音が大きいし、鳥肌が立つようなポニョでした」と平野の役作りをたたえた。
==========
先週公開されると、全国映画動員ランキングで1位を記録するなど大ヒットスタートを切った。平野や橋本の周囲からも反響が大きかったようで、平野が「スタッフさんや一般の友達から『面白かったよ』というメールをいただいています」と告げると、橋本も「わたしもSNSなどでコメントをいただいています。浜辺美波ちゃんや池田エライザちゃんなどからも『いまやってるね』って連絡が来ました」と明かした。
この日は大ヒットを祝して真っ赤なくす玉が登場。合図と共に平野と橋本がくす玉を割ると、平野は「皆さんに愛されるといいなと思いながら、日々撮影をしていたので嬉しいです」と破顔。続けて平野が「左手でくす玉を割れたことも嬉しいです」と謎の発言を残すと、橋本は「なぜ左手……」と大笑いしていた。
『ファイナル』が無事公開し、いよいよ作品からも卒業となった平野と橋本。橋本が「ありがたいことに2作目も大ヒットすることができました。映画のプロモーションはこれで最後になるかもしれませんが、まだまだ作品を愛してほしいです」と訴えかけると、平野も「卒業証書ももらい、この作品から卒業となりましたが、もっと皆さんに愛される作品になってほしいです」とメッセージを送った。(磯部正和)
松田龍平が長塚圭史の演出で、演劇界の金字塔『近松心中物語』に挑む
1979年に蜷川幸雄の演出で初演されて大ヒットして以来、キャストを変えながら幾度も上演されてきた『近松心中物語』。劇作家・秋元松代が、『冥途の飛脚』をはじめとする近松門左衛門の3作品をひとつに織り上げたこの人気作が、新芸術監督・長塚圭史の演出とスチャダラパーの音楽で、KAAT神奈川芸術劇場2021年メインシーズンの幕開けを飾る。傘屋与兵衛役を務めるのは、舞台『冒した者』(2013年、葛河思潮社公演)と『イーハトーボの劇列車』(2019年、こまつ座公演)で長塚演出を経験している松田龍平。さて、稽古初日を前にした松田の心境は?
ーー『イーハトーボの劇列車』以来、約2年ぶり5作品目の舞台出演となる松田さん。今回出演を決めたポイントは何だったのでしょう?
長塚さんとまたやりたかったからですかね。一つ前にやった『イーハトーボの劇列車』では汽車の機械音を役者が奏でたり、ギロだけで歌を歌ったり、自分の身ひとつで演じる感覚があって、やっていて面白くて。もちろん、役者同士が息をピタリと合わせる必要があったし、誤魔化しがきかないので、大変だったんですけど、やり始めると夢中になっちゃって。まあ、夢中にならないとできないという感じでしたね。僕はあまりストイックな方じゃないので、ありがたいです(笑)。思い返せば僕の場合、自分の中で「前に進めてないな」とか、なんとなく感じているときに舞台に呼んでもらうことが多くて、本当に、毎回、いい刺激をもらっています。ありがたいです。
ーー『近松心中物語』という作品は、以前からご存じでしたか?
このお話をいただいてからネットで調べたら、“演劇界の金字塔”と書いてあって、おお!? と思いました(笑)。1000回以上上演されていて、海外でも公演していて……それだけ愛されている作品ですから。もちろんそういう意味でもプレッシャーはありますけど、舞台のいいところは、皆と芝居を重ねる時間をもらえるというところですかね。この舞台も座組の皆さんと力を合わせて、作っていけたらと思います。
ーー元禄時代の大阪を舞台に、飛脚宿亀屋の真面目な養子・忠兵衛と遊女梅川、忠兵衛に梅川を身請けする手付金を貸したことから窮地に陥る古物商傘屋の若旦那・与兵衛とその妻・お亀という2組の男女の恋を描いた本作品。台本の印象はいかがですか?
