毎日日本語
あなたの子供が産みたいわ
————谷村志穂(たにむら しほ)
子供を産むときの痛みは男にはわからない。
女は子供が生まれた瞬間から母親になるが、
男は子供を育ってながら徐々に父親になってゆく。
社会的な責任を背負うのは一緒だが、
より重い決意を迫(せま)られるのは、女の方だろう。
生れた子供は、ひとりでは歩けない。
自分の意志で生まれてきたわけでもないのに。
だからこそ、幸せにする自信はなくても、
幸せにするという覚悟だけは持たなければならない。
覚悟を持った親の元に生れてきた子供は、
きっと幸せになれるはずだから。
谷村志穂
1962年10月29日生まれ。小説家。北海道札幌市出身。1991年、『アクアリウムの鯨(くじら)』で、小説家としてのスタートを切る。主な作品に『十四歳のエンゲージ』『スノーホワイト』『冷えた月』などがある。ほかにもノンフィクションやエッセイなど、幅広い方面で活躍している。
あなたの子供が産みたいわ
————谷村志穂(たにむら しほ)
子供を産むときの痛みは男にはわからない。
女は子供が生まれた瞬間から母親になるが、
男は子供を育ってながら徐々に父親になってゆく。
社会的な責任を背負うのは一緒だが、
より重い決意を迫(せま)られるのは、女の方だろう。
生れた子供は、ひとりでは歩けない。
自分の意志で生まれてきたわけでもないのに。
だからこそ、幸せにする自信はなくても、
幸せにするという覚悟だけは持たなければならない。
覚悟を持った親の元に生れてきた子供は、
きっと幸せになれるはずだから。
谷村志穂
1962年10月29日生まれ。小説家。北海道札幌市出身。1991年、『アクアリウムの鯨(くじら)』で、小説家としてのスタートを切る。主な作品に『十四歳のエンゲージ』『スノーホワイト』『冷えた月』などがある。ほかにもノンフィクションやエッセイなど、幅広い方面で活躍している。
毎日日本語
わしはあんたが欲しい。あんたを自分の所有物(しょゆうもの)にしたい。あんたをコレクションとして自由にながめ、自由にさわり、あんたの美しさを全部、この掌(てのひら)や目で確かめたい
————五木寛之(いつき ひろゆき)
好きになればなるほど、
相手を所有したいという欲求は、
徐々にエスカレートしてゆく。
自分のことを見てほしい、話をしたい、
手を繋ぎたい、キスをしたい......。
最後には、相手の生活を縛り付けてしまうこともある。
だが、それは愛と呼べるのだろうか。
一方的に求め、ただ与えられることを望むだけ。
相手に寄り添うことができなければ、
「好き」という気持ちは相手を傷つけることもある。
五木寛之
1932年9月30日生まれ。小説家、随筆家。福岡県出身。1966年『さらばモスクワ愚連隊(ぐれんたい)』でデビュー。1967年には『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞を受賞する。代表作に『青春の門』『朱鷺の墓』などがある。また、『流されゆく日々』『大河の一滴(いってき)』などのエッセイでも知られる。
わしはあんたが欲しい。あんたを自分の所有物(しょゆうもの)にしたい。あんたをコレクションとして自由にながめ、自由にさわり、あんたの美しさを全部、この掌(てのひら)や目で確かめたい
————五木寛之(いつき ひろゆき)
好きになればなるほど、
相手を所有したいという欲求は、
徐々にエスカレートしてゆく。
自分のことを見てほしい、話をしたい、
手を繋ぎたい、キスをしたい......。
最後には、相手の生活を縛り付けてしまうこともある。
だが、それは愛と呼べるのだろうか。
一方的に求め、ただ与えられることを望むだけ。
相手に寄り添うことができなければ、
「好き」という気持ちは相手を傷つけることもある。
五木寛之
1932年9月30日生まれ。小説家、随筆家。福岡県出身。1966年『さらばモスクワ愚連隊(ぐれんたい)』でデビュー。1967年には『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞を受賞する。代表作に『青春の門』『朱鷺の墓』などがある。また、『流されゆく日々』『大河の一滴(いってき)』などのエッセイでも知られる。
「OLさんって、同じ毎日を繰り返しているように見えて、ちょっとした楽しみを発見するのがうまいんです。自分の生活と真逆なところが、羨ましくて。バーチャルなOLさんの世界に、僕がゲーム感覚で入っていくイメージがこの作品です」