話としては、複雑に入り組んでる話ではないから、その分、世界観とか、役柄みたいなものが浮き彫りになりそうだと思いました。あとは、ハートでどこまでやれるかですかね(笑)。僕が演じる与兵衛については、自分が本当はどう生きていきたいのか、違う生き方があるんじゃないかと模索している印象がありました。ただ、人との繋がりには、筋を通しているというイメージがあります。
ーー傘屋の箱入り娘で、婿養子の与兵衛にぞっこんの妻・お亀役は、石橋静河さん。女性にモテモテで、石橋さんが演じる役に思いを寄せられるところなど、与兵衛とドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』で松田さんが演じていた田中八作には、共通点を感じます。
たしかに、言われてみれば、そういうところもあるかもしれないですね。実は、石橋さんとの共演は、今回で5回目なんです。石橋さんとは親同士のつながりもあって、幼い頃から知っているので、すごい縁だなと。哲司さんの忠兵衛、笹本さんの遊女梅川をはじめ、めちゃめちゃ素敵なキャストが揃ってますし、自分もホントに頑張らないとヤバいですね。
ーー関西弁で演じることについてはどう感じていますか?
大変そうですね。関西弁でお芝居をするのは初めてなので、どうしようかなと。勝手なイメージですけど、東北弁は口をあまり開けないでしゃべる感じで、意外と雰囲気で誤魔化せたんじゃないかと思っているのですが、関西弁だと、それも通用しなさそうですよね(笑)。ただ、この舞台での関西弁は、秋元さんが書かれた江戸時代の関西弁ですから。関西の方に「何弁?」って言われないように、そこは今のうちから、インタビューでなるべく主張していこうと思ってます(笑)。
ーー会見で「長塚さんはいつも僕に対してピリッとしたことを言ってくれる」と話されていましたが、印象に残る“ピリッとした言葉”があったら教えてください。
稽古中に長塚さんが話をしている時に、つい聞いてない時が(笑)。そう言うことで怒られてますね。変なタイミングで栗を食べたり。完全に僕が集中力足りてないだけですね(笑)。そういう部分はさて置き、そうですね。長塚さんの演出は、物語のテーマだったり、確固としたイメージがあるのを感じるんです。だからこそ、自分も同じ温度を保ってないと置いていかれるような緊張感があるし、応えたいと思うから、自分の気持ちもピリッとします。
ーーKAAT神奈川芸術劇場への出演は、『冒した者』以来ですね。劇場や横浜にはどんな思い出がありますか?
『冒した者』は、稽古もKAATでやらせてもらったので、懐かしいですね。僕は毎日、都内から自分の車で稽古に通っていたんですけど、運転しながらセリフを繰り返すと、結構覚えやすいなと思った記憶があります。ただ、道を覚える前にそれをやると、高速で降りるところを間違えたり、慣れるまで気をつけないといけないですね(笑)。僕の場合、家でも、普通に台本を読むより、何かちょっとした作業をしながらのほうが、セリフを覚えやすいです。
ーーコロナ禍では、どんなふうに過ごしていたのですか?
家でテレビを見たり、ゲームをしたりですね……もともと家で過ごすのが好きですし、仕事もけっこうスケジュールが先になったりして。でも、割りと大きくは変わらずでしたね。会社勤めだったり、コンスタントに動いていた人は急に生活スタイルが変わって大変なんだと思います。
僕としては「休めるならこのままずっと休みたい」と思ってしまう事のほうが怖かったです。
ーーお仕事を再開された時は、どんな思いがありましたか?
そうですね。久々の撮影は「どうやるんだっけ?」という感じでした(笑)。でもやっぱり楽しかったです。何よりありがたかったし、もっと楽しくするためにはどうしたらいいのか考えないとですね。この仕事ははっきりしたものがあるわけじゃないから、そういう思いは尽きることがないんでしょうけど。これからもずっと、そんなことを考えながら、繰り返していけたらって思います。
ーー松田さんが俳優になってよかったなと思うのは、どんな時ですか?
お芝居は、コミュニケーションの上にあるものなので、役に対して混じりっけなく真っ直ぐになれた時は、気持ちいいなと感じます。普段の人との会話もそうですよね。不安とか嫉妬とか、そういう余計な要素がなく、相手に対してお互いに真っ直ぐ話し合えたら、それは幸せな時間ですし。自分はそういう機会を、いろいろな役やシチュエーションを通して得ているのかもしれません。そういう意味では、こんなに楽しいことはないなと思います。特に舞台は何度も稽古を重ねたうえで役と向き合えるので最高ですね。
ーーこの『近松心中物語』で始まるKAATの2021年メインシーズンのテーマは“冒”だそうです。松田さんが冒険、挑戦したいことを教えてください。
色々な国の人と仕事をしたいですね。もちろん言葉の壁はありますけど、繋がり方も変わってきていると思うし。チャンスはあるんじゃないかな。まあ、今は『近松心中物語』をやり切らないとですね。こんな世の中で、出掛けるのはなかなか難しい状況になるかもしれませんが、『近松心中物語』。「心中」に魅了された男女の物語をぜひ劇場でご覧ください。
ヘアメイク:赤松絵利(ESPER)
スタイリスト:石井大
取材・文=岡﨑 香 撮影=西村彩子(SELF:PSY’S)
1979年に蜷川幸雄の演出で初演されて大ヒットして以来、キャストを変えながら幾度も上演されてきた『近松心中物語』。劇作家・秋元松代が、『冥途の飛脚』をはじめとする近松門左衛門の3作品をひとつに織り上げたこの人気作が、新芸術監督・長塚圭史の演出とスチャダラパーの音楽で、KAAT神奈川芸術劇場2021年メインシーズンの幕開けを飾る。傘屋与兵衛役を務めるのは、舞台『冒した者』(2013年、葛河思潮社公演)と『イーハトーボの劇列車』(2019年、こまつ座公演)で長塚演出を経験している松田龍平。さて、稽古初日を前にした松田の心境は?
ーー『イーハトーボの劇列車』以来、約2年ぶり5作品目の舞台出演となる松田さん。今回出演を決めたポイントは何だったのでしょう?
長塚さんとまたやりたかったからですかね。一つ前にやった『イーハトーボの劇列車』では汽車の機械音を役者が奏でたり、ギロだけで歌を歌ったり、自分の身ひとつで演じる感覚があって、やっていて面白くて。もちろん、役者同士が息をピタリと合わせる必要があったし、誤魔化しがきかないので、大変だったんですけど、やり始めると夢中になっちゃって。まあ、夢中にならないとできないという感じでしたね。僕はあまりストイックな方じゃないので、ありがたいです(笑)。思い返せば僕の場合、自分の中で「前に進めてないな」とか、なんとなく感じているときに舞台に呼んでもらうことが多くて、本当に、毎回、いい刺激をもらっています。ありがたいです。
ーー『近松心中物語』という作品は、以前からご存じでしたか?
このお話をいただいてからネットで調べたら、“演劇界の金字塔”と書いてあって、おお!? と思いました(笑)。1000回以上上演されていて、海外でも公演していて……それだけ愛されている作品ですから。もちろんそういう意味でもプレッシャーはありますけど、舞台のいいところは、皆と芝居を重ねる時間をもらえるというところですかね。この舞台も座組の皆さんと力を合わせて、作っていけたらと思います。
ーー元禄時代の大阪を舞台に、飛脚宿亀屋の真面目な養子・忠兵衛と遊女梅川、忠兵衛に梅川を身請けする手付金を貸したことから窮地に陥る古物商傘屋の若旦那・与兵衛とその妻・お亀という2組の男女の恋を描いた本作品。台本の印象はいかがですか?
話としては、複雑に入り組んでる話ではないから、その分、世界観とか、役柄みたいなものが浮き彫りになりそうだと思いました。あとは、ハートでどこまでやれるかですかね(笑)。僕が演じる与兵衛については、自分が本当はどう生きていきたいのか、違う生き方があるんじゃないかと模索している印象がありました。ただ、人との繋がりには、筋を通しているというイメージがあります。
ーー傘屋の箱入り娘で、婿養子の与兵衛にぞっこんの妻・お亀役は、石橋静河さん。女性にモテモテで、石橋さんが演じる役に思いを寄せられるところなど、与兵衛とドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』で松田さんが演じていた田中八作には、共通点を感じます。
たしかに、言われてみれば、そういうところもあるかもしれないですね。実は、石橋さんとの共演は、今回で5回目なんです。石橋さんとは親同士のつながりもあって、幼い頃から知っているので、すごい縁だなと。哲司さんの忠兵衛、笹本さんの遊女梅川をはじめ、めちゃめちゃ素敵なキャストが揃ってますし、自分もホントに頑張らないとヤバいですね。
ーー関西弁で演じることについてはどう感じていますか?