ドラマを手がけた住田崇監督の熱い思いで実現したのが、現在公開中の映画版。夏帆さん、臼田あさ美さんといった、主要5人の銀行OLメンバーは変わらず。更衣室でのグチ大会をはじめ、テンポのいい会話のなかに、細やかなバカリズム視点がちりばめられている。
「今回は銀行に勤めている方に話を聞かせていただき、ヒントにした部分もあります。ごはんはどこに食べに行くんですかとか、たわいもない話をしました。意外だったのが、皆さんしょっちゅう同僚たちとごはんに行くわけではないんですね。あと、現実はもう少し人間関係がギスギスしてました(笑)」
趣味で書いたからこそ純粋
バカリズムさんは数多くのレギュラー番組を抱えるほか、お笑いライブはチケットが即完売という人気。基盤となるネタ作りは、自宅近くに借りている作業場で行っている。
「ネタはパソコンの前に座って、ひたすら考えるだけです。日常生活の話だったら、自分の日々の生活から回想して見つけていく。行き詰まることは何度もありますけど、無理だと思っても、とりあえず何でもいいから書いてみる。書いたことが刺激になって新しいものが生まれることもあります」
お笑いのネタが「創作」とすれば、「妄想OL日記」は完全に「趣味」だという。
「誰かに求められたのではなく、面白いことをやりたいという〝欲求〟だけで作った一番純粋な作品です。だからこそ、本やドラマになった時に、自分の世界観を壊されたくないんです。壊されるなら、やる必要はなく、本業のお笑いをがんばればいいという強みがありました」
実際に映画制作のなかで、事件が起こるなどの展開が必要、という声が少なからず上がっていた。
「そのたびに、僕が抑えていました。淡々とした世界を大画面で観る面白さを含めての映画でもあるから」
彼が作りあげた理想の職場の空気は、観ているうちに心地よく感じる。
「僕が働くならこういう所がいいなと思いながら書きました。メンバーみんなは意外と空気が読めるし根がやさしい。押し付けがましくない、平和な職場です。最近、気持ちが荒んでいたり、疲れてたりする人にちょうどいいんじゃないかな」
メイクして制服姿のバカリズムさんのOLっぷりも、また心の癒やしに。
ドラマを手がけた住田崇監督の熱い思いで実現したのが、現在公開中の映画版。夏帆さん、臼田あさ美さんといった、主要5人の銀行OLメンバーは変わらず。更衣室でのグチ大会をはじめ、テンポのいい会話のなかに、細やかなバカリズム視点がちりばめられている。
「今回は銀行に勤めている方に話を聞かせていただき、ヒントにした部分もあります。ごはんはどこに食べに行くんですかとか、たわいもない話をしました。意外だったのが、皆さんしょっちゅう同僚たちとごはんに行くわけではないんですね。あと、現実はもう少し人間関係がギスギスしてました(笑)」
趣味で書いたからこそ純粋
バカリズムさんは数多くのレギュラー番組を抱えるほか、お笑いライブはチケットが即完売という人気。基盤となるネタ作りは、自宅近くに借りている作業場で行っている。
「ネタはパソコンの前に座って、ひたすら考えるだけです。日常生活の話だったら、自分の日々の生活から回想して見つけていく。行き詰まることは何度もありますけど、無理だと思っても、とりあえず何でもいいから書いてみる。書いたことが刺激になって新しいものが生まれることもあります」
お笑いのネタが「創作」とすれば、「妄想OL日記」は完全に「趣味」だという。
「誰かに求められたのではなく、面白いことをやりたいという〝欲求〟だけで作った一番純粋な作品です。だからこそ、本やドラマになった時に、自分の世界観を壊されたくないんです。壊されるなら、やる必要はなく、本業のお笑いをがんばればいいという強みがありました」
実際に映画制作のなかで、事件が起こるなどの展開が必要、という声が少なからず上がっていた。
「そのたびに、僕が抑えていました。淡々とした世界を大画面で観る面白さを含めての映画でもあるから」
彼が作りあげた理想の職場の空気は、観ているうちに心地よく感じる。
「僕が働くならこういう所がいいなと思いながら書きました。メンバーみんなは意外と空気が読めるし根がやさしい。押し付けがましくない、平和な職場です。最近、気持ちが荒んでいたり、疲れてたりする人にちょうどいいんじゃないかな」
メイクして制服姿のバカリズムさんのOLっぷりも、また心の癒やしに。
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