大変そうですね。関西弁でお芝居をするのは初めてなので、どうしようかなと。勝手なイメージですけど、東北弁は口をあまり開けないでしゃべる感じで、意外と雰囲気で誤魔化せたんじゃないかと思っているのですが、関西弁だと、それも通用しなさそうですよね(笑)。ただ、この舞台での関西弁は、秋元さんが書かれた江戸時代の関西弁ですから。関西の方に「何弁?」って言われないように、そこは今のうちから、インタビューでなるべく主張していこうと思ってます(笑)。
ーー会見で「長塚さんはいつも僕に対してピリッとしたことを言ってくれる」と話されていましたが、印象に残る“ピリッとした言葉”があったら教えてください。
稽古中に長塚さんが話をしている時に、つい聞いてない時が(笑)。そう言うことで怒られてますね。変なタイミングで栗を食べたり。完全に僕が集中力足りてないだけですね(笑)。そういう部分はさて置き、そうですね。長塚さんの演出は、物語のテーマだったり、確固としたイメージがあるのを感じるんです。だからこそ、自分も同じ温度を保ってないと置いていかれるような緊張感があるし、応えたいと思うから、自分の気持ちもピリッとします。
ーーKAAT神奈川芸術劇場への出演は、『冒した者』以来ですね。劇場や横浜にはどんな思い出がありますか?
『冒した者』は、稽古もKAATでやらせてもらったので、懐かしいですね。僕は毎日、都内から自分の車で稽古に通っていたんですけど、運転しながらセリフを繰り返すと、結構覚えやすいなと思った記憶があります。ただ、道を覚える前にそれをやると、高速で降りるところを間違えたり、慣れるまで気をつけないといけないですね(笑)。僕の場合、家でも、普通に台本を読むより、何かちょっとした作業をしながらのほうが、セリフを覚えやすいです。
ーーコロナ禍では、どんなふうに過ごしていたのですか?
家でテレビを見たり、ゲームをしたりですね……もともと家で過ごすのが好きですし、仕事もけっこうスケジュールが先になったりして。でも、割りと大きくは変わらずでしたね。会社勤めだったり、コンスタントに動いていた人は急に生活スタイルが変わって大変なんだと思います。
僕としては「休めるならこのままずっと休みたい」と思ってしまう事のほうが怖かったです。
ーーお仕事を再開された時は、どんな思いがありましたか?
そうですね。久々の撮影は「どうやるんだっけ?」という感じでした(笑)。でもやっぱり楽しかったです。何よりありがたかったし、もっと楽しくするためにはどうしたらいいのか考えないとですね。この仕事ははっきりしたものがあるわけじゃないから、そういう思いは尽きることがないんでしょうけど。これからもずっと、そんなことを考えながら、繰り返していけたらって思います。
ーー松田さんが俳優になってよかったなと思うのは、どんな時ですか?
お芝居は、コミュニケーションの上にあるものなので、役に対して混じりっけなく真っ直ぐになれた時は、気持ちいいなと感じます。普段の人との会話もそうですよね。不安とか嫉妬とか、そういう余計な要素がなく、相手に対してお互いに真っ直ぐ話し合えたら、それは幸せな時間ですし。自分はそういう機会を、いろいろな役やシチュエーションを通して得ているのかもしれません。そういう意味では、こんなに楽しいことはないなと思います。特に舞台は何度も稽古を重ねたうえで役と向き合えるので最高ですね。
ーーこの『近松心中物語』で始まるKAATの2021年メインシーズンのテーマは“冒”だそうです。松田さんが冒険、挑戦したいことを教えてください。
色々な国の人と仕事をしたいですね。もちろん言葉の壁はありますけど、繋がり方も変わってきていると思うし。チャンスはあるんじゃないかな。まあ、今は『近松心中物語』をやり切らないとですね。こんな世の中で、出掛けるのはなかなか難しい状況になるかもしれませんが、『近松心中物語』。「心中」に魅了された男女の物語をぜひ劇場でご覧ください。
ヘアメイク:赤松絵利(ESPER)
スタイリスト:石井大
取材・文=岡﨑 香 撮影=西村彩子(SELF:PSY’S)
✋热门推荐